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★おはよー雨さんに大石天然金たまみたらし団子って云われたワーわーい❤❤★大石アイスクリーム、大石若水、運光、雲虎、雷鳥野郎、目玉野郎、八無斎、毎日雀がユニットの穴に遊びに来てカツカツカツと鳴いたりなかなかったりちょっかい雀がカワイイニャン❤ばーーーーか★つるつると大石アイスクリームの毎日クリームパイ投げ日記通称★大鴨石俳句店公式乙女大阪桐蔭文芸部OG雨霧雨さん通称雨さんがんばれペロペロクリパイ 合格リア充よりリア充実マジデカ日記^^^ ハハハ❤

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20211208222436fee.jpg



南天の実

○南天やかの蒼空に中也逝く
○南天や金子みすゞといふまなざし
○南天や信じ候人の愛
○清白を重ねて赤き実南天
○清浄の照明となる実南天

竜の玉

○行先や手のひらにのる竜の玉
○竜の玉石階段を落ちにけり
○山彦の主をまちたる竜の玉
○海底に然らばもどれ竜の玉

藪柑子

○素朴なる櫛の目玉や藪柑子

千両

○千両や色濃く残す公家屋敷

紅葉

○対幅のとらわれもせず紅葉かな
○一幅を立てて紅葉や都ぶり

新涼

○新涼を大雑把なり香しき
○新涼や煤にやかんと過ごす夜

紅葉に合わせ

○二山の三山や紅葉めぐりける
○ほぼほぼに村が紅葉になり申す
○静かさの中にもみづる熟女かな

ハンモック

○木漏れ日のつなげて父のハンモック
○ハンモック無職を通勤電車かな
○千年の森に眠るやハンモック

冬の朝

○なによりも白湯待ちにする冬の朝



○なに冬の白湯にことばの憎からず

北風

○北風や小坊主きえて一休寺

冬の雷

○寒雷に湯もつくしけり若女将
○寒雷に湯もうつきしや若女将
○寒雷をともないながら島にをり
○寒雷に障子開けたり薬指

紅葉

○もの狂ふ紅葉やわれをさもあらん
○翼なく紅葉やわれを押上ぐる
○大海に大空を噛む紅葉かな
○自らを離れて歌う紅葉かな
○しずかさに音のみぞするもみじかな

柿紅葉

○天矛の形のごとき柿紅葉
○本能の遠見の君や柿紅葉
○死を選ぶ奈良の都や柿紅葉



○大空に楓に深き怖れかな



○鱈船のゆれゆく腹の力士かな
○荒縄の鱈のおもみや恵比須様
○鱈船や海鳴る空の恵比須様
○荒縄の鱈のおもみや雪の朝

湯豆腐

○湯豆腐や臓腑にしみる一軒家

おでん

○古池やおでんの種をつくしたり

春の波

○いくつもやいくつのこして春の波
○いくつもや何人きえて春の波



○ずつしりと実の豊かなり奈良の柿

○旅人やよき人と見よ奈良の柿
○届きたる綴れ織りなり奈良の柿

七五三

○精霊を言い伝えけり七五三
○七五三つづいてゆくや鹿嶋人
○下総の棟梁なるや七五三
○宵越しの銭はもたぬや七五三
○七五三夜中の月の美しき
○神妙にこころはずむや七五三
○はずかしく紅はずませて七五三
○紅をうつ母もうれしや七五三
○父母の山に川なり七五三
○幸せを噛み締めながら千歳飴
○参道の細くて長き千歳飴
○泣く子らを袖に鍾馗の七五三
○七五三紅をおとして待つ子かな
○自転車の力士の重み七五三



○姦通し思ふ折り紙菫草
○ムーミンの森のはじめや菫草

シクラメン

○めすぶたのパンも朝焼けシクラメン
○早朝の波をおさめてシクラメン
○はるばると遠くに君やシクラメン
○愛しさをはるばるとしてシクラメン

冬薔薇

○冬薔薇や通り抜けたるカフェパリイ
○大人びて紅よく見ゆる寒薔薇
○冬薔薇の休みて肘や午後の夢
○高垣に面見せたり冬薔薇

山茶花

○山茶花や町の中華のいつに散る
○山茶花や気構えてゆく門の下
○山茶花や咲き乱れたり四畳半

鴛鴦

○鴛鴦のとぎ澄まされて朝の羽
○鴛鴦の和の健気なり朝構え
○鴛鴦の和を健気なり雪の朝
○鴛鴦の羽根うつくしや雪の朝
○鴛鴦やおい再びの姿なり

雪の朝

○ご馳走を揃えに参る雪の朝
○このときの最期となりぬ雪の朝
○令和して何を守らん雪の朝
○宝石のことばのごとき雪の朝
○宝石のことばの白や雪の朝



○名刹や気品たとえて藤の花
○名刹に気品たとえて藤の雨



○大振りの桜や不二を隠しけり

白子

○海風や頬を凪ぐなりしらす丼



○ウエディングドレスのごとき苺摘む
○ウエディングドレスのごとく苺狩

芝桜

○関東の汽車を映すや芝桜
○里山を乗りこえたるや芝桜
○芝桜丘をそめゆく人の顔
○何気なくカフェの襦袢や芝桜



○押型の角やほろりと葛の菓子

秋麗

○秋麗やいい加減なの良しとせぬ

桜蝦

○血液を鮮やかにして桜蝦
○本陣の富士の甘みや桜蝦
○広重や桜蝦散る海の底
○目の前の富士かきあげて桜蝦
○薩埵より旅ひとくちの桜蝦

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❤ 2020人気あったヤツ

春の海

○筋交いにのたり廻るや春の海

海胆

○デジタルの脳の如くに海胆沈む
○沈みをる海胆の脳波や考へる
○海胆捕られ復讐となり愛となる
○その昔くじらに恋し海胆沈む
○復讐の光の帯びて春の脳



ジジイ!(笑)

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未分類 | コメント(0) | 20211205181658 | 編集

----- Original Message -----
15:41

○浅草の花を枕に噺かな 

15:42
 春濤は人生ぽでこっちの方が軽くてよいかな^^ バター

20211021112112b6c.jpeg

󾬌

柳家小三治師匠へ

                                            ★若水


★毎日^^あれば
https://shadow69shadow.fc2.net/
★新しいFC2^^【大石禿げたなあ】
https://icecream69.fc2.net/
★やっぱり大石若水のファンが有能^^
★短歌・愛子様ティアラ
http://aoy6mjkxvbl9.blog.fc2.com/
★FC2春歌(まいやんいくちゃん)
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2021120822200548b.jpg



白鳥

○白鳥や貫く恋のごとくなり

初雪

○初雪や心模様となりにけり



○とかく物思わせし人雪の中

海鼠

○憂う夜や海鼠は石となりにけり
○しずかさの月の石なる海鼠かな



○太陽の産みし鯨や日に落つる

桜貝

○スカートの足元白し桜貝
○花柄のキャミのワンピや桜貝
○波打の愛といふ字や桜貝



○太陽の娘のごとき梨の音
○たつぷりと光の水のふくむ梨

河豚

○教室に虎河豚ひとり居り候
○虎河豚や大石くんと呼ばれたり

花烏賊

○ノーブラのごとき娘や桜烏賊
○花烏賊の透けてノーブラいわずもがな



◯深海のたまごのごとき鯨かな
○ゆつたりとおちてくじらや海の底
◯ゆつたりと鯨やおちてもどりえぬ



◯肉厚の熟女のごとき鮑かな
◯海水の浴びてむすめや鮑富む
○恋しくて海女にはじらふ鮑かな
○憂いたる穴の三つ四つ鮑狩
○掌を上に身を揉む鮑かな
○島にのり身をよじらする鮑かな
○潮味を磯にたまらぬ鮑かな
○はかなき世ゆれ輝いて活鮑
○長竿を島うつきしや鮑取
○たくみなる竿に鮑やあそこここ
○長竿を島に鳥居や鮑取
○嶋山にとどく鮑の寝息かな
○息をのみのぞく鮑や三時間
○恋しくて歌ふ鮑や殻かぶる
○岩宿の妻となりける鮑かな
○岩礁の花となりける鮑かな
○人の世の覗く鮑の箱眼鏡
○締まるごとく鮑や殻を脱ぎにけり
○黒鮑熟女のごとき厚みかな
○磯浜のぬれた下着や鮑狩

海鼠

◯渚の石海鼠少女のながれけり
◯渚より海鼠少女のながれけり
◯分からずにちちよははよと海鼠かな
◯足元の海鼠少女やながれけり
◯ぜんぜより石に海鼠をわすれけり
◯島々になまこの女房ありにけり
◯大石やなまこの如くねむりけり
◯弥生のころ少し目覚めた海鼠かな
◯縄文のころよりねむる海鼠かな
◯活動す写真のごとき海鼠かな
◯デイズニイを観てはひそかな海鼠かな



◯エスの字の鰻や精のスタミナ食

牡蠣

◯生牡蠣や少女の肌のごとく也
◯一粒を美の起源なり生の牡蠣
◯墜落に其の一粒を生の牡蠣
◯一粒に海の雫や生の牡蠣
◯美少女の乳房のごとき生の牡蠣

海月

◯大衆や月に海月の美しき
◯国会に海月の群やかたまれる



◯女の子ゲーム続きの囲炉裏かな
◯成長の頬を囲んで囲炉裏かな

焚火

◯火の神よ一期一会の焚火かな
◯ゆらめきを地球に詰めて焚火台
◯我慢して静かな夜を焚火かな
◯建具師に焚火の香り美しき
◯おとなより子どもの頃の焚火かな

炬燵

○懐かしき話もきえて炬燵かな



○葱を得て名古屋の道や日の暮るる
○一文字を洗ふ尾張の女房かな
○一文字を洗う尾張や人の妻

大根

○大阪や大根の葉のながれけり

白菜

○東京や白菜の尻ならびけり

人参

○福岡や人参あらふ世話女房

冬菜

○備中に人の影なき冬菜かな



◯さかのぼる森のミルクや鰻掻
◯クリームの腹のうなぎや美しき
◯クリームのうなぎの腹を冒険家
◯ぬつたりとうなぎの腹の白さかな
◯父の海母静かなる鰻かな
◯父母をさかのぼるなり鰻掻
◯丸桶をミルクのごとき鰻かな
◯静かさに鰻の声を聞いてをる

土用鰻

◯変わりなき土用鰻と申すべし
◯土用鰻田舎を森にのりてをる
◯土用鰻ゆれて持続可能かな
◯なむあみだぶつ鰻ののぼりゆれてをり
◯坊主らの土用鰻の木魚かな
◯大石や持続可能な鰻すき
◯土用鰻日本のビルを産卵場
◯鳥捌く向かいや土用鰻かな
◯消費する土用鰻の幟かな
◯コンクリートに土用鰻の日本かな
◯土用鰻日本河川の速度かな

鮟鱇

◯アンコウや全身頭脳の肪なり
◯アンコウや暗黒に浮く生殖器
◯鮟鱇や身は暗黒の繊維なり
◯鮟鱇や暗黒皇帝末裔なり
◯鮟鱇や涎ともなる身の始末
◯冥界の光る球なり沈アンコウ
◯奈落よりちょうちんアンコウ江戸に有り

寒鯉

○寒鯉や齢更けとなりて岩を噛む

小鳥

○小鳥きて指先気分となりにけり

香水

○香水の顧客リストや捨てたひと
○公園や緑あふれる香水瓶
○若人や不満に沈む香水瓶

クリスマス

○クリスマス電車ふれたら百貨店
○ティファニーやママのおさがりクリスマス
○安つぽい聖樹に母とふたり哉
○安つぽいツリーも聖夜ねむれ眠れ
○街青く首都に今年のクリスマス
○金色のお目めの光るクリスマス
○クリスマスツリーにぱつちりお目めかな
○電飾やあるといい物クリスマス
○クリスマス夜探しとして君や見る
○クリスマスジェンダーレスな贈物
○島々を心優しきクリスマス
○それぞれに光こぼるるクリスマス
◯異教徒の頬やはらかくクリスマス
○いま会いたくて会いたくてもクリスマス
○会えるかも会えないかもとクリスマス
◯クリスマス会いたくてでも会えなくて
◯高台に電飾のありクリスマス
○電飾に首都は静かなクリスマス
○電飾にマニキュアをしてクリスマス
○美しきパールを置いたクリスマス
◯クリスマス小さな町の商店街
◯クリスマスカードや高級住宅地
◯クリスマスカードや猟師の絵の見ゆる
◯クリスマスカードを紡ぐ二人かな



○用水や木の流れたり鴨の声
○名水の赴く陣や鴨の声
○流るるや石白にして鴨の陣
○一夜泊石川となり鴨の声

螢烏賊

○誰はたれおもひをはせた螢烏賊



○美しき因幡の海や鮫のゆく
○怒くるふ鮫の背中やあたたかき

サヨリ

○スタイルも良くて引き立つサヨリかな
○満潮にサヨリやモデルのごときなり
○女性徒のごとくにサヨリあつまれり
○腹黒きサヨリやなにも語るまじ



◯薄情な鯰の恋や銀閣寺
◯いにしえの憧憬を聞くなまず哉な
◯ひいふうみ髭よ鯰やもぐりけり
◯あの鯰今宵も髭をなでにけり

炬燵

○次の日に何事もなき炬燵かな



○鰰やなんでもござれ土地の人
○ハタハタの子をためらわず秋田人



○愛猫に鰤と名付ける男かな
○愛猫に鰤と名前をつける人

公魚

○わかさぎや円窓の下安寧なり
○わかさぎや梅も見うるか月の夜

飛魚

○飛魚や青き眉墨鳥のごとく

太刀魚

○太刀魚や俳優ごとき立ちならぶ

鍋焼

○鍋焼の三種天麩羅もうダメだ
○鍋焼の海老の衣に埋まり死ぬ
○鍋焼の天麩羅まさに神器なり
○鍋焼の天麩羅まさにハイジュエリー
○鍋焼の天麩羅死ぬわもうあかん
○鍋焼の蒲鉾ゆれて大正解



○指先のいつしか雪となりにけり
○さよならと頬やふれたる雪の夜
○あこがれの雪を心の夜の雨
○降る雪や封じ込たる指の先

魴ぼう

○魴ぼうや宮うつ君ならずして
○魴ぼうや倭に夫の籠りける

蚯蚓鳴く

○ふるさとの屋敷の広き蚯蚓鳴く
○青春のしのび若さや蚯蚓鳴く
○あこがれを自分の道や蚯蚓鳴く



○無造作に鮭の頭のならびをり

穴子

○首都高の月のごとくに穴子てる

鮟鱇

○鮟鱇に花活け入れよ異形の宴

ほや

○弾けたる少女のごときマボヤかな
○生娘のごときのほやを食い申す
○太ももの白きむすめやほやの殻
○若人の口のごとくやほやの汁
○幼子の口のごとくやほやの汁
○ほやの身や渚の奥の白き脚

初富士

○初富士やひとつひとつを丁寧に

メロン

○美しきメロンの味やながめをり
○ひつかけて帰るメロンの編タイツ
○セクシーな肌あらわしてメロン哉
○編タイツメロンの秘書と帰りけり

甘藷

○ホツクホク掘り起こしたりさつまいも

鮟鱇

○東より開けて鮟鱇大口上

鮟鱇鍋

○ぶつ切りや漁師秘伝の鮟鱇鍋

紅葉

○紅葉を語らぬ岩や湯殿山



○山寺や楓安らか燃えてをる

鋤焼

○鋤焼や13番線ホーム行



○夏の背や受けていばらき大洗

クリスマス

○クリスマス文化の下のルーベンス
○伝統を親しみのあるクリスマス
○靴下の息づく聖夜ママとふたり
○唖ふたり素朴な菓子やクリスマス
○ありふれた素朴な菓子や聖菓なる
○唖ふたり工場帰りのクリスマス
○にぎる手の心通いし聖樹かな
○睦まじくツリーの下のクリスマス
○夕暮れの水の都やクリスマス
○クリスマスツリーの舵や変異株

シャワー

○一天をシャワーや海を洗いけり
○海水を上から落とすシャワーかな
○砂浜の海ながしたるシャワーかな
○どこにもある海の島なりシャワー浴ぶ

若葉

○村人の裸足の中を若葉かな

バナナ

○降る雨やバナナの皮のぬれてをり
○村人や雨にバナナの打たれをり
○村人やバナナの河を振り捨てて

青芭蕉

○雨やうつ荷物の中を青芭蕉



○海原や鯨の道をつくりけり
○神々のことばを無くす鯨かな
○ロマンティック暮れてわたつみ鯨行く
○山並の尖塔折れて鯨かな
○彫刻の崩れて神の鯨かな

葡萄

○大地より威厳ねじでる葡萄かな

葡萄酒醸す

○高貴なり誘惑の泡葡萄醸す
○伯爵の勝利死して葡萄醸す
○手のひらの宝石葡萄醸すかな
○金桶の葡萄醸して有つづける
○美し白肌葡萄醸す唇
○敗北の一人一房葡萄醸す
○美しき個性の君や葡萄醸す

望潮

○汐まねきアイドルとして生きてゆく
○好きな人の車ダサくて汐まねき
○好きな人に少しふられて汐まねき
○長男の相手の居ない汐まねき
○子や少し禿げて来ました汐まねき
○多様性役所にいこか汐まねき
○大都市に人の集まり汐まねき
○結婚もせずにニートや汐まねき
○介護保険毎月のこと汐まねき
○マンションを買おか迷いし汐まねき
○三十路きて何もないなり汐まねき

鹿尾菜

○愚痴をいふひまもあらぬや鹿尾菜狩り



○蛤のくにくにとして夜の雨

桜鯛

○品のよき頭ならべし桜鯛



○鱈ちりやぶつ切りにして訛りあり



○仙台の雪や魯迅の家遠し
○仙台の雪に魯迅の訪ねけり
○仙台の雪やかなわぬ人の跡



◯榾の火や東南風に船の山
◯榾の火やことわりもなく名軍師
◯榾の火や酒交わしたる義兄弟
◯つながれて馬面清き榾火かな

浅蜊

◯本棚に並ぶ浅蜊の殻を見ゆ

田螺

◯ゆるやかに田螺の道や月明かり

烏賊釣り
(烏賊の季語はないより)

○上品な舌のごときの夏の烏賊
○AIのベロのごときや烏賊を釣る
○エイアイの舌のごときの烏賊を釣る



◯一尺の坊主一寸鯊のくち
◯鯊釣やむかし翁と並びけり

寄居虫

◯須弥山をいやはやいまだやどかりぬ

秋鯖

◯秋鯖や妻の実家に帰りけり



○倭みゆ出雲より来て鱸釣
○鱸釣る倭まほろばここに神子
○鱸釣る君や歌ひて飛び行ける



◯月崩れ母と背を追う子熊かな

海胆

◯塩うにやおやじの声の聞こえけり

乾鮭

◯乾鮭や仏法の世に木魚打つ

落鮎

◯落鮎や真のことばの知らぬけり
◯落鮎や話すは月となりにけり



◯鯵を買ふ若い夫婦の隣かな

海蘿

◯過疎浜の黄金咲きたる海蘿かな

蝦蛄

◯粗末なる蝦蛄の姿や能神楽

夜行虫

◯唇の波音しずか夜行虫

舟虫

◯舟虫や別れもあれば恋もあり
◯舟虫や異国婦人の肌白し



◯恐ろしくもあり山静か鮫を割く
◯文明やゆつたりとして鱶のヒレ

河豚

◯染付のすくふ旨味や河豚和尚
◯極楽か河豚のさばいて死ぬ地獄

ズワイガニ

◯揚げたての衣の中やズワイガニ
◯美しき盥五寸や松葉ガニ
◯英雄の18人や松葉ガニ
◯宝石に爪をかけたりズワイガニ
◯金閣に爪幻や松葉ガニ

桜鯛

◯上質なスーツのごとき桜鯛
◯カジュアルなスーツの似合う桜鯛
◯背にのせた星を聞くなり桜鯛
◯背に星やあご引きしめて桜鯛
◯星空を味わいつくせ桜鯛
◯情熱の星を持ちたり桜鯛
◯全身をつくしてこそや桜鯛

海老

◯威勢よく味もうけたり海老頭
◯黄金のころもを纏う海老の襟



◯静けさを傍らに置き蟹走る
◯会席は森に例えた蟹の山
◯茹蟹や地域の色となりにけり
◯声もなく姿もなくて蟹つかむ

穴子

◯恐ろしき面も馴染みの穴子かな



◯名水で炊きあげたるや鱈ちり鍋

赤貝

◯うつとりの言葉のごとき赤貝食む
◯彼の手のつまむ赤貝香りけり

万両

◯潜り込むシーツの闇や実万両
◯最愛を鍵穴にある実万両
◯万両や愛再燃を確認す
◯万両や平日にして時間軸

炬燵

◯わくわくを信じることの炬燵哉

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桜蝦

○東海道富士をかけたり桜海老

牡蠣

○ふつくらと海の枕のごとき牡蠣

海胆

○デジタルの海胆や潮ゆく海の舌

烏賊釣

○烏賊釣の墨や静かに神楽坂
○もちもちと烏賊釣船のパスタかな
○烏賊釣の墨の主役や脇役も

秋思

○しつとりと耳飾りして秋思かな
○コーヒーの白き器や秋思う
○腕飾り切れてひととき秋思う
○首元を控えめにして秋思う
○首元に控えめにあり秋思う

胡桃

○胡桃割り手作りカード壁にあり
○胡桃擂る木々静かなり山の音
○古里を小鉢に落とす胡桃哉



○盗まれて雨に木を敷く熟柿かな

夏祭

○花巻の町や童話の夏祭

天の川

○ワンマンの列車無人や天の川
○馬の背のゆられて長し天の川
○馬の背の砂にめぐるや天の川

秋の夜

○秋の夜やとどく光のカシオペア

メロン

○北国のメロンの町を帰りけり
○カットして蔕にほほするメロンかな
○星空やメロンの眠る観察会

紅葉

○釜飯の紅葉や焼けてなかりけり
○ふりつもる煉瓦の穴や紅葉狩り
○レール跡人なかりけり紅葉狩り

はららご

○はららごや海の語りを聞いてをる
○はららごの帰る港や群役所
○阿武隈のわたり黒潮はらこ飯
○荒浜に竹に雀よはらこ飯
○荒浜に伊達の殿様はらこ飯
○あぶくまや光るはららごはらこ飯
○あぶくまや蹄とどまれはらこ飯

ねぶた

○闇迫る鈴に過ぎ行くねぶた哉
○花笠をしごきセラッセねぶた鳴る

流籠

○奥州の流れ静や流籠会
○奥州の広き川なり流籠会
○広瀬川月落としたり流籠会
○流籠や月の残して広瀬川
○精霊や流して月の覚めかくる

冬の山

○おにぎりの高く小さき冬の山

踊り

○踊りての人為有らずや西馬音内

春の海

○朝食の楽しくなりぬ春の海
○足下のブランドロゴや春の海
○ボーダーの人やたたずむ春の海
○ボーダーの日本のすてき春の浜

南瓜

○三日月の落とす南瓜のスープ哉

七夕

○いくたびも復活せしむ星祭
○戦国の映す七夕伊達飾り
○七夕や家は田村の伊達流し
○アーケードぬけ碧落の星祭

夏祭

○山形の病気見舞いや夏祭

竿燈

○竿燈のしずかに夜を流しけり
○竿燈や乗せて秋田の心意気
○半纏のほのかにゆれて竿燈かな
○半纏の乗せて竿燈大通

花火

○日本の余地となるらん花火哉
○名湯をしずかに落とす花火かな
○全国の花火の影や大曲
○東北の温泉街の花火かな
○湖を染めて花火の像や乙女色
○長雨に今宵ばかりの花火哉
○あの夜を面影として花火哉

秋の日

○秋の日やうなだれながら揺れてをり
○秋の日を担ぎ上げたり男衆
○秋の日を漫画のごとき三国志
○秋の日を刻まれてをり杜牧の詩
○秋の日や高く漢詩を思ゆけり
○秋の日を人為のごとく赤壁歌
○秋の日を投げ入れたるや赤壁歌
○秋の日をまとめ寄せたる杜牧の詩

梅干

○梅干の柔らかくあり箸の上
○梅干のつぶぬころあい昔より
○梅干や見渡すほどの香る村
○梅干や母の祝儀の贈り物
○梅干や昼どきとなり細き帯

沢庵

○沢庵や小鉢に箸を揃えけり
○沢庵に箸置きのある姿かな
○沢庵や箸置きのある色形
○沢庵に箸置きのある暮らしかな
○日本や沢庵のある色形
○沢庵や小鉢にわれを見いだせり
○沢庵や母の小さき弁当箱

早乙女

○早乙女や濡れ純白の紅たすき
○早乙女のぬれ純白の夫婦神
○純白や濡れ一枚の田植笠
○純白の面かくれん田植笠
○早乙女やすえ腰高の美しき
○早乙女やカメラ恥じらう夫婦神

名月

○王朝の奏でて別に今日の月
○蒼鉛の風もあるなり今日の月

芋煮会

○何升と問うて高空芋煮会
○大量の薪天井や芋煮会

大根

○こつくりと焚いて大根聖護院

凍豆腐

○舞台より人の顔なり凍豆腐

若布

○潮の背やならぶ家庭の若布干す
○大衆の汁に盛んや若布干す
○民宿の浜一天に若布干す

残菊

○引出や十日の菊と暮しけり

七夕

○商店にくす玉の降る星祭
○くす玉の五色七色星祭
○七夕に意思染め上げて令和かな
○七夕の走る姿や五能線

葛の花

○寝たきりの長きまつ毛や葛の花

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金木犀

○手ぬぐいの洗い晒しや金木犀
○手の届くテーブルクロス金木犀
○のし紙をちいさくたたみ金木犀
○単衣地の母の着物や金木犀
○収納を整えたるや金木犀
○小さめの長角盆や金木犀

蟷螂

○蟷螂や笊の崩れて盆の上

蚯蚓鳴く

○ぐいのみやこれひとつだけ蚯蚓鳴く
○乳白の異国のカフェや蚯蚓鳴く
○乳白の猫を抱くなり蚯蚓鳴く
○入水の剣もなくて蚯蚓鳴く
○井月や腰にぶらさげ蚯蚓鳴く



○凩や名をとどめたるひとの顔

冬めく

○冬めいて未来に残す賛美かな
○木々黒く通りも落ちて冬めきる

烏瓜

○煩いを星にとどめて烏瓜

冬の鳥

○三千句残したりけり冬の鳥

赤のまんま

○父様の帰てくるなり赤のまま
○幼さの帰るひととき赤のまま

松茸

○松茸や信濃守の余所ごころ
○松茸や信濃守の現ごころ
○松茸の転がる裏や聖山
○松茸や温泉まんぢう二人旅
○松茸や中央自動車道かかる
○松茸や身仕度決めて帰り道
○松茸やタイトな服の首飾り

茸飯

○根菜と見合ふこころや茸飯

松茸飯

○こだわりの松茸飯や箱根の湯
○名水や松茸飯の薄衣

宗祇忌

○戦国の湯も静かなり宗祇の忌
○しずかさに上の句つけよ宗祇の忌
○富士山や遊びと眠る宗祇の忌
○上の句や富士もあるなり宗祇の忌
○相模路を守護大名や宗祇の忌
○宗祇忌や雲はやかりし後北条
○宗祇忌の雲上の句や後北条

新豆腐

○水源やはるかな森を新豆腐
○みずみずし稜清心と新豆腐
○養分のすみずみ走る新豆腐
○養分を涌き出た水を新豆腐
○湧水を四角く収め新豆腐
○芽吹きたるブナより育つ新豆腐

秋の燈

○訪れてこし餡を知り秋灯し
○練りきりの暖かくあり秋灯し
○練りきりを包みて街を秋灯し
○秋の燈や学問の日の中にをり
○秋燈や学問の日のふくらめる

灯火親しむ

○学問や灯火親しむ糸となり
○学問や灯火親しむ中にをり
○学問を灯火親しみふくらむる
○灯火親しむ皆白髪まじりにて
○灯火親しむ娘父母に居る

秋の夜

○秋の夜や駄菓子の飴のうつくしき
○秋の夜をしずかに落す小竹林
○秋の夜や本の破れをしまいけり
○秋の夜をながれてゆくや千曲川
○秋の夜やうす汚れたるぬいぐるみ
○秋の夜におやきはいつもほぐしたる
○秋の夜にショコラの端を噛む女



○行く森を生まれて来たる茸哉
○森びとの星を楽しく茸狩り
○嫌いなる人を忘れて茸哉
○都会妻声を茸と座りこみ
○顔のぞくひとり星みて茸狩り
○昼きのこ筋に光の透過せり
○知得せり年増ならびて茸狩り
○唇の動く毒消し茸狩り
○人妻の爪保護液や茸狩り
○小さめの背負い鞄や茸狩り
○茸狩りならびて森を知り得たる

蝙蝠

○蝙蝠や見えぬは闇の象なり
○蝙蝠や静かにせまる超音波


----- Original Message -----


春の海

○暁の闇見計らい春の海
○しみじみと闇より抜けて春の海
○どこまでも行こうと遠く春の海
○あいまいに恋人となる春の海
○君声を吸い込む服や春の海
○クレパスのいくつ隣や春の海
○たぐりたる両手を入れて春の海
○ワンピース両手くぐりて春の海
○春の海服に浮かべて帰りけり
○しずかさやワンピースなる春の海
○春の海二つ手前のなくなりぬ
○春の海おやつ欠かさずビンの中

春の波

○春の波富士まで道となり申す
○春の波すこしよれたりカットソー



○浅草の花を枕に噺かな

春の波

○春濤を枕にしたる噺かな
○春濤や記憶の先をひとり旅

夏の海

○夏の海すこし濃いめのワンピース



○黒鮪知らざる闇の素顔かな
○黒まぐろ目玉の黒や空の闇
○物云わぬたたずむ翁黒鮪
○奥底に沈む面や黒鮪
○奥底の面ふさわしく黒鮪
○奥底に奈落の目玉黒鮪
○ポケットにゆびをる空に鮪哉
○口開けて覇権暗示や黒鮪
○黒鮪人塵ごとく吸い得たり

冬の波

○寒濤や姥の祈りし黒き絵馬
○寒濤や首実験となりにけり
○寒濤や先押しかえす事も無く
○寒濤や老いて記憶のなかりけり
○冬波の吾や我わたし寄せて推す
○冬波や顔もわすれて寄せて推す

烏賊干す

○烏賊干して高空遠く異国船
○虚空なる烏賊干す毎に白くなり

保立貝

○船上の昭和も遠く保立貝
○船上を宝の山や保立貝
○上腕や二頭筋なり保立貝
○子宝や波あらはれて保立貝

栄螺

○一景の角をもちたる栄螺かな



○天上の役に立ちたる鮑かな
○天涯の波うち寄せて鮑哉
○天心に変化つづける鮑かな
○一天に女子高生のあわびかな
○青天井浮き出てきたる鮑かな

レタス

○制服の純情の君レタス畑
○純情のこぐ自転車やレタス畑
○みずみずしレタスをのせて応援歌
○朝どりのレタスに恋の応援歌
○制服の風にめくれてレタス畑
○吹く風のレタス畑や応援歌
○すみずみの水朝どりやレタス畑

林檎

○いつも逢ふ林檎を高き津軽富士
○空瓶の林檎香りの詰まりをり

蓴菜

○蓴菜やしずかに落ちて夜の闇
○蓴菜を掬うて青の涙かな
○蓴菜を掬うて空を涙かな



○天才のひしめく富や栗のいが

葡萄

○祝杯や房一粒に法の善
○そのままや葡萄の房を武器商人
○政治家の手につままれし葡萄かな
○経済を大理の上や黒葡萄
○体温の世界市民や黒葡萄
○体温や度を越すなかれマスカット
○黒葡萄房に一粒法の善

蜜柑

○段々の石垣過ぎて蜜柑いろ
○お日様や幾つもぎたる蜜柑空
○向こう側暮れてをりたるみかん哉

檸檬

○定宿のメモにレモンを置きにけり
○寛ぎの少し離れてレモンかな
○主なきレモン揃えてバスケット
○街の陽やレモンの色を映しけり
○半生の落とす檸檬のロビーかな

牡蠣

○山に陽の沈み暮れゆく牡蠣場かな
○瀬戸内を海に入れたり牡蠣夕べ
○瀬戸内を海に入れたり牡蠣の棚
○おだやかに男人ゆく牡蠣の棚

大根干す

○黒潮の白き女や大根干す
○見てくれも一天となり干大根
○三国を塞さがんとして大根干す

玉蜀黍

○半世紀とうきび畑のゆれてをり
○とうきびや剥いて笑顔の白き月
○唐黍や父の背を越し半世紀

白菜

○白菜や日本列島夕の足
○白菜の尻ならべたる流かな
○白菜やつま献立の博覧会
○白菜やイントロを聞きふたの中
○白菜や日に日に樽の特別感

稲刈

○稲刈や寧日の夜をあらたむる
○稲刈に日々の早さや寝台車
○稲刈や手持ち無沙汰の気の少し
○稲刈て閑居と我を清めたり

新米

○新米や波打つピアスのごとくなり
○新米や赤いニットのカーディガン
○新米や返書進まぬ母の文



茶摘

○蒼穹に別れ惜しまん茶摘笠
○やぶきたに富士を掛けたり茶摘歌
○旅人や富士に旨みの深むし茶
○静岡や富士に茶畑あり申す

桜海老

○富士山を惜しむるものや桜海老
○桜海老富士清新を起こしたる

○柿

○干柿や熟女のごとき舌の上
○干柿や金の砂糖のごとくなり
○古柿や昔話となりにけり

秋刀魚

○豪快に醤油まわしてさんまかな
○商店の見えなくなるや秋刀魚焼く
○自慢する商店街の秋刀魚かな
○海流を削る秋刀魚や船の上
○大衆や秋刀魚ならべて六千尾
○大衆の声を聞きたり秋刀魚焼く
○大衆を塩焼きにして秋刀魚かな
○大衆のこころをつかむ秋刀魚かな



○ひと波にをされ包まれ鮭のぼる
○香しき日に日に鮭の上りけり
○父の海母なる川や鮭のぼる
○父の山ながす涙を鮭のぼる
○はららごや燃やす命の物語
○悲しさやはららご胸をときめかす



○遥かなる水揚げ一や鰹釣
○カタクチを群れ水揚げの鰹釣
○遥かなる大海原や鰹釣
○一本の船首船尾や鰹釣
○空や飛ぶ鰹の群を男釣
○やさしやな鰹の群に男達



○人生をたのしみ駆けるまぐろ哉
○海流を赤酢の上や鮪星
○海流をしずかな町のまぐろ哉
○尾の切られ世の離れたる鮪哉
○都心より少し離れてまぐろ哉
○絶品の北の鎧や大鮪
○下北や背を蝦夷に向け大まぐろ
○海峡を力くらべや大まぐろ
○一億を導かれてや大鮪



○立ち止まる初瀬に情の冬すだれ

曼珠沙華

○曼珠沙華夢に太古の秘薬かな



○甘柿やいつしか遠くなりにけり
○甘柿や猫にありけり陽の心地
○日没の右に柿あり宝山寺
○山辺や柿に連なる温かさ

竜田姫

○業平のうつちはやぶる竜田姫

蓑虫鳴く

○蓑虫や音も聞こえずに親殺し

七夕

○とりどりのくす玉ゆれて星祭
○とりどりのくす玉七夕祭かな
○貞山の仙台七夕飾りをり
○貞山の陣羽織なす星祭
○七夕や貞山公のゆずり染
○貞山の霊廟うつす星祭
○みちのくの七夕さんと呼ばれけり
○みちのくの伊達のいなせや星祭
○商店を伊達にいなせや星祭
○商店を飾るいなせや星祭
○ゆらゆらと仙台七夕吹き流し



○名月や鬼に刃の悪路王



○夏の夜や闇月のなか鬼の舞
○花嫁や祭過ぎ行く奥会津

夏の夜

○夏の夜や花輪ばやしの幸稲荷
○夏の夜に花輪ばやしや人のゆく
○竿燈や腰にいなせな夏の夜

ねぶた祭り

○面影を寄せて参らんねぷた哉
○相思ふ表裏なるねぷた哉
○恋人やねぷたを飾る裏表
○大石や扇ねぷたを去りにけり
○大石やねぷた表の義士の裏
○大石を扇ねぷたの親子かな
○弘前の縄張りとなるねぷた哉
○青空や青衝くねぶた夕に暮れ
○鬼々の武者を高見の立ねぶた



○花嫁や祭田島の島田髷
○国宝の南部鎧に祭かな
○黄金や街に妙技の夏秋田
○高見より黄金つらなる出羽祭

なまはげ

○なまはげやなぐ子供えて皇大神



○剣舞のきえて祭や夜の風
○静けさを消えて祭の面かな
○炯々と悪路青らむ祭かな

秋の空

○秋空や水蟷螂の手を伸ばす
○一寸に水蟷螂や秋の空


----- Original Message -----

曼珠沙華

○曼珠沙華本姓の君うまれたる
○曼珠沙華憎まれ口もなかりけり

鶏頭

○鶏頭ややわらかき肌世の光
○鶏頭や逆光となり次次に
○鶏頭や青春の砂落ちにけり

吾亦紅

○とらわれずとどめ置きたる吾亦紅
○その裏のひみつに揺れて吾亦紅

紅葉

○天上を岩によしみの紅葉かな

銀杏散る

○天に舞ふ銀杏紅葉やわれ寵児
○天に舞ふ寵児のごとき銀杏哉
○黄金をはぐくむ影や銀杏道
○影一歩天に寵児や銀杏散る
○黄金の雨に佇む銀杏かな
○黄金の雨にうたるる銀杏かな
○樹の影を忘れひさしや銀杏散る

初紅葉

○初紅葉忘れたように袋物

色変へぬ松

○色変へぬ松や夕べとなりにけり
○色変へぬ松や名石所々

秋の海

○テーブルを寄せて帰るや秋の浜
○まつ白な砂のすすめや秋の海
○牛の背を自由律なり秋の海
○ゆく人の声懐かしき秋の海
○いくたびも白くしみゆく秋の海
○石ころの痛み重たや秋の海
○秋の海紅白帽となりにけり
○秋の海暮れゆく牛を拭いてをり
○秋の海映る電車の眼かな
○秋の海一人詩人を殺したる
○まつしろにのびてゆくなり秋の海
○秋の海彫刻されて仕事もなく
○泣き砂の膝をつれ立つ秋の浜
○灯油手に船は異国や秋の浜
○外国の貨幣もらうや秋の海
○室内を赤く飾るや秋の海

----- Original Message -----


○家菊の持ちたる人を待ちにけり
○白菊や今は旅館となりにけり
○白菊や足袋の汚れをよしとせぬ

蜻蛉

○泣き虫のひとりあそんで赤とんぼ
○蜻蛉や雲一つなきビルの群
○赤とんぼ三色団子につながりぬ
○赤とんぼ美人百花の水の元
○赤とんぼ路地に秘密のこころみあり
○赤とんぼてのひらの先向こう側
○煩いの雲だんだんと赤とんぼ

金叩き

○静かなる声も止みをり金叩
○金叩小さな空を知りてをり
○金叩小さな秋を知りにけり



○ぬれ路や気を奪われて萩の花

秋の水

○秋水や赤き実のなるひとつづつ
○秋水や赤き実のなる山の峰
○秋水や足音きへて京の寿司

新涼

○新涼や源泉の湯の立ち上る
○新涼や静なに寄せて甘いもん
○新涼や読書にふけて甘いもん

唐黍

○唐黍や入口として光なる

蟋蟀

○蟋蟀や嘴に命のごとくなり

夏燕

○光太郎レモン哀歌よ夏燕

秋の空

○秋空や完全となり大看板
○秋空や大看板の空の下
○秋空や大看板の湯のめぐり
○秋空やまわる七福神の絵図
○秋空や八百万神湯に集ふ
○秋空をさらさらとして美肌の湯

名月

○坊さんの山も帰りぬ今日の月
○名月や青くうどんの見え隠れ
○名月を青くうどんや盆の上
○名月や揚げに青みのうどんすき
○十五夜を大座蒲団や膝の上
○名月や包まれてをる異空間
○名月や伝統色のつよい町
○名月を見逃したるやビルの中
○名月や童のゆびに消えかくる

冷そう麺

○名水やつるつるとして冷素麺

サイダー

○サイダーを蒼き光や粒の嵩
○サイダーのビンの深さや星の中
○サイダーや肘を互いに窓辺の青
○サイダー瓶ひじを互いに窓辺かな

木槿

○きのふより木槿やけふも落ちにけり
○きのふより木槿や端に落ちにけり
○照されて木槿や月になかりけり

秋の海

○秋の海かなしく白くつづきをり
○足型のひとつ崩れて秋の海
○秋の海ひとりさんぽとなりにけり
○もう居ない恋を落として秋の海
○秋の海ととのうしずく落としけり
○教え子に呼ばれし人や秋の海
○米粒や雲となりけり秋の海
○弁当を俵なりけり秋の海

秋高し

○配達の肩にあゆむや秋高し
○それぞれの配達員や秋高し

秋風

○原宿の駅舎の稜や秋の風
○渋谷待ち人もありけり秋の風
○秋風を豆腐の稜にのれん哉
○秋風をビルの隙間や交差点
○秋風や糸一辺によりかかる



○踊手のきえてかなしき盆の風
○日本の地方にのこるおどり哉
○西欧の男女別なくおどり哉
○小楼に踊の波や月の雨
○踊手の海をつむぐや月の雨
○静かさに波をつむぐや盆踊
○七七と月や五となる盆踊
○静さに月ながれたる踊かな
○静さの踊の中や風のなか

盆の月

○東京に古き男や盆の月
○盆の月異国の人の和装かな
○盆の月異国の人と交わるる
○手荷物やスマホ一つで盆の月
○鉄道や快諾したり盆の月
○寺前や明かりも消えて盆の月

盂蘭盆会

○サラサラと海輝いて盂蘭盆会
○音やなくしづかな闇よ盂蘭盆会
○暗闇や途絶えてひさし盂蘭盆会
○新盆や素朴な菓子のありにけり
○新盆や胸ひしめいて灯りけり
○初盆や海キラキラと光をり
○盂蘭盆や絵具は黄となりにけり

守武忌

○言祝ぐる伊勢下敷に守武忌

西鶴忌

○住吉の月を掛けたり西鶴忌
○出汁すする花はおはりや西鶴忌
○一中夜けふも浪花や西鶴忌
○出汁すする花も才あり西鶴忌
○出汁すする浪花人なる西鶴忌
○一代の男草子や西鶴忌

立秋

○おいおいに人も来るなり秋に入る
○立秋や己いくばくと忘れけり
○立秋や門口に立つ猫の脚
○立秋やおおむね決まる毛繕い

初秋

○初秋や滴移りの喫茶店

馬肥える

○馬肥やせ目釘の穴も湿りけり

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○偽りの愛も宝石苺くぶ
○ホイップのさつくりとして苺たつ
○無脂肪の恋や大きな生苺
○粒苺けふは甘めのメイクかな
○砕かれたチョコの甘さに苺かな
○ジャニーズのような男子の苺かな
○乃木坂やいちごパフェなるようなもの
○欅坂Tシャツを着ていちごの夢
○乃木坂や苺ケーキのようなもの
○苺わすれたくないAKBのころ
○唇に少し大きな苺かな
○できないを理由にしない苺かな
○半円に苺のピッツァ二重丸
○週末に風を楽しむ苺かな
○口ずさむ朝にまぶしき苺かな
○乳汁に印象的な苺かな
○森ぬけて回転音の苺かな
○大粒のいちご行きかう小旅行
○大粒苺こぼるる乙女かな
○大粒の苺を森の道の中
○林道や苺しながら行きませう
○ティファニーやいちごにのせて同居せり
○大粒のいちご近くに日本海
○いちご取る中軽井沢森の中
○唇に乳のしづくや苺くぶ
○乳汁のなぶる娘や苺くぶ
○弾丸に撃たれて苺ミルクの中
○素直なり苺ミルクや少女の手
○静けさに熟女のつぶすいちご哉
○大福や色気づいたり粒苺
○恋敵いちごミルクのうつくしき
○高層に冷やされてをる苺かな
○偽りの果実の君や苺くぶ
○偽りの雨あがりけり苺くぶ
○唇に雨音しづか苺くぶ



○冥界のルビーのごとく蛸沈む
○はつちゃんや誰と静かに蛸沈む

海月

○魂や時計のごとき海月ゆく
○漆黒を創造力の海月かな
○天秤のごとき海月や星の中
○天秤に星座をのせて海月ゆく
○夜会してホタテと久し海月かな

さくらんぼ

○フェラーリを横取りしたりさくらんぼ
○さくらんぼイタリア映画の別れかな
○チケットの如くのふたりさくらんぼ
○劇場のシートのごときさくらんぼ
○さくらんぼ観劇をした誕生日
○レーシングカー手に入れたるやさくらんぼ
○おいしくて名車のごときさくらんぼ
○F1の勝利のごときさくらんぼ
○フェラーリや祝福をしてさくらんぼ
○くちびるや恋勝つためにさくらんぼ
○さくらんぼ走りぬけたる赤い花
○フェラーリを眺めてをるやさくらんぼ
○さくらんぼテストコースも宝石箱
○農園のエンジニアしてさくらんぼ
○F1や美しくあれさくらんぼ
○レーサーを魅力せしめりさくらんぼ
○さくらんぼ田舎の町を乗りこなす
○桜桃や火花を散らすサーキット
○ブランドを落札するやさくらんぼ
○さくらんぼ田舎の町を振り返り



○膨らみの放ちて蛍ほうたるこい
○肩よせて夫婦並びて蛍飛ぶ
○ふるさとを一尺落ちて蛍かな

原爆忌

○爆心の緑深きも風の中
○爆心の深き緑や風の中
○声援のスタートライン原爆忌
○人影のうするるばかり原爆忌
○爆心やゼッケン見せて風の中
○爆心を少女の君や風の中
○鉢巻の走る少女や原爆忌
○爆心や76年風の中
○原爆忌東京五輪もありにけり
○背面に映る町並み爆心地
○爆心の今宵はカーブ奪三振
○声援の競技場なり原爆忌
○走りぬける陸上のきみ原爆忌
○ラジオいまも罪忘れたり原爆忌
○白球やホームランなり原爆忌
○バッターの道具一つや原爆忌
○バッターや振りかぶりけり爆心地
○ピッチャーや構えた空に爆心地
○白線の球ギリギリに原爆忌
○いくたびも一球投げて原爆忌
○人や満ち一球投げて原爆忌
○着信もホームランなり原爆忌
○公園に落つる緑や原爆忌
○69の日ひとりあるけや原爆忌
○けんかして友達叩く原爆忌
○持ちてをり広げてみたし原爆忌
○いじわるも明日話そう原爆忌
○隣の子謝りに来て原爆忌

終戦記念日

○ほどほどに退くべきや敗戦忌
○新しきエプロン掛けて敗戦忌
○公園に子供らを見る敗戦忌
○公園に笑ふ声なり敗戦忌
○太陽の一輪深き敗戦忌
○平成に見ずや令和を敗戦忌
○賑わいも浪音白き敗戦忌
○音楽を賑わう街や敗戦忌
○大海にさびしき風や敗戦忌
○農村の76年敗戦忌
○スポーツを捨ててゆくなり敗戦忌
○文芸を胸元に置け敗戦忌
○芸術の自作自演や敗戦忌
○音楽に酔うていたなり敗戦忌
○テレビのうそ読むや人の敗戦忌
○現在のラジオに嘆く敗戦忌

万緑

○万緑に走る彼女や好きだから

震災記念日

○地獄絵を想像でくる震災忌
○東京や何百万人を震災忌
○一日やなにごともなく震災忌
○首都高になにを乗せたる震災忌
○東京も赤く燃えたり震災忌
○高層のビルにうつらむ震災忌
○東京に母の声する震災忌
○東京や23区を震災忌
○やんわりとことばをのせて震災忌
○東京にひとり歩いた震災忌
○東京に石碑もありし震災忌
○東京に故郷ありや震災忌

新震災忌、そんなのあるか(笑)ワルスター

○ペットらのエサも尽きたり震災忌
○いくつもの電車の止まる震災忌
○東京に住みたくもなし震災忌
○新震災忌蛇に睨まれ死ぬるかな
○東京に松本氏居て震災忌
○松本留守次郎中の震災忌
○松本居留守本人が震災忌
○松本下屋敷風呂なく震災忌
○何からの卒業記念震災忌
○何気ない朝日の檻や震災忌
○東京やレモン哀歌の震災忌
○うつくしき笑顔もありし震災忌
○愛したる肌も忘れて震災忌
○東京もふるさととなり震災忌
○素気ない言葉のかおり震災忌
○御陀仏や松本居士と震災忌
○両親の呉れたなまえや震災忌
○御陀仏に震災忌かな星遥か
○御陀仏のこぼれてゆくや震災忌
○ぜうまんにんじゃなくてよかったとおもふ震災忌
(たえとば松本東京がの句などワラ)

春の波

○春濤や広がる上に広がりぬ
○まつさらに人さらわれて春の波
○まつさらに人流されて春の浪

夏の雲

○蛇口ひねり白きタオルや夏の雲

夏の空

○いくつもの色を合わせて夏の空

ゼリー

○飴色の水差しの海ゼリー食ぶ
○匙の上ブルーの海やゼリー失せ
○海風のその一時のゼリーかな
○海風の夕暮れ紅きゼリーかな

夏の日

○夏の日に約束されて出かけたり

五月雨

○五月雨や合唱の声暮るるなり
○五月雨や合唱絶えず暮るるなり

夏座敷

○床の間の佇みてゆく夏座敷

露台

○ベランダや無糖の君とツイッター
○ベランダや電子たばこも心地よき
○ベランダやアミューズメント夜の闇
○ベランダや無限光の証あり

夕立

○夕立に忘れたものやありやあり
○夕立に走りかけたる己かな
○夕立や手のひとひらをながしけり

冷奴

○冷奴独演会をうならせる



○口元に約束といふ汗うすし
○こめかみにただ一筋の汗やたり
○美少女の体育座りや汗香る

逮捕!

★いいから笑

心太

○山水やゆるり流して心太

プール

○飛び込みて富士やプールの力なり

泳ぎ

○水泳やひとり旅するエメラルド
○水泳やひとり旅する翡翠玉

蜜豆

○蜜豆やアップデートをしたりけり

噴水

○噴水や喜びさそふ玉の影

水羊羹

○石の庭たずねて歩く水羊羹
○ラジカセや音やわらかく水羊羹

葛切

○葛切の午後も静かや絡みけり

葛桜

○宵にゆく一つ残りし葛饅頭
○うりざねや絵師も慎む葛饅頭

水着

○さりげなく技を見せたる水着かな
○ありのまま太股くぐす水着かな
○人妻の水着や下の濡れてをり

小満

○小満に幸いあれと思いけり
○小満や野菜畑のつづきけり

短夜

○短夜や平成の夜も終わりけり
○短夜やいたわる街を泳ぎけり
○短夜や遮るものは特になし
○短夜や素にひろげたる午前4時
○短夜やこの街らしく降りてゆく
○短夜や一人静に酔いしれる
○短夜や落す余韻の滲みけり
○短夜や男女交わる朝帰り
○短夜に余韻の残る陰やあり

冷蔵庫

○最高のホップの眠る冷蔵庫
○親子して鼠でござるぞ冷蔵庫
○能弁に母にねだるや冷蔵庫

跣足

○気の知れたひとと重なり跣足かな
○靴もちてフリーランスの跣足かな
○跣足して大好き象の死んだこと
○知りつくすデニムの尻の素足かな
○双方の乳房も揺れて素足かな
○感動の集落ぬけて素足かな
○やいやいと飲んで気楽に素足かな

氷水

○富士山や感嘆したり夏氷
○どこまでも程よく甘き夏氷

氷菓

○アイスクリーム都市の記憶や待たせたり

シャワー

○朝夕に水の行方やシャワー浴ぶ
○相性の身体伸ばしてシャワー浴ぶ
○軽やかにクロムの重みシャワー浴ぶ
○贅沢に隙間なじむやシャワー浴ぶ
○シャワー浴ぶ唇にゆび染みわたり

若楓

○一天や割れたるごとき若楓

春の夜

○傘とじて遣らずの雨や夜半の春
○春の夜や遣らずの雨の傘のこる
○一層に誰ぞ待たるる春夜かな



○なかなかに岸に上がるる蛙かな
○様々の声もちへたる蛙かな

入梅

○入梅や家に親しき人の声

五月

○切りぬいて五月の風や御影石
○海面にながき橋あり五月かな
○身づくろい後ろ鏡や聖五月
○美少年もとめられたる五月かな
○五月の風二文字のことば消えにけり



○おっかさま飯に留まれる蝿やをる
○おっかさま蝿めし碗に骨休め
○かあさまや蝿めし碗に骨休め
○あらましは聞いておるぞと蝿留まる
○目の前に虎の張子や飯の蝿
○博打せぬ酒は呑まぬが蝿留まる
○妬まれて蝿のもみ手よ角田川
○命乞いするなら蝿よ人の嫁

五月雨

○五月雨にあっけらかんと帰りけり
○五月雨や勾玉ごとき深緑
○五月雨や田に老体を畳けり

○五月雨や姿の消えた人のこと

涅槃会

○涅槃会や何聞くふりぞ地獄絵図

穴子

○煮詰めたる穴子や脇に香の物
○若殿の膳に嬉しき穴子哉

茶摘

○あまつさえ聞こえてくるや茶摘唄
○昔語り聞こゆる靄の茶摘唄
○名産の夜も聞きたや茶摘唄
○産業の音も好まし茶摘唄

夏燕

○海や見ゆ両手ひろげて夏燕
○潮ぬけて堪能するや夏燕
○山の端をけふも旅せる夏燕

夕顔

○夕顔や衣装を合わせ籠の中
○夕顔や都を思ひ籠の中

百合

○はじめての折らずに見ゆる百合の花
○瑞々し光や陰の百合の花
○新しき風に吹かれて百合の花
○十日ほど眺めてをるや百合の花
○色白の少女のなかに百合の花
○兄嫁の切る眼差しや百合の花
○四五人の熟女の声や百合の花



○よく見ると逞しきかな油蝉

クリスマス

○誰やたれロウソクの灯にクリスマス

薔薇

○なつかしや思いの外に薔薇香る
○アーチ編む君あこがれて薔薇香る
○生垣や憧れ秘めて薔薇香る
○その蕾一輪として薔薇香る
○その蕾心もとなく薔薇香る
○其の蕾新作説も薔薇香る



○あこぎなる男や捨てて桐の花
○多様なる恋もあるまし桐の花
○年下の風に装う桐の花
○働いて会うためだけの桐の花
○働いて会うこと見ゆる桐の花
○働いて会うこともあり桐の花

春の空

○虫けらや指先やさし春の空

麦の秋

○麦秋やベースボールの流れ行く
○麦秋や少年の日の君になる
○麦秋やいささか起きて風しづか

草笛

○草笛や遠くて日々の枕もと

青梅

○青梅の中のしずくや朝な夕な
○青梅やうぶなる人を残したる
○青梅や打たれて尻を磨きけり
○青梅や互いに尻をよせにけり

浴衣

○浴衣きて電気自動車まちにけり

夏料理

○差別なく会話もしつつ夏料理

豆飯

○豆飯や陸上の人走りけり

筍飯

○あらためて女優の炊いた筍飯



○俳優や粽をめくり文芸書

梅酒

○梅酒ゆえタイトルもなく硝子瓶

夏の海

○夏海やいろんな人が縦と横
○多様なる人現れて夏の海
○夏海や知らなき町に暮かかる
○年長の記憶つむぐや夏の海
○両親の見据え眼差し夏の海
○故郷なき大都市に人夏の海
○肺底に何を残すや夏の海
○引越や幸せだろうか夏の海

白玉

○白玉や大観の絵に浮かびをり
○白玉や信憑性のガラス窓

竹婦人

○抱籠や今宵を源氏物語
○抱籠や雨もかすかに流れゆく
○幾つもの男の趣味や竹夫人
○思春期に脚を乗せたや竹夫人
○つつましく風を入たや竹夫人
○ゆうぜんと山居に座る竹夫人
○縦横によく通りけり竹夫人
○転入の社宅に映る竹夫人
○足のせて竹奴や月になぶりけり

ハンカチ

○胸元にハンカチを知る正統派
○ハンカチや手ぶらのひとに癒さるる
○ハンカチやピアスをこぼす香りあり
○ハンカチや指定されたる流行歌

夏帽子

○南国の風や乗せたりパナマ帽
○音楽や水平線にパナマ帽
○音楽や連絡させりパナマ帽

サルビア

○サルビアや静かに恋のせりあがる
○サルビアや悲しき町にランドセル

ブーゲンビリア

◯少女等のむねふくらんでブーゲンビリア

ペチュニア

◯ペチュニアや安らぎて呼ぶ君の声

バナナ

○二三日姿を残すバナナかな

白靴

○白靴やグラウンド沸き声遠し
○白靴やざらざらとして静かなり
○東京に白靴ありし授業かな
○白靴や乗り継ぎてつと美術館
○白靴や取るべきものは途中下車
○転職の白靴よごれ信号機
○転職の白靴よごれ稼ぎけり
○何もしない話をしない白い靴
○白靴の一歩一歩が畔かな

氷菓

○焼物や景色のちがうアイスクリーム
○陶芸を体験したりアイスクリーム
○アイスクリーム母が教えてくれたこと
○ジェラートや唇にふれ笑いけり
○ソフトクリーム23区の故郷かな
○アイスクリーム自転車とめて休みをり
○三つゆびにソフトクリーム浮かびをり

夏期講座

○夏期講座隅にすとんとバレエかな

サングラス

○サングラス官能的に毒を踏む
○王朝やサングラスなりIT化
○静寂の暮らしぶりなりサングラス
○経済の事情もありしサングラス
○撮影やピザ照らしけりサングラス
○サングラス輪郭をして詩的なり

紫陽花

○紫陽花にしとやかなりの歩幅かな
○蚤市にあじさいの花ありにけり
○紫陽花や大人びてこそ見えにけり
○紫陽花の濃くのこりけりおもふ川
○陶磁器にほんのりとして七変化
○紫陽花や陶磁器のなか雨のなか
○紫陽花やかなしくもなく里帰り

ナイター

○ナイターや才能のある人の影

夏の果

○あと少し盛りとなりし夏の果
○夕暮れに走る跳ね馬夏の果
○どこまでもクリームソーダ夏終る
○夢さめて夏終りけり時刻表
○一足や取り残されて夏終る
○行く夏を武蔵野といふ空の下
○鉄塔に吹く武蔵野や夏の果

夕顔

○夕顔に月もそぞろや湯のこぼれ
○夕顔や独り気散じ頬の杖
○夕顔に包丁を知る初老哉



○蚊柱や平成の夜も終るなり
○蚊柱のとけて静や須磨の海
○蚊柱や敦盛塚よ夢の谷
○蚊柱に囚われたるや衣川
○蚊柱や此の道ゆかば衣川

井守

○赤腹の清き寝所の浮遊かな



○一天に蝮の頭つながりぬ

郭公

○郭公や心鎮まるヨガの旅



○故郷の立ち並びけりあられ哉

茄子

○茄子の花なにか忘れた様子なり

パセリ

○白皿のパセリに恋す気分哉

夏の夕

○わーわーと画面の人や夏の夕
○眼差しにおとづれて消え夏夕べ
○目の前や消えて通りも夏の夕
○ハンドルやネットの俺と夏の夕

夏の夜

○ハンドルや音も消したり夏の夜
○ハンドルを握りしめゆく夏の宵

日傘

○人妻の名前も知らぬ日傘かな

夕立

○夕立や日本の鬱を流しけり
○夕立や五十五年となりにけり



○虹かかる教室の君ながめをり

風鈴

○したためた文に風鈴鳴りにけり

キャンプ

○抱きしめて三角となるキャンプかな
○カラフルな図面の城のキャンプかな

登山

○哲学の列伝となり登山かな
○なぜそこに青春もあり登山かな
○故ありて合掌をせむ登山かな

滝がまき

○大瀑布しばし待たる言わずもがな

浴衣

○やはらかに端を風ある浴衣かな

アイスクリーム

○美しき髪に声かくアイスクリーム

サイダー

○サイダーのグラスの粒や上りけり

ラムネ

○波音も進化してゆくラムネかな
○崎に立つラムネも髪も乳母車
○少年の尻ならべたるラムネかな



○全身や釈迦無に佛と蝉男

青葉

○失恋は青葉の頃と思いけり

若葉

○行く人の手やはらかく若葉かな

鑑真忌

○故郷や懐かしき菓子鑑真忌
○揚州やうたた寝したり鑑真忌
○船の帆や生きるスタート鑑真忌



○三日月の使者となるべし鰻かな
○参詣の疲れを癒す鰻かな

金魚

○黄金や丸に金魚は黒の中
○黄金の丸に輝く金魚かな

向日葵

○向日葵に身を捧げたる巨人族

海の日

○海の日の引けて静な夕べかな
○海の日に運命となる器かな
○海の日の雑貨や決めた器あり
○海の日や四方山より祝いけり
○海の日や少し離れて静なり

山開

○足下を神天界に山開

合歓の花

○開拓の雨に未知なる合歓の花
○秘められし雨やはらかに合歓の花
○美しき言葉に開く合歓の花
○おしなべておとなの君や合歓の花

花火

○いくたびも開く心や遠花火
○一本の明かりも消えて花火哉
○釣桶や門に残して遠花火
○魚桶のなかに開くや大花火
○幾年も心勝の花火かな
○指先の遠き花火や相思ひ
○踊り場に消えて尾を引く花火かな

線香花火

○膝下の線香花火優美なり
○慌てずに線香花火手を渡し
○手花火や闇に溶けゆく憎からず



○蟹の眼や如何を問わず楽しめぬ
○蟹の眼や死を選ばざり素朴なり
○せわしさや愛嬌のある蟹落ちる
○世の中の妨げを知る蟹の穴
○人類の苦痛に歩く蟹の群
○月面を探るごとくに蟹沈む
○革命や遺産もなにも蟹沈む
○川蟹や影逃げこみし刀研ぐ
○憂いする狸の脚や蟹はしる
○一番を蟹やうれしき露天風呂
○花束を贈るがごとく蟹の山
○日本車の旨味のごとき蟹ゆでる
○北欧のワゴンしきりに蟹遊ぶ
○サイバーでタフな名車や蟹ならぶ
○サイバーな充電所あり蟹ならぶ
○エンジンの逞しきかな蟹ひらく
○日本車の魅力にせまる蟹のフェア
○歯ブラシのふたつ揃えて蟹歩む
○新幹線蟹たべいこうメイクして
○蟹歩き解放したる湯殿かな

海老飾る

○めでたさや新車の如き海老飾る

夏の海

○江の島やひとつ忘れた夏の海



○ふるさとの掛け声かかる祭かな
○日本のどこもかしこも夏祭
○ふるさとや今も昔も夏祭

春の水

○賊むかし春の水なり田村麻呂



○両親とおさらばするまで蟻の道
○丁寧に挨拶するや蟻の道
○日の本や良いモノ感に蟻の道

蟻地獄

○蟻地獄四駆のごとく硬派なり
○蟻地獄四方四駆のごとくなり
○蟻地獄ならふは風の明日かな
○蟻地獄日和に塵を飛ばしけり
○蟻地獄小石のひとつありにけり

夏の海

○よき小物エキゾチックに夏の海

海水浴

○女学生一人欠けたり海水浴
○山好きの谷間寄せたり潮浴る
○上品な婦人ほどなく海水浴
○流されたひともあるまし海水浴

百物語

○一席や百物語を迎えけり
○下駄の音や百物語を戻りけり
○舐め猫や百物語と話けり

氷水

○あのひとに会うためだけの氷水
○憧れの人も近くやかき氷

夏の夜

○声遠くベースボールや夏の夜

炎天

○炎天に飛ばされてゆくボールかな

水鉄砲

○幾つものたのしみを知る水鉄砲

夏痩

○夏痩のパジャマの上を留めにけり
○寝息たてとなりの少女夏痩る
○夏痩や少し悲しき銀細工
○夏痩やメモ残しけり鶏の粥
○夏痩に誰も知らない私かな
○上京や部活みたいに夏負ける
○夏痩の日々向かい立つ受験生
○夏痩や投票所まで迷いけり
○総選挙あると思いし夏痩る
○真青に干したデニムや夏負る
○襟足の気になる人や夏負る
○夏負の胸あつからず膝に抱く
○夏痩や胸高からず落差なし
○メイクして母思ひけり夏負る
○夏負けの肌も見せずに人の妻
○夏負る年増おんなの肌白し
○夏痩も脚をしだいに締めつける
○夏痩と見まがうばかり人の服
○夏痩や少女の胸のうすからず
○夏負けも女友達元気あり
○夏負も猫のとなりに好きなパン

ごきぶり

○ごきぶりやオーダーメイドしたりけり



○奈落よりもどるごとくに蝿や飛ぶ
○蝿や飛べ持続可能な如くなり
○ふくよかな腕のおんなに蝿留まる

蛇苺

○魂をさそふポップな蛇苺
○奈落への入口に浮く蛇苺
○会いたいと時おり思う蛇苺

夏の山

○夏山や稜線を行く月のかげ
○稜線のいくつ重なり夏の山



○たっぷりの旨みを吸つたフォーの夏
○アオザイの夏や香味の効いてをる

冷し中華

○あすや昼冷し中華と思うべし

冷索麺

○冷索麺郷里の川もうつりけり
○冷索麺女子大生の家泊る
○冷索麺風のごとくに吸ふごとく

春の雨

○人生や暇なれどまた春の雨



○芋洗う女の乳やちいさからず

玉蜀黍

○唐黍やおすすめのまま立つてをり
○食い様やまことに無惨とうもろこし

川開

○湯熱さに口そろえたる川開き



○金色の雨に打たるるあわびかな
○白き泡におのれを託す鮑かな

六月

○六月をまなざしに置く好きなもの



○名吟の桃青とほき月の下

短夜

○短夜やはかなき夢を星の数

鹿

○宗像の女ききたり鹿の声

茸狩り

○珍しき人や見るなり茸狩
○茸狩や顔青くして戻るなり

夏の月

○網かくる若い女と夏の月
○藪寺のむかし話や夏の月

夏服

○白シャツや幸も不幸も日の光

山滴る

○見るほどに山滴りて数珠の色

茄子

○揚げて煮て焼いて吉兆初茄子

鈴蘭

○行儀よく親待ちにけり君影草

川狩

○川狩や吉野にととふ人もなく

夏木立

○奥三世つなぐ一段夏木立
○いさかいつ仲立つ人や夏木立
○湯のこぼれ剣おおらかに夏木立
○切り出され一本となる夏木立

香水

○香水を足にたおして帰りけり

冷房

○冷房やようやく猫と備えたり

走馬灯

○いつの間に消えて男や走馬灯
○ふと消えて男心や走馬灯

団扇

○湯浴みする女に月の団扇かな
○ふくよかな団扇や酒に月の夜
○ふくよかな団扇に妻の湯浴かな
○絵団扇を置いて水なる薄さかな
○絵団扇や空に流れをくぐらせる

初鰹

○木々そよぐ日本の山や初鰹

黒鯛

○黒鯛や糸に深夜の歌謡曲

蓴菜

○蓴菜をふたりの星よ沈みをり
○蓴菜をしづかな空よ青みけり
○蓴菜に冷たき空の落ちにけり
○白神やぬなは映さん空の青

春の雪

○春の雪幼き声も聞こえたる
○頬ぬるるつれなくもまた春の雪

河骨

○河骨や月も崩れて闇の貌
○河骨やしづかに沈む雨の中

夏草

○夏草や鳥海山に筆を置く

水芭蕉

○西洋の美しきひと水芭蕉
○しづかさの魔法の庭よ水芭蕉
○西洋の呪文まとえり水芭蕉
○いくたびも足を向けたり水芭蕉

林檎の花

○約束や津軽娘の花林檎

菜の花

○菜の花や塔に訪はるる法隆寺
○菜の花や西も東も大俳人
○菜の花や分けて大河の落し水
○菜の花の余白ながれて青となり
○菜の花や近くて遠き波の音
○菜の花や暮れなんとして千曲川
○菜の花やこの川渡れ関ケ原

コスモス

○コスモスや黒板に咲く乙女の詩
○教壇にささやかなりや秋桜
○コスモスやギフトような帰り道
○コスモスや自転車押して思う場所
○コスモスや真似してみたきペアウォッチ
○秋桜自己表現とゆれにけり
○秋桜朝の始まる好きな人
○秋桜遊び疲れて道祖神
○喧嘩して友達の居ぬ秋桜

紅梅

○紅梅に石川の人かえりけり

田植え

○大八島すみづみやおら田植笠

時鳥

○魅せられて谷行け我と時鳥

桜蝦

○海人を余白の柄や桜えび

シャワー

○少し迷い少し本気やシャワー浴ぶ



○初雪や夜行列車の旅にでり
○初雪やそれぞれに又帰る家
○初雪やあといくつかを足のあと



○凩やすべて捨てたる海の上
○木枯やすべて切りたる色男

七夕

○七夕のホームにわづか深夜なり
○七夕の終着駅につきにけり
○七夕や車体輝く七号車
○七夕や雨に煙りの君を駅
○忘れたり七夕結ぶ糸魚川
○七夕や北アルプスを大糸線
○七夕やうなずく窓の小海線
○七夕をしづかに進む小海線
○七夕の浸水橋も沈みけり
○七夕や浸水橋で別れたり

青嵐

○文学や町を歩けば青嵐
○君やみむ教壇に立ち青嵐
○青嵐声あわせたり吸うごとく
○町並みや転校生を青嵐
○転校生の心地なりけり青嵐
○ふるさとの山書き写したり青嵐

極暑

○乳母車母を背にして極暑かな
○担任にきみと呼ばれし極暑かな
○チョーク折り校庭ひろき極暑かな
○生理の女子を心配す極暑かな

ジジイ!(笑)

熱帯夜

○おじさんにもてあそばれて熱帯夜



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未分類 | コメント(0) | 20210911150858 | 編集


枯尾花

○受け止めてしづかに残す枯尾花

二輪草

○かわらけに花を入れたや二輪草

一輪草

○傍らに織部好みや一輪草

竜田姫

○静かさの須恵器の元や竜田姫
○高坏や果て鮮やかに竜田姫
○高坏の語りかけるや竜田姫

青葉

○高坏に光を落とす青葉かな

佐保姫

○佐保姫やふくらみありし弥生土器



○何色の空にとけたる蛙かな

青梅

○青梅やガラスにわれを映しこむ

鶏頭

○鶏頭や切られてわれを解き放つ

鈴蘭

○鈴蘭や歪みし人の声を知る

南天

○南天やまとめ白磁の薄化粧



○薇や土器に落として受け止むる

朝顔

○朝顔やガラスにうつる朝の顔
○朝顔や恋かろやかに水を打つ
○朝顔や交わりもなく水の朝
○朝顔や彼方にうすくわれを打つ
○朝顔や知らぬ行方のごとくなり
○朝顔や彼方を水とたとえたり
○朝顔やもてなす水のありのまま
○朝顔やあえて答を知らぬけり

沙羅、夏椿

○苦しみの踊り疲れて沙羅の花
○距離保ち互いの宿や沙羅の花

芍薬

○芍薬や命従え将棋盤

若楓

○胴着よせ絵馬に明日の若楓
○須磨寺ややがてさの消ゆ若楓

朴の花

○朽ちてゆく亡骸を抱き朴の花
○ながめをる香りも消えて朴の花

牡丹

○表情の裏も表も牡丹哉
○時までも酔わせて晴るる牡丹かな
○涙して傍らに立つ牡丹かな
○涙するわたしの傍に牡丹かな
○牡丹切り散りても後や胸を惹く

桃の花

○表情や切り花にして桃の花

紫陽花

○紫陽花や黒髪よせて花の色
○紫陽花を深水に見る色みかな



○しなやかにきのふのことは藤の花
○月の下露骨に見せぬ藤の花
○静かさや藤に鱗の通りゆく
○藤の花しづかに蛇を迷わせり
○白藤や月の明かりを何気なく
○したたかに月の姿や藤の花
○したたかに爪を隠すや藤の花
○白藤や房にかほりを湛えけり



○蕨また万物に耳傾けり

菜の花

○菜の花や一変したり壺の中

梔子

○くちなしの唇うすき女かな

満作

○満作や愛嬌もあり空にある



○神仏の創れぬものや蓮の花

卯の花

○卯の花を友に未来を愛でるかな
○卯の花や降りて未来に古き人
○卯の花やすでに今宵の花明り

カーネーション

○亡き母や素面となりてカーネーション
○老夫婦礼儀ただしくカーネーション
○カーネーション高層ビルを一山に
○カーネーション高層第二日曜日
○花籠の蕾や胸にカーネーション

一人静

○一人静世を平かにながめをり

ゼラニウム

○放課後や思ひ侘ぶたりゼラニウム
○黒板の文字盗まれしゼラニウム
○一階の教室ひろしゼラニウム
○ゼラニウム午後の教室裏表

蛇苺

○蛇苺みつけた頃や少年期

都草

○父母の声を聞いたや都草
○いつぞやも元に戻れぬ都草

アイリス

○アイリスや花壇の船の空をみゆ

蒲の穂

○蒲の穂や壮烈なるを抑へけり

竹の皮

○竹皮の富士もめくれる版木かな
○一節の面上げたり竹の皮

松落葉

○故郷の家族も減りし松落葉
○故郷や昭和も遠く松落葉
○温かに浪はみどりの松落葉
○松落葉月も遠くに物や焚く



○折詰めの海も静かに立葵
○大原やいまは昔の立葵
○なにかしら秘密のありし葵かな
○あこがれにうそもあるまし葵かな

木茸

○木茸や憂いの夜もしづかなり
○木茸やけふも谺に執着す
○木茸や抜けてトロッコ列車ゆく
○木茸と愛猫を呼ぶ母の声

薔薇

○赤薔薇や詩集のごとくわれを噛む

朝顔

○流線に己を浮かす牽牛花

○静かさや朝顔花の咲きにけり

鈴蘭

○すずらんや信じてみたし君のこと
○すずらんや愛せる顔をうなづけり

○すずらんや運命までも風と共に

春の馬

○春駒に憧れてをく名句かな
○春駒やおとぎの村の水を飲み
○伝統のながれてゆくや春の馬



○ひひな様ピアノも消えて雨夜かな
○一対の買ふてくれたやひひな様
○一月の遅れも月の雛祭
○一月の遅れもひひな祭かな
○一対のそういうものや雛祭
○古雛や何を無くして鳴く雲雀
○雛箱や老いゆく髪を染めにけり
○ひひな様心くすぐる中央線
○雛箱や睫毛も寄せず帰りけり
○よりみちの桃の高さや雛の燭
○色をぬるけふも一人や雛遊び
○雛箱の残るシールや月に風
○一寸の月の明かりや雛の顔
○古びなのほのかにおもき頃の箱
○古雛やおもたき頃の箱かろし

実朝忌

○白梅の実や主のなき実朝忌

桜鯛

○諸肌や脱いで書状の桜鯛
○少年の心半ばや桜鯛
○桜鯛少女の瞳若かかりし
○鱗散り少女の瞳桜鯛
○爼や句のありどころ桜鯛
○爼の名勝なるや桜鯛
○爼の水やうたへる桜鯛
○一歩二歩板場をぬらす桜鯛
○上京の調理場に濃く桜鯛
○調理場のもてなしに舞ふ桜鯛

春の夜

○春の夜や振袖の背に枝の花
○春の夜や朱の振袖のごとくなり
○振袖の食む鴛鴦の春夜かな

朝顔

○朝顔やあまり見かけぬなった女性

春愁

○春愁や背中合わせの椅子四脚
○春愁やレモンの裏に浮かびをる
○春愁や頬に冷たき男の手
○春怨や背中合わせに染まりけり
○春怨やいまさら聞けぬ好きな理由
○春愁や幼きの身のわらひ声
○春愁や一見したり人の人
○春愁やくたびれたまま帰りけり
○春愁や束ねた髪の結びごろ
○春愁にこしらえさびし眼鏡かな
○春愁や目薬倒す指の先
○コンタクト春の恨みやシャワー浴ぶ

麗か

○麗かや小さな虫の通り道
○うららかにパフェのグラスや二つ立つ
○うらうらや女子大学に待ちけり
○うらうらやこだわりのあるユニフォーム
○大学や日うらうらにしてバイト行く
○うらうらに洗濯物や男子寮
○麗かに文字盤を見つ腕時計
○うらうらに並べられたり丼鉢
○うららかにもりをたぐるやお品書
○女子大の路地に待ちたり麗かに
○女子大とお出かけしたり麗かに
○店内のメニューや未知のうららかに
○島ひとつ持たれて流るうららかに
○乗せられた上生菓子やうららかに
○練り切りに家族の事やうららかに
○日帰りの浴槽ゆかしうららかに
○うららなる歴史を刻み新橋駅
○うららなるビーフカレーやいつもの味
○うららなる東京のみち半世紀
○うららかに気になる人や彼女持ち
○うららなる無名の画家の話声
○うららかや気取らぬ瓶に活けてをり
○うららかに色とりどりのお重かな

秋麗

○大学の男子寮なり秋うらら
○独身の窓に両手や秋うらら
○独身の男子干したり秋うらら
○アパートに友人来たり秋うらら
○アパートや物干しならび秋うらら
○女子大や車待ちたり秋うらら
○女子大や寮に待ちたり秋うらら
○日帰りの浴槽ゆかし秋うらら
○日帰りのタイル湯の盛るうららかに
○秋麗の昼に富士あり湯のけむり
○秋麗や湯舟のひろくひとり客

春一番

○春一や家に帰りし恋の行く
○春一や蕾に恋の待たれたる

一月

○一月や竹馬の友の誕生日
○一月の浪に見られて静かなり
○一月やまもなく親しき人のあり
○一月や親しき人と小買出
○一月や親しき人と帰りけり
○一月のながれてはゆく神代かな
○一月や誼も通じ雪二尺
○親しさや一月の川ながれゆく
○一月や生まれて国の美しき
○一月や寒さに国の美しき
○一月の強かなるや笹の雪

初春

○士大夫の乞食や庭に明けの春

新年

○新年のまことあらたま座敷かな

元日

○元日にうつくしくあり縁起物
○元日に参道清き吉事かな
○元日に馴染みの女縁起物
○元日や権現坂も薄紅色

元朝

○元朝に息の氷の表かな
○元朝に見下ろす山をのぼりけり
○元朝に灯す明かりの後始末
○元朝に神の大きく氷かな
○元朝に無事と大きく厚氷

初空

○初空や坂東太郎と名づけたる
○初空や大和ことばに雪のつむ
○初空や何事もなく一歩づつ
○初空や鳥居にさんと呼びにけり
○初空や鳥居に迫る富士の山
○初空やいつも見なるる浅草寺

去年今年

○山くずれ海やくずれて去年今年
○暁や世を逃れしも去年今年
○鎌倉や夢も開かれ去年今年
○名刀の鋼のごとく去年今年



○なんぞ来て開く手元や国の春

松の内

○すずろなる日本髪なり松の内

初明り

○動かざる獅子の頭や初明り
○なみなみと硯の角や初明り
○雀らの声もそろそろ初明り

七日

○松枝の遠くて近き七日かな

初茜

○幾年も手元やつむぐ初茜
○身の内を昇りて仰ぐ初茜

年男

○もろもろや口をつぐみて年男

初竈

○門前の声もするなり初竈
○ひと椀の雪も消えたり初竈



○筍や着物の縁を返しけり

松の内

○すずろなる日本髪なり松の内


初手水

○いはれある不動の岩や初手水

太箸

○太箸の揃へて太く晴れ渡る

初市

○初市に乗って気分の幟かな

初相場

○算盤に先人ありし初相場
○算盤に景気乗せたり初相場

年玉

○年玉や算盤はじく小商い

初茶

○初春の春一輪や初茶の湯
○名水の菓子もあるまし初茶の湯

嫁が君

○つつましくお辞儀をするや嫁が君

正月

○正月の膳にあつまる家族かな
○正月の膳や囲みし蒔絵段
○正月に時計回りの蒔絵かな
○正月に家庭の味のぬくしかな
○正月に家庭の味や配りけり
○正月のこめて箸おくありがたみ
○お正月女家庭のかたちかな
○正月や枡に清めのつつがなき

鏡割

○鏡割る罅のかたちも愛しけり
○鏡割る心の臓にもさも似たり
○お宿りや壁の影なり鏡割
○据へてをる合ふばかりなり鏡割
○健やかに雪も嶺なり鏡割

福達磨

○福達磨まんまる金の大きな目
○福達磨いつに願いの叶うかな
○農村や一段高く福達磨
○福達磨大きく起きて負けぬ由
○美しき歯茎も見えて達磨市

熊手

○断わるも腰を上げたり酉の市
○にぎやかに熊手締めたる露店かな
○農村やゆかしき熊手で素朴なり

瑞雲

○瑞雲の満ちて一度や富士の山

初雀

○お社に品よく並べ初雀
○十二支にまぎれてをるか初雀
○奉行所に書状もあるや初雀
○初雀西へ東へ折に触れ
○初雀品よくならび御慶かな
○初雀大入とあり招き猫
○十二支に知恵の回るや初雀
○おさな児や鳥居先ふむ初雀
○厄よけの餅も焼けたや初雀

初鴉

○初鴉釈迦のこころやあばきけり
○大袈裟にかぶりを振るや初鴉
○社より羽の黒さや初鴉
○一山を大きくけりて初鴉
○黒羽の声やいただく初鴉
○闇もある国に生まれて初鴉
○里山のさびしき友よ初鴉
○初鴉いくさも無くてよい日なり

山始

○初山や神の据わりの良き所
○初山にふりかえりけり鳥の声

初買

○買初や浪まぶしくて吸われたり
○買初や首大小のにやけたり
○初買に面上げたり猫じゃらし

福笑

○面あげ顔をおかしや福笑
○めでたさや鼻も東へ福笑
○東西に付録ひろげて福笑
○新春に幾つならべて福笑



○君の目につながれたるやいかのぼり
○黒髪につながれたるやいかのぼり

正月の凧

○正月の凧つながれて歩道かな
○大天に正月の凧の揃ふ頃

絵双六

○気に入りのながめてをるや絵双六

初電車

○賽子の富士も見えたり初電車

初鏡

○丁寧に置かれてをるや初鏡

初髪

○初髪の束ねてゆびの嬉しかな
○初髪の束ねて神の飾りかな

春の海

○ひらく胸肺までつづく春の海
○とけ満ちてぬるみて遠く春の海

放哉忌

○ぽつかりと小島の夏や放哉忌

節分

○節分を枡に入れたり福は内
○節分に微笑み返す仏かな
○節分や手に大きくて名調子

立春

○風一つ立春大吉四日ごろ
○早春や唇ぽてり見られたり

初虹

○初虹の消えて心に残りたる
○初虹やわづかに空の薄明かり

如月

○如月の少し歩きて命かな
○如月の少し近づき命かな
○如月や両足とめて立にけり

猫柳

○少年の手のやはらかく猫柳

春の川

○草の根をぬらしてゆくや春の川
○草の根をもどりぬれまし春の川
○押上げて町をゆらすや春の川
○押上げて青空のまま春の川
○手より落つ花の光や春の川
○生まれたる水もぬるみて春の川
○看板の店もあるまし春の河
○工場の裏道さみし春の河

○波音の聞こえてくるや春の河

早春

○早春や忘れた頃の盛りより
○早春や唇ぽてり見られたり

猫の恋

○下総に船もあるましうかれ猫
○東京に月もあるましうかれ猫
○漆黒の玉も揺れたりうかれ猫
○東京の甍を知るやうかれ猫
○東京の友や占へうかれ猫
○大阪にうれしあらざる春の猫
○下町の机あるましうかれ猫

花火

○山彦に帰れぬ人の花火かな
○もう一度痛い痛いと花火かな
○手花火やあざとき女子も客となり
○悪者のわたしの中の花火かな
○遮断されふたりの中や揚花火
○文字通り打上花火しづかなり
○手花火やこよりに我をもち得たる
○手花火やことばとすれば転に学
○静かさやこだまの上の揚花火
○山彦のため息消えて花火かな
○薄紙の端にかなしき花火かな
○手花火の溶けゆく声の明りかな
○又一つ囚われ燃ゆる花火かな
○又一つ胸に落ちたる花火かな
○扇ぎをる度に消えゆく花火かな
○強がりを湛えて仕掛花火かな
○手に移す父母の大きく揚花火
○手花火や隣人たちもいつに消へ
○揚花火かなさり消えて薄衣
○重なりてむかしに遠き揚花火
○手に移す遠くに誰の花火かな
○鳩尾にさびしく落つる花火かな
○橋梁をいくつ渡るや揚花火
○両岸の気魄つらなる花火かな
○行列にふさぐ胸にも花火かな
○競い合ふ幼き頃の花火かな
○塵取りにいいなあといふ花火かな
○花火して塵取り空をながめをり
○美しく掃かれて濡れる花火かな
○塵取の雨に打たれて花火かな
○双眸の海にはじめの花火かな

畦塗

○畦塗や飛び立つ人もありにけり
○畦塗や祇園社参る親子あり
○畦塗や屋根あざやかな麓なり
○畦塗や電線ゆれてをりにけり
○畦塗やまだまだ白き西の山
○畦塗や新し町の若夫婦

種物

○花種や空も大きく恋しけり
○花種やわたしの胸に抱かれをり
○花種の短き長き期待かな
○花種に異国の船や絵の男

絵踏

○踏絵して貝殻に立つ耶蘇仏
○踏絵して始まりの地の白き粥
○踏絵して窓に小さき十の文字
○踏絵して波激しくも静かなり
○踏絵して綺麗な窓の天主堂

花種蒔く

○花種蒔く脚もながくて遺伝かな
○花種蒔く頃はちらほら会話かな
○花種蒔き色里も又新店舗
○花種蒔き一粒ごとに比例する
○花種蒔くむすめの尻が顎あたり

苗札

○苗札やひとりさんぽの移住先
○苗札にあらためまして言ひにけり
○苗札や海も電車も好きになる
○苗札や小学校を始めたり
○苗札や職員室の東側
○苗札や転校生の居心地良し
○苗札やおしえてほしい今日のこと
○苗札や店は深夜のみ営業

剪定

○剪定や石も浮きたる天龍寺
○剪定や職人の手に色の壺

潮干狩

○まるまると蟹のごとくに潮干狩
○親子して膝まで白き潮干狩
○ゆったりとローカル線や潮干狩
○名物は動物駅長潮干狩

光悦忌

○あたたかき茶碗四分や光悦忌
○泰平の花は桜や光悦忌
○光沢の釉薬ごとき光悦忌
○真摯なる其の一文字や光悦忌
○象なき文字や形に光悦忌

大石忌

○音やなく庭に白すな大石忌

利休忌

○晒されて一輪渋く利休の忌

義士祭

○いざ京へ旅支度して義士祭
○浮き世にて四十七人義士祭
○敵もなく梅はいづこや義士祭

田楽

○田楽や流儀は何といふなかれ

桜漬

○桜湯のひらく湯呑みや変わり蕎麦

鶯餅

○新しき眼鏡や鶯餅を見ゆ

春の山

○すらり身をもたるる美女や春の山
○春場所にどつしり座る春の山
○不死鳥の目覚むる頃や春の山

フリージア

○少女らの声悪気なくフリージア

シネラリア

○友達のような笑顔やシネラリア

シクラメン

○奥底の女の襞やシクラメン
○隆起した女の襞よシクラメン
○美しく細部をさらすシクラメン

アネモネ

○アネモネや空を見つめているばかり
○アネモネや踊る少年少女かな

スイトピー

○喜びやいま待ちへたるスイトピー
○喜びと後ろ姿やスイトピー

ヒアシンス

○壮麗の涙の壺やヒアシンス
○強風に落とす涙やヒアシンス
○上品に少女の恋やヒアシンス
○桃色の涙袋やヒアシンス

ヘリオトロープ

○運命の恋や見つめてヘリオトロープ

山吹

○山吹の国に道なき泉かな

七種粥

○薺粥山も緑となりにけり
○薺粥柄杓をもどす元の位置
○薺粥神や使いの口開けて
○薺粥山に箸置く薄みどり
○七日粥きのふの雪の便りかな
○七日粥幸福となるこころよく
○石垣のお城の稜や薺粥
○石垣の稜高らかに薺粥

初湯

○初風呂やサウナを決めて水の中
○ふむ雪に桶高鳴りし若湯かな
○やはらかき尻から口の若湯かな
○ざんぶりとこぼるる空の若湯かな

筆始

○野晒しの筆に仏のはじめかな
○野晒や仏無常の筆始

七種

○七草にうら若きなる願ひかな

若菜摘

○大原に近江の人や若菜摘
○雪の戸や光浴びたり若菜摘

小豆粥

○鬼々や座を正たり小豆粥

宝船

○なにげなく開く冊子に宝舟

三が日

○いとまする火鉢に人や三が日

寒の入

○襟正しへのかっぱなり寒の入



○たよりなや下げて恋せる藤の花
○うつくしの小さな顔や藤の花
○色白のや小さな顔や藤の花
○藤棚や心がけたり日本髪
○髪型や新しくして藤の花
○源平やしづかな歌よ藤の花
○醜さの指先おとな藤の花

林檎の花

○花林檎幼き空の歌となり
○花林檎恋は大人となりにけり
○花林檎不自由と知る大人かな
○花林檎堤遠くに秀麗あり
○故郷や真っ白となり花林檎

春の川

○さかさまに空をくぐるや春の川

菜の花

○菜の花や闇のはじめの遠きより

春の水

○春水や御髪のごとくぬらしけり
○春の水山河のしりを満てゆく

春眠

○春眠やわずかに君とへだてたり

蕗の薹

○双眸の石垣たかく蕗の薹
○新婚のほのかにめくる蕗の薹

猫の子

○お隣の猫や子猫をながめをり
○猫の子や焼きもちもまだ知らぬけり
○猫の子や夢の中よりぶら下がり

春の筍

○春筍や光源氏のやまぬ夢

あやめ

○身をかへて分かちあひけり花あやめ

若草

○若草や人通りなく降りつづく
○若草や乗りて降りても藍の風



○日の本に今もつづくやつばくらめ
○つばくらめ信頼とする速度かな
○青天や仰ぎつばくら牛の糞
○街道に竹筒あるやつばくらめ
○喉元に厄除したかつばくらめ
○古くからなじみの深い燕かな
○閑散の商店街につばめかな
○街道を力餅なりよき燕
○海面を白く打ちたる燕かな
○海面や見晴らしもよくつばくらめ
○つばくらめ一二三軒奔走す
○つばくらめ夜空の星を見て来たか
○白黒と吾をもてなす燕かな
○はるかより海図引きたる燕かな
○緯度経度つきぬけ我と燕かな
○街道を老いは町屋の燕かな
○つばくらめ金は尽きせん富士の穴
○東京の絵図かかさんぞつばくらめ
○二階より狂句よみけりつばくらめ
○七十路の新し孫やつばくらめ
○品もよし関所通れやつばくらめ

古草

○古草や日の出にゆるる肖像画

亀鳴く

○亀鳴けるのぼれくだれば東歌

茨の花

○少しばかり口づさみけり花いばら

薄暑

○静かさや薄暑の頃の山の浪



○天空や烟のごとく滝の音

チューリップ

○チューリップ正午の風を集め立つ
○チューリップ正午の空を集めをり
○手を伸ばし空澄みわたりチューリップ
○人形のからくり垂れてチューリップ

○卓上の暦の船やチューリップ
○卓上の猫に日だまりチューリップ
○仲良くや空をあつめてチューリップ

一人静

○懺悔して一人静や花帽子
○一人静舞ひは翁か老婆かな
○幾つより一人静と過ごしたる
○一人静黒ずめにして花帽子

沈丁花

○新しき恋人も居て沈丁花
○沈丁やうたた寝夜に過ごし方
○沈丁や指先かなしうす明かり
○地上には月もあるまし沈丁花
○地上には指先ふれて沈丁花
○漆黒に身やほてらせて沈丁花
○沈丁や夜にとけゆく色のこと
○新しき恋もあります沈丁花
○頬杖の夜や尾張の沈丁花
○大阪の口ふくらませ沈丁花

春の朝

○春の朝日あればこぼるる笑顔かな



○野薊や雨に乙巳の変の後
○花薊あこがれにして聡明なり
○幾つ世の声や聞いたり花薊
○アルバムに残る若さや花薊
○咲きいでぬちいさき人や花薊
○幼さのかなしみかかる花薊
○なにげなや薊になんと声かくる
○靴につく夕日黙して花薊
○なにげなく刺やよく知る花薊

山吹

○山吹やいのちのほどの知らぬべし

梨の花

○梨の花眠るる人の楽とせよ
○梨の花眠れる人や幾人も
○梨の花いくたび夜の文や折る
○梨の花棺に花を落とすかな
○花梨や古き時代の女形
○花梨の下にゆかしき女形

春の風

○一室の手招きするや春の風

犬ふぐり

○犬ふぐり知らせたがりの人見知り
○犬ふぐりそれもよからう女子の股



○山水を流しこみたる蕨かな
○灰汁すててわらび沈むや春の雪
○いにしえの蕨や今朝のいまの下
○灰汁すてて蕨しづむや嶺の雪
○仰ぎみて雪にわらびや湯を捨つる
○まろみある水に深さの蕨かな
○山々の見ゆる仏や初蕨

春泥

○春泥やわすれたように爪をぬる
○春泥におとなの恋やありやなし
○春泥に不幸もなくて天邪鬼
○春泥に親しき花の匂ひかな
○春泥に親しき家を通りけり
○春泥や訊ねて帰る足のあと
○春泥や角平らかにゆり動く
○春泥や思いとどまり石の上
○春泥や長く会釈の会ふごとく
○春泥に近頃見えぬ小犬かな
○春泥やあいからずのメモ程度

木蓮

○木蓮や午後の窓辺のものごころ
○木蓮の一弁ほぐし日あるのみ
○木蓮の館の脇を通りけり
○木蓮や一弁落ちてほぐれたる
○木蓮の七つの朝の盛りかな
○紫木蓮落つともすれば乱れたる
○時として木蓮の空ほぐれたる
○木蓮や一弁落とし世を憂ふ
○木蓮や空にほぐれて解けにけり
○白木蓮ことばを知りて蒼空ゆく
○紫木蓮いま建築の差す光

風船

○通せんぼ鳥居抜けたやゴム風船
○寧日の宝庫になりてゴム風船
○蒼天にとどかぬまでも紙風船
○蒼穹の宝庫となるやゴム風船
○風船のカゴいっぱいに駄菓子かな

○駄菓子屋のカゴによりみちゴム風船
○青天井相手わたしも紙風船
○仲道やけふも独りの紙風船
○一天や机の上の紙風船
○紙風船おされるまではひとりぼち
○紙風船猫耳のびて静かなり

鞦韆

○ふらここやなんでもないがきもちいい
○鞦韆に届くポストの手紙かな
○鞦韆の暢びて翼の高さかな
○鞦韆にクリームパンをにぎりけり
○鞦韆やクリームパンの袋なり
○鞦韆や阿佐ヶ谷かけて高円寺
○鞦韆や筆記用具を買いにけり
○鞦韆に街角のびてパン一周

春の風

○なんとなく置いた小物や春の風
○春風にラグジュアリーなレースかな

春の風邪

○春の風邪つけてる感じのしないもの
○集めたり店の袋や春の風邪
○春の風邪厚手素材と迷いけり
○春の風邪手帳のことやわすれけり
○大学のノート揃へて春の風邪

○春の風邪たたみてあるやサロペット
○春の風邪待ち合わせたるカフェの椅子
○春の風邪ミルクに相性問ふてみる
○珈琲にミルク落として春の風邪

成人の日

○成人の日に締む色の主張かな
○成人の日に揃へたる草履かな

春眠

○春眠や少しこのままひとり旅
○もののふの机の肘や春眠し
○唐文のさめてゆうべや春眠し
○春睡や煩わしさも店めぐり
○春睡や脳に思春期作用せぬ
○春睡や滴の明けてまだ覚めぬ
○春睡や寝相に恋のありどころ
○寝姿や白磁の夢よ春眠し
○白磁器の濡らす寝姿春眠し
○大原のさめてや奥の春の夢
○大原や五色の糸に春の夢
○大原や女房たちも春の夢
○大原や露の袂も春の夢
○大はらの水にしづくや春の夢
○一門や落ちてゆくなり春の夢
○庵室やしづかこぼれて春の夢
○庵室に花のこぼれて春の夢
○摘む花や濡れておもたき春の夢
○有様の露も山路や春の夢
○御馬の綱ひき絞り春の夢
○御馬や木曾に賜り春の夢
○御馬につづく味方や春の夢
○再会の道案内や春の夢



○囀を頭上に乗せたミルクかな
○囀に貧しき町の姿かな
○囀に大地の民やポーズせり
○囀や砂地をたちて当て所なく
○囀や砂漠の民を覆ひたる
○囀や草原の樹の抱えたり
○囀や裸の声を聞いてをる
○囀や空に膨らむ双眼鏡

初午

○初午に面はきつねの女かな
○初午に土産の面の女かな
○初午に土産の路の長きかな
○初午や裏にさびしくつづきけり
○初午をぞろぞろ歩く狐かな

春の雪

○春雪や遠く二人を降っていた
○しばらくや落ちてゆくなり春の雪
○牡丹雪やしきりに弾む胸の上
○春雪の消えてさびしくなりにけり

椿

○島々を潤してをる椿かな
○手の中に四つばかりの椿かな
○椿落ちてきのふの花の盛りかな
○首落ちて椿や庭に美しき
○首落ちて魁となる椿かな
○散り落ちて大地奏でる椿かな
○曇天の根元に落つる椿かな
○日の差して魁となる椿かな
○絵筆置き椿の花や落としけり
○葉の落ちて地に大輪の椿かな

桜まじ

○カツオドリ水中に問ふ桜まじ
○アホウドリ腕を長きに桜まじ
○終日に長き翼や桜まじ
○終日や影の長きに桜まじ

春の夜

○春の夜や灯りに陰をこぼしけり
○春の夜や映る水面に誰ぞ来る
○春の夜やうたた寝したり君の声
○鉛筆を静かに削る春の夜
○鉛筆のそろえて残す夜半の春
○うたた寝の机の肘や春の夜
○指先や月のかかりて夜半の春
○シャープペン残りわづかや春の夜

春塵

○春塵に僧一門の帰りけり
○春塵やわらんべの又帰りけり
○春塵や机に刻むアニメージュ
○春塵やフォーカスさるるその一枚
○春塵やややこしき人承知得る
○春塵やコギャル文化もなかりけり
○春塵や世界に銃のあふれをり
○春塵や渡日の僧を思ひけり
○春塵や手のひら前に励ますぬ
○春塵や遥かに奈良のほとけさま

清明

○清明や口笛よせて城下町

春の夜

○春の夜や活けたる花をこぼしけり
○春の夜や夕べの窓に髪長し

春星

○春星や何気にあすはワンピース
○春星や昼をひるとて純喫茶
○春星にある日のそれを重ねたり
○春星に綴るや空の歌ばかり
○春星や盃こぼれ自惚れたり
○春星や女のごとく放たれぬ
○春星や幼き妻の焔なる

春の日

○春日やボウルのBを混ぜにけり
○春日や必要なもの忘れけり
○春の日やなにやら舌が肥えにけり
○春の日や上書きしたり軒づたひ
○春の日に上書きしたる子供かな
○春の日を上書きしたる札所かな
○春の日に上書きしたる衣かな
○春日のあればこぼるる笑顔かな

遅日

○遅き日やにぎりて波の裏おもて
○行く人のひさしに遠き遅日かな



○つちふりて刀弓につむ帰るかな
○つちふりて刻まれてゆく時間かな
○つちふるや御目やさしく閉じへたり
○つちふるや送り迎えの保育園
○つちふりて花屋の君の憂いかな

春の雲

○幾千の時を掃きたる春の雲
○いつも逢ふ窓にあるまし春の雲
○進化するパンもあるまし春の雲
○静けきの窓や掃きたる春の雲
○文学や啼けとごとくに春の雲
○いくたびも音の軽さや春の雲
○五つ手や街をつなげて春の雲
○逆さまに眼鏡のメモや春の雲
○自意識を小高き丘に春の雲
○手のひらをうすやはらかに春の雲
○春雲や日々幸せとマドレーヌ
○春雲や胸は胴着を学びの場
○春雲や胴着に胸のふくらみぬ
○春雲や胴着も紐も低からず
○春雲に胸ふくらみぬ作法かな
○春雲や埠頭の空も低からず



○折詰めや端に桜の落ちにけり

三月

○三月に裸足のわれや生まれたる



○花すみれ天下のみちや遠かりき
○束ねたる菫に愛や溢れをり
○菫草小径を帰ることもなく
○菫草つつしみ深く学びけり
○近けれど遠くに香ふ菫草
○其の中の菫ちいさき浮世かな

クロッカス

○花売の顔も出しけりクロッカス
○花売の顔穏やかにクロッカス
○花束の足元ひくくクロッカス
○自主錬の作法に学ぶクロッカス
○学舎に作法美くしクロッカス
○新しき文具ひらくやクロッカス
○新しき遊び心やクロッカス
○取り出してカラーチョークやクロッカス
○文具手に向こう岸なり岸クロッカス
○出会いあり町に空ありクロッカス
○丸シールよりみちしたりクロッカス
○空色の便箋買ひしクロッカス
○年上に思い寄せたりクロッカス
○初恋の喜びありしクロッカス

○スカートのひざに短きクロッカス
○思いでの喜びゆれてクロッカス
○思いよす風にゆれたるクロッカス
○喜びの糸あつめたりクロッカス

春の波

○一曲のとけみてつづく春の浪

クリスマス

○鉄塔もクリーム色やクリスマス
○一碗の茶も口中にクリスマス
○故郷やわたしの父のクリスマス
○本棚や聖樹の夜をつつみたる
○静かさや白磁すがたのクリスマス
○白磁器の蕪も可愛く聖夜かな
○灯されて花街の口も聖夜かな
○一日をつむぎて暮れる聖夜かな
○クリスマス母の残せり蒔絵箱
○階段の小窓に星やクリスマス
○街中に膨らむ星やクリスマス
○街中に何を入れるやクリスマス
○ワッフルに聖夜をのせた窓明り
○クリスマスしんしんと来てクリスマス
○アトリエに傑作もなく聖歌かな
○名作の犬や聖夜に照さるる
○薬指いつぞや今日はクリスマス
○歌声に灯されてをる聖夜かな
○待ちわびし光る窓辺の聖夜かな
○焔みて読書で過ごす聖夜かな
○素朴なる聖菓も暮れて仏正寺
○本棚の天に召さるる聖夜かな
○悪妻の弁当あけてクリスマス
○街中の聖菓や父もゆられけり
○街中や聖菓に強く愛さるる
○行くひとの後部座席やクリスマス
○窓開けづ装いながらクリスマス
○メルヘンの足音遠き聖夜かな
○手作りのひと手間おえて聖樹かな
○目映さに顔も大きくクリスマス
○電飾にむすめ不安の聖夜かな
○クリスマスリンクに君の声やする
○天窓や光落としてクリスマス
○悪童も媚びて今宵はクリスマス
○恋文や十日くらいにクリスマス
○街中や聖菓となりしクリスマス
○御仏におすそわけする聖菓かな
○飾られしマーケットからの聖夜かな
○たつぷりのクリーム街はクリスマス
○良寛の足音や消えクリスマス
○石畳濡れて賑わう聖夜かな
○レース編む指先のまま聖夜かな
○暗澹に食器ならべてクリスマス
○歌声も景色となりしクリスマス
○自戒せり食器なべゆく聖夜かな
○屹立し昇天白の聖夜かな
○街並を二枚舌なり聖夜かな
○唇の好きと動かん聖夜かな
○愛してる帰る二人のクリスマス
○繊細な肩にレースやクリスマス
○たくさんの人やレースのクリスマス
○編込みのレースの夜やクリスマス
○焼き菓子の素朴に街やクリスマス
○イケメンのスタッフたちのクリスマス
○激動の人影みゆる聖夜かな
○聖母ある塔に母子のクリスマス
○無駄骨も水の都の聖夜かな
○クリスマス一刻一刻灯しけり
○大好きな音楽となる聖樹かな
○憂鬱も聖樹おとぎの国となり
○クリスマス遊女の声に讚美かな
○クリスマスカードの夜に君の声
○クリスマスカードを貰い君に合う

春の朝

○春の朝大きく枝を伸ばしけり
○光のこし愛する人や春の朝
○にほひけるパンや買えずに春の朝

夏草

○夏草や打たれた音と消えにけり

六月

○六月を運命線のひとり旅
○六月の風や昼間のゆの形

茨の花

○花うばらむかし男の初冠
○花いばら切りて来ぬひと夜や明かし
○野茨や言はで思ふぞ元の君
○野茨や言の葉ふかくなりにけり
○野茨や病のごとく沈黙す
○鍵盤に触れて心地や花うばら
○肘掛けの椅子も見えざり花うばら
○烙印を押されつもまた花いばら
◯帰りたる茨の花の定食屋
◯野茨や小説の来て見ゆえくぼ
○野茨のにほひや少し急ぎたり
○野茨の胸の痛みや今もなほ
○野茨や書斎の風を整理せむ
○野茨や水を得たりと少納言

【ガラケ保存俳句★2012~2019 1】




○山桜その孤独にて大樹かな
○うたた寝や掻いつくろひの山桜
○鳥なかず遠回りして桜かな

春風

○文字合いを味わい尽くす春の風
○鉛筆や削る合間の春の風
○春風や芯の黒さの削りかす
○春風や匂ひの固きペンケース
○春風や三角定規の隙間より
○春風や錆びぬ定規に泣いてゆく
○春風や三角定規に逢わぬ恋



○立雛の倒れてかたす女かな

金魚

○恋人と呼ぶには知らぬ金魚かな
○アイドルのような金魚を飼いにけり
○愛猫のねむり横向く金魚かな
○死ぬるときも尻を向けたる金魚かな
○恋愛を一瞥したる金魚かな
○積みてゆく本の窓辺や金魚死ぬ
○金魚玉おもひでだけを持ち帰る
○やはらかく命の知らぬ金魚かな
○寄せてゆく我を逃れて金魚かな
○空を吸い金魚や寄せてやはらかく
○琉金を手の内にある病かな
○金魚すくい大河やクリームソーダ色
○金魚すくいデニムの藍に映えるやな
○蘭鋳やならび終へたる膳の箸
○その男金魚のごとく尻向ける
○憎らしや男に似たる金魚かふ

釣堀

○雑踏や消へて釣堀二人きり
○釣堀や透く人妻の遠くより
○釣堀や馴染みの帽もありにけり
○釣掘や都会の空もしづかなり
○釣堀や地元の空の映りけり
○釣堀や持ち帰るものなかりけり
○釣掘に聖人ありや日も暮れて

風鈴

○風鈴や嫁ぐわずかに濡れた髪
○風鈴や白無垢の日の近かりし
○大きめのシャツに風鈴鳴りにけり
○風鈴や夜もやさしく裸色
○風鈴にゆられてをるや猫の耳
○風鈴やおばさん下着をつけた夜
○風鈴の短冊ゆれて恋しかな
○風鈴の実家によせて爪や切る



○囀や豊富な色の名刺なり
○囀の風合いとなるアクセかな
○囀やリボンをしてとねがひけり
○囀やコスメを叩く女の子
○囀や君に手紙を書きにけり
○囀や魔よけになるとすぐそばに
○囀や下手なるときを慈しむ
○囀や集めて恋の山となり
○囀やけふ一杯も雨の中
○囀に気を持ち直したる男かな



○うぐひすや椅子に置かれたほとけさま

猫の恋

○骨董の茶碗の赤み猫の恋

時鳥

○ほととぎす麓やあとに墓たづぬ
○ほととぎすひとつ舞ふ間に都落つ

閑古鳥

○郭公や螺鈿細にさも似たり

蝌蚪

尻ならべおたまじゃくしと右左

海苔

○提灯や手ぬぐいならび海苔一品
○海苔かろく提灯下がる店つづき
○演芸や千客万来海苔の艶
○演芸の小気味もありて海苔あぶる
○演芸の帰り観音海苔の艶
○島々の海苔終点や所々
○海苔とどく老に嬉しき汐の文



○領域のひさしに蛙のこえやする
○いにしえの蛙の声や思ひけり
○一幅に寄り大胆な蛙かな
○高台にいふまでもなく蛙がな

亀鳴く

○なにや鳴く夜のしづかなり亀の鳴く
○懐にかくす平の亀や鳴く
○亀鳴いて烏帽子に枝の挿さるかな
○亀鳴くや梢は風の都落ち

鹿

○鹿笛や後の命の火焔土器



○侍の膳に五粒の蜆汁
○静寂の盥に沈む蜆かな
○町々に夜の帳や蜆汁
○東西の浦もあるらし蜆汁
○漆喰の白壁ながし蜆汁
○紫のいのちの舟と蜆揚げ
○鄙宿の盥に黒き蜆かな

春の波

○背をつつみ沖合までも春の波
○春濤や西のお空にお月さま
○やはらかく昔のままや春の波
○穏やかに四国うつせり春の波
○春濤やまはる電車の鼻先に

春の海

○春の海大きく島をまわりけり



○閑々と蓬の丈ものびにけり

菜の花

○菜の花やスーツを少し緩めけり



○いとをかし君のつれなく桜かな
○挿されたる清涼殿の桜かな



◯新幹線蛙なつかしスーツ置く

春の馬

○春駒や生まれながらに傑作なり

磯巾着

○いそぎんちゃくまるで海賊ラジオなり

椿

○エナメルの羽をもちたる椿かな
○美しの時を知りたる椿かな
○人の世に落ちて棺の椿かな
○いくつもの花の落ちたる椿かな
○雨にぬれていづれ椿も落ちにけり
○すれ違い花の命や椿落つ
○幾ばくや眺めてひとり椿見ゆ

清水

○星空に流しこみたる清水かな
○悠々と夜にのびたる清水かな
○なにも無く夜空にのびる清水かな
○閑々と花挿しにある清水かな

春の海

○大空やひろげたままに春の海
○おてんばの前足癒へて春の海
◯春の海沖に何かをとどめ置く

海胆

○深海に海胆の思想や電子脳
○漆黒に海胆やメタルの頭脳域
○最新の塔のごとくや海胆の針
○東方の方角示す海胆の針
○しづかなる文明の際に海胆沈む
○悠久の寺院のごとく海胆の塔
○祈りたる有史以前や海胆かほる
○海胆の棘うちかさなっておぼろなる
○海胆の棘かすかに月をふるうかな
○海胆どつとあけて美し春の音



○貴さの濡れて鮑や殻の内
○手力の開けて鮑の光かな
○開きたる天戸のごとき鮑かな
○沈みたる桶に拳の鮑かな

林檎

○りんご背に富士は津軽や歌もつく
○林檎箱あけ縄文の色かほり
○林檎箱あけ里山の電車色



○柿熟れてここや会津のさざえ堂
○三猿や泰平となり柿に猫
○柿熟れて猿や目隠し眠り猫



○お忍びの乳房もぬれて梨をくふ



○あとわづか雨に濡れたる桜かな
○荒城や少年を背に花の山
○雄々しいや古郷に見る山桜
○菓子ひらく色も笑顔も桜かな
○花の山クラブ短く持つもよし
○老体の帽子並びて桜かな
○老体の丸背をなでる桜かな
◯大掘に高石垣の桜かな
◯鐘うてば風に連なる桜かな
◯上野にて呼べばたれかと桜かな
◯目やかすれ染む少年の頃の花
◯ひと言を聞けずに帰る桜かな
◯東京にもたれてゆるる桜かな
◯東京にもたれていそぐ桜かな



○姨山にさびしき月や菫草
○薄衣よせて幼き菫草
○危うさの恋も摘みたり菫草
○化粧して紅をさすなり菫草
◯束ねてもおとなしやかの菫かな

春陰

○春陰や甘いにほひにしたいだけ
○春陰にエレキベースを弾く子かな
○春陰にレンズを向ける女かな

空蝉

○空蝉の館も夢なり前九年

向日葵

○向日葵やかき乱されて踏み鳴す
○太陽にゆだねてオーレ向日葵立つ

春雷

◯春雷に恋した頃の想いかな
○春雷や制服の胸こえてゆく
○春雷や制服の空雲の胸
○女子高生それぞれ立つや春の雷



○銭湯に首までつかり柳かな
○銭湯につかり通りの柳かな
○異国人を道案内の柳かな

朝顔

○朝顔や一番きれいな帯三種
○水瓶に朝顔生けて龍の髭

寒月

○寒月や屏風の蝶の淵をとり

桜餅

○桜餅花も流るる隅田川

春光

○春光や濡れて乳房の真珠色
○春光やふれてひみつの三美神
○カンヴァスに浮かぶ光や春の色



◯虹切るも吾に親しきつばめかな
◯口あけて山河親しき燕かな



◯雛菓子や疑心暗鬼も惚れ直す
◯子の出来ぬ折り雛風に推されをり
○浪につく指の力や雛ながし
◯雛の間の宴に蒔絵の御所車
◯雛の間の宴もあらかたおはり月
◯身をのせて流す源氏や桃の酒

椿

○彼方より椿はけふを眺めおり
○散り敷いて自ら落ちる椿かな
○すれ違う人もあるまし椿落つ
◯つり鐘に花どき止まる椿かな



○フレームにのせて彼方と桜かな

春浅し

○やさしさの切り絵の飛んで春浅し
○ちぎり絵の雲や太くて春浅し
○日常に詩や持ち歩く春浅し

早春

○早春や息を潜めて目を見張る
○早春や痛みの機智を置き去りに

菜の花

○菜の花やみちとなります月の夜



○総門の招く雌猫の桜かな
○山犬や夜桜に酔ふ人の群
○かぐや姫さくらも知らぬ月の舟
○弔いの髪に桜の地蔵かな
○古拙なる微笑の膝に桜かな
○極楽の堂に降りつむ山桜
◯開きたる弥陀の膝にも桜かな
◯笠あげて懐かし人に桜かな
◯手あげて懐かし人や花盛り
◯介助犬鼻に桜のお八つかな
◯蝦夷百里なんとゆかしき花の雲
◯夜桜や尾張名古屋の城のこと

花見

○日ごろより道のわづかに花見かな
○開くらるる門にしだるる花見かな
◯開くらるる門に人見る花見かな

毛虫

○理不尽を身に教えたる毛虫かな

天牛

○大弓をこれみよがしに天牛

蝙蝠

○蝙蝠や総身黒く月隠し
○蝙蝠や銀座の街にぶら下がる
○せわしなく月にかかるは蝙蝠かな

兜虫

○大角をかまして跳ばす兜虫
○丑三つに皆駆け寄って兜虫
○虫籠を捕まえたるや兜虫

夏の蝶

○生命の本をとじるや夏の静
○生命の起源さぐるや夏の蝶
○液体の水を太古や夏の蝶
○ゆつたりと心とじたる夏の蝶
○夏蝶や無人のテントすり抜けり
○戯れて煙のごとく夏の蝶
○ただひとり歩いて夏の蝶ばかり

蜘蛛

○不条理も月とらまえて夜の蜘蛛
○その脚にかけたる蜘蛛や夜の月
○世の中の嫌味やかける蜘蛛の脚
○生きていきて刹那に蜘蛛や月の中
○蜘蛛の巣やけして四方に逆らわず

蟻地獄

○妖しくや変態となる蟻地獄
○黒髪の妖しく誘ふ蟻地獄
○美しき女の墜ちる蟻地獄
○土蔵より見えぬ光や蟻地獄

閑古鳥

○旅人を呼び止めたるや閑古鳥

【ガラケ保存俳句★2012~2019 5】

初雪

○初雪やちかくの声のきえてゆく

手袋

○手袋や長いお話よるにする
○手袋や犬の散歩の一つ松
○手袋やいろんなお話できるのよ
○手袋やお使いが来てあげました
○手袋や母はやさしくほとけさま
○手袋や吸つてなみだのお星さま

マスク

○マスクしてあかんべーしたいつまでも

ストーヴ

○ストーヴや泣き出しそうな女の子

雪達磨

○雪だるまお隣の子のふたつあり
○雪だるまお隣の子のうわさかな
○雪だるまつくり目鼻を入れない子

クリスマス

○膨らんで胸をあやしてサンタクロース
○夜もふけてねむい私のサンタクロース
○おじさんのなかなか来ないサンタクロース

春の朝

○春暁やサラリーマンをゆらし行く
◯われどこへ通勤せまき春の朝
◯しづかさにサラリーマンよ春の朝
○この星にむすめを送り春の朝

冬の朝

○つんつるてんつんつるてんの冬の朝

初雪

○四足に初雪といふ家主かな



○しづかさや雪のおもさを量りけり
○奥州やことばもいはづ雪のつむ
○いやですといふた後より雪や降る
○音もなく叩く音より雪のつむ
○浪音や内に波打つ雪の夜
○広げたるラグに馴染むや雪の夜
○海音や内に風あり雪の夜

雪の朝

○清らかに愛人の家に雪の朝
○雪の朝きれいになるや君の声

蟷螂

○蟷螂や映す翡翠の七変化



○蚤はねて売られてゆくやベコの上
○蚤はねて誰にもいわづにおきませう
○生業といへど蚤らも蓮の上
○すり抜けて蚤一匹や阿修羅神
○見上げをる蚤に問うたり五躯菩薩
○あみだぶつ蚤も唯一となりにけり



○人妻の肌にふれたる小蝿かな
○大蝿もひとりでくらす我家かな
○週に二度こぬ日の蝿のよりどころ



○二度寝して蝉は夕まで鳴きにけり

ぼうふら

○ぼうふりや金のお城の見ゆ市中
○ぼうふりや月つかまんと又潜る
○ぼうふりや一曲ごとに沈みけり



○閑かさや蚊のなむあみだ肌にをる
○叩かれてわが血を見たり都の蚊
○蚊よなぜに後に念仏唱へろよ

雀の子

○貧しい子あした手をふる雀の子
○牧場の草にかくれて雀の子
○笹藪の御殿にまいれ雀の子
○かあさまと夕暮れに待つ雀の子



○叱られて小窓に灯る蛍かな

涅槃会

○サックりと大樹や下に涅槃せる
○平安に大樹の深く涅槃せり
○渇いたる心をぬらす寝釈迦かな
○一三言七言八言寝釈迦かな
○弟子たちの身を清めたる寝釈迦かな

夏の雲

○夏の雲テーブルクロス如くあり
○夏の海遠くの果てに小休止

土筆

○夕闇につれなくも立つつくしんぼ
○つくしんぼ徒然草の隅田川
○道ゆかば先に立ちたるつくしんぼ
○夕影に壺の碑つくしんぼ
○古池や水もしづかにつくしんぼ
○この先に雪もあるましつくしんぼ
○松島にかほをあげたりつくしんぼ
○松島にあたまあげたりつくしんぼ
○誰の子とうたわれてをりつくしんぼ
○つくしんぼひとつに寄せて最上川
○あの店はつくしの袴ばかりなり
○子もいつかうれしき土手の土筆かな



○けふばかりひとり暮らしの桜かな
○菰に野に花は桜の遊行かな
○物申す夢や熊野の山桜
○四方より風になりける桜かな
○夜のふけてわづらふ果の桜かな
○野の露の消えて姉妹の桜かな
○義仲の理をしる山桜
○玉の床われて泪の桜かな
○かたなくも讃岐の院の桜かな
○一本の暮れて桜や崇徳院
○吹く風に枯れたる桜立ちにけり
○山桜もとにこころを寄せにけり
○怨みつつ桜やわれを愛すなり
○短歌よむ堀に桜や人も無く
○其の下に現れたるや山桜
○水晶の瞳の中の桜かな
○制服の涙ぐみさえ桜かな
○田の神のひとえに咲ける山桜
○少年や走れメロスと桜咲く
○君としてみればとめける桜かな
○いつとなくいのちの中の桜かな
○撮影のフィルムに残る桜かな
○紅色や濃くくれないの山桜
○しづかさのそぞろ手を繋ぐ桜かな

盛夏

○感動のこみ上げてくる盛夏かな
○しゃんしゃんと心も晴れて盛夏かな
○盛夏して旅立つ釈迦や人を見る

若布

○つれなくも湯をくぐらする若布かな
○名付ければ俺のわかめといふやべき
○美しく皿に若布の盛られたり
○ざわめいて店に若布の青さかな
○鎌倉に旗揚げしたり若布売り
○手の上になんと可憐や若布売り



○としごろの桃にふれあふかたちかな
○尖らせて手にやはらかき毛桃かな
○桃の実やつんつんとしてならびたる

天道虫

○エナメルの鞄ひらくやむてんとむし
○エナメルの鞄畳むやてんとむし
○可愛らしい配達員よてんとむし
○指先と指さきのぼるてんとむし



○阿弥陀仏柳の下に僧やあり
○無常なるそれでもけふも柳かな

トマト

○ベランダのけふもトマトや月の下
○五年の庵の庭に蕃茄かな

花火

○手花火やくちびる赤き女の子

落葉

○一編の落葉やいまは自由なり

白魚

○白魚やけがさぬ恋のつらぬける
○白魚の目に満月や波の音
○白魚やはるか異国をおもふなり
○白魚や朝日を吸ふてばかりなり
○しら魚や吸て朝日のあさぼらけ
○白魚の桶のにごりを愛すなり

大根

○富士山に大根描いた良き日かな



○デジタルの未来の町の茸かな
○あすこらに茸の街やでき申す
○降り敷いて星や茸も森の中
○風の子やきのこ子らを飛ばしけり
○きのこのこ傘に腰かけけふの月
○昼茸やからくり夜はターミナル
○茸傘や未来の夜のターミナル
○昼茸やコックピットを制御せり
○昼茸や森の呼吸を透過せり
○透過して胞子袋や昼の茸

紅葉

○もみづるを語らぬ道のわかれかな
○もみづるや泪も落ちぬ数しれず
◯沈みをる紅葉の如く君を待つ
◯谷水に迷いもあらぬ紅葉かな
◯山紅葉かたらぬことを一隅に

行く春

○行く春にインスタあげてアスファルト

炎天

○炎天や声を拾わぬ道すがら
○炎天に三蔵を知る言葉なり

夏の夜

○夏の夜や愛猫空に瞼とじ

檸檬

○自由なる檸檬の人やおもひけり
○大げさに檸檬の皮や削いでをる
○太陽の下に檸檬のワンピース
○檸檬待つあなたの両手小さい手
○市あるやレモンの箱に白いドレス
○村の声レモンの箱に高くなり

菖蒲草

○松島の月にやどりやあやめ草

ゼリー

○オリーブの硝子の海のゼリーかな
○ゼリーそぐ匙に秘密のビーチかな

苜蓿、クローバ

○学生の鞄に宿る苜蓿
○空の型ひとつ抜けたり苜蓿
○幸福の籠にあるまし苜蓿
○幸福の乳の白さや苜蓿
○幸福の声をかけたり苜蓿
○父の手に約束おもふクローバー



○国づくる社の山の蕨かな
○八雲たつ空もあるべし蕨かな



○手練れなるぜんまい尻の丸き人

蕗の薹

○蕗の薹みち山々に萌えあぐる

春めく

○春めいて親子で帰る野道かな

スキー

○スキー板ながくふたりを運びけり
○改札を通る二人のスキー板

バナナ

○濃厚や口にバナナの消えてゆく
○口にするといつもバナナの力かな
○バナナ剥き部活で恋の話かな
○休憩に何も語らずバナナかな

春の夜

春の夜や月落とされて貝の殻

夏の夕

○夏の夕べ私といふ物語
○背伸びして寛容となる夏の暮
○折に触れ愛を語らん夏の暮

朝顔

○朝顔や一輪とする夢の跡
○朝顔や一輪として花とする
○朝顔や他にもかほを持ちにけり
○朝顔やよのなかをどうおもふべき
○朝顔に虎の半身や煙に巻き
○名筆に朝顔の見ゆ天下かな
○朝顔や行方の知らぬ隅田川
○朝顔の淵の便りも静なり
○朝顔に乾く盥の夕べかな

夜の秋

○もの語り押し黙るなり夜の秋

ストーヴ

○ストーヴに裸の君や影となり
○ストーヴに香りを決めて読書かな
○ストーヴや隣の人の肘あたり

春日

◯仰ぐれば少年のよな春日かな

蒲公英

○蒲公英をさとして白き綿毛かな
○吹く先に黄色いたんぽぽ咲いてをり
○たんぽぽの絮につまんだ娘かな
○蒲公英やながれて雲はところどころ
○蒲公英や告げて新し恋人あり
○蒲公英やおやつの時間チャイム鳴り
○たんぽぽと隣の人や帰りけり
○蒲公英に農民たちの暮しかな
○蒲公英や若い娘の指先に

犬ふぐり

○ただ一人あすになにみぬ犬ふぐり
○風吹けば焦がれてゆるる犬ふぐり
○なじみなるむすめの恋や犬ふぐり
○はじらいのたがいの指や犬ふぐり
○中宮の笑ひの主や犬ふぐり
○土器を投げる名所や犬ふぐり

冬薔薇

○道のべの舞台となりし冬薔薇
○獄中に我が芸術の冬薔薇

冬の蝶

○凍蝶や洗礼盤にあとわづか

秋風

◯お決まりのカフェに席あり秋の風
◯この味に2曲1ドル秋の風
◯秋風や香り高きを持ち帰り
◯秋風や刻む夢へと駅の中
◯秋風や乗り掛けられた自転車あり
◯秋風に可能性みるビルの群
○秋風や時代は彼を待ている
○秋風に時代や彼を待わびる
◯刻み込む歴史の中や秋の風
○秋風にビジネスマンの近き顔
○秋風に紡ぐ時代の兆しかな
○秋風にめくれて時や物語る
○秋風に想いや落ちる交差点
◯街路樹も映画となりし秋の風

秋深し

◯くり貫いて菓子はいずこの秋深む

秋の朝

◯あたたかきカフェではじまる秋の朝

秋の雲

◯ボロを着て秋の雲なり街の中

秋の空

○焼き菓子や袋に入れて秋の空
○俺たちのこの手で作る秋の空
◯アメリカを探して歩く秋の空

落葉

◯手の中の落葉に誰を想うかな
◯ギャラリーに落ち込むような落葉かな
◯ヴィンテージショップの如き落葉かな
◯ヴィンテージショップの如く落葉掃き
◯アメリカの時代を残す落葉かな
◯照明に照されてをる枯葉かな
◯照明に灯されてをる枯葉かな
◯国立の図書館前の落葉掃
◯散紅葉顔付き合わせ夢の中

秋めく

◯秋めいて時計の針も駆け抜ける

◯秋晴に甘き匂いやママの味
◯散紅葉愛する人も想ふかな

秋の暮

○素っ気ないハンバーガーや秋の暮
○百年の香りを落とす秋の暮

暮の秋

◯才能を見出だされ立つ暮の秋

行く秋

◯行秋や街そのものがコンサート
◯行く秋にランタンの灯とお菓子かな

紅葉且つ散る

◯紅葉且つ散るや誰もが夢の中

竜胆

◯しばらくは竜胆といふ花やあり

鬼灯

◯鬼灯や閉じ込められて宿のとこ

猿酒

◯猿酒に語り尽くせぬ光かな



○イスラムの模様や夏のマグカップ
○イスラムのティーとお菓子や夏を行く
○ゆったりとアラブのティーに夏を知る
○ゆったりとアラブの菓子に夏を知る
○イスラムのこぼれて夏の光かな
○イスラムの調和のとれた夏の飯
○イスラムのティーの甘味や夏旅行
○イスラムのミントや夏がぬけてくる
○港までとどけアフリカ夏の旅

夏めく

○夏めいてアラブの菓子や街の中

芭蕉忌

○芭蕉忌に降りかかりける言葉かな
○芭蕉忌に簑でかけ出すしぐれかな
○芭蕉忌や波の輪となり夢の音
○翁忌や旅に水鶏の土ざわり
○旅人をぬらす翁のしぐれかな
○時雨忌に旅人仰ぐ姿あり

一茶忌

○一茶忌やあはれなりけりいのちなり
○一茶忌に汚れ猫でも風雅かな
○一茶忌に皆で鳥獣角力かな
○一茶忌やだんべといへばおらもいふ

空也忌

○空也忌や月を奥羽に残したる



○むらさきの麦や出で来て鳩ヶ窟



○神々も盗みて春のチョコレート

侘助

◯侘助や語りつくせぬこともあり
◯侘助やなにものにともならずけり
◯侘助になつかしきかな手鞠唄

夕顔

○夕顔にうたふ女房の乳房かな
○夕顔にうたう美人の馳走かな

郭公

○閑古鳥こころゆくまで聞いてをる
○郭公や言の葉なくて行き申す

紅梅

○紅梅に待つべき恋というなかれ
○紅梅や跳ねたる声のいじらしく



○いとしみて桜にちかき庵かな

鶏頭

◯鶏頭や言葉もいらぬ名もいらぬ
◯鶏頭の深みにかかるあしたかな
◯姿なく鶏頭ありし宿やかな
◯鶏頭や悲しき人を呼びとめる
◯鶏頭や幼き子等の前に立つ
◯鶏頭のあらはれて浮くむかしかな



○梅散らば里に帰るや安倍の人
○梅が香に何や問うたる安倍の人

清水

○奥六郡清水となりし命かな
○まつろわぬ消えて清水や悪路王

曼珠沙華

◯彼岸花化けて狐の道となり
◯天上の塊落ちる曼珠沙華
◯かたまりの心の内よ曼珠沙華
◯天上にとどけとばかり曼珠沙華
◯それぞれのさぐる心や曼珠沙華
◯曼珠沙華錆のごとくに浮き上がる
○中華そば立つ路地裏に曼珠沙華

女郎花

◯女郎花語らぬことのあはれかな
◯待人の夢にすぎぬか女郎花

牡蠣

○牡蠣むくや爪に小石の吹きつける



○豆腐屋のいつもの町も桜かな

檸檬

◯レモン噛みけふ爽やかに命得る
◯街角に跳ねたレモンや石畳
◯汁飛んで光るレモンや風の中
◯対面す愛はレモンの街角に
◯対面し愛はレモンの小径かな
◯向かい合ふ愛はレモンの思うべし
◯おくれたる愛にレモンの光かな



◯山を背に褒美といふか栗の飯

毒茸

○毒茸や月明かりにて化粧する
◯毒茸や間違えぬよふ息をのむ
◯毒茸や月の化粧といふべきか



◯寝息立つ茸やおとぎの世界かな
◯茸山や星に息吹きと思はるる
◯茸山や星案内の玉手箱
◯近づけるほどに茸や声がする
○たつぷりのきのこの出汁に温まる

雪だるま

○雪だるまいつまで恋のとけるまで

息白し

○改札の人それぞれに息白し

春の波

○けふ出会ふ歩幅やあすも春の波
○また明日も飽きることなく春の波

春風

○春風や萬葉の間の吹くここち
○春風や塔もはるかに見えにけり
○春風やいま西行と共にあり
○東京に出て春風や友とカフェ
○東京や春風に添い友とカフェ
○東京を紹介したり春の風



○白むめやこの世の終のいづくへと
○白むめや黒髪の世のみだれたる

春雨

○春雨や浮世の筆を置きにけり
○春雨や宇宙を知った利休めは
○春雨に茶器を知りたる利休めは
○春雨に只立ちつくせ一ノ太刀
○春雨やけふ大原の花となれ
○春雨やわが名をあげよ一ノ太刀
○春雨や一夜の夢を一眠り
○春雨や古井の縁に長き夢
○春雨や宿の下にて重なれり
○春雨や烏帽子の枝を誰か世に

春の月

○春月を盗まんとする女かな
○君ふれず盗むがごとし春の月
○君や出て触れず盗まん春の月
○誰しれずこころや盗め春の月
○足音やたたづに盗め春の月
○幸若の夢まぼろしや春の月

朧月夜

○おぼろ夜や鼠の声も聞こえたり
○おぼろ夜やすがた盗まん足の影
○朧夜や雲の姿もなかりけり

春の闇

○新しくいのちのこぼれ春の闇
○触角のしづかに伸びて春の闇



○願はくはその年となれ花の雨
○一月の桜のこころ君を追ふ
○三門の余白となりし桜かな
○都落つ桜の花の烏帽子かな
○武士のみくじに花を呑むべきや
○みくじ箱潮の香りに桜かな
○天神の梅や桜も牛の屋根
○けふの月けふの桜や伊勢語
○小坊主やあとに桜を川柳
○都々逸の歌を枕に桜かな
○葛飾と名乗りあの世の桜かな
○アイルランド過ぎて日本の桜かな
○父と見る桜瞳に二国かな
○父の国アイルランドや桜咲く

新緑

○新緑や九郎どこぞと兄の声

五月雨

○湯を注ぎマグを並べて五月かな

西瓜

○閑さや十万億土と西瓜あり
○西瓜割り海も遥かの大地かな

メロン

○メロン割り匙におとなの甘き顔
○メロン割り世田谷の女性三十代
○飾られしメロンの様に香気あり
○飾られしメロンや空を飛べるはず
○手の中のメロンや空をあふれをり
○港区に飾られてをるメロンかな
○人工の建造物にメロンかな
○抱き締めてメロンの街やなつかしき
○美しくメロンの道や白きひび
○まるごとに東京を置くメロンかな
○覆いたるメロンの道に入りけり

青葉

○鎌倉の軸に青葉や風の抜く

若葉

○東国の結ぶ三社の若葉かな
○千住橋旅にかさなる若葉かな

氷菓

○アイスクリーム朝まで恋の話かな
○手作りのアイスクリームや消えていく
○アイスクリームを奥で転がす悪女かな
○アイスクリーム母がお出かけしてるとき
○アイスクリーム母がお出かけしてる夜
○アイスクリーム彼と始発を待つ夜かな
○喧嘩して涙の後のアイスクリーム
○月替りアイスクリームの気分かな
○求めてる苦いコーヒーアイスクリーム
○冷たさの中に溶けゆくアイスクリーム
○真夜中の勇気となるやアイスクリーム
○はじめてのアイスみたいなプロポーズ
○アイスクリーム持つて二人で帰りけり
○尖らせつアイスクリームやとけてゆく
○なめてをるアイスクリームや感じてる
○告白にアイスクリームを見る目かな
○独身のアイスクリームや寝てる人
○寝る人のアイスクリームや手に入れる
○プライドやアイスクリームは過去の恋
○プライドやアイスクリームは過去の人
○付き合ってアイスクリームやあせらずに
○待ち合わせ渋谷と言えずアイスクリーム
○離婚してその日にたべたアイスクリーム
○誕生日滲んでゆくやアイスクリーム
○気が強く気を許すのはアイスクリーム
○やさしいの神様といいアイスクリーム
○手荷物や寄り添いたべたアイスクリーム
○セックスはたった一度のアイスクリーム
○アイスクリーム雲の間に挟まれり
○アイスクリーム長き睫毛の女の子
○アイスクリーム受けて電車の流れ行く
○月替りアイスクリームやひとりでも
○シロップやアイスキャンディ弾けたり
○突き刺さるバーにポップな氷菓子
○風味ごとアイスキャンディ懐かしき
○放牧のとけて広がるソフトクリーム

氷水

○氷店棺は行きぬ風見鶏
○氷店のせて緑の昼下り
○夏氷ひと匙ごとに思い出す

バナナ

○姿よしデザインとなるバナナかな

夕焼

○夕焼けの一本の道ひとつかな

夏の雨

○あの頃や愛犬と居た夏の雨

白玉

○白玉の悪疫を消す白さかな
○いっそ白玉に風となるわが身かな
○白玉や恋に大路を語るなかれ
○白玉や小高き山にひと休み
○白玉の乗せてや白の品のよさ
○白玉のくずれて白の冷たかな
○白玉やほのかに甘く恋すなり

梅干

○梅干や春日の鹿にさもあらん
○梅干や潮ゆく瀬戸の耶蘇仏
○梅干や母が一番いいといふ
○梅干や常の暮らしの線の上
○梅を干す鎌倉屋敷太刀の陰

夏料理

○一皿に島盛り合わす夏料理
○二階よりすべて目につく夏料理
○目の奥に景色広がる夏料理

芭蕉葉

○芭蕉葉や月を揺らして風に聞く
○芭蕉葉や月にゆらぎて弦ひびく
○芭蕉葉の雫や月の映れれる
◯芭蕉葉のゆらぐ南の月夜かな

ビール

○仕事終へ注ぐビールや銀座線
○少しづつくちびるのせてビールかな
○生ビール懐かしきかなハラペーニョ
○生ビール一口入れて餃子かな
○美しや餃子の焼きに酌む麦酒
◯生ビール空けて中華の青味かな
○ビール酌みおまかせたるや小料理屋
○生ビール餃子の角も立ちにけり
○とりあえず隣の男生ビール
○生ビール都会のビルに映りこみ
○咽に落つビール隣に飲みながら
○かわいらしグラスにころぶビールかな
○参道にビールの見えて小料理屋
○美女たちのビールの声やガラス越し
○駅近にさくりと飲んで生ビール
○生ビール知的な顔や伏し目がち

蜜豆

○蜜豆や何度も版をかさね摺る
○蜜豆や沖波裏の青のなか
○蜜豆や曲亭馬琴町の中
○蜜豆や端正にして涼もあり
○蜜豆よ端正にしてかがやける
○端正に蜜豆となる寒天よ
○蜜豆の端正となる四角かな
○寒天や端正なりし夏の涼

紫陽花

○紫陽花や雨に打たれて出会いから
○ひそめたる恋雨つぶの四葩かな

向日葵

○向日葵や炎のごとく命立つ
◯向日葵や大聖堂の歌声に
◯向日葵や国王様の美術館
◯向日葵や海岸線を埋めつくす
◯ひまわりや海岸線の風となり

秋の暮

◯行く人や式部の筆も秋の暮

秋の燈

◯秋の燈やゆれてゆかしき竹生島



◯石垣やしのばせ夢の秋の音

夏の果

◯白砂の海岸線や夏の果

夏休み

◯連れられて夜の灯りや夏休み

立秋

◯秋立や才は二人に同時代

紅葉

○鳳凰の巣籠もりとなるもみづかな

初雪

◯初雪やしだいに白くなりにけり

竜胆

○竜胆やなべて記憶のそむ思ふ

金木犀

◯木犀にひみつの隠す子供かな
◯金木犀占い人や惑わせる

檸檬

◯街角に落ちたレモンや声を聞く
◯果汁とび光あふれるレモンかな
◯檸檬噛み山這うように命得る
◯果汁とび光るレモンや風の中
◯ひとつ噛み愛は檸檬の街角に
◯向かひ合ふ愛は檸檬の小径かな
◯ひとつ噛み愛はレモンの光かな
◯向かひ合ふ愛はレモンのごとくなり



○白萩に気づいてをるや中の君
○恋の雨紅やこぼさん萩の庭
○浪につくみちのくを背に萩の原
○山門や押し戻しゆく萩の雨
◯なりたしやおもひにぬれた萩の雨
◯束の間の紅も落ちたり雨の萩
◯見えぬ子の遊びとなるか萩の花
◯もたれ行く人押しかへす萩の浪
◯風迫り白萩しずか落つるかな
◯萩と月さからふばかり忍び寄る

五月

○単色の富士に五月の風や吹く
○花街つく五月の風や似合ひけり

蓑虫鳴く

◯道標の人行くたびにみのむし鳴く
◯ふらぶらり銀座の街やみのむし鳴く
◯ふらふらと蓑虫鳴くや銀座線

おけら鳴く

◯宿借りし枕あらざりおけら鳴く

秋の風

◯出迎えの手やたずさえて秋の風
◯秋風にデフォルメしたり我の顔
◯紫の月に愛しや秋の風

トマト

◯蕃茄や崩れ太陽歌うもの
◯蕃茄や握りてつよく妻を詠む
○蕃茄や面影のこしにおひけり
○トマト洗ふなにやらゆかし妻の箸

茄子

○古池や俗のはなれて初茄子
○若なすの近くに贈る茶杓かな
◯初茄子や奥に寿ぐ床飾り
○初茄子や桶水指の庭望む
○初なすの裏に月あり椀の蓋

夏祓

○人力の東京ゆきて夏祓
◯子やおもふ夏祓いかな鳥の声



○返盃の月もこぼさぬ花街かな

蚕豆

○そら豆や脱いで花街に水打たる
○空豆や部屋に妙なる花柳界

五月闇

○鴎外の門や踏むなり五月闇

五月雨

○漱石やさみだれ傘に帰りけり

走り梅雨

○漱石を呼び返しけり走り梅雨

紅葉

◯大枝を空まで伸ばす紅葉かな
◯一面に落ちて水面の紅葉かな
◯大枝に隠れ二人の紅葉かな

黄葉

◯迷いける黄葉やゆらし五芒星

新米

◯今年米ふるまふ神のお陰かな



○門限のあいと潜りし楓かな
○しづかなる門をくぐりし楓かな
◯たづね行く楓の径に会えるかな
◯手の中におさまり切らぬ楓かな
◯遠からず近くに帰る楓かな
◯大学や私に語る楓あり
◯行くおんな楓や帯の一隅に

鶏頭

○鶏頭や星座に飽きず立にけり
○鶏頭や星座に飽きず未婚なり
◯鶏頭のあらはれて浮くむかしかな
◯鶏頭や言葉もいらぬ名もいらぬ
◯鶏頭の深みにかかるあしたかな
◯鶏頭や悲しき人を呼びとめる
◯鶏頭や幼き子等の前に立つ
◯鶏頭や宿知られざる夫人の陽

曼珠沙華

◯彼岸花化けて狐の道となり
◯天上の塊落ちる曼珠沙華
◯かたまりの心の内よ曼珠沙華
◯天上にとどけとばかり曼珠沙華
◯それぞれのさぐる心や曼珠沙華
◯曼珠沙華錆のごとくに浮き上がる

女郎花

○身の知らぬ山辺に折りぬ女郎花
○道のべに牛を追ふなり女郎花
◯女郎花語らぬことのあはれかな
◯待人の夢にすぎぬか女郎花

撫子

○撫子や床にあるまし古今集
◯撫子ややまと静かに調べあり
◯撫子よ見れば大和の調べかな
◯撫子や野に羽となり紅となり

蕎麦の花

○山姥の声や悲しき蕎麦の花
○ああやがてここも広げよ蕎麦の花
○蕎麦の花ゆられてをるや渡来人
◯見送りやいらぬと蕎麦の花畠
◯山路より顔だし蕎麦の花の朝
◯別れるや落ちつくばかり蕎麦の花
◯故郷やなくても触るる蕎麦の花
◯いかにもとこだわり除く蕎麦の花
◯朝に見てこの一年よ蕎麦の花
◯また一つ年をとりけり蕎麦の花
◯鬼の手やしきりに泣いて蕎麦の花
◯足あとに山の神なり蕎麦の花
◯湯けむりに鬼も親しむ蕎麦の花
◯新宿や風に赤坂蕎麦の花

桔梗

○はだけたる襟をひろげし桔梗かな
◯腰すへて吾子あやしたる桔梗かな



◯たよりなく折りぬにつよき薄かな
◯ひかりをりながきに風のすすきかな
◯幼さのこころもとなき薄かな
◯故郷の思へる人のすすきかな

名月

○名月や手にもつばかり天目碗
○名月や北鎌倉の苔筵
○名月や飴色落とすガラス瓶
◯名月になくてはならぬ人はなく



◯何事におさまりのよく菊の花
◯白菊にあへて飾りもいらぬかな
◯白黄菊鄙の道なり好ましや
◯横になる絵師や奪いし菊の花
◯白菊の尽きるに人を愛すかな
◯菊の香やあらそふあとの飛鳥道
◯菊の香や相争ふて飛鳥道

野菊

◯世に生きて誰がために咲く野菊かな
◯さびしさに悲しみさそふ野菊かな

秋の雨

○秋雨に占星を吐く妬みかな
◯道なかば人なき堂に秋の雨

秋の風

○秋風や明治維新といふやなり
○秋風や顔立ち並び目鼻立つ
◯秋風や裏山に聞くひとつ三つ
◯秋風や道のべにある古道具
○肩ふれて声するほどに秋の風
◯秋風や声するほどに頬に待つ
◯秋風やふれあうほどに裏の山
○ビスケット二枚となりぬ秋の風

秋の日

○端物の包んで可愛秋日影
○秋の日や印刷物の端の物
○向日葵の柄のノートや秋日影
◯秋の日や東海道をかたわらに

秋深し

○秋深き文人の背のサロンあり
◯秋深し灯りの落つるほどなくに
◯秋深し満ちて灯りの消えたかな
◯秋深き満ちて語らぬこともなき
◯秋深きとじて瞼の裏にあり
◯深秋のとじて瞼のすべてかな
◯深秋や羽音も細く壁の色
◯秋深き何万里行く波の音
◯秋深き差し込む部屋のあかりかな
◯深秋に澄まされてゆく耳の穴
◯灯火やすべてがモカに秋深む
◯深秋に熱く乳房に湯をひねる

秋晴

◯秋晴や矢立初めの千住橋

初秋

○新秋に句碑は箱根の湯本かな
○新秋や宗祇の眠る早雲寺
○新秋や十七文字となりにけり
○新秋や門弟の待つ簑と笠
◯新秋や道行く人に旅の人
◯初秋に走り過ぎたるみどりかな
◯初秋や自慢の釡に焼き上げる
◯初秋や自家製粉の実力派
◯初秋やならぶ種類に困りけり



○躙ぐち蝶のゆくまで天目碗

春雷

○春雷や手鏡髷の紅の妙
○春雷や手鏡紅のむこう側
○春雷や手鏡眉の二つまつ
○春雷に地鉄を愛でる女かな
○春雷や広場のまえの貴族たち
○春雷に広場かつての女王かな
○春雷や整然として王妃あり



○等伯の襖絵あけて胡蝶かな
○洛中の雲になりしや春の蝶
○水墨の余白となりし胡蝶かな
○蝶若き仏師の気風みつめたり
○大袖を振つていそがん春の蝶
○大袖を振りて遅参の胡蝶かな
○義経が控へし兄や胡蝶止む



○大太刀で韮を切るなり鬼夷



○西域やにんにく香る寺の跡
○蒜や下町通り暮れかかる
○蒜や月夜の駱駝しのびけり

桜餅

○桜餅寄せて詰めれば江戸も春

チューリップ

○チューリップ少女の描く絵のごとく
○チューリップ少女の描く高き窓
○チューリップ午後に崩れる気配あり
○チューリップ異国に船を漕ぎ出せり
○チューリップひみつの水を残しけり

沈丁花

○体温の伝わる夜や沈丁花

紅梅

○紅梅や江戸の娘も晴れにけり

花冷

◯花冷えも化け物どもや都入り

ミモザ

○ダヴィンチや何を語らん花ミモザ
○美術の間立ちたる君はミモザかな
○秘密の恋知りたる君はミモザかな

早春

○早春に悲しき色の口笛を

土筆

○ならべたる店のお品は土筆かな
○なんたるや武器商人の土筆金

桃の花

○庇より親しき人や桃の花

囀り

○囀や集めて恋の山となり

牡丹

○夕影に一輪のぞく牡丹かな

神田祭

○波乗れば江戸の女も神田祭



◯ひと言を聞けずに帰る桜かな
◯東京にもたれてゆるる桜かな
○東京に残るおもいの桜かな

汐干潟

○汐干潟太平洋に黄昏るる
○汐干潟かわい脚あと帆ののぼり
○忘れたる思ひを寄せて潮干狩り

竹の秋

○手の中の無一物や竹の秋

風車

◯豆菓子を口に放たる風車



◯蜜蜂や玉眼の端のうるみけり

壺焼

○壺焼や戸板の掛けて乳白し
○浜小屋に皆語らひて壺焼まつ
○壺焼や松に戸板の間より
○壺焼や初伊勢にして松の風
○壺焼の松に風あり伊勢の浜

浅蜊

○沈めたる浅蜊の声も聞こえたり
○吾子連て浅蜊の水に花の陰

汐まねき

○大空を雲まで動く汐まねき
○沖船をひたすら寄する汐まねき

螢烏賊

◯身投げして命を灯す螢烏賊

雀の子

○悲しそにひとり遊べる雀の子

猫の子

○猫の子や尾にふり分けて母の愛
○猫の子の隣で耳を傾けり

早春

○早春に惜しむ濃尾の婦人かな

弥生

○あつめたるむすめ弥生となりにけり

薔薇

○夜の薔薇やなまえ以外は非公開
○薔薇の刺なにやら部屋を満たしけり
○入る風に薔薇の香とみとりたり
○対角に薔薇一輪の高陽感
○既読なし留守電もなく夜の薔薇
◯大石にプロデュースあり薔薇一句
○薔薇落ちて大好きなのに人のもの
○口紅や薔薇に言葉を教えたり

茨の花

◯帰りたる茨の花の定食屋
◯野茨の花小説に陥れり
○我が道を大空にして花茨
○野茨のにほひや路に憂ひたり
○野茨の胸に大河の気分かな
○野茨や書斎の風を整理せむ
○花うばら清少納言昔とせり

チューリップ

◯貴婦人の胸にカップのチューリップ
◯貴婦人の胸に憂いのチューリップ
◯明るさを置いて窓よりチューリップ
◯チューリップ大好きなのに憂いかな
○チューリップいろんな好きを見つけたり
◯チューリップ落ちてたれかの日傘かな

朝顔

○朝顔や花街に根ざす道すがら
○朝顔やノート華やぎシール貼り

朝顔蒔く

○朝顔や蒔いて目立たぬ床飾り
◯朝顔を蒔いて幼き恋のこと
◯朝顔を蒔いて通りやカフェ並ぶ
◯朝顔を蒔いてピアノの音色かな

麦の秋

◯麦の秋めぐる視線や三美神
○青空や沈む緑風麦の秋

山吹

○山吹や僧となりけり名も知らず
◯山吹や萬葉の風ゆるがする

立夏

○夏に入る水も打たれて花柳界
○夏に入る水も打たれし花街かな
○夏に入る夜の帳や下りる頃
○人々の歩幅も肌も夏に入る
○女子たちの肌も気分も立夏かな

五月

◯梟に五月の風もうつりけり

暑し

◯空明けていよいよ吾の暑さかな

皐月富士

◯大皿の白磁に浮かぶ皐月富士

初日

○海につき空にのぼらん初日の出
○海につき鳥居の先や初日の出

初空

○初空を集めたようなある家かな
○初空や見なれた街の五階より

初日

○月並みに両手を合わす初日かな

元日

○元日もそこにあるまし富士の山

初景色

○下総の棟梁なるや初景色
○喧騒や静寂となり初景色
○コーヒーのカップを入れて初景色

初笑

○目の覚めて何事もなく初笑顔

三が日

○コーヒーをケトルで注ぐ三日かな

福達磨

○一つ目の願いやこめて達磨市

伊勢の海老

○伊勢海老や長くてひげを担ぎけり
○伊勢海老の髭や背につく祝膳

四方拝

○君四方拝み始まる物語

初場所

○初場所や綱引くような熱気あり

初伊勢

○初伊勢やおわす姿に振り向きて

初句会

○十八の窓やこころの初句会

仕事始

○サイフォンを見つめて明日は初仕事

初富士

○初富士やわれ悪党となりにけり
○初富士やシュガーロールと淹れながら

嫁が君

○嫁が君ほおに白粉で美人かな

七草

○七草やむかしの人を思いけり

初不動

○下総の鰻めあてや初不動

初閻魔

○髭なでて背をのばしたり初閻魔



○雪止まず友の語らぬイートイン

冬の月

○明るさに足踏入れて冬の月

冬の星

○それぞれの人差し指や冬の星



○美しや冬のケーキのセレクション

枯葉

○枯葉ふむタイヤの音やワイナリー

日脚伸ぶ

○山家集読みかけてをり日脚伸ぶ

冬の夜

○部屋に差す照明器具や冬の夜

秋の山

○エンジニアブーツを鳴らし秋の山

雪達磨

○背やまるめ歩いた門に雪達磨

炬燵

○足入れて炬燵の女子に睨まれる

マスク

○学生やマスクの多き試験場所

春めく

○春めいて原宿ゆるくハンバーガー

夏の宵

○国盗るや楽市楽座夏の宵

夏の月

○岐阜城や夏の月よと宣教師
○頂や夏の月よと宣教師

涼し

○美濃和紙を浮かべて涼し長良川

新酒

○伝統の銘柄も立つ新酒かな



○幻も眩い夏の天下かな
○湧水を汲んで夏行く宣教師

春眠

○楼門や安土もいまだ春眠り
○春眠やたわむれている雀かな



○金高楼ゆれて水面に桜人
○花時やにしても播磨の大天守
○高楼の残す桜の湖畔かな

西日

○金箔の栄華を思ふ西日かな

風光る

○消え失せて湖面の上や風光る

春の風

○春風や播磨の空に揚羽紋
○春風や見下ろし上げる姫路城
○弁当のふたや電車に春の風

春日

○春の日や江戸前海苔も輝けり

春隣

○平成の時代も消えて春隣
○平成の時代やもどす春隣

猫の子

○母猫のくわへ又行く子猫かな

草餅

○草餅や地蔵の口も黄ナ粉哉

新樹

○筆記具の色の増えたる新樹かな
○鯱に天むすもあり新樹かな

青葉

○鉄道や青葉の風にエビフライ

卒業

○卒業や木の下に立ち日の光
○卒業や列びて歌を聞いてをる
○卒業歌きのふの遠き未来かな

入学式

○新しい靴履いて行く入学式
○入学式おさまる尻に手を添へて
○一年生戻るむすめをまた押して

運動会

○からあげに玉子を入れて運動会



○筍や女の顔のにぎり飯
○弁当や開けて目につく筍煮

アスパラガス

○アスパラや列車のごとく皿の上
○アスパラや繊細にして七変化



○趙さんの汗や四川の豆腐鍋

夏の夜

○夏の夜や東京にのむ異国人



○蒲焼きの鰻や森に粋とのみ
○世の人の持続をうつす鰻かな
○蒲焼きや鰻の脂店に入る

焼酎

○ポテサラとモツ煮と告げて芋焼酎



○いつも逢う肘の高さや春を待つ

○江戸前を包んで春の握りかな
○手仕事の離れて江戸や春握り

春の夜

○手仕事や離れ江戸前春の夜

秋の風

○少年を魅せた車や秋の風
○流線や突き抜け秋を加速する
○美意識をシンプルにして秋の風
○秋風やポップに柄を組み合わせ
○秋風や光の幅を纏いけり

○未来図や春夕焼けの加速力

早春

○早春をかさねて歩く美術館
○行く春に名作映えて満たさるる

春雷

○春雷や電池モーター加速せり

夏の星

○夏星を浴びてシートや加速する
○夏星を浴びてシートや加速力
○夏星を浴びて感じる速度かな
○デザインやシャープに走る夏の星
○デザインや走る車に夏の星
○流星や新デザインのスポーツカー

冴ゆ

○清流の一口ほどに冴ゆるかな
○酒蔵や一口ほどに冴ゆるかな
○清流や手仕込み夜も冴るかな
○清流の神にしもべや月冴る



○足のあと愛しきひとは狐かな



○唇に残す余白や蝉の声
○くちびるを離す間も蝉の声

ヒアシンス、ヒヤシンス

○ヒアシンス芽吹くや底に花言葉

夏の雨

○遠距離や駅のホームに夏の雨

菜の花

○菜の花や目にも舌にもけふの月
○菜の花の器や実に見飽きない
○菜の花やいきつけ店のお品書

さくらんぼ

○唇やよせて二人のさくらんぼ
○お互いのアドレスとなりさくらんぼ
○さくらんぼ口に含んで彼のこと
○さくらんぼ含んで種の形しる
○たね飛ばし甘酸ぱいなりさくらんぼ
○甘酸ぱい二人ならんでさくらんぼ

節分

○面付けてこくりこくりと福は内



○阿弥陀仏信濃もじきに桜かな
○海航り倭国の風に桜かな



○犬の子や連れて行かれて花の中



○尾張暮れ小磯の家の雛祭り

彼岸

○色紙や折りて彼岸の帰り道

夏蜜柑

○閑かさや犬の首輪に夏みかん

花火

○巻物のごとくに時を遠花火



○鶯や売茶の筒に名を吐かん
○鶯やいざ鎌倉の下屋敷

春の川

○ジャンプして遠くて近き春の川

夏の雲

○夏の雲テーブルクロスごとくあり

飛魚

○ジャンプして飛魚の目に青葉かな

風鈴

○風鈴や朝まで恋の話かな

向日葵

○向日葵の風にふられて瞳かな



○てふてふや煙のごとく消えにけりる
○すれあひて炎の如く上る蝶

曼珠沙華

○ゆるやかに降りささりけり曼珠沙華
○曼珠沙華空より落ちて火のごとく
○曼珠沙華あふれて天の道となる
○曼珠沙華言いたいだけの子供かな

散紅葉

○散紅葉シェイクスピアも吹かれたり

秋麗

○秋麗に髪なびかせて三銃士

夏の月

○アラジンの魔法ラムプや夏の月

寄鍋

○故郷や寄鍋つつき飲みくらべ

聖夜

○地下鉄を降りて売り出す聖菓かな
○地下鉄やみな運ばれてクリスマス
○アイドルもスカイツリーで待つ聖夜

春待つ

○さよならとテーブル席に春を待つ

春近し

○其中に思いし人や春隣
○つり革や昭和も過ぎて春近し
○コーヒーやテーブル席で春隣
○濃い香りケトルの湯気や春隣

小春

○カフェオレやお気にのマグで小春かな

暖炉

○コーヒーや淹れて暖炉に犬と猫

○ストーブやドリップ落ちて読書哉

師走

○一滴に息づく豆の師走哉

暮の秋

○暮秋や心のままにミルを挽く

冬の虹

○挽く豆をながめてをるや冬の虹



○ミル挽いて心の冬や降りおつる

冬の朝

○コーヒーを淹れる彼女や冬の朝
○旅先のマグの苦味や冬の朝
○我が家のバリスタも良し冬の朝
○マシンありカップ片手に冬の朝

冬の夜

○バーボンを男ひとりや冬の夜

冴ゆ

○名門のこの一杯で冴ゆるかな

盛夏

○カクテルや目覚めて恋の盛夏かな

夏の夜

○寛容に傾けたるや夏の夜
○カクテルを手繰り寄せたる夏の夜
○夏の夜にモルトも眠り恋の罠
○カクテルや確信したり夏の夜
○それぞれにグラスや誘う夏のバー

夏の夕

○伝統の注ぐモルトや夏の夕

夜の秋

○男女して眠るモルトや夜の秋

夏の夜

○夏の夜や門外不出を傾けて



○向き合ってモダンや夏のモルトかな

初日記

○十八のわたしと書いた初日記

閑古鳥

○海までも啼いてくれるか閑古鳥
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未分類 | コメント(0) | 20210502132327 | 編集
★ガラケ保存俳句 2012~2019
金魚

○さまざまな金魚に夏を忘れたり

風光る

◯風光る島にショパンの調べかな

若竹

○若竹や一夜の恋もありにけり

花葵

○花葵小さき子らの通り道
○君すでに駅を帰りし立葵

心太

○心太二層の雲のごとくなり

蝉丸忌

○その語り琵琶たおやかにして蝉丸忌

沈丁花

◯沈丁に幼きころのひみつかな

木蓮

◯白木蓮めくれて空は四月頃

麗か

◯うらうらと沖に手を振る子供かな

水着

○めくれそな所もなきの水着かな

蜜豆

○蜜豆や角に悲しき空の色

春服

○母の手を放れていくや春の服



○海面を白く打ちたる燕かな
○一直に海図引きたる燕かな

桜貝

○風抜けるバーに置かれし桜貝

元日

○元日やコーヒー落し思ひけり
○元日や落とすミルクを回しけり

初日

○墨すつて心の海に初日かな

去年今年

○去年今年一輪花の美しき

嫁が君

○嫁が君白粉つけて我のまへ

春めく

○春めいて航海香るミルクティー



◯富嶽絵やならべてけふは江戸の春



◯踏むたびに都は花の盛かな



◯子の出来ぬ折り雛風に推されおり



◯口あけて山河親しき燕かな



◯行く人や桜をこぼすばかりけり
○フレームにのせてあなたと桜かな



○白むめや能楽堂の足さばき

春の水

○追いかけて名のなき山も春の水



○なにも無いあるのは夏の自分かな
○つり革に胸高からず夏の恋

夏シャツ

○夏シャツに甘い香りや空に透く

白靴

○白靴に海のにほひや風の音

水着

○風あたりビキニや頬をおしつけり

夏の星

○夏星や佐渡はいづこぞ弥彦山
○毘沙門や龍たれこめて夏の星

夏の海

○白砂や青かさなって夏の海

夏の風

○白浜や青かさなって夏の風

夏の雲

○白砂や青かさなって夏の雲

夏の朝

○部活かな我と手がふれ夏の朝
○ユニフォーム畳まれてをり夏の朝

苺ミルク

○かわいらしふたりは苺ミルクかな
○苺ミルクあくまで魔法の忘れ物



○大鮑身をよじらせて秋津島

日傘

○追いかけて母のパラソル大きかな

梅干

○忘れてた母の梅干にぎり飯

花火

○また会える手の輪の遠き花火かな

水中眼鏡

○水眼鏡大きな空の中にあり

青葉(自分用)

○阿弥陀仏あらはれてふれ青葉かな

茨の花

○野いばらの花に憂鬱な舞踏会

若葉

○太子妃の肩に若葉のやわらかく
○太子妃の肩に若葉の息づかい
○その指にふれて若葉の女神かな
○その若葉ふれて慈愛の女神かな

新樹

○キューピッド射ぬく心に新樹かな

新茶

○手に包む霧に角なき新茶かな
○諸国より聞いた新茶の味所

古茶

○落ち着いて古茶で道さす二人かな

初鰹

◯深緑と大鉢にあり初鰹

トマト

◯ベランダを楽園とするトマトかな



◯毎年や楚々とはづかし藤の花



◯柳より見ゆる佐原の船着場



◯踊り好き男勝りも風の中

苺ミルク

◯苺ミルク女神の落ちて甘いもの
◯ゆれてをり落ちて女神の苺ミルク
◯苺ミルク幼き恋に似たるかな
◯別れたる大好きだつた苺ミルク
◯潰したり苺ミルクといふものは
◯甘えてる大の大人や苺ミルク
◯スイーツは苺ミルクという子かな
◯好きな人苺ミルクを口にする

夏山

◯夏山や麓の人も笑顔なり

ビール、麦酒

◯変わり行く時代の町で生ビール

花火

◯目の内を静かに燃やす花火かな

遠雷

◯遠雷や生首の目も動きけり

夏の月

◯若き日の満ち足りて行く夏の月

向日葵

◯向日葵の落ちて幕府の終わりかな

涼し

◯月涼しまつわるものに四大神

夏の空

◯サイダーの泡や消えても夏の空

立夏

◯炭酸の音聞くたびに夏や来る

ビール、麦酒

◯瓶ビール泡に時代や中にいる

グラジオラス

◯島々にさざ波立つやグラジオラス

ソーダ水

◯勉強に流れる雲やソーダ水

焼酎

◯焼酎や藩をあげてのスピリット

朝顔

◯朝顔にはかなき恋の願いかな

金魚玉

◯玄関のすすぐ心や金魚玉

法師蝉

◯一緒一緒つくつくほふし一緒かな

夕立

◯夕立や江戸百景とおもふべし



◯義元の首や隠せよ萩の花

青田

◯墳丘にひろがり延びる青田かな
◯阿弥陀仏両脇に据え青田かな
◯人やみな忘れておぬか青田かな
○美しき石もはるかの青田かな
◯墳墓あり石もはるかの青田かな

青葉

◯道のべの仏を隠す青葉かな



◯躍子や夜に胞子を放ちたる
◯躍手の指より月の洩れかかる
◯躍子や角も見へたり頬冠

暑し

◯虫の羽の足下にある暑かな

天の川

○桃源のありかも知らず天河
◯桃源や推されて別の天河



○白菊や生くる死ぬるの美しき
◯菊の酒なべて柄杓の童子かな
◯ほどよくの苦みもやさし菊膾



◯あらためて聞き惚れて居る囮籠

木槿

○花木槿仏心や鐫の音
◯鑿の打つ仏師の面や花木槿

盆の月

○一度寝ていまいちど起き盆の月
◯ひつそりと建てたとあるや盆の月

立秋

◯立秋に声の覚えのあるべきか

初茄子

◯怨霊の五体の飛んで初茄子



◯まぼろしの親の顔かな魂祭

松虫

◯松虫や式部の筆を尋ねつつ
◯松虫や石山寺の物語
◯松虫に式部の声もひそむかな
◯たれの声式部望むる松虫鳴く
◯松虫の瀬田に筆置く式部かな

きりぎりす

◯機織に悲しき皇子の坐像かな

鈴虫

○骸骨や空に月みて鈴虫入る
◯独り身やちんちろりんと鈴虫鳴く
◯鈴虫ややさしきひとのされこうべ

蚯蚓鳴く

◯首塚の暮れて大君蚯蚓鳴く

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春の海

○筋交いにのたり廻るや春の海

海胆

○デジタルの脳の如くに海胆沈む
○沈みをる海胆の脳波や考へる
○海胆捕られ復讐となり愛となる
○その昔くじらに恋し海胆沈む
○復讐の光の帯びて春の脳

白鳥

○白鳥や神の意思あり見るやべき
○空しらず神々と鳴く小白鳥
○空知らず目のかわいらし小白鳥

春の日

○春の日や洋上をゆけアホウドリ
○春の日や浪なき上をアホウドリ
○洋上に春の翼ありアホウドリ
○春の日や世界の色をアホウドリ
○春の日や青き化粧のカツオドリ
○春の日に頭上も高くカツオドリ

乾鮭

○乾鮭の一年経ちて思ふこと
○乾鮭をあたたき頃の話かな
○乾鮭や森の声して紅を削ぐ
○乾鮭や転がる石の待ちぼうけ



○大鮪世のわずらいを知り得たり

海鼠

○琵琶打ちて海鼠や声のわたりたり
○琴の上置かれてひさし海鼠かな
○銀色のボウルに沈む海鼠かな
○法華宗の家に沈める海鼠かな
○肌締まる松葉の青き海鼠かな
○あすのよのことの忘れて海鼠かな
○明日のよにほのぼのとして海鼠かな
○海鼠酢や真実のある降下した
○抱かれてうなりに闇の海鼠かな
○海鼠酢や明石の浦の髪みずら

煮凝り

○煮凝に郷土の味をせしめたり
○煮凝や匙にまばゆい今朝の春
○煮凝や匙にまばゆい今朝なごり
○煮凝や日は春のよに人きゆる
○煮凝の来る日も遠きおもいかな
○煮凝や来る日も遠き鍋のもの

寒鰤

○寒鰤や青銅屋根の薫けり
○寒鰤やふるさと白く恐れたり
○寒鰤やうす月にわれ有りにけり
○寒鰤や夜汽車の長く青らむ天
○峻険にもの謂なかれ鰤の浪

鰤網

○峻険にもの云わさずや鰤の網

雪魚場

○青らむも天の汚るる雪魚場かな

牡蠣

○牡蠣ぬれて乳房の如き食べくらべ
○牡蠣殻に乳房幼き口に酔ふ
○たつぷりの牡蠣や乳房に襞締まる
○高からず乳房や牡蠣の冷やされり
○大振りや小ぶりの牡蠣も捨てがたし
○炎立つ牡蠣や日本の学びなり



○さび空や王位のたどる鴨の声
○さび空や皇位をたどる鴨の声
○卑しさのおもふ山あり鴨の声
○上品に己を見せぬ鴨の声
○切り込みの石垣残し鴨の声
○石垣の切り込み白き鴨の声
○京町の壺に上つむ鴨の声



○御互いの声もありそな夫婦鴨
○みちのくの声なつかしく鴨一羽
○鴨渡る空も暮れけき鉛板

寒雁

○寒雁や送る人あり長廊下
○雁がねの声や木立に消えてゆく

雁の声

○見舞いして手のひら温し雁の声
○独学の煙草も消えて雁の声
○唐破風のぬりかためたり雁の声

春の海

○うつくしく春の海ゆく鰹鳥
○うつくしや春の海ゆく鰹鳥

落花

○吹く風や花も散るなり鰹鳥
○ついばみて緑はじめの残る花



○顔青く桜おもへるカツオドリ



○ものがたり腕に絡まりかいつぶり
○彼の手の腕にもたれてかいつぶり

神の留守

○神の留守朝もかまどに煙たつ
○しづかさや当時のままに神の留守
○朝の陽やさびしくもあり神の留守
○朝の陽や竈の煤に神の留守

冬鴎

○空を背に大地を白き冬鴎
○茫洋と冷たき空を冬鴎
○冬鴎われに姿をかえにけり
○茫茫と翼ひろげて冬鴎
○茫茫と翼とらえて冬鴎
○濃淡の筆をゆくなり冬鴎

兜虫

○く発止と捕まえたるやカブトムシ

神楽

○御神楽や大蛇の夢も竹の櫛
○御神楽や夢剣先の雲の中
○御神楽や息吐く白く面の彫
○大正の夢や探して神遊び
○大正の邸にさまよい神楽歌
○大正の夢や終わらぬ神遊び
○御神楽や神鏡うみに山となる

里神楽

○里神楽調子ゆるりと雲の舞ふ
○しづかさや闇につがるる里神楽
○しづかさに笛や受け継ぐ里神楽
○SLのにぎわい消えて里神楽
○里神楽子らも手をつき前かがみ
○手やたたき尻に隠れて里神楽
○里神楽むつかし僧もなかりけり
○ある僧の鞠もついたり里神楽

札納

○好き人や札を納めて帰りけり
○札納ながき橋あり川向い
○深川やわたる鼠の札納

マスク

○マスクより女子学生の声漏れる

寒鯉

○寒鯉の世界の中に落ちにけり
○寒鯉の岩や山河の鼻につく



○ゆびもとに忘れたひとの桜かな



○ものくれて走りだす児やかいつぶり

冬籠

○ある僧の懐ひろし冬籠
○蒟蒻や傾く月の冬籠



○猪の鼻に当座の路銀かな
○猪やつれなく岩に秋の風



○わが宿のけしきも消えて蝉の声



○そえた手に名も美しき瓜茄子
○そえた手やうつむ顔なる瓜茄子

冬の鳥

○松島に門の叩くや冬の鳥

花の関

○松島の奥に宿かる花の関

菜の花

○松島や菜の花よせて日の光
○菜の花や馬尻東に海の音

翁草

○夢となる関なつかしき翁草



○梅一輪ねる夜に遠き浪の音
○夢となりいにしへ人や梅の花



○もじ摺りの春はいづこやしのぶ草

若草

○もじ摺りの若草そそぐ雨の道

秋の声

○秋声や大河に家をみとめたり
○秋声や大河に奥のそびえたる
○秋声やついえ六千坊の跡
○秋声や浄土の池にうつりけり

新緑

○新緑や雲の道ゆく立石寺

秋の風

○秋風やおもたき空に光堂
○秋風や思いては又堂のもと
○秋風や功名たちの夢の中

五月雨

○豊かなる空をあつめて五月雨

下萌

○下萌や橋に瞳の君のせる

夏草

○夏草に身をもたれたり光堂
○山迫り夏草そよぐ船座敷

若葉

○みちのくや若葉に染むる船座敷

紅葉

○もみいづる燃えしづかなる出羽の寺
○もみいづる定めを知らぬゆふべかな
○もみいづるあした散ゆくわが身かな
○閑さや聞くことなかれもみいづる

春の月

○中将の笏も過ぎたり春の月
○訳されて世界の夢や春の月
○うたかたや濤々として春の月
○うたかたや蕩蕩として春の月


春の川

○蕩蕩と空をあつめて春の川
○豊かなるときをり誰も春の川
○うたかたや濤々と聞く春の川

月朧

○うたかたやとどまりたりぬ月朧

梨の花

○おくられつ雲みてうれし梨の花
○梨の花月や難波に残しけり

柚子湯

○まず婆と柚子湯に柚と思いけり
○冬至湯に婆の背中をながしけり
○ちんたまと柚子湯におどけてみたりけり

冬至

○ほのぼのとあやとりしたり冬至かな
○天子様一陽来福ねがふかな

おでん

○おでん屋でながめてみたるほくろかな
○おでん屋に行きつけ女現れり
○おでん屋の行きつけ女ガード上
○おでん屋にひとりだがなと声やする
○おでん屋の風味の効いた素材かな
○おでん屋のグラスに湯気の夢心
○おでん屋のグラスに生きる白き山
○練り物の磯の旨みやおでんだね
○うす味にたまごもまるきおでんだね
○結ばれてたまごの白くおでんだね
○まつしろなたまごうれしきおでんだね

朝顔

○朝顔や一輪教会覗きこむ

汐干狩

○ひとづまの膝もと白き汐干狩

寄せ鍋

○寄鍋の葢に世情もあらぬけり
○寄鍋に世界の絶景さもみたり
○寄鍋の縁にこぼるる旨味かな
○寄鍋の縁にこぼるる築地かな
○寄鍋の縁にこぼるる豊洲かな
○寄鍋の縁にこぼるるよだれかな
○寄鍋の縁にこぼるる我慢汁
○寄鍋の青菜もみじも笑顔かな
○寄鍋の青菜もみじも海の船
○寄鍋の縁にこぼれり声や待つ

鯨鍋

○みずみずし水菜を挙げて鯨鍋
○仙台の冷えて寄るかと鯨鍋
○仙台の冷えて寄るかと鯨鍋
○仙台の冷えて寄ろかと鯨鍋
○さっぱりと水菜もうまし鯨鍋

牡丹鍋

○しっかりと脂ののった牡丹鍋

猪鍋

○猪鍋やむかしは帰る力なり

鍋焼

○鍋焼きになにを乗せれば正統派
○鍋焼きや海老に天ぷらもう死ぬわ

鋤焼

○すき焼きやひとり笑がとまらない
○すき焼きや白き辺りが踊りだす

牡蠣鍋

○牡蠣鍋や泡がひだつる身を正す
○牡蠣鍋にとくりのような女かな
○牡蠣鍋の脇にみそ焼き太ります
○牡蠣鍋や泡が御身を袖の中

鱈鍋

○鱈鍋の精巣深く身に落ちる

湯豆腐

○湯豆腐の塵ひとつなき雪の夜
○湯豆腐の塵ひとつなき冬の夜
○湯豆腐の塵ひとつなき贅の宴

行く秋

○金色の姿とどめて行く秋ぞ

大晦日

○ありがたいと一言のこし大晦日

除夜の鐘

○かわいやなあ返事のままに除夜の鐘
○めんこいなあ返事のままに除夜の鐘

閑古鳥

○うたかたをしづかに結べ閑古鳥

蝸牛

○俤を木霊にうつや蝸牛



○大阪に一期の月とおしみける
○湖南より一期の月とおしみける

若葉

○阿弥陀仏あらはれてふれ若葉かな

春の雨

○金色をとどめてふるや春の雨

冬の川

○ともかくもうつす鏡や冬の川

捕鯨船

○燃料を逃れて月や捕鯨船



○童謡に潮噴き上ぐる鯨かな

蜜柑

○犬児の鼻で押したる蜜柑かな

雪夜

○犬児の足の冷たき雪夜かな
○犬児の鳴き声したる雪夜かな

初雪

○初雪に戻らぬ人や犬の鼻
○初雪やしばらく大福餅となり
○初雪についに終いの小窓かな
○初雪やしきりに遠くなりにけり
○初雪や心わづかに染りけり

五月

○カンヴァスの波は五月の鴎かな


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季語
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季語仕分け 15
海鼠

○泰平の悩みを背負う海鼠かな

立冬、秋風

○立冬に臍の声沁むうつぼ干
○秋風や臍の声沁むうつぼ干

クリスマス

○無人なる回転木馬のクリスマス
○それぞれの照明ゆかしクリスマス
○夜の雨遠くに君やクリスマス
○石黒くやがてはじまるクリスマス
○道を黒くポインセチアや夜の雨
○甘い菓子なにを隠してクリスマス
○香辛料船にゆられてクリスマス
○馴染みある小さなカフェのクリスマス
○動かざる栗鼠の甘さよクリスマス

ポインセチア

○ポインセチアに包まれ都市の夜に歩く
○街中やポインセチアの家族連れ
○ポインセチアひとり人気のレストラン
○ポインセチアしづかに回転木馬かな
○キャンドルにポインセチアの小窓かな
○発光しポインセチアの華やげる
○装飾しポインセチアの華やげる
○装飾し悲しげなりやポインセチア
○責任の彩りポインセチアあり
○装飾しポインセチアや夜の雨
○誰も居ぬポインセチアの飾りかな
○誰も居ぬポインセチアや好きなとき
○飾り終えポインセチアや一人待
○街暮れてポインセチアと運河かな
○焼菓子にポインセチアの飾りかな
○焼菓子にお伽のポインセチアかな
○チョコケーキお伽のポインセチアかな
○天窓にポインセチアの光かな
○誰も居ぬポインセチアの飾りかな
○クリームやポインセチアに皿の上
○誰も居ぬポインセチアの飾りかな
○手を繋ぎポインセチアや夜の街
○残されしレースにポインセチアかな
○吊るされて白にポインセチアかな
○くちびるのクリームポインセチアあり

短夜

○短夜や赤坂通る人の陰
○短夜や赤坂を出て人の陰

七五三祝

○無沙汰なる親戚の児と七五三祝
○短めの髪の長きの七五三祝
○江戸薫る門に歌舞伎座七五三祝

七五三

○江戸人の都会顔なる七五三
○七五三とほくて近き帰り道
○弓を張る女性美しき七五三
○七五三礼儀正しき人の顔
○ゆく道に白き胴着の七五三
○一礼し足すり向かふ七五三
○両親の空色となり七五三
○ふるさとの遠くの山も七五三
○賑かに江戸の薫や七五三
○賑かに江戸も薫れる七五三
○江戸薫る門に歌舞伎や七五三

千歳飴

○美しき弓張る息の千歳飴
○竹刀つき髪ひとふりの千歳飴

霜焼

○霜焼や試験の窓にゆられたり
○霜焼やなにか気になる人のこと
○霜焼や兄のお店のチヨコレート
○霜焼や神宮まえを通りけり
○霜焼や上映時間に満ちた街
○霜焼や上映時間の街と町
○霜焼や上映館の街と町



○念仏や蛙あらざる石の声
○念仏や蛙あらざる石の蒼

寒牡丹

○寒牡丹鎌倉いよいよ紅されば
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅そむる
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅ちかき
○寒牡丹鎌倉いよいよ深紅なり
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅高し
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅の中
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅の宿
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅の夢
○寒牡丹いよいよ親の気もしらず
○寒牡丹いとうれしくて紅ぼらけ
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅ぼらけ
○寒牡丹ほのかに笠のまといたり
○寒牡丹ほのかに友をかぞえたる
○寒牡丹紅のほのかに胸いたむ
○身の締まる白がおのれの寒牡丹
○寒牡丹将軍様のまことかな
○寒牡丹藁もゆかしくこれ得たり

白鳥

○白鳥やいのちの羽根をひろげたる
○白鳥や倭の山にくも起ちも
○白鳥や陽のうるわしく黄昏るる
○白鳥や行くなとわれの空を行く
○大鳥の化りては空の大白鳥
○白鳥やしろき倭の陽をいとし
○海行けよあれや倭の大白鳥

丹頂

○丹頂や空のあやしき声の張る
○丹頂やオリオン出てかなしけれ
○丹頂や夜のこめたりかなしい目
○丹頂や星のこぼれて夜の中
○丹頂や鳴きて原野を物とする



○風切や壮麗にして鶴の声
○嘴や北の大地を鶴歩む
○嘴や北の大地を鶴の吐く
○天狼や原野を焦がす鶴の声
○風切りに鶴の剣舞や小雪原



○天狼やゆるがざりけり厚氷

寒北斗

○家々の小窓に落とす冬北斗
○漆黒の家つづくなり寒北斗
○ビル谷間又ビルの出て冬北斗
○尖塔も目にあたたかく寒北斗
○水神をまつる灯や寒北斗
○天狼や雑木も高く冬景色
○天狼や雑木も高く冬の景
○鉛筆の音も消えたり寒北斗

雪山

○教師らの声やさびしく雪の山
○ある晩や雪山となり蠍星
○雪山や不正直かと問われたり
○こぐま座に母とつづくや雪の山

鯛焼き

○鯛焼や商店街の花日陰
○鯛焼や行き交う今日も元気なり
○鯛焼や頭列べて午後一時
○鯛焼や味わいのある長い橋
○鯛焼や思い思いに勤めけり
○鯛焼や足もベンチに遠からず
○鯛焼や行き交う空に顔を置く
○鯛焼や未来に夢を残したい
○鯛焼や役者の声を聞いてをり
○鯛焼やダジャレも遠く??座
○鯛焼や文学像に未熟なり
○鯛焼やこの世を去りて一年目
○鯛焼やブラシの未だ掛けてをり
○鯛焼や社の椅子も高からず

牡蠣鍋

○牡蠣鍋や天下泰平滑りゆく
○牡蠣鍋や名所が浦の酒の味
○牡蠣鍋の畠は地物や門の口

鮟鱇鍋

○荒磯の鳥居前なりあんこう鍋
○肝ぬくし箸も沈みて鮟鱇鍋
○江戸人の肝温めて鮟鱇鍋

鍋焼

○鍋焼にひとりニヤケて小盃

納豆汁

○春しれず思ふは事の納豆汁

沢庵

○沢庵や波打ち寄せて島のかげ
○沢庵に大仏殿とわたしかな
○沢庵を礼儀正しき円の穴

冬籠

○一幅の松の青さや冬籠
○一幅の松の手本や冬籠
○一幅の印を結びし冬籠り

熊の子

○熊眠る月も青さへ息ともる
○熊眠る月にわづかの酸素かな
○肺仰ぐ月にしづけき子熊かな

雪明り

○沸く酒のほのかに甘く雪明り
○神様のアイスの如く雪明かり
○うす墨の雪洞に美を尽くしたり
○雪洞や遠くに近くうえにつむ
○わらござや道ゆく人の雪明り
○わらござの清き円あり雪明り

雪下し

○憎しみもしだいに消えて雪下し

雪掻

○雪掻の泥に花見ゆ陸奥の山
○雪掻の足あとひとつ出羽の山
○雪掻や線路は餅のごとくなり
○雪掻や奥羽の山もしづかなり

スキー

○うつくしく待合席のスキー帽
○いにしえの巨人の履いたスキーかな
○いにしえの神の宿りしスキー板
○田舎駅に立てかけられてスキー板
○鄙の舎に立てかけられてスキー板
○狩人の得物のごとくスキー児童

雪遊

○母の手を転げてゆくや雪遊
○あの山もなくなりけりや雪遊

蜜柑

○象さんと手に握られた蜜柑かな
○動物園かえりのバスで蜜柑むく
○象さんの後ろ姿に蜜柑かな
○象さんの鼻に蜜柑の帰り道
○さよならと書いて小さき蜜柑置く

マスク

○うつくしやマスクは自信の下着なり
○純白のマスクや口に引き立てる
○マスクしてストレスフリーのランジェリー
○マスクしてバストアップにさも似たり
○男性の鼻にマスクの色気あり
○マスクして鼻に男の色気かな
○隠されてマスクのなにを思いけり
○マスクして気になる人の隣かな
○マスクして濃密カラーの色気かな
○マスクしてけふも星座占いせり
○マスクしてメイク雑誌やくすぐれり
○マスクして改札口に向かいけり
○マスクしてビル祖父のように向かい入る
○マスクより女学生の声漏れたり
○マスクしてビルの鏡に二三秒
○静けさのマスクの唇にふれたる
○マスクして気まづいまま会釈せり
○マスクしてけふ一日がいま終わる
○マスク帰りのくだものの肌ざわり

熱燗

○熱燗に遊女のごとき浪の音

毛糸編む

○歌声にかほ見せつつや毛糸編む
○雑林のおそらく白し毛糸編む
○雑林のひろばいつしか毛糸編む
○雑林のひろばのとおく毛糸編む

寒餅

○寒餅や漂泊したり水の音
○湯豆腐に時計すすむや雨の夜

除雪車

○奥羽の山に除雪車響きゆく
○除雪車や街灯けふもともりけり
○除雪車や互いの家も灯り消え

日記買ふ

○あの人に導かれてや日記かふ
○送られし歌をかこうと日記かふ
○送られし歌を残して日記かふ
○歌もらいはじめか後か日記かふ
○笑顔なる私の恋よ日記かふ
○かわいいと言われただけで日記かふ


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季語
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季語仕分け 14プラス
寒牡丹

○おそろしく艶やかなるや寒牡丹

竈猫

○しあわせをよんで呉れるや竈猫
○運びたる倖せいつも竈猫
○ツンデレと心得たるや竈猫
○竈猫いつしか夢を抱えたり
○猫カフェにあればいいのに竈猫
○竈猫かまどがなくて困顔
○病して整理せしめし竈猫
○欠伸して消えし姿や竈猫
○おもひでの写真や指で竈猫
○我が部屋に幸せが来て竈猫

林檎

○林檎の樹瞳の中を燃えてをり
○合唱す停車場に立ち林檎の樹
○風もなく野原の果てに林檎の樹
○のっぽなる男にぎりし林檎かな

夜長

○コーヒーの膨らむ粉の夜長かな
○静かさにしづく落つ香の夜長かな
○独り身の壁にもたれて夜長かな
○行き先の荷物そろへて夜長かな
○長き夜の身を乗り出した二人かな
○長き夜に語らぬ人の夜長かな
○もの云わぬ相づちもなく夜長かな
○もの云わぬ胸の列車に長き夜
○新しき彼と並べて長き夜
○携帯や画像もありし長き夜
○長き夜に忘れかけたる思ひかな
○長き夜に一葉の紙の咲けにけり
○長き夜に川やはらかに流れたる
○長き夜に番地の塀や青春有

ビール、麦酒

○華かさとじ込めたるはビールかな
○華かをとじ込めかほるビールかな
○東京を誘ってみたいビールかな
○唇のポーズにさらにビールかな
○東京の帰りたくないビールかな
○一目みてふたくちいけるビールかな
○大きめのピアスを隠すビールかな
○ビール手に品定めする伏目かな
○地ビールや掻きあげられて耳飾り
○肉厚の舌に重ねるビールかな
○一日の宝石水や生ビール
○泡に閉づ裏に古代の麦酒かな

初雪

○初雪や富士のはじめの朱鳥居

冬の夜

○日没に甲斐の山あり冬の夜
○冬の夜や洛外までもしづかなり
○冬の夜や洛外までも夜の雨

紅葉

○人の影紅葉や芝に落ちにけり
○ながれゆく宇治いま少し谷紅葉
○橋姫や瀬田におもたき谷もみぢ
○神紋の菊や桜の谷紅葉
○谷もみぢおもたき瀬田のながれより
○仲人や夫婦狐の紅葉狩
○いりぐちの国つ伏見の紅葉かな
○石山に月もあるべし谷もみぢ
○石山の筆を引きたる紅葉かな

行く秋

○行く秋や瀬戸に消えゆく灯の暮るる

水着

○くの字して金具は見せの水着かな
○腰据へて尻にくの字の水着かな
○発信は盛らずに線の水着かな

夏の月

○おとろしく遊女かしこき夏の月

木枯

○凩やそれでも富士を仰ぎをり
○木がらしや松は奥の御館となり
○凩や松は残りて月の友
○凩に松はやぶれて月の友
○凩に成田不動の眼かな
○凩やさんまんだあと唱へけり
○凩やこの字に曲がる仁王門
○凩や行くあてもなく石灯籠
○凩や行くあてもなく石白し
○木枯しに乗せられてをり堅い椅子

風鈴

○羊羮や富士も見えたり鳴る風鈴
○羊羮や富士も見えたり風鈴下げ

秋惜しむ

○涙して巌のきぬも秋惜しむ
○落涙の石の衣や秋惜しむ

短夜

○浜松の遊女もたれて明早し
○城方や遊女もたれて明早し
○明易しなめたるゆびのあたりより
○明易しなめたるゆびの間より
○短夜の夢やさめたるゆびに出て
○短夜のなめたるゆびに出て空

雪女郎、雪女

○雪女そのまま残る蔓の籠
○雪女かぜに残りし蔓の籠
○なに欲しく藍の影あり雪女
○犬吠えて昴の星や雪女
○見渡せば昴の星や雪女
○帰るとこなくて年寄る吹雪かな
○美しき女の口や吹雪ける
○美しき女の口に雪煙
○俤の月の影ある吹雪かな
○命ある獣きえたる吹雪かな
○そうだべと獣語りし吹雪かな

冬木立

○君や誰とふるさとに問ふ冬木立
○車窓よりわたくしといふ冬木立
○開かれて聖書つめたく冬木立
○冬木立いつもの道やわすれまぢ
○良心と良識や問ふ冬木立
○女らの姿や消えて冬木立
○否定してやがて道ゆく冬木中
○おもかげをやはらかに発つ冬木立
○やはらかに俤と啼く冬木立

寒木

○寒木や姿みえざり能の舞
○寒木や生死を占めてふりかえる
○寒木や空に鉛の星袋
○寒木や民族といふ重たけれ
○寒木や学びの空をうつしける
○寒木にあすを渡れり曲芸師
○寒木や鳥は大きく飛翔せり
○寒木や大きく羽根の望ける
○寒木や鳥の大きく飛翔せり

枯葉

○白石に落ちそでおちぬ枯葉かな
○白石に秒針遊ぶ枯葉かな

冬夕焼

○冬夕焼姫を欺き覆ふ恋
○冬夕焼影絵の姫を雲や染む
○冬夕焼姫や呑まれて染む峠
○ゆびゆびの木々におとぎの冬茜
○富士山や遠きむかしの冬茜

雲海

○雲海にみえ隠れする大江山
○雲海や正体まさに大江山
○いつの日や鬼雲海と染まりけり
○雲海や神のしわざか捨童子
○雲海にあさぼらけなる鬼の党
○雲海やあさぼらけなる星の下
○雲海に角もみえたや大江山

秋雲海

○秋雲海みえ隠れする大江山
○秋雲海正体まさに大江山
○秋雲海神のしわざか捨童子
○秋雲海あさぼらけなる星の下

秋桜

○コスモスの道や少女を仰ぎみる

北颪

○割り下の音聞き分けて北颪



○特別の葱買うたりや肉を吸ひ

甘酒

○あま酒や富士なだらかに石のところ

心太

○心太富士の女神をすすりけり

寒雀

○東京の空や広しと寒雀
○寒雀空にひろしと隅田川
○寒雀見上げてひろく虹の橋
○寒雀江戸の遊びや虹の橋
○寒雀大股ひらく鉄の下
○寒雀東京駅に隠れたり
○寒雀雷門のあしたかな
○寒雀雷門の人形焼
○寒雀みやげ鳴くらん里急
○各駅の里に急ぐや寒雀
○寒雀守り袋と角力取
○寒雀守り袋と相撲取
○寒雀御神酒に守り袋かな
○寒雀守り袋や浅草寺



○降る雪を味わう影を箱根山
○なに者や甲斐の幸あり雪の夜
○音もなく関東三社も雪の花
○寂色や雪つむ内の夜光貝
○初雪や堂もしづかに夜光貝
○平安の雪降りつみて夜光貝
○降る雪の怨みにおびえ夜光貝
○降る雪に鎌倉殿もおびえたる
○判官や塵ひとつなく夜の雪
○粉雪に守れるものや中尊寺
○鎌倉にしづかに落ちて寒牡丹
○初雪やみなまで消せよ五大堂
○初雪やぬすむ松島花の春
○松島や雪にきえると思ふべし
○初雪や私を尽くせ白髪まで


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季語
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季語仕分け 14
葡萄酒醸す

○太股や葡萄酒醸す参加せり
○週末に葡萄酒醸す眺めかな
○よき川や葡萄酒醸す暮らしぶり
○葡萄酒醸すおとぎ話や地下の城
○葡萄酒醸すおとぎ話や地下のひみつ
○抱きしめて葡萄酒醸すキスや湧く
○抱きしめて葡萄酒醸す口づける
○愛妻の葡萄酒醸すふと思い
○ずん胴の葡萄酒醸す極意かな
○荒れ大地自ら葡萄酒醸すかな
○踊りける女葡萄酒醸す也

晩秋

○晩秋や窓に明かりもありにけり
○晩秋にどこまでつづく列車かな
○晩秋やからくれないのこぼれたり
○晩秋や雄姿ばかりがうつりけり
○眼鏡置く気配の消えて晩秋有
○晩秋や内なり恋の隠れたり
○東北のからくれないに晩秋あり
○晩秋や腕組みしたり像の元
○晩秋に振り向きたれば裾野かな
○胸元に晩秋落ちて髪長し
○晩秋や波音くだけ志
○晩秋に下宿アパート待たされり

行く秋

○行く秋ぞ開かれ天平風に乗る
○行く秋にからくれなひの希望かな
○行く秋や御城の稜に失わぬ
○ともすれば御城の稜に秋惜しむ
○行く秋や青を染めたり頃の夢
○行く秋や色濃く淡くおもひけり
○行く秋や何事もなく整備さる
○行く秋に雄姿かなしく追はれたり
○行く秋に素顔のわれや世を去れり
○哀切の呼吸せりせし行く秋に
○行く秋や車輪の音の女学生
○行く秋や歌碑啼く空に我抱きぬ
○行く秋に手を休めたり黒瞳
○行く秋や溶岩流の麓まで
○行く秋や大河の他にすでに無し
○行く秋に横断したる日本かな
○行く秋に横断したり根室の陽
○行く秋に抱きたる弦の膝枕
○行く秋に抱きたる弦の膝がしら
○行く秋や膝に聞きたり弦の音


今朝の冬

○建物やことさら近く今朝の冬
○トルストイ懐に入れ今朝の冬
○見慣れたるレンガの塀や今朝の冬
○気象人かげり身をつく今朝の冬
○気象人身につくほどの今朝の冬

狼の獣を祭る

○狼の獣を祭る呼吸のなか
○狼や獣を祭る呼吸のなか
○狼獣を祭る呼吸のなか
○狼の祭や風のありどころ
○燐光の呼吸の玉や豺祭

寒雀

○枝枝にふくら雀の物見哉
○まんぢうと呼ぶにはふくら雀かな
○みな入れて名付けてふくら雀かな
○みな入れて頬づりふくら雀かな

枯葉

○並木道枯葉や夢の親交あり
○立つ樹々に奥より寄する枯葉かな
○昔より質素に響く枯葉かな



○梟の目や尾引かず離れたる
○梟や駅さいはてに煙たる
○梟や駅さいはてに埋もれたり
○梟の眼には魔法の尾や引かづ
○梟や星も尾引かづ離れたる
○梟や二面の顔の闇に聞く
○梟や二面の顔を闇に裂く

初時雨

○読みとけば仏の声に初時雨
○生い立ちや舟の如くに初時雨
○初しぐれ西に浄土やあると聞く
○しぐるるや大樹もブナの立ち並ぶ
○幹長く時やしづかに冬時雨
○幹長く伐られた元や冬時雨
○しぐるるや寄木造りの元の神
○しぐるるや大樹も簑を抱きつつ
○しぐるるや研ぎ澄まされてセレナーデ
○しぐるるや炎ともりしセレナーデ

焼藷

○焼芋や旨く太くて笑顔也
○焼芋や旨く長くて皆笑顔
○吹きながらことあるごとに石焼藷
○焼藷や東京を見て通る路地
○インスタに焼藷や有小旅行
○ほつくりと吹いて仲良く石焼藷
○両手よりこぼれ撮りたり石焼芋
○石焼藷自由女神の大路かな
○石焼藷映画の如くおどけたり
○石焼藷くせになるほど恋してる
○石焼藷ベンチや恋のスター気分

枯蘆

○枯蘆や海原かへる舟の先
○枯蘆や我を知りたし海の夜
○枯蘆やなにものもなく流れゆく



○目の裏のさえてこたえる夜霜かな
○夜のさえて甘く仕上ぐる今朝の
○星屑や最低限にけさの霜
○霜降りて花挿し光る障子開け
○今朝の霜に透ける花挿し光かな
○朝霜に透ける花挿し光かな
○霜ふれば畳の縁に朝の人
○朝霜に武蔵野の空パンやあり

○朝霜や挨拶したり誰となく
○朝霜や愛猫きへて改札口
○朝霜や停車場六時五十分
○朝霜や熱の下がらぬ佇みぬ
○蒼竜や一面となりけさの霜
○貨物ゆく星やちかくに霜の声
○星蒼くの落ちたり霜の声
○朝霜や君似し街のなかの恋
○朝霜や井戸の煉瓦に残る鉢
○さくさくと化粧ほどけしけさの霜



○天杯のくずれて空のみぞれかな
○さびしさや婚約指輪にみぞれふる
○鎌倉のみぞれとなりし今宵かな
○敵味方恋して鋒にみぞれかな
○手に結ぶむなしき袖にみぞれかな
○極楽のいつぱいとなる霙かな
○極楽に我が名を上げよみぞれかな
○黒髪の潮のかほりやみぞれ降る

冬の日

○冬の日や狛犬眉の辺りまで
○冬の日やくりぬかれたる石の溝
○冬の日や天の祭の曲がり路
○冬の日の見送りもなく窓辺かな

枯木

○枯枝に取り残されてあら野かな
○枯枝に日はやはらかに暮れてゆく
○枯枝に花と振舞う家路かな
○枯枝にふるさと刺して形見かな
○枯枝に迎える猫や自由なり
○枯枝に重くてかろし日の光

枯草

○枯草を帰らんとする我が身かな
○枯草やついに行く日もきたりけり
○枯草や懐にただ古今集
○枯草や割れ土器とひとつなり
○枯草や猫の帰りを待つてをり
○枯草や渡れたかしらと思ひけり
○枯草やあすも来たれと迷い猫

○枯草に杖つく古き仏かな

枯尾花

○枯尾花ゆりおこされて月はやし



○団子屋のすがたの消えて霰かな

揚羽蝶

○みちのくの堂に眠れる揚羽哉
○陸奥の堂にでて舞ふ揚羽かな
○陸奥の都戻りや揚羽蝶

○冬の雨居留守やあればこそのこそ
○ながめをり忘れてとじぬ冬の雨

冬の旅

○木曽さらば鎧直垂冬の旅

冬の海

○冬の海終わりとなりて始まりぬ

冬の波

○冬の波カップの中を旅行せむ

○冬の波ゆつたりと生き死ぬるなり
○寒濤を貫きたるや琵琶法師

人参

○にんじんや食卓にあるあたたかみ
○薪くべて人参ありし帰りかな
○人参の鍋に帰りを待ちにけり
○人参や万年筆の御礼状
○人参や挿絵のための水彩画

白菜

○白菜や庭師の帰る寺院あり
○白菜の尻をそろへる女かな
○尻そろへ白菜しろし天守閣
○白菜におもしろめがね置にけり
○白菜や半島漬のみせどころ
○白菜に輿入れ老いたこてふかな

狐火

○狐火や試験の夜でさもあらう
○狐火や歩いてみたり生駒まで



○ひともじの曲がりて陸奥を帰りけり
○ひともじの照して白し月の夜

風呂吹

○風呂吹や品書ならぶ帰り路
○舶来のスーツに風呂吹大根かな
○立呑で風呂吹たのむ男かな



○風雷神ひと夜ひと夜の蕪かな
○風神のころがしてをる蕪かな
○観音の帯びて円みの蕪かな
○洛外に灯して夜の蕪かな

大根

○大根やとほくの山をさしにけり
○大根のちんたまとなり清々し
○鬼のよに大根あらふ女人
○大根や洗濯しろし鬼女
○大根のあらひて山の白さかな

夏の月

○姥捨やなぐさめてなく夏の月

秋の風

○姥捨のうつくし人や秋の風



○北越の芒のあとをまいりけり

鵜舟

○身は老いて果てにしたしき鵜舟かな
○身は老いて闇にしたしき鵜舟かな
○身は老いて月に篝の鵜舟かな

冬の雨

○冬の雨ひと息街をぬらしけり
○冬の雨若木のゆるめ厳しさ入る
○山々に音なく冬の雨の落つ
○冬の雨翁の腰を伸ばしけり
○便りなく若木の精に冬の雨
○冬の雨折れし枝より音もなし
○冬の雨なにやらほつと薄あかり
○冬の雨動物園の象のはな

冬薔薇

○冬薔薇ずっと好きでいさせてよと
○冬薔薇やずっと好きでいさせてよ
○冬薔薇好きでも言えぬ人のこと
○冬薔薇好きでも言えぬ人隣



○姥捨の雪やベンチも夜の駅
○降る雪や姥捨駅も夢の中
○しづかさや尾張の城も雪の中
○降る雪に江戸観音のおもみつむ
○降る雪や江戸観音のおもみあり
○降る雪や指は箱根をはかりけり
○降る雪を味わう影を箱根山
○降る雪を味わう影の越す人あり
○降る雪に味わふ影もなかりけり
○降る雪の背に肩迫る湯のけぶり

年の暮

○年の暮猫のことばかりで泪する

冬の夜

○冬の夜や洩るる灯りも消えるなり
○冬の夜にひとり占う影法師
○冬の夜や団らんのでて降る明かり
○冬の夜や洩るるは声のあさま山
○ふゆの夜の鍋に花あり甲斐の宿

鮒鮓

○鮒ずしを網にかけたり雲のかげ
○鮒鮓や波やはらかく沈みたる
○鮒鮓や波やはらかく瀬田の乱
○鮒鮓やらしく萬葉おなじころ
○鮒鮓の上にかからん雲野原

夏惜む

○舟人や近江の水に夏惜しむ
○知らずとや近江の雲に夏惜しむ

紅葉

○紅葉や二荒むすぶ石のところ
○谷もみじ二荒やむすぶ石の段
○谷もみじ二荒やむすぶ石の陰
○谷もみじ二荒やむすぶみくじさげ

花火

○手花火のマニキュア遠き長まつげ


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季語
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季語仕分け 13
朝露

○朝露にからまりもぐるシーツかな

十六夜

○十六夜やいとしく雲を袖に置き
○十六夜や海に漂ひ大河原
○十六夜や女心と思ふべし
○十六夜や女心の後ろより
○十六夜は女心の後かな
○十六夜や女心の月昇り

名月

○名月を洗いながせん五十鈴川
○名月の仕度終えたる柱哉
○名月に狂ふ女や手水鉢
○名月に跳ねて月読命かな
○名月に跳ね戯れる皿の淵
○名月に跳ね戯れる皿の月
○名月に洗ふ兎や麻袋
○名月や海塩を起たせ闇渡る

月見

○三方に月の主の素直かな
○鄙びたる柱の角に月祭る
○開け放ち月を待ちたる男哉
○神棚を後に控えて月祭る

金木犀

○木犀に山籠たる人の陰
○木犀に幼き川の流れかな
○木犀や児童の声をこぼしたり
○木犀や橋より山を水の上
○木犀や真珠筏に暮れなずむ
○木犀に謳う素顔や航空機
○木犀や庭に文士をたづねたる
○木犀やドーナツ持ちて晴れた日に
○木犀やスペインバルの日暮れ前
○木犀に手土産持ちて彼氏かな
○木犀や人気の象の花束に
○木犀やアジアンバーをすれ違ふ

檸檬

○レモンといふひんやりいたし装飾品
○籠に寝るレモン頭の尖りたり
○住宅地レモンの皮をむきにけり
○レモンといふその身の光る美しさ
○太陽をレモン色といふやべき
○レモン切りレモンの色となりにけり
○レモン切り青空を吸いそう思う
○レモン切り青空を吸い思いけり
○レモン切り仰ざまに見る心かな
○爽快な檻となるべしレモンかな
○爽快な檻となるべしレモンの葉

爽やか

○爽やかにやることもなく湖畔かな
○爽やかに悲しき象に寄り添いぬ
○爽やかや戦争のなき航空機
○爽やかに教えてくれた人のこと
○焼き菓子をおみやげにして爽やかに
○爽やかに憎んだ人の頑張るる
○爽やかにもつと好きなる日々にかな



○桃の実や婆にかけよる小さな子
○白桃や本を読みたり昼寝たり
○白桃に大きな丸を書きにけり

葡萄

○黒葡萄天の恵やうたがわず
○ひとつひとつ含む葡萄のホテルかな

洋梨

○洋梨のこぼれころがる少女かな
○洋梨の沐浴たるや砂糖壺
○洋梨の夫人の猫や眼差しあり

案山子

○かがし引く弓に穂を引く雀かな
○かがし引く弓に穂を張る雀かな
○かがし引く弓に穂をつく雀かな
○遠案山子姿やなんとおぼしめす

稲架

○雨に立つ稲架や農夫のみちのおく
○農民の軍や終へて稲架光る
○稲架木や乾いて土の天に衝く

藁塚

○藁塚や古代の空に埴輪塚
○藁塚や大甕空の地を祀る
○藁塚や日本人よ舟を漕ぐ

新米

○新米に海の祈りや山渡る
○新米に海の祈りや空の山
○新米や大樹の裾にこぼれたり
○新米や土偶迎えて大地あり

茸飯

○山中に限り知れざる茸飯

黄落

○黄落に好きといふ字を書いてをり
○黄落や影足元を伸ばしけり
○黄落に好きの影踏むふたり哉
○黄落にまたもとの日を踏みにけり
○黄落や田畑耕す君の声
○黄落や美術好きなる君と別れ
○黄落や大好きな象もふ会えぬ
○黄落や帰り好きなるモンブラン



○かえるでや閉じて思へる並木道
○かえるでやもしものぞけり胸の穴
○錦草波の時空に鳥の立つ
○かえるでや波の時空に鳥の立つ

秋深し

○秋深し尽くせぬ部屋の好敵手
○秋深し窓に置かれし瓶の底
○秋深しあらぬや人のひとつあり

秋思

○やっぱりねえなるものもあり秋思かな
○三本の大樹の前の秋思かな
○三本の大樹に君の秋思かな
○三本の大樹なるべし秋思かな
○かつて見た雲に流れて秋思かな
○実家より連なる山の秋思かな
○窓枠の埃磨かれ秋思かな
○かつて通りの塔に視界の秋思かな
○なつかしの窓に指紋の秋思する
○なつかしの窓に腰かけ秋思かな
○語る人の消えてかつての秋思かな
○破れたり空に沈みて秋思かな
○ブロンズの道うつくしき秋思かな
○なつかしのシェフも消えたり秋さびし
○めぐりたる分かれ道あり秋さびし
○ゆく道やひとり足あと秋さびし
○残されて絵具の硬く秋さびし
○諍いの机の上の秋思かな
○静かなる星に歩みて秋思かな

月代

○月代や全行く宵をたづねけり
○月代や礼儀正しく譲りけり
○月代や礼儀正しく会釈せり
○月代や斬首の念も語はらづ
○月代や世も新しく友の無く
○月代や脇差老いて軽からづ
○月代や脇差のせて承る
○月代や命の燃えて静かなり
○月代やはるかに海の聞こえけり

雨月

○溜まりたる避けて傘にも雨月かな

無月

○波音や無月の宵に旅出する
○国青く宵うるはしく無月かな
○列びたるホームの屋根に秋思かな

芋煮会

○大鍋を御釡傾き芋煮会
○石よせて流るる川よ芋煮会

秋の宿

○秋の宿自慢の最中置いてをり
○秋の家味わうやうに鳥の声



○重なりぬ山暮れかかり鶉なく
○暮れゆかばまほらの妹に鳴く鶉

秋の雨

○秋の雨動物園を濡らしけり
○遠景や東京の身に秋の雨

秋霖

○秋霖や灯す銀座の夜の景
○秋霖やまばらに高き社交室
○秋霖や窓一面の鏡箱
○秋霖や東京駅を夜の中
○秋霖に窓横顔の通かな
○秋霖や国際線の滑走路
○秋霖や御膳の窓の大型機
○秋霖に月も見えづに帰りけり
○秋霖や光拾ひて交差点
○秋霖にカクテルグラス濡れにけり
○秋霖に称号ありしグラスかな
○秋霖に車目利きの後かな

馬鈴薯

○馬鈴薯や鉢手の厚き正直さ
○馬鈴薯や部屋湿らせて正直に
○馬鈴薯をわたしの愛や娘の手
○馬鈴薯に向けられたりや理想郷
○馬鈴薯やしづかに空にこぼれたる
○馬鈴薯や忘れていた風景をり
○山脈にじゃがたらいもや迎えたり
○馬鈴薯や娼婦の君に微笑みる

秋風

○秋風や躰を抜くるほど白し

色無き風

○溶け込んで色なき風にきゅんとする
○溶けしみて色なき風にきゅんとせり
○色なき風に誘われてひとりかな
○将門や色なき風に沈みたる

紅葉狩り

○紅葉狩鬼やきのふの夕べなれ

曼珠沙華

○空のたま包み込みたる曼珠沙華
○曼珠沙華孤独といへど二三本

野菊

○見送らづ手ふることもなく野菊かな



○萩の枝をこぼさじと抱く絵巻かな
○鬼の爪小袖の萩に埋もれたる
○萩の花萬葉枯れじ今や鳴く

秋の燈

○秋燈や道案内の大八島
○秋の燈や葦舟にのり流さるる
○秋の燈や父母の待つ葦の舟
○秋の燈や交わりまわり回りたる
○秋の燈や葦淡島と書かれたり
○秋の燈や葦捨てられて遥かなり
○秋の燈や秋津島よりながれゆく
○秋の燈や不具の蛭子の定まりぬ
○秋の燈や葦舟過ぎて西宮
○秋の燈や不具ののる舟穏やかなる
○秋の燈やちちよははよと流れたる
○秋の燈や黄泉に告げたるこぼしつつ
○秋の燈や黄泉ひら坂をかがやかす
○秋の燈や白村江のまつりごと



○白菊や都愛護の仏なり
○菊の香やのこし君をば懐に
○菊の花神の解毒や仏花
○菊の花一木造り如くなり



○柿の木に図書カードある帰りかな
○柿の木や漂泊したり海の声
○柿の木に道具を燃やす翁かな
○柿の木に勾玉の鳴る山の里



○天上に伸ばして倒るすすきかな

烏瓜

○漆黒の闇へとつづく烏瓜

秋桜

○秋桜の夢に枕の少女かな
○秋桜にフレームのよき女かな

不知火

○不知火や鬼のひそかに留めたる
○不知火や弓は白木の向岸

龍淵に潜む

○世に以つて龍淵に潜み眺望せり
○降り立つや龍淵に潜み愛しけやし

長薯

○長芋の肩肘張らぬ路地の奥
○長芋の肩肘張らぬ座敷かな
○自転車や乗り捨てられて琉球藷

いもがら

○いもがらや天空の城霧たちぬ
○いもがらや素朴に鉢の絵となりぬ

唐藷

○唐藷や妹の小さきおもてなし

○秋風や日に日に躰待ちわびる

胡桃

○堅牢に胡桃や殻にたくわへる
○姫迷ふ胡桃や壁に呪文せり

○語らぬや黒き柱に胡桃和え

胡桃割る

○胡桃割るあご髭男豊かなり
○胡桃割るあご髭男薪入るる

団栗

○団栗の鼠教師の話かな
○団栗の林の中の話かな
○教師らと団栗道や交響曲
○団栗や帽子茶碗の獸飯
○花崗岩転がり落つる櫟の実
○団栗の死ぬるや星の晩の夜
○団栗の影に犬ゆく月の夜
○団栗の犬の一吠へ月の影
○団栗や構えて命ありにけり
○団栗や犬一吠えの峰の月
○団栗の黒き斜面の命かな
○団栗や大きな山の拝みたる
○鬼の子や声に風ゆく野のすさび
○鬼捨子野衣厚く誰ぞ鳴く

銀杏

○銀杏の匂ひさもあり待ち合わせ

秋の霜

○引き払ふ家の日記や秋の霜
○秋霜やさびしき道を相知れる

小鳥来る

○小鳥来て妊婦や腹をさすりたる
○小鳥来て腹のなでたる妊婦かな
○小鳥来て菓子屋の色も香ばしき
○小鳥来て挽きたつ豆の香りかな

落鮎

○落鮎やかじりつきたり水の筋
○青星の現れたりや下り鮎

林檎

○林檎剥き河原の月や闇と吸ふ
○林檎剥き河原の月や星めぐり
○林檎の樹さびしく空に燃え


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季語
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季語仕分け 12
水澄む

○水澄んで風や気ままに雲歩
○水澄や産んで道めく山仕事
○水澄んで家もぽつりと風呂煙る
○水澄んで家一軒に湯の煙

秋の水

○秋水にはげまされたる思ひかな
○秋水にしみじみ丸き石拾う
○秋水に落ち着いてをる娘哉
○秋水にまつすぐ帰る寺の人
○秋水や鳥居の杉も身をすすり
○秋水や妻の帰りのかぎりなく
○秋水や庭石あけてやつてくる
○秋水や眺むる齢なつてをり
○秋水や涙でもよくそこにあり

唐黍

○唐黍の禿げて焼いたり茹でみたり
○唐黍の髪飾りしてミュージカル
○唐黍の大地航れる広さかな
○唐黍や雲よく流れ大地航る
○唐黍や羽に大地の糧となり
○唐黍やとに軽々しくない教え
○唐黍やかき分け移り伝えたる
○唐黍にデニムの青く持ち帰る
○唐黍に青くデニムの目覚めかな



○立山の氷見の鰯や宿の花
○港より一直線の氷見鰯
○氷見鰯山の連なる姿かな
○海黒く鰯の星や輝けり
○海黒く鰯の星や白き腹
○水揚げて長き鰯や花の頃
○おいしいと鰯やワシにいうてをる
○おいしいと鰯やワイにいうてをる
○海渡る山に鰯や飽きのない
○身や締まる鰯の海に山の陰
○移ろふや鰯の海の厳しさよ

蚯蚓鳴く、歌女鳴く

○盲目の法師や琵琶に蚯蚓鳴く
○歌女鳴いて都の近くかな
○歌女鳴いて都に月の山

螻蛄鳴く

○閑さにこの道行くや螻蛄鳴く夜
○雲行くや花にゆられてお螻蛄鳴く
○両膝のまぶたの裏にお螻蛄鳴く
○膝頭涙する児やお螻蛄鳴く

簑虫鳴く

○足音の消えて姿に簑虫鳴く
○簑虫の鳴いてひとりと思ひけり

○網代笠風や都か地虫鳴く

鶏頭

○鶏冠や雄壮にしてはかなけり
○終わりゆく大人の女性や鶏頭花
○鶏頭や正しき道の野をかける
○鶏頭や正しき道を我に問ふ



○丁寧に柿ならべたる女かな
○柿くふて烏阿呆と鳴いてけり
○柿くふて好いた女の爪の色
○初柿に鼻やだんだん甘くなる
○柿くふて鼻やだんだん甘くなる
○甘柿に何やら山の狐かな
○柿あじわい行く人あるや備前焼
○柿あじわい窯に備前の炎かな
○柿の実や煙突屋根に告白す
○柿の実にミステリアスな事件かな
○焙煎す屋根に大きな柿の木あり



○幾億の森に菌の生えてをり
○艶の森に裏の並んで菌あり
○手離して菌や昼に放ちたる
○日本書紀の主人たれなる菌生え
○くさびらや古事記の神のさしかかる

秋麗

○秋麗に声よく伝う不二の山
○秋麗に声よく伝う富士の裾
○秋麗に声よく神の立つ日哉
○秋うらら気軽よりたる懐かしさ
○秋うららおやきの声や風の音
○秋うらら御焼き衣の善光寺
○秋うららおやき香のせり焦げぬくし

竜田姫

○竜田姫から紅にちはやぶる
○ある人にまかせ織りなす竜田姫
○君やひとりまかせ織りなす竜田姫
○身や君にまかせ織りなす竜田姫

秋の山

○秋の山力自慢や下手投げ
○紐解いてひとつひとつに秋の山
○紐解いてひとつや迫る秋の山
○秋山に守りつづける舞楽面
○古唐津の鐘も鳴けり秋の山
○古唐津の鐘も鳴るなり秋の山
○古唐津の月満たされて秋の山
○古唐津を月やとらへて秋の山
○古唐津に月や落として秋の山

雀蛤となる

○蛤や雀もたげて羽の音
○蛤や名店の湯の雀鳴く
○名店の雀は蛤となる廊下
○雀は蛤となり身や浮かす
○佇んで雀うみに入り蛤となりたかな
○滑らかに書く雀蛤となる

案山子

○瞑想の戦士のごとく案山子立つ
○瞑想のほぐして空に案山子かな

向日葵

○つなげたる生命やのせて日輪草
○終るまで生命の舟や小向日葵
○終るまで生命の舟や日輪草

扇置く

○三升の俳句狂歌に扇置く
○市川の流れなかよく扇置く

吾亦紅

○吾亦紅たばねてけふや姿みづ
○吾亦紅君みてものを想わざり
○吾亦紅味のこだわり野辺にゆれ
○吾亦紅たづねて君や偲ばれる
○わびしさや夕陽こぼさじ吾亦紅
○吾亦紅しづまる君やゆれてをる

花野

○山の辺の遠くになりて花野かな
○君に渡す野趣あふれたる花野かな
○ちょうど良き岡に座りて花野かな
○花野風傘もつ君や思ひけり
○花野風歌よみ人に隠れなき

稲妻

○稲妻や矛の境の神を生み
○稲妻の対決せりや妻の瞳
○温もりの離れて妻の稲つるび
○稲妻や境のふれて大八島
○稲妻の幽玄たるや聳え立つ
○稲妻や別れて指のなつかしき
○稲妻や別れて指の離れたり
○稲妻や別れて指に恋の歌

八月

○八月や岸部に深くやはらかい
○八月やスケッチ空の色も行く
○八月につかみつかんだ自分かな
○八月の荒れて緑や空の青
○八月の黄色き歌や畑の花
○八月を束ねる君の花瓶かな

処暑

○処暑や筆の原風景の旅心

秋の声

○無造作に置かれて椅子に秋の声
○赤き道頭を下げて秋の声
○影響す二人の道や秋の声
○傷みたる靴紐切れて秋の声

秋の虹

○観覧車思へる樹々に秋の虹

秋の夕焼

○山辺の秋夕焼けに葬りまつる
○秋夕焼けあこがれありき宝珠橋
○秋夕焼け遠影となる農夫かな

秋の田

○秋の田に兄から届く手紙かな
○秋の田に胸元白きドレスかな
○秋の田に寝具沈みて深くかな

紅葉

○夕紅葉並木を映し模様替え
○家具そろへ手紙したため夕紅葉
○夕紅葉寝具沈みてやはらかき
○夕紅葉人もまばらの赤い道
○期待してそこないよせた夕紅葉
○戸に胸の紅葉やわれにあたへ給へ
○うばわれて紅葉の道のうつくしき
○寂しさにあし音親し夕紅葉
○夕紅葉並木を洗ふ大河哉

照葉

○思い立つ溝に二人の照葉かな
○すれ違うおぼえのありし照葉かな
○赤き道夢のみちへと照葉かな
○赤き道を気配の消えて照葉かな

猿酒

○猿酒のしみじみとして伸ばす指
○猿酒やしつとり濡れて頬の紅
○猿酒やしつとり含み輪郭無
○猿酒に含む衣の開祖かな
○猿酒のふくむ木の実に泡の月
○猿酒や失念したり長き腕

秋刀魚

○くちばしの黄色き魚秋刀魚かな
○ぱつちりとくちばし長き秋刀魚かな
○面よく姿形の秋刀魚かな
○星落ちて海の河なる秋刀魚かな
○ふつくらと海の星なる秋刀魚かな
○流れゆく海の星なる秋刀魚かな
○秋味のふるさとの待つ帰りかな

鮭颪

○営みの風土勢ふ鮭颪
○引く網の肌も男や鮭颪



○鮭の顎外れて鼻も曲りけり
○鮭の顎外れて鼻に吊るさるる
○ふるさとや赤にはららご染まりけり
○神々に捧ぐる川や鮭上る
○ふるさとに子や宿したり鮭光り
○鮭深き隣の町も盛りかな
○鮭打の山神々の声とする
○もたいない鮭の姿の美しき

秋味

○秋味や幾億年の土器の煤
○秋味や森にせせらぐ黒き面

無花果

○いちじくや大陸ゆられ豊かなり
○いちじくや少年の手にタイルあり
○いちじくやタイルの青く流れたり
○いちじくやタイルに集う調度品
○いちじくや絵画の壁に暗示あり
○いちじくや料理に砂の絵画咲く
○いちじくに恋人たちの刻む時



○朝露も厨の虫の眠りかな



○白露や千手の指のもろともに
○指先におくれて露のかなしけれ
○白露や億万浄土はるかなり
○白露や形見の月にとめし跡
○白露や思ひを留めて落ちにけり
○白露やふるさとににて人死ぬる
○白露や百人生もはるかなり
○白露は六字の下のあの世かな
○白露や夜に待たれて落ちにけり
○朝露や四十七にとなりにけり


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季語
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季語仕分け 11
夏の果

○夏の別れに登録されし夜や街
○夏の別れに登録されし夜や町並み

秋を待つ

○飲み物を感ずるままに秋を待つ
○私ブスと流れの空や秋を待つ
○私ブスと儚き女子や秋を待つ

キャンプ

○皇太子殿下や見ゆるキャムプ哉
○累累と森に野鳥のキャムプかな
○累累と森や野鳥のキャムプかな
○開きたるザック森なるキャムプ哉
○開きたるザック道具にキャムプ哉
○森の住人に親しむキャムプかな
○自炊して星のはずれのキャンプかな
○自炊して星は大河のキャンプかな
○キャンプして星に我が身や落としたり
○湖に星の暮れゆくキャンプかな
○湖や星の暮れゆくキャンプかな
○湖にランタン灯すキャンプかな

○きりぎりす鳴いてむかしやきりぎりす



○澄む月や門に狐の友ならず

墓参

○刻まれて石や影踏む墓参
○累累と足音高き墓参
○無作為のこごみて我名墓参

大文字

○大文字やまだ見ぬ人よ露の口

灯籠

○燈籠の三寸ばかり野や駆ける

餡蜜

○あんみつや母に内緒でたべたもの
○あんみつや連なるほどの芝居小屋

水羊羮

○水羊羹帯にゆかしき人や影
○水羊羹親き町に人や無く
○水羊羹菩薩ほほ笑む水や玉
○水羊羹柳通りの昭和かな
○水羊羹孫娘かな地蔵尊
○水羊羹ハイヤー降りて老夫婦
○頷けり大人しやかや水羊羹
○水羊羹仲良き声の消えにけり

白玉

○白玉や月のはなれてなかりけり

夜の秋

○恋人の子供と暮す夜の秋
○薬指カフェやアイスで夜の秋
○田園の緑やゆれて夜の秋
○古都残るゆられて時や夜の秋

夏の露

○夏の露取り寄せたるや花の主
○夏の露古都やとどまり中出会う
○夏の露帰り支度や地方都市

夏景色

○英雄の恋した波や夏景色
○目に青く閉じて緑や夏景色
○海の旗下ろされてをり夏景色
○それぞれの命尽きたり夏景色

夏の夜

○甘辛き煙ゆく人夏の夜
○ランタンのブレンドされて夏の夜

初鰹

○船ぶねの孕む緑や初鰹

豆飯

○豆飯や駱駝を降りて都塔
○豆飯やアラビア文字の青い風

御来光

○妖怪のその面取りし御来光
○エジプトの洞窟の眼や御来光

仲夏

○鬱蒼と山の膨らむ仲夏かな

梅雨

○梅雨雷東海道の湯の匂い
○梅雨雷東海道のひとつかな

梅雨雷

○梅雨雷あすは難波の宿りかな

空蝉

○空蝉や荷物ひとつに獅子の影

夏の庭

○荒れ果てて切るには伐れぬ夏の庭

蝉時雨

○田園に船頭のなき蝉時雨
○田園を俤にして蝉時雨
○若いからすかなしく鳴いて蝉時雨

夕焼

○妖怪のベロつき出して夕焼かな

夏の果

○夏果に食いつくされて海の王
○夏果に海族共の声や聞く
○夏果に海族共の捕らわるる

残暑

○端々に恨みの残る残暑かな
○既読なく怒り収まぬ残暑かな

夏休み

○夏休みUFOがをると脅かされ
○可愛いと褒められてばかり夏休み
○美しくなると決めたり夏休み

天の川

○実や熟れて窓に架けたる天の川

海水浴

○海水浴ヴェールや脱いだ肖像画
○少年の重心伸びて海水浴
○娘抱く腕に一筋海水浴
○おばさんの光の浴びて海水浴
○おばさんの陽も朗に海水浴
○おばさんのフリルの利いた海水浴
○おばさんのゆれて意味する海水浴
○少年の戦う腰の海水浴
○肩甲骨開いて腕の海水浴
○海水浴砂に血管浮かびをり
○めくられて掻き立てられる海水浴

夏の川

○雲の淵盛り上がりけり夏の川

夏河原

○雲の淵盛り上がりけり夏河原

帰省

○まぶた閉じ委ねて湯浴ぶ帰省かな
○報告もまどろみて聞く帰省かな
○報告もまどろみて過ぐ帰省かな
○閑さや家に光の帰省かな
○母親の声に頷く帰省かな

夏期講習

○夏期講習両立や湯に沈みけり
○夏期講座明神さまに歩きけり
○夏期講座俳句の季語にもたれたり
○夏期講習立体的に歩く人
○夏期講習立体的な人達や
○夏期講座一人歩くや輪郭線
○夏期講座輪郭線に触れて見る
○夏期講習立体的な街の中
○夏期講座待ち合わせまであと五分
○夏期講座待ち合わせまで三十分
○夏期講座父は理系の研究員
○夏期講習絵コンテ公開思い馳せ
○夏期講習携帯で知る不思議人
○夏期講座もう少し歩いてみようかな
○ふくらんで夏期講習会夢の街
○夏期講モダンな駅に期待せり
○夏期講座おにぎりたべてかなうこと

心太

○清廉の光の渦や心太
○天青く心太なり日の当たる

林間学校

○脱け殻や林間学校カーテン押す
○声消えて林間学校午前一時
○林間学校町までの時間さびし
○林間学校いま来た道のさびしかな
○家までの林間学校さびしかな
○音楽の林間学校空に一人
○林間学校光音符や風の抜く
○林間学校の緑重なる薄さかな
○蝶の音林間学校孵化したり
○蝶の音林間学校声も無く
○もう会えぬ林間学校背の高く

夏の色

○武蔵野の野草遥かに夏の色
○武蔵野の長きまつ毛や夏の色

雲の峰

○雲の峰ぽっかり空に残したる
○雲の峰天才たちや予兆せり
○雲の峰探求心の視点かな
○雲の峰功績の技保持したり
○雲の峰または月待つ身のすさび
三伏

○三伏の伸びた水差し口長し
○三伏や硝子の部屋の碧に傾む

川開

○指先の中指までや川開き

納涼

○納涼床髪のもたれてテレビかな

花火

○漆黒の手筒花火や噴火せり
○溶岩や手筒花火に空に噴く
○大地より手筒花火の地や割るる
○揚花火いくつ眺めて月の舟
○揚花火胸のはだいて月の舟
○揚花火乳房含まる赤子哉
○東京の花火や聞いてかがり舟
○武蔵野の花火去りゆく風の音
○西人の旅に花火や熱の色
○鄙びたる駅に笑顔の花火かな
○先人や北に向かひて西の花火
○道すがら車も消えて花火哉
○ひとり待つ面影そばで花火かな
○西へ西へ花火の消えた駅に寝る

炎熱

○炎熱に誘惑されし釈迦開く

油照

○実のらなき苦行のごとき油照
○実りなき苦行のごとき油照
○遊行や思いおこせり油照

星祭

○やはらかな飾りの付いた星祭

七夕

○民家より七夕竹や親の願い

星別れ

○夢の中いくつお空の星別れ

日傘

○男性の日傘や涼し眉の上がり

金魚玉

○金魚玉開いて泡の思い出す

箱庭

○箱庭やありし日の君たしかからず

海開き

○海開き安全ばかり願ふ人

夏の浜

○どこまでもならして行くや夏の浜

夏岬

○夏岬太平洋の真ん中に
○彼の腕もどれるのなら夏岬
○また寄する顔や変わらぬ夏岬
○お社に重なり消えた夏岬

新涼

○新涼やリュック帽子に街歩き
○新涼や白き身体も身も締まる
○新涼に落とす草木や空のもと
○新涼に電車乗り込む身や軽し
○新涼に車両乗り入れ風の気配
○新涼に車両いささか身や落とし
○新涼やいささか街に寄りかかる
○新涼や頬骨たかく雲消える
○新涼やにぎわう街に落としこむ
○次次に人も電車も初凉かな
○乗り入れる人も電車も初凉かな
○日々満ちるカフェもいささか初凉かな
○毎日のカフェもいささか初凉かな
○気の満ちてたのしきことの初凉かな
○気の満ちて遠くながむる初凉かな
○新涼に繊細なるや甘味茶屋
○久方に手紙書きたる初凉かな

秋涼し

○乗り入れるビルに電車も秋涼し
秋立

○待つ人や秋立つ風の満ちてけり
○立秋の青楼の夜に出かけたり

秋の初風

○自転車で初秋風の中をゆく
○毎日のカフェ初秋風に叶うこと
○初風や色濃くぬられ壁に立つ
○初風や濃くぬられたり壁の色
○初風やいかなる人も推しにけり
○初風に爪そろへたり窓の月

盆の月

○高からぬ山に落とすや盆の月
○盆の月畑に実りの気配かな
○盆の月ビルをわたりて照しけり

今朝の秋

○しおれても何やらゆかし今朝の秋

きりぎりす

○天楼に飽くなきまでやきりぎりす
○胴丸やくずれて昼のきりぎりす
○十字架に直面したりきりぎりす

秋風

○秋風を浮かして映す木の葉かな

秋の川

○秋の川ただまっすぐにながれたり
○秋の川まろみの石を流したり
○秋の川人一生のごとくなり
○秋の川まちがふことも全句かな
○秋の川見送る人の片心
○秋の川離れて白き流れかな
○秋の川呑み込む佐渡や流さるる
○秋の川鹿島紀行と名付たる

秋の雷

○無常なるも神の渡りや秋の雷

竹の春

○幾度も客やもてなす竹の春
○過去未来身や落としこむ竹の春
○進むたび過去か未来や竹の春
○竹の春に忘れたきものかぐや姫
○見上げたり目や閉じて聞く竹の春
○日輪や盲目の法師竹の春
○姿形こころ容や竹の春
○町衆のさざなみ深く竹の春

秋蒔

○千年の秋蒔野菜星の訪れ

秋扇

○三升を忍ばせたりや秋扇

虫の声

○弓なりに虫の声する止りかな
○散る虫の声や格子に障子より

蟋蟀

○こほろぎの旅に心や身をほどき
○こほろぎの風や白みて身をほぐす

秋の海

○秋濤にさびしき町の瞳かな

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★btys
http://btys.jp/bambi0326/(ココカラ一番★大石の全SNSに飛ぶの見やすい楽かも🙌わーい🍀❤ワルスター☀)

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春の海

○筋交いにのたり廻るや春の海

海胆

○デジタルの脳の如くに海胆沈む
○沈みをる海胆の脳波や考へる
○海胆捕られ復讐となり愛となる
○その昔くじらに恋し海胆沈む
○復讐の光の帯びて春の脳

白鳥

○白鳥や神の意思あり見るやべき
○空しらず神々と鳴く小白鳥
○空知らず目のかわいらし小白鳥

春の日

○春の日や洋上をゆけアホウドリ
○春の日や浪なき上をアホウドリ
○洋上に春の翼ありアホウドリ
○春の日や世界の色をアホウドリ
○春の日や青き化粧のカツオドリ
○春の日に頭上も高くカツオドリ

乾鮭

○乾鮭の一年経ちて思ふこと
○乾鮭をあたたき頃の話かな
○乾鮭や森の声して紅を削ぐ
○乾鮭や転がる石の待ちぼうけ



○大鮪世のわずらいを知り得たり

海鼠

○琵琶打ちて海鼠や声のわたりたり
○琴の上置かれてひさし海鼠かな
○銀色のボウルに沈む海鼠かな
○法華宗の家に沈める海鼠かな
○肌締まる松葉の青き海鼠かな
○あすのよのことの忘れて海鼠かな
○明日のよにほのぼのとして海鼠かな
○海鼠酢や真実のある降下した
○抱かれてうなりに闇の海鼠かな
○海鼠酢や明石の浦の髪みずら

煮凝り

○煮凝に郷土の味をせしめたり
○煮凝や匙にまばゆい今朝の春
○煮凝や匙にまばゆい今朝なごり
○煮凝や日は春のよに人きゆる
○煮凝の来る日も遠きおもいかな
○煮凝や来る日も遠き鍋のもの

寒鰤

○寒鰤や青銅屋根の薫けり
○寒鰤やふるさと白く恐れたり
○寒鰤やうす月にわれ有りにけり
○寒鰤や夜汽車の長く青らむ天
○峻険にもの謂なかれ鰤の浪

鰤網

○峻険にもの云わさずや鰤の網

雪魚場

○青らむも天の汚るる雪魚場かな

牡蠣

○牡蠣ぬれて乳房の如き食べくらべ
○牡蠣殻に乳房幼き口に酔ふ
○たつぷりの牡蠣や乳房に襞締まる
○高からず乳房や牡蠣の冷やされり
○大振りや小ぶりの牡蠣も捨てがたし
○炎立つ牡蠣や日本の学びなり



○さび空や王位のたどる鴨の声
○さび空や皇位をたどる鴨の声
○卑しさのおもふ山あり鴨の声
○上品に己を見せぬ鴨の声
○切り込みの石垣残し鴨の声
○石垣の切り込み白き鴨の声
○京町の壺に上つむ鴨の声



○御互いの声もありそな夫婦鴨
○みちのくの声なつかしく鴨一羽
○鴨渡る空も暮れけき鉛板

寒雁

○寒雁や送る人あり長廊下
○雁がねの声や木立に消えてゆく

雁の声

○見舞いして手のひら温し雁の声
○独学の煙草も消えて雁の声
○唐破風のぬりかためたり雁の声

春の海

○うつくしく春の海ゆく鰹鳥
○うつくしや春の海ゆく鰹鳥

落花

○吹く風や花も散るなり鰹鳥
○ついばみて緑はじめの残る花



○顔青く桜おもへるカツオドリ



○ものがたり腕に絡まりかいつぶり
○彼の手の腕にもたれてかいつぶり

神の留守

○神の留守朝もかまどに煙たつ
○しづかさや当時のままに神の留守
○朝の陽やさびしくもあり神の留守
○朝の陽や竈の煤に神の留守

冬鴎

○空を背に大地を白き冬鴎
○茫洋と冷たき空を冬鴎
○冬鴎われに姿をかえにけり
○茫茫と翼ひろげて冬鴎
○茫茫と翼とらえて冬鴎
○濃淡の筆をゆくなり冬鴎

兜虫

○く発止と捕まえたるやカブトムシ

神楽

○御神楽や大蛇の夢も竹の櫛
○御神楽や夢剣先の雲の中
○御神楽や息吐く白く面の彫
○大正の夢や探して神遊び
○大正の邸にさまよい神楽歌
○大正の夢や終わらぬ神遊び
○御神楽や神鏡うみに山となる

里神楽

○里神楽調子ゆるりと雲の舞ふ
○しづかさや闇につがるる里神楽
○しづかさに笛や受け継ぐ里神楽
○SLのにぎわい消えて里神楽
○里神楽子らも手をつき前かがみ
○手やたたき尻に隠れて里神楽
○里神楽むつかし僧もなかりけり
○ある僧の鞠もついたり里神楽

札納

○好き人や札を納めて帰りけり
○札納ながき橋あり川向い
○深川やわたる鼠の札納

マスク

○マスクより女子学生の声漏れる

寒鯉

○寒鯉の世界の中に落ちにけり
○寒鯉の岩や山河の鼻につく



○ゆびもとに忘れたひとの桜かな



○ものくれて走りだす児やかいつぶり

冬籠

○ある僧の懐ひろし冬籠
○蒟蒻や傾く月の冬籠



○猪の鼻に当座の路銀かな
○猪やつれなく岩に秋の風



○わが宿のけしきも消えて蝉の声



○そえた手に名も美しき瓜茄子
○そえた手やうつむ顔なる瓜茄子

冬の鳥

○松島に門の叩くや冬の鳥

花の関

○松島の奥に宿かる花の関

菜の花

○松島や菜の花よせて日の光
○菜の花や馬尻東に海の音

翁草

○夢となる関なつかしき翁草



○梅一輪ねる夜に遠き浪の音
○夢となりいにしへ人や梅の花



○もじ摺りの春はいづこやしのぶ草

若草

○もじ摺りの若草そそぐ雨の道

秋の声

○秋声や大河に家をみとめたり
○秋声や大河に奥のそびえたる
○秋声やついえ六千坊の跡
○秋声や浄土の池にうつりけり

新緑

○新緑や雲の道ゆく立石寺

秋の風

○秋風やおもたき空に光堂
○秋風や思いては又堂のもと
○秋風や功名たちの夢の中

五月雨

○豊かなる空をあつめて五月雨

下萌

○下萌や橋に瞳の君のせる

夏草

○夏草に身をもたれたり光堂
○山迫り夏草そよぐ船座敷

若葉

○みちのくや若葉に染むる船座敷

紅葉

○もみいづる燃えしづかなる出羽の寺
○もみいづる定めを知らぬゆふべかな
○もみいづるあした散ゆくわが身かな
○閑さや聞くことなかれもみいづる

春の月

○中将の笏も過ぎたり春の月
○訳されて世界の夢や春の月
○うたかたや濤々として春の月
○うたかたや蕩蕩として春の月


春の川

○蕩蕩と空をあつめて春の川
○豊かなるときをり誰も春の川
○うたかたや濤々と聞く春の川

月朧

○うたかたやとどまりたりぬ月朧

梨の花

○おくられつ雲みてうれし梨の花
○梨の花月や難波に残しけり

柚子湯

○まず婆と柚子湯に柚と思いけり
○冬至湯に婆の背中をながしけり
○ちんたまと柚子湯におどけてみたりけり

冬至

○ほのぼのとあやとりしたり冬至かな
○天子様一陽来福ねがふかな

おでん

○おでん屋でながめてみたるほくろかな
○おでん屋に行きつけ女現れり
○おでん屋の行きつけ女ガード上
○おでん屋にひとりだがなと声やする
○おでん屋の風味の効いた素材かな
○おでん屋のグラスに湯気の夢心
○おでん屋のグラスに生きる白き山
○練り物の磯の旨みやおでんだね
○うす味にたまごもまるきおでんだね
○結ばれてたまごの白くおでんだね
○まつしろなたまごうれしきおでんだね

朝顔

○朝顔や一輪教会覗きこむ

汐干狩

○ひとづまの膝もと白き汐干狩

寄せ鍋

○寄鍋の葢に世情もあらぬけり
○寄鍋に世界の絶景さもみたり
○寄鍋の縁にこぼるる旨味かな
○寄鍋の縁にこぼるる築地かな
○寄鍋の縁にこぼるる豊洲かな
○寄鍋の縁にこぼるるよだれかな
○寄鍋の縁にこぼるる我慢汁
○寄鍋の青菜もみじも笑顔かな
○寄鍋の青菜もみじも海の船
○寄鍋の縁にこぼれり声や待つ

鯨鍋

○みずみずし水菜を挙げて鯨鍋
○仙台の冷えて寄るかと鯨鍋
○仙台の冷えて寄るかと鯨鍋
○仙台の冷えて寄ろかと鯨鍋
○さっぱりと水菜もうまし鯨鍋

牡丹鍋

○しっかりと脂ののった牡丹鍋

猪鍋

○猪鍋やむかしは帰る力なり

鍋焼

○鍋焼きになにを乗せれば正統派
○鍋焼きや海老に天ぷらもう死ぬわ

鋤焼

○すき焼きやひとり笑がとまらない
○すき焼きや白き辺りが踊りだす

牡蠣鍋

○牡蠣鍋や泡がひだつる身を正す
○牡蠣鍋にとくりのような女かな
○牡蠣鍋の脇にみそ焼き太ります
○牡蠣鍋や泡が御身を袖の中

鱈鍋

○鱈鍋の精巣深く身に落ちる

湯豆腐

○湯豆腐の塵ひとつなき雪の夜
○湯豆腐の塵ひとつなき冬の夜
○湯豆腐の塵ひとつなき贅の宴

行く秋

○金色の姿とどめて行く秋ぞ

大晦日

○ありがたいと一言のこし大晦日

除夜の鐘

○かわいやなあ返事のままに除夜の鐘
○めんこいなあ返事のままに除夜の鐘

閑古鳥

○うたかたをしづかに結べ閑古鳥

蝸牛

○俤を木霊にうつや蝸牛



○大阪に一期の月とおしみける
○湖南より一期の月とおしみける

若葉

○阿弥陀仏あらはれてふれ若葉かな

春の雨

○金色をとどめてふるや春の雨

冬の川

○ともかくもうつす鏡や冬の川

捕鯨船

○燃料を逃れて月や捕鯨船



○童謡に潮噴き上ぐる鯨かな

蜜柑

○犬児の鼻で押したる蜜柑かな

雪夜

○犬児の足の冷たき雪夜かな
○犬児の鳴き声したる雪夜かな

初雪

○初雪に戻らぬ人や犬の鼻
○初雪やしばらく大福餅となり
○初雪についに終いの小窓かな
○初雪やしきりに遠くなりにけり
○初雪や心わづかに染りけり

五月

○カンヴァスの波は五月の鴎かな


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季語
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季語仕分け 15
海鼠

○泰平の悩みを背負う海鼠かな

立冬、秋風

○立冬に臍の声沁むうつぼ干
○秋風や臍の声沁むうつぼ干

クリスマス

○無人なる回転木馬のクリスマス
○それぞれの照明ゆかしクリスマス
○夜の雨遠くに君やクリスマス
○石黒くやがてはじまるクリスマス
○道を黒くポインセチアや夜の雨
○甘い菓子なにを隠してクリスマス
○香辛料船にゆられてクリスマス
○馴染みある小さなカフェのクリスマス
○動かざる栗鼠の甘さよクリスマス

ポインセチア

○ポインセチアに包まれ都市の夜に歩く
○街中やポインセチアの家族連れ
○ポインセチアひとり人気のレストラン
○ポインセチアしづかに回転木馬かな
○キャンドルにポインセチアの小窓かな
○発光しポインセチアの華やげる
○装飾しポインセチアの華やげる
○装飾し悲しげなりやポインセチア
○責任の彩りポインセチアあり
○装飾しポインセチアや夜の雨
○誰も居ぬポインセチアの飾りかな
○誰も居ぬポインセチアや好きなとき
○飾り終えポインセチアや一人待
○街暮れてポインセチアと運河かな
○焼菓子にポインセチアの飾りかな
○焼菓子にお伽のポインセチアかな
○チョコケーキお伽のポインセチアかな
○天窓にポインセチアの光かな
○誰も居ぬポインセチアの飾りかな
○クリームやポインセチアに皿の上
○誰も居ぬポインセチアの飾りかな
○手を繋ぎポインセチアや夜の街
○残されしレースにポインセチアかな
○吊るされて白にポインセチアかな
○くちびるのクリームポインセチアあり

短夜

○短夜や赤坂通る人の陰
○短夜や赤坂を出て人の陰

七五三祝

○無沙汰なる親戚の児と七五三祝
○短めの髪の長きの七五三祝
○江戸薫る門に歌舞伎座七五三祝

七五三

○江戸人の都会顔なる七五三
○七五三とほくて近き帰り道
○弓を張る女性美しき七五三
○七五三礼儀正しき人の顔
○ゆく道に白き胴着の七五三
○一礼し足すり向かふ七五三
○両親の空色となり七五三
○ふるさとの遠くの山も七五三
○賑かに江戸の薫や七五三
○賑かに江戸も薫れる七五三
○江戸薫る門に歌舞伎や七五三

千歳飴

○美しき弓張る息の千歳飴
○竹刀つき髪ひとふりの千歳飴

霜焼

○霜焼や試験の窓にゆられたり
○霜焼やなにか気になる人のこと
○霜焼や兄のお店のチヨコレート
○霜焼や神宮まえを通りけり
○霜焼や上映時間に満ちた街
○霜焼や上映時間の街と町
○霜焼や上映館の街と町



○念仏や蛙あらざる石の声
○念仏や蛙あらざる石の蒼

寒牡丹

○寒牡丹鎌倉いよいよ紅されば
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅そむる
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅ちかき
○寒牡丹鎌倉いよいよ深紅なり
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅高し
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅の中
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅の宿
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅の夢
○寒牡丹いよいよ親の気もしらず
○寒牡丹いとうれしくて紅ぼらけ
○寒牡丹鎌倉いよいよ紅ぼらけ
○寒牡丹ほのかに笠のまといたり
○寒牡丹ほのかに友をかぞえたる
○寒牡丹紅のほのかに胸いたむ
○身の締まる白がおのれの寒牡丹
○寒牡丹将軍様のまことかな
○寒牡丹藁もゆかしくこれ得たり

白鳥

○白鳥やいのちの羽根をひろげたる
○白鳥や倭の山にくも起ちも
○白鳥や陽のうるわしく黄昏るる
○白鳥や行くなとわれの空を行く
○大鳥の化りては空の大白鳥
○白鳥やしろき倭の陽をいとし
○海行けよあれや倭の大白鳥

丹頂

○丹頂や空のあやしき声の張る
○丹頂やオリオン出てかなしけれ
○丹頂や夜のこめたりかなしい目
○丹頂や星のこぼれて夜の中
○丹頂や鳴きて原野を物とする



○風切や壮麗にして鶴の声
○嘴や北の大地を鶴歩む
○嘴や北の大地を鶴の吐く
○天狼や原野を焦がす鶴の声
○風切りに鶴の剣舞や小雪原



○天狼やゆるがざりけり厚氷

寒北斗

○家々の小窓に落とす冬北斗
○漆黒の家つづくなり寒北斗
○ビル谷間又ビルの出て冬北斗
○尖塔も目にあたたかく寒北斗
○水神をまつる灯や寒北斗
○天狼や雑木も高く冬景色
○天狼や雑木も高く冬の景
○鉛筆の音も消えたり寒北斗

雪山

○教師らの声やさびしく雪の山
○ある晩や雪山となり蠍星
○雪山や不正直かと問われたり
○こぐま座に母とつづくや雪の山

鯛焼き

○鯛焼や商店街の花日陰
○鯛焼や行き交う今日も元気なり
○鯛焼や頭列べて午後一時
○鯛焼や味わいのある長い橋
○鯛焼や思い思いに勤めけり
○鯛焼や足もベンチに遠からず
○鯛焼や行き交う空に顔を置く
○鯛焼や未来に夢を残したい
○鯛焼や役者の声を聞いてをり
○鯛焼やダジャレも遠く??座
○鯛焼や文学像に未熟なり
○鯛焼やこの世を去りて一年目
○鯛焼やブラシの未だ掛けてをり
○鯛焼や社の椅子も高からず

牡蠣鍋

○牡蠣鍋や天下泰平滑りゆく
○牡蠣鍋や名所が浦の酒の味
○牡蠣鍋の畠は地物や門の口

鮟鱇鍋

○荒磯の鳥居前なりあんこう鍋
○肝ぬくし箸も沈みて鮟鱇鍋
○江戸人の肝温めて鮟鱇鍋

鍋焼

○鍋焼にひとりニヤケて小盃

納豆汁

○春しれず思ふは事の納豆汁

沢庵

○沢庵や波打ち寄せて島のかげ
○沢庵に大仏殿とわたしかな
○沢庵を礼儀正しき円の穴

冬籠

○一幅の松の青さや冬籠
○一幅の松の手本や冬籠
○一幅の印を結びし冬籠り

熊の子

○熊眠る月も青さへ息ともる
○熊眠る月にわづかの酸素かな
○肺仰ぐ月にしづけき子熊かな

雪明り

○沸く酒のほのかに甘く雪明り
○神様のアイスの如く雪明かり
○うす墨の雪洞に美を尽くしたり
○雪洞や遠くに近くうえにつむ
○わらござや道ゆく人の雪明り
○わらござの清き円あり雪明り

雪下し

○憎しみもしだいに消えて雪下し

雪掻

○雪掻の泥に花見ゆ陸奥の山
○雪掻の足あとひとつ出羽の山
○雪掻や線路は餅のごとくなり
○雪掻や奥羽の山もしづかなり

スキー

○うつくしく待合席のスキー帽
○いにしえの巨人の履いたスキーかな
○いにしえの神の宿りしスキー板
○田舎駅に立てかけられてスキー板
○鄙の舎に立てかけられてスキー板
○狩人の得物のごとくスキー児童

雪遊

○母の手を転げてゆくや雪遊
○あの山もなくなりけりや雪遊

蜜柑

○象さんと手に握られた蜜柑かな
○動物園かえりのバスで蜜柑むく
○象さんの後ろ姿に蜜柑かな
○象さんの鼻に蜜柑の帰り道
○さよならと書いて小さき蜜柑置く

マスク

○うつくしやマスクは自信の下着なり
○純白のマスクや口に引き立てる
○マスクしてストレスフリーのランジェリー
○マスクしてバストアップにさも似たり
○男性の鼻にマスクの色気あり
○マスクして鼻に男の色気かな
○隠されてマスクのなにを思いけり
○マスクして気になる人の隣かな
○マスクして濃密カラーの色気かな
○マスクしてけふも星座占いせり
○マスクしてメイク雑誌やくすぐれり
○マスクして改札口に向かいけり
○マスクしてビル祖父のように向かい入る
○マスクより女学生の声漏れたり
○マスクしてビルの鏡に二三秒
○静けさのマスクの唇にふれたる
○マスクして気まづいまま会釈せり
○マスクしてけふ一日がいま終わる
○マスク帰りのくだものの肌ざわり

熱燗

○熱燗に遊女のごとき浪の音

毛糸編む

○歌声にかほ見せつつや毛糸編む
○雑林のおそらく白し毛糸編む
○雑林のひろばいつしか毛糸編む
○雑林のひろばのとおく毛糸編む

寒餅

○寒餅や漂泊したり水の音
○湯豆腐に時計すすむや雨の夜

除雪車

○奥羽の山に除雪車響きゆく
○除雪車や街灯けふもともりけり
○除雪車や互いの家も灯り消え

日記買ふ

○あの人に導かれてや日記かふ
○送られし歌をかこうと日記かふ
○送られし歌を残して日記かふ
○歌もらいはじめか後か日記かふ
○笑顔なる私の恋よ日記かふ
○かわいいと言われただけで日記かふ


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季語
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季語仕分け 14プラス
寒牡丹

○おそろしく艶やかなるや寒牡丹

竈猫

○しあわせをよんで呉れるや竈猫
○運びたる倖せいつも竈猫
○ツンデレと心得たるや竈猫
○竈猫いつしか夢を抱えたり
○猫カフェにあればいいのに竈猫
○竈猫かまどがなくて困顔
○病して整理せしめし竈猫
○欠伸して消えし姿や竈猫
○おもひでの写真や指で竈猫
○我が部屋に幸せが来て竈猫

林檎

○林檎の樹瞳の中を燃えてをり
○合唱す停車場に立ち林檎の樹
○風もなく野原の果てに林檎の樹
○のっぽなる男にぎりし林檎かな

夜長

○コーヒーの膨らむ粉の夜長かな
○静かさにしづく落つ香の夜長かな
○独り身の壁にもたれて夜長かな
○行き先の荷物そろへて夜長かな
○長き夜の身を乗り出した二人かな
○長き夜に語らぬ人の夜長かな
○もの云わぬ相づちもなく夜長かな
○もの云わぬ胸の列車に長き夜
○新しき彼と並べて長き夜
○携帯や画像もありし長き夜
○長き夜に忘れかけたる思ひかな
○長き夜に一葉の紙の咲けにけり
○長き夜に川やはらかに流れたる
○長き夜に番地の塀や青春有

ビール、麦酒

○華かさとじ込めたるはビールかな
○華かをとじ込めかほるビールかな
○東京を誘ってみたいビールかな
○唇のポーズにさらにビールかな
○東京の帰りたくないビールかな
○一目みてふたくちいけるビールかな
○大きめのピアスを隠すビールかな
○ビール手に品定めする伏目かな
○地ビールや掻きあげられて耳飾り
○肉厚の舌に重ねるビールかな
○一日の宝石水や生ビール
○泡に閉づ裏に古代の麦酒かな

初雪

○初雪や富士のはじめの朱鳥居

冬の夜

○日没に甲斐の山あり冬の夜
○冬の夜や洛外までもしづかなり
○冬の夜や洛外までも夜の雨

紅葉

○人の影紅葉や芝に落ちにけり
○ながれゆく宇治いま少し谷紅葉
○橋姫や瀬田におもたき谷もみぢ
○神紋の菊や桜の谷紅葉
○谷もみぢおもたき瀬田のながれより
○仲人や夫婦狐の紅葉狩
○いりぐちの国つ伏見の紅葉かな
○石山に月もあるべし谷もみぢ
○石山の筆を引きたる紅葉かな

行く秋

○行く秋や瀬戸に消えゆく灯の暮るる

水着

○くの字して金具は見せの水着かな
○腰据へて尻にくの字の水着かな
○発信は盛らずに線の水着かな

夏の月

○おとろしく遊女かしこき夏の月

木枯

○凩やそれでも富士を仰ぎをり
○木がらしや松は奥の御館となり
○凩や松は残りて月の友
○凩に松はやぶれて月の友
○凩に成田不動の眼かな
○凩やさんまんだあと唱へけり
○凩やこの字に曲がる仁王門
○凩や行くあてもなく石灯籠
○凩や行くあてもなく石白し
○木枯しに乗せられてをり堅い椅子

風鈴

○羊羮や富士も見えたり鳴る風鈴
○羊羮や富士も見えたり風鈴下げ

秋惜しむ

○涙して巌のきぬも秋惜しむ
○落涙の石の衣や秋惜しむ

短夜

○浜松の遊女もたれて明早し
○城方や遊女もたれて明早し
○明易しなめたるゆびのあたりより
○明易しなめたるゆびの間より
○短夜の夢やさめたるゆびに出て
○短夜のなめたるゆびに出て空

雪女郎、雪女

○雪女そのまま残る蔓の籠
○雪女かぜに残りし蔓の籠
○なに欲しく藍の影あり雪女
○犬吠えて昴の星や雪女
○見渡せば昴の星や雪女
○帰るとこなくて年寄る吹雪かな
○美しき女の口や吹雪ける
○美しき女の口に雪煙
○俤の月の影ある吹雪かな
○命ある獣きえたる吹雪かな
○そうだべと獣語りし吹雪かな

冬木立

○君や誰とふるさとに問ふ冬木立
○車窓よりわたくしといふ冬木立
○開かれて聖書つめたく冬木立
○冬木立いつもの道やわすれまぢ
○良心と良識や問ふ冬木立
○女らの姿や消えて冬木立
○否定してやがて道ゆく冬木中
○おもかげをやはらかに発つ冬木立
○やはらかに俤と啼く冬木立

寒木

○寒木や姿みえざり能の舞
○寒木や生死を占めてふりかえる
○寒木や空に鉛の星袋
○寒木や民族といふ重たけれ
○寒木や学びの空をうつしける
○寒木にあすを渡れり曲芸師
○寒木や鳥は大きく飛翔せり
○寒木や大きく羽根の望ける
○寒木や鳥の大きく飛翔せり

枯葉

○白石に落ちそでおちぬ枯葉かな
○白石に秒針遊ぶ枯葉かな

冬夕焼

○冬夕焼姫を欺き覆ふ恋
○冬夕焼影絵の姫を雲や染む
○冬夕焼姫や呑まれて染む峠
○ゆびゆびの木々におとぎの冬茜
○富士山や遠きむかしの冬茜

雲海

○雲海にみえ隠れする大江山
○雲海や正体まさに大江山
○いつの日や鬼雲海と染まりけり
○雲海や神のしわざか捨童子
○雲海にあさぼらけなる鬼の党
○雲海やあさぼらけなる星の下
○雲海に角もみえたや大江山

秋雲海

○秋雲海みえ隠れする大江山
○秋雲海正体まさに大江山
○秋雲海神のしわざか捨童子
○秋雲海あさぼらけなる星の下

秋桜

○コスモスの道や少女を仰ぎみる

北颪

○割り下の音聞き分けて北颪



○特別の葱買うたりや肉を吸ひ

甘酒

○あま酒や富士なだらかに石のところ

心太

○心太富士の女神をすすりけり

寒雀

○東京の空や広しと寒雀
○寒雀空にひろしと隅田川
○寒雀見上げてひろく虹の橋
○寒雀江戸の遊びや虹の橋
○寒雀大股ひらく鉄の下
○寒雀東京駅に隠れたり
○寒雀雷門のあしたかな
○寒雀雷門の人形焼
○寒雀みやげ鳴くらん里急
○各駅の里に急ぐや寒雀
○寒雀守り袋と角力取
○寒雀守り袋と相撲取
○寒雀御神酒に守り袋かな
○寒雀守り袋や浅草寺



○降る雪を味わう影を箱根山
○なに者や甲斐の幸あり雪の夜
○音もなく関東三社も雪の花
○寂色や雪つむ内の夜光貝
○初雪や堂もしづかに夜光貝
○平安の雪降りつみて夜光貝
○降る雪の怨みにおびえ夜光貝
○降る雪に鎌倉殿もおびえたる
○判官や塵ひとつなく夜の雪
○粉雪に守れるものや中尊寺
○鎌倉にしづかに落ちて寒牡丹
○初雪やみなまで消せよ五大堂
○初雪やぬすむ松島花の春
○松島や雪にきえると思ふべし
○初雪や私を尽くせ白髪まで


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季語
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季語仕分け 14
葡萄酒醸す

○太股や葡萄酒醸す参加せり
○週末に葡萄酒醸す眺めかな
○よき川や葡萄酒醸す暮らしぶり
○葡萄酒醸すおとぎ話や地下の城
○葡萄酒醸すおとぎ話や地下のひみつ
○抱きしめて葡萄酒醸すキスや湧く
○抱きしめて葡萄酒醸す口づける
○愛妻の葡萄酒醸すふと思い
○ずん胴の葡萄酒醸す極意かな
○荒れ大地自ら葡萄酒醸すかな
○踊りける女葡萄酒醸す也

晩秋

○晩秋や窓に明かりもありにけり
○晩秋にどこまでつづく列車かな
○晩秋やからくれないのこぼれたり
○晩秋や雄姿ばかりがうつりけり
○眼鏡置く気配の消えて晩秋有
○晩秋や内なり恋の隠れたり
○東北のからくれないに晩秋あり
○晩秋や腕組みしたり像の元
○晩秋に振り向きたれば裾野かな
○胸元に晩秋落ちて髪長し
○晩秋や波音くだけ志
○晩秋に下宿アパート待たされり

行く秋

○行く秋ぞ開かれ天平風に乗る
○行く秋にからくれなひの希望かな
○行く秋や御城の稜に失わぬ
○ともすれば御城の稜に秋惜しむ
○行く秋や青を染めたり頃の夢
○行く秋や色濃く淡くおもひけり
○行く秋や何事もなく整備さる
○行く秋に雄姿かなしく追はれたり
○行く秋に素顔のわれや世を去れり
○哀切の呼吸せりせし行く秋に
○行く秋や車輪の音の女学生
○行く秋や歌碑啼く空に我抱きぬ
○行く秋に手を休めたり黒瞳
○行く秋や溶岩流の麓まで
○行く秋や大河の他にすでに無し
○行く秋に横断したる日本かな
○行く秋に横断したり根室の陽
○行く秋に抱きたる弦の膝枕
○行く秋に抱きたる弦の膝がしら
○行く秋や膝に聞きたり弦の音


今朝の冬

○建物やことさら近く今朝の冬
○トルストイ懐に入れ今朝の冬
○見慣れたるレンガの塀や今朝の冬
○気象人かげり身をつく今朝の冬
○気象人身につくほどの今朝の冬

狼の獣を祭る

○狼の獣を祭る呼吸のなか
○狼や獣を祭る呼吸のなか
○狼獣を祭る呼吸のなか
○狼の祭や風のありどころ
○燐光の呼吸の玉や豺祭

寒雀

○枝枝にふくら雀の物見哉
○まんぢうと呼ぶにはふくら雀かな
○みな入れて名付けてふくら雀かな
○みな入れて頬づりふくら雀かな

枯葉

○並木道枯葉や夢の親交あり
○立つ樹々に奥より寄する枯葉かな
○昔より質素に響く枯葉かな



○梟の目や尾引かず離れたる
○梟や駅さいはてに煙たる
○梟や駅さいはてに埋もれたり
○梟の眼には魔法の尾や引かづ
○梟や星も尾引かづ離れたる
○梟や二面の顔の闇に聞く
○梟や二面の顔を闇に裂く

初時雨

○読みとけば仏の声に初時雨
○生い立ちや舟の如くに初時雨
○初しぐれ西に浄土やあると聞く
○しぐるるや大樹もブナの立ち並ぶ
○幹長く時やしづかに冬時雨
○幹長く伐られた元や冬時雨
○しぐるるや寄木造りの元の神
○しぐるるや大樹も簑を抱きつつ
○しぐるるや研ぎ澄まされてセレナーデ
○しぐるるや炎ともりしセレナーデ

焼藷

○焼芋や旨く太くて笑顔也
○焼芋や旨く長くて皆笑顔
○吹きながらことあるごとに石焼藷
○焼藷や東京を見て通る路地
○インスタに焼藷や有小旅行
○ほつくりと吹いて仲良く石焼藷
○両手よりこぼれ撮りたり石焼芋
○石焼藷自由女神の大路かな
○石焼藷映画の如くおどけたり
○石焼藷くせになるほど恋してる
○石焼藷ベンチや恋のスター気分

枯蘆

○枯蘆や海原かへる舟の先
○枯蘆や我を知りたし海の夜
○枯蘆やなにものもなく流れゆく



○目の裏のさえてこたえる夜霜かな
○夜のさえて甘く仕上ぐる今朝の
○星屑や最低限にけさの霜
○霜降りて花挿し光る障子開け
○今朝の霜に透ける花挿し光かな
○朝霜に透ける花挿し光かな
○霜ふれば畳の縁に朝の人
○朝霜に武蔵野の空パンやあり

○朝霜や挨拶したり誰となく
○朝霜や愛猫きへて改札口
○朝霜や停車場六時五十分
○朝霜や熱の下がらぬ佇みぬ
○蒼竜や一面となりけさの霜
○貨物ゆく星やちかくに霜の声
○星蒼くの落ちたり霜の声
○朝霜や君似し街のなかの恋
○朝霜や井戸の煉瓦に残る鉢
○さくさくと化粧ほどけしけさの霜



○天杯のくずれて空のみぞれかな
○さびしさや婚約指輪にみぞれふる
○鎌倉のみぞれとなりし今宵かな
○敵味方恋して鋒にみぞれかな
○手に結ぶむなしき袖にみぞれかな
○極楽のいつぱいとなる霙かな
○極楽に我が名を上げよみぞれかな
○黒髪の潮のかほりやみぞれ降る

冬の日

○冬の日や狛犬眉の辺りまで
○冬の日やくりぬかれたる石の溝
○冬の日や天の祭の曲がり路
○冬の日の見送りもなく窓辺かな

枯木

○枯枝に取り残されてあら野かな
○枯枝に日はやはらかに暮れてゆく
○枯枝に花と振舞う家路かな
○枯枝にふるさと刺して形見かな
○枯枝に迎える猫や自由なり
○枯枝に重くてかろし日の光

枯草

○枯草を帰らんとする我が身かな
○枯草やついに行く日もきたりけり
○枯草や懐にただ古今集
○枯草や割れ土器とひとつなり
○枯草や猫の帰りを待つてをり
○枯草や渡れたかしらと思ひけり
○枯草やあすも来たれと迷い猫

○枯草に杖つく古き仏かな

枯尾花

○枯尾花ゆりおこされて月はやし



○団子屋のすがたの消えて霰かな

揚羽蝶

○みちのくの堂に眠れる揚羽哉
○陸奥の堂にでて舞ふ揚羽かな
○陸奥の都戻りや揚羽蝶

○冬の雨居留守やあればこそのこそ
○ながめをり忘れてとじぬ冬の雨

冬の旅

○木曽さらば鎧直垂冬の旅

冬の海

○冬の海終わりとなりて始まりぬ

冬の波

○冬の波カップの中を旅行せむ

○冬の波ゆつたりと生き死ぬるなり
○寒濤を貫きたるや琵琶法師

人参

○にんじんや食卓にあるあたたかみ
○薪くべて人参ありし帰りかな
○人参の鍋に帰りを待ちにけり
○人参や万年筆の御礼状
○人参や挿絵のための水彩画

白菜

○白菜や庭師の帰る寺院あり
○白菜の尻をそろへる女かな
○尻そろへ白菜しろし天守閣
○白菜におもしろめがね置にけり
○白菜や半島漬のみせどころ
○白菜に輿入れ老いたこてふかな

狐火

○狐火や試験の夜でさもあらう
○狐火や歩いてみたり生駒まで



○ひともじの曲がりて陸奥を帰りけり
○ひともじの照して白し月の夜

風呂吹

○風呂吹や品書ならぶ帰り路
○舶来のスーツに風呂吹大根かな
○立呑で風呂吹たのむ男かな



○風雷神ひと夜ひと夜の蕪かな
○風神のころがしてをる蕪かな
○観音の帯びて円みの蕪かな
○洛外に灯して夜の蕪かな

大根

○大根やとほくの山をさしにけり
○大根のちんたまとなり清々し
○鬼のよに大根あらふ女人
○大根や洗濯しろし鬼女
○大根のあらひて山の白さかな

夏の月

○姥捨やなぐさめてなく夏の月

秋の風

○姥捨のうつくし人や秋の風



○北越の芒のあとをまいりけり

鵜舟

○身は老いて果てにしたしき鵜舟かな
○身は老いて闇にしたしき鵜舟かな
○身は老いて月に篝の鵜舟かな

冬の雨

○冬の雨ひと息街をぬらしけり
○冬の雨若木のゆるめ厳しさ入る
○山々に音なく冬の雨の落つ
○冬の雨翁の腰を伸ばしけり
○便りなく若木の精に冬の雨
○冬の雨折れし枝より音もなし
○冬の雨なにやらほつと薄あかり
○冬の雨動物園の象のはな

冬薔薇

○冬薔薇ずっと好きでいさせてよと
○冬薔薇やずっと好きでいさせてよ
○冬薔薇好きでも言えぬ人のこと
○冬薔薇好きでも言えぬ人隣



○姥捨の雪やベンチも夜の駅
○降る雪や姥捨駅も夢の中
○しづかさや尾張の城も雪の中
○降る雪に江戸観音のおもみつむ
○降る雪や江戸観音のおもみあり
○降る雪や指は箱根をはかりけり
○降る雪を味わう影を箱根山
○降る雪を味わう影の越す人あり
○降る雪に味わふ影もなかりけり
○降る雪の背に肩迫る湯のけぶり

年の暮

○年の暮猫のことばかりで泪する

冬の夜

○冬の夜や洩るる灯りも消えるなり
○冬の夜にひとり占う影法師
○冬の夜や団らんのでて降る明かり
○冬の夜や洩るるは声のあさま山
○ふゆの夜の鍋に花あり甲斐の宿

鮒鮓

○鮒ずしを網にかけたり雲のかげ
○鮒鮓や波やはらかく沈みたる
○鮒鮓や波やはらかく瀬田の乱
○鮒鮓やらしく萬葉おなじころ
○鮒鮓の上にかからん雲野原

夏惜む

○舟人や近江の水に夏惜しむ
○知らずとや近江の雲に夏惜しむ

紅葉

○紅葉や二荒むすぶ石のところ
○谷もみじ二荒やむすぶ石の段
○谷もみじ二荒やむすぶ石の陰
○谷もみじ二荒やむすぶみくじさげ

花火

○手花火のマニキュア遠き長まつげ


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季語
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季語仕分け 13
朝露

○朝露にからまりもぐるシーツかな

十六夜

○十六夜やいとしく雲を袖に置き
○十六夜や海に漂ひ大河原
○十六夜や女心と思ふべし
○十六夜や女心の後ろより
○十六夜は女心の後かな
○十六夜や女心の月昇り

名月

○名月を洗いながせん五十鈴川
○名月の仕度終えたる柱哉
○名月に狂ふ女や手水鉢
○名月に跳ねて月読命かな
○名月に跳ね戯れる皿の淵
○名月に跳ね戯れる皿の月
○名月に洗ふ兎や麻袋
○名月や海塩を起たせ闇渡る

月見

○三方に月の主の素直かな
○鄙びたる柱の角に月祭る
○開け放ち月を待ちたる男哉
○神棚を後に控えて月祭る

金木犀

○木犀に山籠たる人の陰
○木犀に幼き川の流れかな
○木犀や児童の声をこぼしたり
○木犀や橋より山を水の上
○木犀や真珠筏に暮れなずむ
○木犀に謳う素顔や航空機
○木犀や庭に文士をたづねたる
○木犀やドーナツ持ちて晴れた日に
○木犀やスペインバルの日暮れ前
○木犀に手土産持ちて彼氏かな
○木犀や人気の象の花束に
○木犀やアジアンバーをすれ違ふ

檸檬

○レモンといふひんやりいたし装飾品
○籠に寝るレモン頭の尖りたり
○住宅地レモンの皮をむきにけり
○レモンといふその身の光る美しさ
○太陽をレモン色といふやべき
○レモン切りレモンの色となりにけり
○レモン切り青空を吸いそう思う
○レモン切り青空を吸い思いけり
○レモン切り仰ざまに見る心かな
○爽快な檻となるべしレモンかな
○爽快な檻となるべしレモンの葉

爽やか

○爽やかにやることもなく湖畔かな
○爽やかに悲しき象に寄り添いぬ
○爽やかや戦争のなき航空機
○爽やかに教えてくれた人のこと
○焼き菓子をおみやげにして爽やかに
○爽やかに憎んだ人の頑張るる
○爽やかにもつと好きなる日々にかな



○桃の実や婆にかけよる小さな子
○白桃や本を読みたり昼寝たり
○白桃に大きな丸を書きにけり

葡萄

○黒葡萄天の恵やうたがわず
○ひとつひとつ含む葡萄のホテルかな

洋梨

○洋梨のこぼれころがる少女かな
○洋梨の沐浴たるや砂糖壺
○洋梨の夫人の猫や眼差しあり

案山子

○かがし引く弓に穂を引く雀かな
○かがし引く弓に穂を張る雀かな
○かがし引く弓に穂をつく雀かな
○遠案山子姿やなんとおぼしめす

稲架

○雨に立つ稲架や農夫のみちのおく
○農民の軍や終へて稲架光る
○稲架木や乾いて土の天に衝く

藁塚

○藁塚や古代の空に埴輪塚
○藁塚や大甕空の地を祀る
○藁塚や日本人よ舟を漕ぐ

新米

○新米に海の祈りや山渡る
○新米に海の祈りや空の山
○新米や大樹の裾にこぼれたり
○新米や土偶迎えて大地あり

茸飯

○山中に限り知れざる茸飯

黄落

○黄落に好きといふ字を書いてをり
○黄落や影足元を伸ばしけり
○黄落に好きの影踏むふたり哉
○黄落にまたもとの日を踏みにけり
○黄落や田畑耕す君の声
○黄落や美術好きなる君と別れ
○黄落や大好きな象もふ会えぬ
○黄落や帰り好きなるモンブラン



○かえるでや閉じて思へる並木道
○かえるでやもしものぞけり胸の穴
○錦草波の時空に鳥の立つ
○かえるでや波の時空に鳥の立つ

秋深し

○秋深し尽くせぬ部屋の好敵手
○秋深し窓に置かれし瓶の底
○秋深しあらぬや人のひとつあり

秋思

○やっぱりねえなるものもあり秋思かな
○三本の大樹の前の秋思かな
○三本の大樹に君の秋思かな
○三本の大樹なるべし秋思かな
○かつて見た雲に流れて秋思かな
○実家より連なる山の秋思かな
○窓枠の埃磨かれ秋思かな
○かつて通りの塔に視界の秋思かな
○なつかしの窓に指紋の秋思する
○なつかしの窓に腰かけ秋思かな
○語る人の消えてかつての秋思かな
○破れたり空に沈みて秋思かな
○ブロンズの道うつくしき秋思かな
○なつかしのシェフも消えたり秋さびし
○めぐりたる分かれ道あり秋さびし
○ゆく道やひとり足あと秋さびし
○残されて絵具の硬く秋さびし
○諍いの机の上の秋思かな
○静かなる星に歩みて秋思かな

月代

○月代や全行く宵をたづねけり
○月代や礼儀正しく譲りけり
○月代や礼儀正しく会釈せり
○月代や斬首の念も語はらづ
○月代や世も新しく友の無く
○月代や脇差老いて軽からづ
○月代や脇差のせて承る
○月代や命の燃えて静かなり
○月代やはるかに海の聞こえけり

雨月

○溜まりたる避けて傘にも雨月かな

無月

○波音や無月の宵に旅出する
○国青く宵うるはしく無月かな
○列びたるホームの屋根に秋思かな

芋煮会

○大鍋を御釡傾き芋煮会
○石よせて流るる川よ芋煮会

秋の宿

○秋の宿自慢の最中置いてをり
○秋の家味わうやうに鳥の声



○重なりぬ山暮れかかり鶉なく
○暮れゆかばまほらの妹に鳴く鶉

秋の雨

○秋の雨動物園を濡らしけり
○遠景や東京の身に秋の雨

秋霖

○秋霖や灯す銀座の夜の景
○秋霖やまばらに高き社交室
○秋霖や窓一面の鏡箱
○秋霖や東京駅を夜の中
○秋霖に窓横顔の通かな
○秋霖や国際線の滑走路
○秋霖や御膳の窓の大型機
○秋霖に月も見えづに帰りけり
○秋霖や光拾ひて交差点
○秋霖にカクテルグラス濡れにけり
○秋霖に称号ありしグラスかな
○秋霖に車目利きの後かな

馬鈴薯

○馬鈴薯や鉢手の厚き正直さ
○馬鈴薯や部屋湿らせて正直に
○馬鈴薯をわたしの愛や娘の手
○馬鈴薯に向けられたりや理想郷
○馬鈴薯やしづかに空にこぼれたる
○馬鈴薯や忘れていた風景をり
○山脈にじゃがたらいもや迎えたり
○馬鈴薯や娼婦の君に微笑みる

秋風

○秋風や躰を抜くるほど白し

色無き風

○溶け込んで色なき風にきゅんとする
○溶けしみて色なき風にきゅんとせり
○色なき風に誘われてひとりかな
○将門や色なき風に沈みたる

紅葉狩り

○紅葉狩鬼やきのふの夕べなれ

曼珠沙華

○空のたま包み込みたる曼珠沙華
○曼珠沙華孤独といへど二三本

野菊

○見送らづ手ふることもなく野菊かな



○萩の枝をこぼさじと抱く絵巻かな
○鬼の爪小袖の萩に埋もれたる
○萩の花萬葉枯れじ今や鳴く

秋の燈

○秋燈や道案内の大八島
○秋の燈や葦舟にのり流さるる
○秋の燈や父母の待つ葦の舟
○秋の燈や交わりまわり回りたる
○秋の燈や葦淡島と書かれたり
○秋の燈や葦捨てられて遥かなり
○秋の燈や秋津島よりながれゆく
○秋の燈や不具の蛭子の定まりぬ
○秋の燈や葦舟過ぎて西宮
○秋の燈や不具ののる舟穏やかなる
○秋の燈やちちよははよと流れたる
○秋の燈や黄泉に告げたるこぼしつつ
○秋の燈や黄泉ひら坂をかがやかす
○秋の燈や白村江のまつりごと



○白菊や都愛護の仏なり
○菊の香やのこし君をば懐に
○菊の花神の解毒や仏花
○菊の花一木造り如くなり



○柿の木に図書カードある帰りかな
○柿の木や漂泊したり海の声
○柿の木に道具を燃やす翁かな
○柿の木に勾玉の鳴る山の里



○天上に伸ばして倒るすすきかな

烏瓜

○漆黒の闇へとつづく烏瓜

秋桜

○秋桜の夢に枕の少女かな
○秋桜にフレームのよき女かな

不知火

○不知火や鬼のひそかに留めたる
○不知火や弓は白木の向岸

龍淵に潜む

○世に以つて龍淵に潜み眺望せり
○降り立つや龍淵に潜み愛しけやし

長薯

○長芋の肩肘張らぬ路地の奥
○長芋の肩肘張らぬ座敷かな
○自転車や乗り捨てられて琉球藷

いもがら

○いもがらや天空の城霧たちぬ
○いもがらや素朴に鉢の絵となりぬ

唐藷

○唐藷や妹の小さきおもてなし

○秋風や日に日に躰待ちわびる

胡桃

○堅牢に胡桃や殻にたくわへる
○姫迷ふ胡桃や壁に呪文せり

○語らぬや黒き柱に胡桃和え

胡桃割る

○胡桃割るあご髭男豊かなり
○胡桃割るあご髭男薪入るる

団栗

○団栗の鼠教師の話かな
○団栗の林の中の話かな
○教師らと団栗道や交響曲
○団栗や帽子茶碗の獸飯
○花崗岩転がり落つる櫟の実
○団栗の死ぬるや星の晩の夜
○団栗の影に犬ゆく月の夜
○団栗の犬の一吠へ月の影
○団栗や構えて命ありにけり
○団栗や犬一吠えの峰の月
○団栗の黒き斜面の命かな
○団栗や大きな山の拝みたる
○鬼の子や声に風ゆく野のすさび
○鬼捨子野衣厚く誰ぞ鳴く

銀杏

○銀杏の匂ひさもあり待ち合わせ

秋の霜

○引き払ふ家の日記や秋の霜
○秋霜やさびしき道を相知れる

小鳥来る

○小鳥来て妊婦や腹をさすりたる
○小鳥来て腹のなでたる妊婦かな
○小鳥来て菓子屋の色も香ばしき
○小鳥来て挽きたつ豆の香りかな

落鮎

○落鮎やかじりつきたり水の筋
○青星の現れたりや下り鮎

林檎

○林檎剥き河原の月や闇と吸ふ
○林檎剥き河原の月や星めぐり
○林檎の樹さびしく空に燃え


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季語
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季語仕分け 12
水澄む

○水澄んで風や気ままに雲歩
○水澄や産んで道めく山仕事
○水澄んで家もぽつりと風呂煙る
○水澄んで家一軒に湯の煙

秋の水

○秋水にはげまされたる思ひかな
○秋水にしみじみ丸き石拾う
○秋水に落ち着いてをる娘哉
○秋水にまつすぐ帰る寺の人
○秋水や鳥居の杉も身をすすり
○秋水や妻の帰りのかぎりなく
○秋水や庭石あけてやつてくる
○秋水や眺むる齢なつてをり
○秋水や涙でもよくそこにあり

唐黍

○唐黍の禿げて焼いたり茹でみたり
○唐黍の髪飾りしてミュージカル
○唐黍の大地航れる広さかな
○唐黍や雲よく流れ大地航る
○唐黍や羽に大地の糧となり
○唐黍やとに軽々しくない教え
○唐黍やかき分け移り伝えたる
○唐黍にデニムの青く持ち帰る
○唐黍に青くデニムの目覚めかな



○立山の氷見の鰯や宿の花
○港より一直線の氷見鰯
○氷見鰯山の連なる姿かな
○海黒く鰯の星や輝けり
○海黒く鰯の星や白き腹
○水揚げて長き鰯や花の頃
○おいしいと鰯やワシにいうてをる
○おいしいと鰯やワイにいうてをる
○海渡る山に鰯や飽きのない
○身や締まる鰯の海に山の陰
○移ろふや鰯の海の厳しさよ

蚯蚓鳴く、歌女鳴く

○盲目の法師や琵琶に蚯蚓鳴く
○歌女鳴いて都の近くかな
○歌女鳴いて都に月の山

螻蛄鳴く

○閑さにこの道行くや螻蛄鳴く夜
○雲行くや花にゆられてお螻蛄鳴く
○両膝のまぶたの裏にお螻蛄鳴く
○膝頭涙する児やお螻蛄鳴く

簑虫鳴く

○足音の消えて姿に簑虫鳴く
○簑虫の鳴いてひとりと思ひけり

○網代笠風や都か地虫鳴く

鶏頭

○鶏冠や雄壮にしてはかなけり
○終わりゆく大人の女性や鶏頭花
○鶏頭や正しき道の野をかける
○鶏頭や正しき道を我に問ふ



○丁寧に柿ならべたる女かな
○柿くふて烏阿呆と鳴いてけり
○柿くふて好いた女の爪の色
○初柿に鼻やだんだん甘くなる
○柿くふて鼻やだんだん甘くなる
○甘柿に何やら山の狐かな
○柿あじわい行く人あるや備前焼
○柿あじわい窯に備前の炎かな
○柿の実や煙突屋根に告白す
○柿の実にミステリアスな事件かな
○焙煎す屋根に大きな柿の木あり



○幾億の森に菌の生えてをり
○艶の森に裏の並んで菌あり
○手離して菌や昼に放ちたる
○日本書紀の主人たれなる菌生え
○くさびらや古事記の神のさしかかる

秋麗

○秋麗に声よく伝う不二の山
○秋麗に声よく伝う富士の裾
○秋麗に声よく神の立つ日哉
○秋うらら気軽よりたる懐かしさ
○秋うららおやきの声や風の音
○秋うらら御焼き衣の善光寺
○秋うららおやき香のせり焦げぬくし

竜田姫

○竜田姫から紅にちはやぶる
○ある人にまかせ織りなす竜田姫
○君やひとりまかせ織りなす竜田姫
○身や君にまかせ織りなす竜田姫

秋の山

○秋の山力自慢や下手投げ
○紐解いてひとつひとつに秋の山
○紐解いてひとつや迫る秋の山
○秋山に守りつづける舞楽面
○古唐津の鐘も鳴けり秋の山
○古唐津の鐘も鳴るなり秋の山
○古唐津の月満たされて秋の山
○古唐津を月やとらへて秋の山
○古唐津に月や落として秋の山

雀蛤となる

○蛤や雀もたげて羽の音
○蛤や名店の湯の雀鳴く
○名店の雀は蛤となる廊下
○雀は蛤となり身や浮かす
○佇んで雀うみに入り蛤となりたかな
○滑らかに書く雀蛤となる

案山子

○瞑想の戦士のごとく案山子立つ
○瞑想のほぐして空に案山子かな

向日葵

○つなげたる生命やのせて日輪草
○終るまで生命の舟や小向日葵
○終るまで生命の舟や日輪草

扇置く

○三升の俳句狂歌に扇置く
○市川の流れなかよく扇置く

吾亦紅

○吾亦紅たばねてけふや姿みづ
○吾亦紅君みてものを想わざり
○吾亦紅味のこだわり野辺にゆれ
○吾亦紅たづねて君や偲ばれる
○わびしさや夕陽こぼさじ吾亦紅
○吾亦紅しづまる君やゆれてをる

花野

○山の辺の遠くになりて花野かな
○君に渡す野趣あふれたる花野かな
○ちょうど良き岡に座りて花野かな
○花野風傘もつ君や思ひけり
○花野風歌よみ人に隠れなき

稲妻

○稲妻や矛の境の神を生み
○稲妻の対決せりや妻の瞳
○温もりの離れて妻の稲つるび
○稲妻や境のふれて大八島
○稲妻の幽玄たるや聳え立つ
○稲妻や別れて指のなつかしき
○稲妻や別れて指の離れたり
○稲妻や別れて指に恋の歌

八月

○八月や岸部に深くやはらかい
○八月やスケッチ空の色も行く
○八月につかみつかんだ自分かな
○八月の荒れて緑や空の青
○八月の黄色き歌や畑の花
○八月を束ねる君の花瓶かな

処暑

○処暑や筆の原風景の旅心

秋の声

○無造作に置かれて椅子に秋の声
○赤き道頭を下げて秋の声
○影響す二人の道や秋の声
○傷みたる靴紐切れて秋の声

秋の虹

○観覧車思へる樹々に秋の虹

秋の夕焼

○山辺の秋夕焼けに葬りまつる
○秋夕焼けあこがれありき宝珠橋
○秋夕焼け遠影となる農夫かな

秋の田

○秋の田に兄から届く手紙かな
○秋の田に胸元白きドレスかな
○秋の田に寝具沈みて深くかな

紅葉

○夕紅葉並木を映し模様替え
○家具そろへ手紙したため夕紅葉
○夕紅葉寝具沈みてやはらかき
○夕紅葉人もまばらの赤い道
○期待してそこないよせた夕紅葉
○戸に胸の紅葉やわれにあたへ給へ
○うばわれて紅葉の道のうつくしき
○寂しさにあし音親し夕紅葉
○夕紅葉並木を洗ふ大河哉

照葉

○思い立つ溝に二人の照葉かな
○すれ違うおぼえのありし照葉かな
○赤き道夢のみちへと照葉かな
○赤き道を気配の消えて照葉かな

猿酒

○猿酒のしみじみとして伸ばす指
○猿酒やしつとり濡れて頬の紅
○猿酒やしつとり含み輪郭無
○猿酒に含む衣の開祖かな
○猿酒のふくむ木の実に泡の月
○猿酒や失念したり長き腕

秋刀魚

○くちばしの黄色き魚秋刀魚かな
○ぱつちりとくちばし長き秋刀魚かな
○面よく姿形の秋刀魚かな
○星落ちて海の河なる秋刀魚かな
○ふつくらと海の星なる秋刀魚かな
○流れゆく海の星なる秋刀魚かな
○秋味のふるさとの待つ帰りかな

鮭颪

○営みの風土勢ふ鮭颪
○引く網の肌も男や鮭颪



○鮭の顎外れて鼻も曲りけり
○鮭の顎外れて鼻に吊るさるる
○ふるさとや赤にはららご染まりけり
○神々に捧ぐる川や鮭上る
○ふるさとに子や宿したり鮭光り
○鮭深き隣の町も盛りかな
○鮭打の山神々の声とする
○もたいない鮭の姿の美しき

秋味

○秋味や幾億年の土器の煤
○秋味や森にせせらぐ黒き面

無花果

○いちじくや大陸ゆられ豊かなり
○いちじくや少年の手にタイルあり
○いちじくやタイルの青く流れたり
○いちじくやタイルに集う調度品
○いちじくや絵画の壁に暗示あり
○いちじくや料理に砂の絵画咲く
○いちじくに恋人たちの刻む時



○朝露も厨の虫の眠りかな



○白露や千手の指のもろともに
○指先におくれて露のかなしけれ
○白露や億万浄土はるかなり
○白露や形見の月にとめし跡
○白露や思ひを留めて落ちにけり
○白露やふるさとににて人死ぬる
○白露や百人生もはるかなり
○白露は六字の下のあの世かな
○白露や夜に待たれて落ちにけり
○朝露や四十七にとなりにけり


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季語
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季語仕分け 11
夏の果

○夏の別れに登録されし夜や街
○夏の別れに登録されし夜や町並み

秋を待つ

○飲み物を感ずるままに秋を待つ
○私ブスと流れの空や秋を待つ
○私ブスと儚き女子や秋を待つ

キャンプ

○皇太子殿下や見ゆるキャムプ哉
○累累と森に野鳥のキャムプかな
○累累と森や野鳥のキャムプかな
○開きたるザック森なるキャムプ哉
○開きたるザック道具にキャムプ哉
○森の住人に親しむキャムプかな
○自炊して星のはずれのキャンプかな
○自炊して星は大河のキャンプかな
○キャンプして星に我が身や落としたり
○湖に星の暮れゆくキャンプかな
○湖や星の暮れゆくキャンプかな
○湖にランタン灯すキャンプかな

○きりぎりす鳴いてむかしやきりぎりす



○澄む月や門に狐の友ならず

墓参

○刻まれて石や影踏む墓参
○累累と足音高き墓参
○無作為のこごみて我名墓参

大文字

○大文字やまだ見ぬ人よ露の口

灯籠

○燈籠の三寸ばかり野や駆ける

餡蜜

○あんみつや母に内緒でたべたもの
○あんみつや連なるほどの芝居小屋

水羊羮

○水羊羹帯にゆかしき人や影
○水羊羹親き町に人や無く
○水羊羹菩薩ほほ笑む水や玉
○水羊羹柳通りの昭和かな
○水羊羹孫娘かな地蔵尊
○水羊羹ハイヤー降りて老夫婦
○頷けり大人しやかや水羊羹
○水羊羹仲良き声の消えにけり

白玉

○白玉や月のはなれてなかりけり

夜の秋

○恋人の子供と暮す夜の秋
○薬指カフェやアイスで夜の秋
○田園の緑やゆれて夜の秋
○古都残るゆられて時や夜の秋

夏の露

○夏の露取り寄せたるや花の主
○夏の露古都やとどまり中出会う
○夏の露帰り支度や地方都市

夏景色

○英雄の恋した波や夏景色
○目に青く閉じて緑や夏景色
○海の旗下ろされてをり夏景色
○それぞれの命尽きたり夏景色

夏の夜

○甘辛き煙ゆく人夏の夜
○ランタンのブレンドされて夏の夜

初鰹

○船ぶねの孕む緑や初鰹

豆飯

○豆飯や駱駝を降りて都塔
○豆飯やアラビア文字の青い風

御来光

○妖怪のその面取りし御来光
○エジプトの洞窟の眼や御来光

仲夏

○鬱蒼と山の膨らむ仲夏かな

梅雨

○梅雨雷東海道の湯の匂い
○梅雨雷東海道のひとつかな

梅雨雷

○梅雨雷あすは難波の宿りかな

空蝉

○空蝉や荷物ひとつに獅子の影

夏の庭

○荒れ果てて切るには伐れぬ夏の庭

蝉時雨

○田園に船頭のなき蝉時雨
○田園を俤にして蝉時雨
○若いからすかなしく鳴いて蝉時雨

夕焼

○妖怪のベロつき出して夕焼かな

夏の果

○夏果に食いつくされて海の王
○夏果に海族共の声や聞く
○夏果に海族共の捕らわるる

残暑

○端々に恨みの残る残暑かな
○既読なく怒り収まぬ残暑かな

夏休み

○夏休みUFOがをると脅かされ
○可愛いと褒められてばかり夏休み
○美しくなると決めたり夏休み

天の川

○実や熟れて窓に架けたる天の川

海水浴

○海水浴ヴェールや脱いだ肖像画
○少年の重心伸びて海水浴
○娘抱く腕に一筋海水浴
○おばさんの光の浴びて海水浴
○おばさんの陽も朗に海水浴
○おばさんのフリルの利いた海水浴
○おばさんのゆれて意味する海水浴
○少年の戦う腰の海水浴
○肩甲骨開いて腕の海水浴
○海水浴砂に血管浮かびをり
○めくられて掻き立てられる海水浴

夏の川

○雲の淵盛り上がりけり夏の川

夏河原

○雲の淵盛り上がりけり夏河原

帰省

○まぶた閉じ委ねて湯浴ぶ帰省かな
○報告もまどろみて聞く帰省かな
○報告もまどろみて過ぐ帰省かな
○閑さや家に光の帰省かな
○母親の声に頷く帰省かな

夏期講習

○夏期講習両立や湯に沈みけり
○夏期講座明神さまに歩きけり
○夏期講座俳句の季語にもたれたり
○夏期講習立体的に歩く人
○夏期講習立体的な人達や
○夏期講座一人歩くや輪郭線
○夏期講座輪郭線に触れて見る
○夏期講習立体的な街の中
○夏期講座待ち合わせまであと五分
○夏期講座待ち合わせまで三十分
○夏期講座父は理系の研究員
○夏期講習絵コンテ公開思い馳せ
○夏期講習携帯で知る不思議人
○夏期講座もう少し歩いてみようかな
○ふくらんで夏期講習会夢の街
○夏期講モダンな駅に期待せり
○夏期講座おにぎりたべてかなうこと

心太

○清廉の光の渦や心太
○天青く心太なり日の当たる

林間学校

○脱け殻や林間学校カーテン押す
○声消えて林間学校午前一時
○林間学校町までの時間さびし
○林間学校いま来た道のさびしかな
○家までの林間学校さびしかな
○音楽の林間学校空に一人
○林間学校光音符や風の抜く
○林間学校の緑重なる薄さかな
○蝶の音林間学校孵化したり
○蝶の音林間学校声も無く
○もう会えぬ林間学校背の高く

夏の色

○武蔵野の野草遥かに夏の色
○武蔵野の長きまつ毛や夏の色

雲の峰

○雲の峰ぽっかり空に残したる
○雲の峰天才たちや予兆せり
○雲の峰探求心の視点かな
○雲の峰功績の技保持したり
○雲の峰または月待つ身のすさび
三伏

○三伏の伸びた水差し口長し
○三伏や硝子の部屋の碧に傾む

川開

○指先の中指までや川開き

納涼

○納涼床髪のもたれてテレビかな

花火

○漆黒の手筒花火や噴火せり
○溶岩や手筒花火に空に噴く
○大地より手筒花火の地や割るる
○揚花火いくつ眺めて月の舟
○揚花火胸のはだいて月の舟
○揚花火乳房含まる赤子哉
○東京の花火や聞いてかがり舟
○武蔵野の花火去りゆく風の音
○西人の旅に花火や熱の色
○鄙びたる駅に笑顔の花火かな
○先人や北に向かひて西の花火
○道すがら車も消えて花火哉
○ひとり待つ面影そばで花火かな
○西へ西へ花火の消えた駅に寝る

炎熱

○炎熱に誘惑されし釈迦開く

油照

○実のらなき苦行のごとき油照
○実りなき苦行のごとき油照
○遊行や思いおこせり油照

星祭

○やはらかな飾りの付いた星祭

七夕

○民家より七夕竹や親の願い

星別れ

○夢の中いくつお空の星別れ

日傘

○男性の日傘や涼し眉の上がり

金魚玉

○金魚玉開いて泡の思い出す

箱庭

○箱庭やありし日の君たしかからず

海開き

○海開き安全ばかり願ふ人

夏の浜

○どこまでもならして行くや夏の浜

夏岬

○夏岬太平洋の真ん中に
○彼の腕もどれるのなら夏岬
○また寄する顔や変わらぬ夏岬
○お社に重なり消えた夏岬

新涼

○新涼やリュック帽子に街歩き
○新涼や白き身体も身も締まる
○新涼に落とす草木や空のもと
○新涼に電車乗り込む身や軽し
○新涼に車両乗り入れ風の気配
○新涼に車両いささか身や落とし
○新涼やいささか街に寄りかかる
○新涼や頬骨たかく雲消える
○新涼やにぎわう街に落としこむ
○次次に人も電車も初凉かな
○乗り入れる人も電車も初凉かな
○日々満ちるカフェもいささか初凉かな
○毎日のカフェもいささか初凉かな
○気の満ちてたのしきことの初凉かな
○気の満ちて遠くながむる初凉かな
○新涼に繊細なるや甘味茶屋
○久方に手紙書きたる初凉かな

秋涼し

○乗り入れるビルに電車も秋涼し
秋立

○待つ人や秋立つ風の満ちてけり
○立秋の青楼の夜に出かけたり

秋の初風

○自転車で初秋風の中をゆく
○毎日のカフェ初秋風に叶うこと
○初風や色濃くぬられ壁に立つ
○初風や濃くぬられたり壁の色
○初風やいかなる人も推しにけり
○初風に爪そろへたり窓の月

盆の月

○高からぬ山に落とすや盆の月
○盆の月畑に実りの気配かな
○盆の月ビルをわたりて照しけり

今朝の秋

○しおれても何やらゆかし今朝の秋

きりぎりす

○天楼に飽くなきまでやきりぎりす
○胴丸やくずれて昼のきりぎりす
○十字架に直面したりきりぎりす

秋風

○秋風を浮かして映す木の葉かな

秋の川

○秋の川ただまっすぐにながれたり
○秋の川まろみの石を流したり
○秋の川人一生のごとくなり
○秋の川まちがふことも全句かな
○秋の川見送る人の片心
○秋の川離れて白き流れかな
○秋の川呑み込む佐渡や流さるる
○秋の川鹿島紀行と名付たる

秋の雷

○無常なるも神の渡りや秋の雷

竹の春

○幾度も客やもてなす竹の春
○過去未来身や落としこむ竹の春
○進むたび過去か未来や竹の春
○竹の春に忘れたきものかぐや姫
○見上げたり目や閉じて聞く竹の春
○日輪や盲目の法師竹の春
○姿形こころ容や竹の春
○町衆のさざなみ深く竹の春

秋蒔

○千年の秋蒔野菜星の訪れ

秋扇

○三升を忍ばせたりや秋扇

虫の声

○弓なりに虫の声する止りかな
○散る虫の声や格子に障子より

蟋蟀

○こほろぎの旅に心や身をほどき
○こほろぎの風や白みて身をほぐす

秋の海

○秋濤にさびしき町の瞳かな


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季語
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季語仕分け 10 あとで終わったらFCの俳句に^^16くらいまであるたしか
朝顔

○朝顔やあまり見かけぬなった女性
○朝顔の色やへだてて波の音
○朝顔の水や張りゆく紺の淵
○朝顔に張りゆく水の加減かな
○朝顔や歩幅に歌の見受けれり
○朝顔の朝に嫁ぎし人の顔
○朝顔に見慣れぬ箸や置きにけり
○古のたづねて見たり牽牛花

夏の海

○波のよなポーズ決めたり夏の海
○波のよなポーズや決めて夏の海
○波のよな型や決めたり夏の海
○ふんわりと波のポーズや夏の海
○やんわりと波のポーズや夏の海

極暑

○花々の気にかけつつも極暑かな
○開運や極暑の中を集めけり

炎昼

○炎昼の陰の甘さや文学碑

バナナ

○朝食に何気にありしバナナ哉
○太陽やそして真っ青バナナなぜ
○太陽やそして輝くバナナなぜ
○太陽の眺めや詰めたパイナップル

シャワー

○シャワー浴びいくつ駅まであとひとつ
○シャワー浴びなにも取らずに君の顔
○シャワー浴びなにも取らずに身やすくむ
○シャワー浴びスマホの音や会いにゆく
○シャワー浴びスマホや君にきどくあり
○シャワー浴びスマホの音に人や顔
○シャワー浴びいますぐ着くと家を出る
○シャワー浴び恋は約束破りかな
○シャワー浴び君会いたいと胸の音
○シャワー浴び飛び乗る駅や君の顔



○廻り来て瑪瑙すみゆく蝉の声
○この道や瑪瑙すみゆく蝉の声

星月夜

○人物の夢になりたる星月夜

向日葵

○向日葵や病室の目の清明期
○向日葵やつないだ手と手さまよえる
○ひまわりや土くれていてあぶらぎる
○ひまわりをさまよい消えた少女かな
○ひまわりに鮮烈なるや強い線
○ひまわりに三四五本の強い線
○土くれに向日葵のある聖書かな
○向日葵や青年の日を漂へる

マーガレット

○君を呼ぶマーガレットや白き傘
○君を呼ぶマーガレットや花言葉
○君を呼ぶマーガレットと蕾かな
○君を呼ぶマーガレットや秘めし声
○おもかげのマーガレットや退けぬ
○おもかげのマーガレットや馬の脚
○まぶたにはマーガレットのドレスかな
○好まれる人よ秘めたるマーガレット
○一言や声かけべきやマーガレット
○もう会えぬマーガレットや白き傘
○もう会えぬマーガレットや馬車を見る
○手紙にはマーガレットや潜めたり
○ラベンダー咲いてレースの髪飾り
○ラベンダー咲いて期待の夜明けかな
○ラベンダー口にキャラメル柔らかき
○琥珀したキャラメル口にラベンダー
○ラベンダー土産は淡いコルセット

紅花

○紅花や残し去りたる鼠ヶ関

ダリア

○開きたる眼の襞のダリアかな
○幼児の母は緋となりダリアかな
○人妻の芯を寄せたるダリアかな

新緑

○新緑の上書されて阿弥陀哉
○新緑やレースの傘を列べをり

ゼラニウム

○ゼラニウム聞けば港や蒼い海
○ゼラニウム薫る岬や蒼い海
○ゼラニウムベンチに白き壁の人
○ゼラニウム自転車倒れ青い海
○ゼラニウムブルーの窓も似合いけり
○ゼラニウム小学校のシルエット
○ゼラニウム雲やながれて迎えたり
○空席の陽射しの陰やゼラニウム
○ゼラニウム無沙汰の人や迎えたる
○ゼラニウムはじめてキスのベンチかな
○ゼラニウムはじめて聞いた恋のこと

ブーゲンビリア

○噛みついて恋や離さぬブーゲンビリア
○驚きの君と夜景のブーゲンビリア
○故郷の花の舞台やブーゲンビリア
○海鮮の暮らしの見ゆるブーゲンビリア

カーネーション

○カーネーション悲しき中の笑顔かな
○カーネーション痛みも消えて咲き誇る
○カーネーション離れてゆくや胸の満つ
○カーネーションゆられて蝋や見上げたる
○カーネーション離れ最後の仕草かな

山百合

○山百合や有人の羽先駆けて

サルビア

○サルビアや声して長く残りをり
○ブルーサルビアアンの恋物語

ジギタリス

○ジギタリス目印となる硝子器具

幽霊

○幽霊のすけて死霊のうらめしや
○幽霊のかすかに肝を冷やしたり
○幽霊に差し込まれたり長き指
○幽霊に差し込まれたり右の腕
○幽霊の足音高く腰の下
○幽霊のさぐる簪なつかしき
○幽霊の胸や膨らみなつかしき
○幽霊にささやかれたる牡丹かな
○ささやかれ話後ろや夏の夜
○幽霊のやがて姿や和紙となり
○幽霊の消えて夜露のあり泣きや
○幽霊や露になりゆく牡丹軸
○幽霊や露になりゆく牡丹哉
○幽霊の山中深き祠かな
○幽霊の指の冷たき帰りかな
○差し込まれ幽霊ゆらり消えてをり
○灯されて幽霊ゆらりゆらりかな

施餓鬼

○太陽の昇沈みや海施餓鬼
○天道の昇沈みや海施餓鬼
○こしらえた赤いおべべや川施餓鬼

端居

○どことなく鉢のひとつの端居かな
○叱りたる壁によりたる端居かな



○乗りやすき形や決めた茄子の馬
○見送るやゆつたりとした茄子の牛
○よき形脚や長めに瓜の馬
○丸き背のやつて来たかと盆用意



○眠らない米代川や祭笛
○眠らずに秋田の夜や祭笛
○荘厳に祭屋台の囃子哉
○寂しさや踊浴衣のゆく中に



○編笠の踊る形や西馬音内
○編笠の影や踊の西馬音内
○編笠の灯りや踊る西馬音内
○影消えて踊灯せり西馬音内

トマト

○身を寄せて袋に尖るトマトかな
○水玉のお尻を噛んでトマトかな

アマリリス

○アマリリス装置は空を飛ぶ鳥よ
○アマリリス絹や貴女の贈物
○アマリリス替えたカバーや午後三時
○アマリリス小さな恋の悪戯よ

晩夏

○結婚の報告をして晩夏かな
○結婚の報告もある晩夏かな

侫武多、ねぶた、ねぷた

○悲しみの熱差上げて行くねぶた
○悲しみの熱差上げて鬼ねぶた
○色白の橋にもたれてねぷたかな
○聞くとこによると美しねぷたかな
○素足しぼり熱に扇のねぷたかな
○色白の待つおもかげのねぷたかな

祭囃子

○友が家の前の囃子や十万人
◯誰も居ぬ明日や囃子で十万人
○旅館から眺めた祭囃子かな
○阿弖流為の見たか踊のさんさ色
○阿弖流為や花輪ばやしに揺さぶらる
○鬼や出てこいや踊の照れ隠し

星涼し

○ランタンのゆれて水面や星涼し
○浮かびたる運河の窓や星涼し

秋隣

○インスタの流れや人に秋隣
○股下の位置やひそかに秋隣
○胸元に寄せてポーチや秋隣

ルピナス

○ルピナスや真実の目を持ちへたる

ペチュニア

○ペチュニアや美し人のティータイム


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季語
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季語仕分け 9
夏の雲

○少年やスケボーを蹴り夏の雲

アロハシャツ

○脱ぎ捨てて沈むベッドやアロハシャツ
○ビジネスに締まりの利いたアロハシャツ
○丁寧な州の草木やアロハシャツ

林檎

○信仰の山に林檎や玉となる
○押しのけてりんごの赤や抜ける青
○山々にりんごの香る美しき
○りんご香る美しひとの帰りかな
○降る山に林檎やひとつ置いてをり
○手を振りて一つ置いては持つ林檎
○君や待つ林檎の駅に黒い森
○寂しさや林檎の詩も水あめ色
○閑さや林檎は空を映したり
○閑さに星や林檎を映したる
○閑さに星や林檎を置いてゆく
○星々や林檎の空を回しけり

星祭

○三人の見上げる窓や星祭

天の川

○苦しみや窓に讃美の天の川
○トンネルや追つて命の天の川
○客船のかなしき夢や天の川
○注がれる椅子の冷たき天の川

七夕

○七夕に自転車かりて坂の上
○七夕に自転車かりて封書かな
○七夕にゆかしき和紙の灯りかな
○七夕にふたりをつなぐロープウェイ
○七夕に文庫や町の喫茶店

五月雨

○五月雨や寄せられ匙にジャムの色

夏場所

○夏場所に大敗せるもなんと山
○夏場所に大敗せるも槍ヶ岳
○夏場所にドーナツもつて異国人
○夏場所やゆつたりとして勝名のり

夏の風邪

○夏の風邪たのしそうなり外の風

夏祓

○ぐつすりと眠りし昼の茅の輪かな

夏の月

○寄り道を見られてをるか夏の月
○舞う神やはかなき夏の月まとい
○舞う鬼やはかなき夏の月まとい
○神や舞うはかなき夏の月まとい
○鬼や舞うはかなき夏の月まとい

夏の雨

○忘れたき思う出逢いや夏の雨

薫風

○いっぱいの胸やおさえて風薫る
○膨らみや十年越しに風薫る
○薫風に屏風の松もほころびぬ
○薫風にすれあう昼の枕元
○薫風や音なき夢の枕元



○姿なき虹又閉じて彩れり
○通りからいま満たされて虹かかる

夏の山

○夏山や河内の人と参りける
○夏山やある人はまあ塞ぎこむ
○驚きの稲村ヶ崎夏の浜
○夏山に会釈の影やどこまでも
○夏山や故郷はまた遠きなり
○夏山に彼女みじかき夢の国
○夏山にまなざしやまだ色褪せず
○夏山や微々手応えの理想郷
○夏山やナイフフォークを揃えたり
○夏山や正しいものを問いて是非
○夏山に正しきものの是非もなし
○夏山や一枚だけの記憶かな
○夏山や黒き大きなものの詩



○東北の桜のよさやあはれなり
○みちのくの桜の良さやあはれなり
○みちのくの雪や桜をたづねけり
○松島や夢も桜に染まりけり
○単線のパンタグラフや薙ぐ桜
○山間のかげや桜の無人駅
○鉄橋にうつす桜のラブレター
○自販機に君とうつろふ桜かな
○菜畑に桜や君のラブレター
○濃色の目の前せまる桜かな
○学生服にじむレールや散る桜
○徒歩でゆく桜の声や聞きにけり
○田舎着に桜の枝や遥かまで
○東北の友の桜や雪の山
○生まれたる君の桜や散る桜
○君の手の涙のあとや散る桜
○秋田には枝垂桜や似合いけり
○青森の桜の女性よきれいなり
○泣く女性や桜は明日につづきけり
○傷つけて光の渦の桜かな
○貞任の燃やす命や糸桜
○胸を張る江戸のおんなの桜かな
○千年の君はひとりの桜哉
○うつくしく花や声染む江戸の女性
○一本の桜の花や下死なん
○雪山に桜や風の競い合う
○なによりも雪に桜やかなふまひ
○友も無く桜やけふも池に立
○静脈のごとき桜や雪の山
○西行の立去るたれか桜かな
○並々ときのふの私桜かな
○そのままの見晴らしの良き桜かな
○名も知らぬ桜涙に吹かれけり
○大振の桜の中やかけてをる
○明滅の空に鋼の桜散る
○花よ見よいのちや空に盛り上る
網戸

○網戸して隣の声や美しき
○アイドルの明かりの洩るる網戸かな
○必勝と母の声する網戸かな

葭簀

○一寸のやさしき風の葭簀かな

蝿叩

○女房殿かまえておるや蝿叩
○浪音や葭簀に若き人の足
○空青く葭簀に若き人の足



○博学の蝿にも君も夜の月
○用の美に蝿や馴染みて白うさぎ
○蝿とまり帰るや駅は後ひとつ

田亀

○頂点に世界をみたる田亀かな



○荘厳の光やもつか蝉の声

玉虫

○玉虫や少女の箱に入りをり

香水

○首筋に落とす香水思いけり

夏の蝶

○讃美歌やまといて抜ける夏の蝶
○讃美歌につつまれてをり夏の蝶
○夏蝶やアルプス谷を放ちけり
○夏蝶やアルプス谷を告知せり
○夏蝶を休息せしむ八ヶ岳

夏の虫

○夏の虫佛画のごとき満ちてをり
○夏の虫佛画のごとき探求す
○夏の虫佛画のごとき呼吸せり

毛虫

○朝露を破りし下の毛虫かな
○暁に悲しさ消える毛虫哉
○朝映える光のあびて毛虫哉
○風鈴や碁のなぐさめを残したり

風鈴

○風鈴や閉じて風光明媚なり
○風鈴や一鳴り時を味わえる
○忘れたる人や残した江戸風鈴
○風鈴に星占いの夜ふけかな
○風鈴や絶妙となりライヴ感
○風鈴に音楽の妙つまりけり
○風鈴や探して夢のローカル線
○風鈴や戻れるのならローカル線
○風鈴にときめく人よおわりなき
○風鈴に二度寝の恋やおわりなき
○風鈴や涙の色に玉の空
○風鈴や空の溶かして響きけり
○風鈴や老舗の最中一つづつ
○風鈴やステイホームを独り占め
○風鈴やコロナのいまをおもひけり
○風鈴や大人の旅のおもてなし
○風鈴や大人の旅の並木道
○風鈴や鞄の取つて新しき
○風鈴や焼鳥小屋を愛で通る
○風鈴や小物の件で話たり
○風鈴や外堀修行おえたかな
○風鈴やアクセサリーも手を抜かず
○風鈴やさり気無く挿す髪飾

月下美人

○月下美人夜のしずくのごとくなり
○人妻の折り曲げたまま月下美人



○蛍火や客室の窓どこむかふ
○ほうたるや父母の声なつかしき
○闇つたふ鼓動の平家螢かな
○ほうたるや総社の声も好きじゃろな
○ほうたるの光の渦や黒夜神
○ほうたるや笹に光の研ぎし人

夏の浜

○夏浜に横たふ人や氷菓子
○夏浜にあの日の僕と帰りけり
○夏浜に君の乳房を見つけけり
○夏浜に神話の波や押し寄せる
○夏浜や神話の波の押し寄する
○夏浜を切るや大きな花の陰
○夏浜に君の落とした手紙哉
○夏浜に君の落とせり手紙哉
○神々の消えて音なき夏の浜
○投げ捨ててフイルムやありし夏の浜

海水浴

○一本のきらめく旗や海水浴
○男らの見守る空や海水浴
○男らの見守る風や海水浴
○素朴なる木枠の家や海水浴



○手のひらに夏の匂のさがしもの
合歡の花

○浮世画を締めるがごとく合歡の花
○古の美女やくつろぐ合歡の花
○まぼろしの濡れた頬ありねぶの花



○庭先や夏座布団のよろしけれ
○夏座布団とおした人の尻ゆたか
○山寺や夏座布団のよき眺め

昆布狩

○バイトさがす北の浜なり昆布狩
○美しき目蓋や閉じて合歡の花
○美しき目蓋にしめて合歡の花

昼顔

○昼顔や少女の通るおちょぼ口
○旅先に昼顔のある通り道

夏暖簾

○夏暖簾証やけふも人の声
○夏暖簾押され故郷やしのばるる

夏の夜

○磯浜に蛸もゆらるる夏の夜

西瓜

○丸盆に冷やし西瓜やおかれをり

向日葵

○向日葵の大地の子たる証哉
○向日葵やそぐ風の下あぶらぎる
○向日葵や去りゆく人の影もなし

蜜豆

○みつ豆の半透明や賽をふる
○みつ豆の僧や見惚れて帰るなり
○みつ豆の僧やたれかに見惚れたり
○みつ豆や絵馬に願いが叶う時
○みつ豆に可憐な花や咲いてをる
○あんみつの雨にぬれたる石碑かな
○みつ豆にみくじを引いて帰りけり
○みつ豆に大枝振りの古刹哉
○みつ豆に花も散るなり御朱印帳
○みつ豆や御朱印まつと書いてみる
○あんみつや主役あらそふこともなし
○みつ豆や部屋着の女おもひけり
○餡蜜の豆や昔の音ぞせり
○みつ豆の愛してやまぬ僧や去る
○みつ豆の僧去るあとの美しき

浴衣

○浴衣着にはじめて呉れた指輪かな

百合の花

○不器用な眼差しむけて百合の花
○目に止めて涙のごとく百合の花

◯暑き日に手や故郷に深き皺

五月雨

◯ふるさとや息五月雨に手をにぎる
◯五月雨や二代目なでる聴導犬
◯五月雨に君やこゆらん生駒山
○五月雨に亡き愛猫の首輪かな
○五月雨に亡き愛猫のことばかり
○五月雨に思いの募る首輪かな
○梅天に髭や落ちたり鏡猫
○長梅雨に気を揉ませたる猫の足

夏草

○夏草に首輪ゆるると背くらべ

ダリア

○明るきはダリアの花とおもふべし

夏座敷

○猫耳に何風わたる夏座敷
○猫耳に何や渡らん夏座敷

朝顔

○朝顔に悲しき人の姿かな
○朝顔の忘れてつゆの化粧かな

夏野

○一人ゆき友の声する夏野かな
○窓枠に頬つき抜ける夏野哉
○夏の野や月日に寄するかぎりなく


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季語
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季語仕分け 8
夏の月

○たる酒のゆられて波や夏の月
○松島や龍の子となり夏の月

夏の海

○住吉の酒やゆられて夏の海
○ダイブするマルコポーロや夏の海



○摂津より風やゆられて夏の酒
○摂津よりゆられつ波や夏の酒
○ゆられたる波は摂津や夏の酒
○成田屋の二階泊や夏の風
○夏なれば青春よりみちきっぷかな
○夏くれば青春の波音遠く
○夏なれば窓に冷たき星の峰
○夏なれば胸に張りつく思いかな
○夏の宴島の歴史を歌いけり

夏の宵

○ゆられたる波は摂津や夏の宵

牡丹

○ただ庭に牡丹のありし思いかな
○ぼうたんの片付け終えぬ人の声

田螺

○遊行柳田螺に月の光かな



○松島や朝楊貴妃に春もたれ
○松島や楊貴妃春にもたれたる

夏草

○判官の風や関行く夏の草

向日葵

○向日葵やパスタの風の偉大なり
○向日葵やパスタの上も支配され
○向日葵や知らなき街の風夕べ
○向日葵や誰もが知てるさんぽ道
○向日葵や空に吸いつくさびしさよ
○向日葵や投げ捨てられて油かす

母の日

○母の日や膝を伸ばして夜の星
○母の日や膝を伸ばしてこぐま星
○母の日や膝に枕のこぐま星

雨蛙

○雨蛙桃色となる瞳かな
○雨蛙都会の雨の待ち合わせ
○雨蛙埋まらぬ席の悲しさよ
○やはらかにまちたる人や雨蛙
○金杯に雫や入れて雨蛙

○嫌々と駄々をこねたる雨蛙
○己知り喉やしきりに雨蛙
○さびしげに竜の瞳や雨蛙
○金色の器用に指を雨蛙

青蛙

○商談の時や過ごせり青蛙
○フルーツパフェの思い出や青蛙
○箔銀の落とす泪や青蛙
○青竜の瞳を持つや青蛙
○金銀の掴む滴や青蛙
○一杯の香りの席や青蛙
○一杯の継ぐ人あるや青蛙
○青蛙大学生の来ない店
○通学のレトロな店や青蛙
○教授らの愛する店や青蛙
○あの人のガトーショコラや青蛙
○青蛙東京といふ金細工
○青蛙本町通り宿りかな

噴水

○噴水や濡らして夜の大理石
○噴水の広場に落ちて歴史かな

紫陽花

○インスタにあじさいの花載せにけり
○紫陽花や大坂をちと離れけり
○紫陽花やヨガの帰りに見ていたり
○紫陽花や瞳の中を全反射
○紫陽花や重臣たちの万華鏡
○紫陽花や映画の中の散歩道
○紫陽花やブログの記事を歩くほど
○紫陽花や踏切り君にキス手前
○紫陽花や見れば娘の誕生日
○紫陽花やぜんざい雨も降りてをり
○紫陽花や傘の忘れた甘味堂
○紫陽花に胸も躍りし雑貨店
○紫陽花にギフト選びの女哉
○紫陽花や地図は電子の串団子
○紫陽花やベーグルパンの女旅
○紫陽花やショーケースには浜の影
○紫陽花やショーケースには恋変化
○ショーケース紫陽花道のゆく電車
○紫陽花やショーケースには由比ヶ浜
○石段の紫陽花ぬれて猫の髭
○紫陽花やぬれて女の御朱印帳
○紫陽花や御朱印帳がかわいいよ
○紫陽花や八雲神社に祈る女性

ビール、麦酒

○下町の焼き一筋にビールかな
○身も知らぬ人や今宵もビールかな
○チョーカーを締めてふらりと麦酒かな
○くちびるで麦酒の泡や子削ぎとり
○会釈した人の隣でビール飲む
○応援の片手を上げてビールかな
○勝利してカウンターまで麦酒かな



○何事もなき夜に放つ蛍かな
○手の螢君の手に洩る明かりかな
○ほうたるよ未来に洩るる明かりかな
○手の螢の恋や始まりおわりかな
○広げると螢や照らす運命線
○広げると螢や消えて運命線
○ほうたるの消えて記憶の中に居る

蜜豆

○みつ豆や深海となり甘味染む
○みつ豆ややさしき海の甘味染む
○みつ豆と田舎しるこを頼みけり
○みつ豆や観音様のお膝元
○みつ豆や優しき匙の女の子

白玉

○白玉や甘味の層に浮かびをり
○白玉や甘き光の層の上
○円文字にただ白玉と書いてをり
○円文字に白玉風の通りけり

瀑布、瀧

○離れゆく瀑布の風を聞くばかり
○上書きの瀑布の声を聞いてをる

清水

○唇をこぼれてぬぐう清水かな
○唇の谷間落つる清水かな

心太

○心太祈りのやうに食ぶ女
○心太乳房を吸うている児哉
○一周し心に残る心太

五月雨

○五月雨に思いを寄せるゆとりかな
○五月雨にビーフカレーを作りたり
○五月雨や青春といふ待ちぼうけ
○五月雨にただつくねんと集めたり

夏の星

○夏星やタワーツリーもレモン色

蝸牛

○蝸牛東京や雨午後一時
○午後三時東京雨のかたつむり
○蝸牛店のタルトも焼上がり
○タルト焼けて店のドアおす蝸牛
○蝸牛一本道の銭湯屋
○蝸牛面接官にむすめあり
○蝸牛洋書と店の片隅に

休暇明け

○休暇明けまつげや上に向いてをり

メロン

○両手にて既にメロンや熟したり
○美しき白にメロンの磨きかけ
○美しき白にメロンや楽しめる



○裸子やぽちゃぽちゃとして白き珠

日焼

○日焼けした跡に女の香りかな
○夏風邪や後ろの人も夏景色

日傘

○日傘して東京ひとりさんぽかな
○日傘して青空東京さんぽ道

打水

○打水の女の脚の締まりかな
○打水や尻の締まったふくらはぎ
○打水の尻やながれてふくらはぎ
○打水やビルの間に長き股

夏料理

○美しき女の人や夏料理
○青竹に指の長さや夏料理
○濃い色に酸味外せぬ夏料理

水着

○水着ビキニ女心や水の中
○初ビキニ着けて隣にゆく嬢や
○撮影し答えを求む水着かな
○父知らぬ男ビキニや見せにゆく
○両親に断りもなく初ビキニ
○あと少し叱られさうな水着かな
○母娘ビキニついて話かな
○父ばかりにやけてさうな水着かな
○極楽や水着の中に迷いこむ
○ワンピースそれも賑わう水着かな
○幼児の賑わう町の水着かな
○ワンピース見知りの町の水着かな

青田

○東京の手土産持って青田道
○駆けたるや不良な彼の青田道
○不安なるいつも不良な青田道
○冷やし中華神妙にして待てるもの



○まつしろな太陽を手に泉かな

夏祓

○黒幕を討伐せしめ夏祓

シャワー

○答えたくなきこともなくシャワー浴
○東京の部屋で静にシャワー浴ぶ
○あの人の腕にふれたやシャワー浴ぶ
○娘らの清きくちびるシャワー浴ぶ
○逞しき身体の人やシャワー浴び
○引き締まる身体の人やシャワー浴び
○人の彼と会話のあとのシャワー浴ぶ
○学校の帰りのむすめシャワー浴ぶ
○学校の帰り黒髪シャワー浴ぶ
○黒髪を垂らし帰宅後シャワー浴ぶ
○親友に借りた本読みシャワー浴ぶ
○文章を覚えてしまうシャワー浴ぶ
○そこばかりなんども読みてシャワー浴ぶ
○お隣の彼の帰宅やシャワー浴ぶ
○小説の一節に酔いシャワー浴ぶ
○閉じられた母の雑誌やシャワー浴ぶ
○少年の締まった尻やシャワー浴ぶ
○思春期の黒髪長きシャワー浴ぶ

砂日傘

○砂日傘父がはしゃいで肩車
○砂日傘白浜ながく青い海
○砂日傘楽園という夢の旅
○島々をめぐるグルメや砂日傘
○砂日傘神の奇跡を信じてる
○山登り父母の見た記憶かな

登山

○登山靴泰平の世の明りかな
○登山靴時も崩れて夜明なり
○登山靴天下の幅に似たりけり
○登山道倭はいかに雲の上
○登山帽残した人のインチ知る
○登山靴倭は令和気分かな
○登山靴めでたき倭見上げたり
○登山靴倭いかなる雲居かな
○登山靴倭は遠く雲の上
○登山靴倭は遠く海の上
○あけぼのや塊つかむ登山小屋
○登山小屋見わたす山の名前かな
○登山小屋遠景を背にもてなされ
○コーヒーのカップを望む登山小屋
○ランタンの心の色や登山小屋
○フラスコに星を詰めたり登山小屋
○星空ややさしく閉じて登山小屋
○手を胸に夜空をめぐる登山小屋
○星の神神話をおもふ登山小屋
○やはらかくそれぞれ過ごす登山小屋
○染みついた傷や柱の登山小屋
○火の番のごとくや時を登山小屋
○登山靴制約もあり自由なり
○登山靴散りばめられた星の山
○登山靴自由も闇の月の山
○登山電車百名山のひとつかな
○切り取りて登山電車の眺めかな
○雲に入る登山電車や鳥の声
○目に峠主峰ながるる登山小屋
○標識に癒されたるや登山道

夏館

○気に入りのカメラや部屋に夏館
○気に入りのカメラに好きよ夏館
○静寂を約束せしむ夏館
○気に入りの指輪の穴や夏館
○夏館ビーチに人の影あらん
○農園の管理とどいた夏館
○夏館光の洩れぬ恋の色
○貝殻の飾り推したり夏の雲
○植物の手入れや花も夏館
○王族の花もありけり夏館
○空間の計算された夏館
○夏館大人の距離の調度品
○整然と家具や置かれた夏館
○天蓋のくくられてをり夏館
○夏館ライスガーデン直行便


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季語
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季語仕分け 567
夏の空

○カンヴァスに寄りかかりけり夏の空

瀑布、瀧

○大瀑布時やいつぞの如くなり
○大瀑布とじれば皮膚に物書いて
○大瀑布とじれば皮膚に物心

白玉

○白玉や開け放たれて風の音
○白玉や開け放たれて吹きにけり
○白玉や開け放たれて風のはれ
○白玉や開け放たれて風も石も
○白玉や開け放たれて天に風
○白玉や開け放たれて風とのみ
○天上の氷白玉匙のなか
○坪庭に氷白玉飾りけり
○風のみの氷白玉すがすがし
○白玉や開け放たれて風と青
○白玉や開け放たれて風深むし

烏瓜

○秋入学銀河鉄道澄みわたる
○新しく期待のこもる烏瓜



○お守りの魔法のような薊咲く
○西洋の城の守りや薊咲く
○薊花命の声を聞いてをる
○薊花機械工学ひらめけり
○薊咲くオリーブ浸る窓辺より
○白あざみあたらし僕の共和国
○尖塔の雲の白さよあざみ咲く

春泥

○春泥に重なる鉢の新芽かな

新芽

○なにごとも春に浮かべる新芽かな
○いろいろと春に浮かべる新芽かな
○さまざまに行春に見る新芽かな
○さまざまに春を浮かべる新芽かな
○行春にさまざま浮かべ新芽かな

新樹

○きんたろう飴の如くに新樹かな

若葉

○思ひ出すあの頃よりの若葉かな
○さまざまな人行く街の若葉かな
○若葉手にうどんがええと東大寺
○つく鐘や若葉にうずむ春日山
○桃太郎をつつみて浮かす若葉かな

復活祭

○はじけとぶ明るき色の染卵
○染卵記憶の中の森をゆく
○それぞれの命の上に染卵
○野の中の教養となり染卵
○しずかさや野に美しき染卵
○それぞれの個性を映す染卵
○空色や水色もあり染卵
○空に飛ぶ命のごとき染卵
○染卵顔やピンクの女の子
○女の子耳はピンクの復活祭
○青空に籠いつぱいの染卵
○開きたる家族の庭や染卵
○復活祭大好きな子の隣かな



○白藤や近くの石碑くさのかげ
○藤の花しかとあれこそおぼつかな
○大和路の山の辺そして藤の花
○石塔や怨みを残し藤の花
○白藤や飛鳥の君もそでをふり
○白藤の風にあれこそ大和川
○白藤の風にあるらし大和川

牡丹

○中将の姫や北魏の白牡丹
○白牡丹囲みて薬師如来座像
○白牡丹はがれて紅や絹の道

薫風

○薫風に自分の色の教えけり
○薫風にペダルや外し浪の音
○風薫る開いて彼の手紙かな
○浪音のストレス消えて風薫る
○薫風や藍色となりながれ落ち
○薫風に藍の絞りをながめたり
○薫風に無くした彼の手紙かな
○薫風に浪音だけを聞いてをる
○薫風をパーツに分けた工学家
○薫風に人それぞれの悩みかな
○薫風を背におさえたり彼の胸
○薫風やワルツのごとく散歩せり

山吹

○山吹や奇跡と呼ぶにふさわしい
○山吹に抱かれ舟を漕ぎだせり
○山吹に抱かれて立つ神仏
○山吹に融合されて花となる
○山吹や夢に墓標のごとくなり
○山吹や大和絵となり控えたる
○山吹や日本画のごとく向かい合う
○山吹や夢の如くに巡りたる
○山吹のあかりの中の盛かな
○山吹や月のごとくに風の中
○山吹やとくりのような大和美女
○山吹に満つヴィーナスの姿かな
○山吹のあかりや宿にねむりつく
○水面ゆれ山吹散りて色となす
○水面ゆれ山吹日本うつしけり
○山吹や倭の美しき水の音
○山吹や曼荼羅を背に鹿のゆく
○山吹や観音立像あるかなり
○山吹に風神雷神ながれ追う
○山吹や放たれた間に満ちてをる

をだまき

○をだまきや折り紙小物ごとくなり
○をだまきにおとぎの寝台列車かな
○をだまきにおとぎの寝台列車ゆく
○をだまきやおとぎの列車灯すなり
○おとぎの国抜けて星降るをだまきの花
○をだまきの駅を抜けゆく列車かな
○をだまきやおとぎの国の旗ゆれる
○をだまきやおとぎの顔に一滴
○妖精の列車に揺れてをだまきの花
○をだまきやティーポットからソーサまで
○をだまきやティーポットより顔を見る
○をだまきやティーカップよりおとぎの児
○をだまきの花ティーカップより少女かな
○春の夜に彼の手紙やおそらくは

卒業

○卒業やブロンズねじれ美しき
○卒業にパンドラとして描かれる

山葵

○まぶたより香気の浮かぶ山葵かな
○山葵田をながむればほれ山と青

芥菜

○芥菜の小鉢に月の出る夜かな
○芥菜の膳に一箸おもひまし

菜飯

○王様のなにより好む菜飯かな
○すぼまりし華瓶の艷に菜飯かな

シクラメン

○バレリーナ構えて優雅シクラメン
○劇場にその花有りしシクラメン
○男性のひかえてゆかしシクラメン
○円は線をたてに祝賀のシクラメン

端午

○書物手に緑輝く端午かな
○書物手に緑の中を端午かな
○せしめたる緑のゆくは端午かな
○声合わせ背負う緑の端午かな
○寺子屋の背負う大樹に端午かな
○学堂に声合わせたる端午かな
○手に緑に空に書物の端午かな

吹流

○牛若や金時べんけ吹きながす
○先陣の平和となるや吹流し

武者人形

○武者人形ばばや家にて鬼瓦
○武者人形家鬼瓦おわします
○神功皇后幟や立てて武者人形
○美しき神功皇后武者姿
○武者人形神功皇后美しや

初節句

○故事を知り菖蒲に我も初節句

菖蒲

○故事を知り菖蒲も咲ける重五かな

鍾馗

○町町ににらみを利かす鍾馗かな
菖蒲葺く

○屋根瓦風通りけり菖蒲葺く
○菖蒲葺き童も空を見上げたり
○疾病のねがふ粽の風や解く



○姉様の泪のみゆるちまきかな
○先駆けて防ぐねがひの粽かな

柏餅

○屈原やこれが日本の柏餅
○屈原の楚辞を買ひたり柏餅



○春秋戦国時代幟を立て
○神功皇后幟や立てて大石の上
○先陣の平和となるや鯉のぼり
○戦陣の風に平和の鯉幟
○ゆつたりと背やふくらませ鯉のぼり
○五月鯉社も見えて二三本
○五月鯉みどりに幅を利かせたり
○五月鯉緑の中を悠々と
○いそがしく回る柱の鯉のぼり
○弓なりと言わぬはまでも鯉のぼり
○蒼天に色をつけたり鯉のぼり
○空に川緑の中の鯉のぼり
○鯉のぼりみるは自然のちからなり
○かこつけて武家のむすめや鯉のぼり
○かこつけて娘の庭や鯉のぼり
○柏餅女の家にもらひけり
○鯉のぼり太く大きく女絵師
○鯉のぼりかかれば洒落の女絵師
○鯉のぼりかかれば恋し浮世かな
○版元の江戸にかりねや鯉のぼり
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季語
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季語仕分け 4 ★2021年はもっとよくなるやうにやってマスク^^ ねむい^^^
一人静

○あと追いし姿いづこや一人静
○あと追うや一人静といふ童
○垂衣の夕べに見たか一人静
○垂衣の花穂やかざし一人静
○交わりを拒むや如く眉掃草
○垂衣の無垢と使えし一人静
○侍女の待つかえらぬ人や眉掃草
○とき経ちて一人静と人やいう
○今もなを佇む一人静かな
○君の名を思いつづけて一人静
○青い海のごとくに空に一人静
○魂の思ひはすでに一人静

シクラメン

○青の壺の如くに色をシクラメン
○美の色を尊重やせりシクラメン
○祭壇のごとくに息吹くシクラメン



○囀や割らぬは王の青の壺
○囀や医学の森を意識せる
○囀や医学の位置を意識せり
○囀や医学の声を振り返る
○囀や俳句の森のルネサンス
○囀や裁きを受ける人の群
○囀に裁きや受ける無関心
○囀に咎めの森や最上層
○囀に咎めの森の人となり
○囀に時代のくれた可能性
○囀に交わす手紙の受難かな
○囀に愛や手紙の裁きかな
○囀の肉体となる樹の化身
○囀の眼差しとなる長寿杉
○囀に眼差し向ける長寿杉

竹の春

○竹春を囲んでをるや野の仏
○竹春にらしくたたずむ野の仏
○竹春や空に穴あき伸びやかに
○竹春の命の節やしつかりと
○竹春や日本美術に入りけり
○竹春に座禅やけふも閑なり

竹の秋

○静寂に命はぐくむ竹の秋

新樹

○東京をでこを広めに新樹かな
○東京や新樹の中で待ち合わせ

新緑

○新緑や抱えてビルの空の上
○新緑や抱えて街にプロポーズ
○新緑を街に抱えてプロポーズ
○新樹まるでわたしの中のロケ地かな
○新緑や気になる場所を調査済
○新緑やおしゃれな彼の自転車で
○新緑の風に押されて街めぐり
○新緑や荷物はカメラひとつなり
○新緑にはじめて暮らす街にゆく
○新緑に私と付けた場所のこと
○新緑に塩と甘さの持帰り

新茶

○一枚の敷物上に新茶かな
○丁寧に読とく緑新茶かな
○その人の茶碗の如き新茶かな
○緊張と温和とりなす新茶かな

春の夕焼

○春茜あそび疲れて花の影
○春夕焼しつとり染まる花の影
○春の夕焼書店をあとに三両目
○春茜中吊りを背によい感じ

草餅

○草餅やドラマで撮影したあたり

行く春

○行く春に流行り病のいろの曇
○行く春に流行り病の送り人
○行く春に雪はさいごの手の中に
○行く春に青いひとりの焔なる
○行く春に青くみどりの雫かな
○行く春にきのふのけふの波の音
○行く春に植物圏の匂いかな
行く春に夜は気圏のあめのゆき
○行く春に乾いて命おちてをり
○行く春に命の去りてゆく日かな
○行く春にふり返りせぬ命かな
○行く春にふり返りせづ人死ぬる
○行く春に姿かたちや人死ぬる
○行く春に手を振る人の理想郷


○国際に富みしアートや春の菓子

踏青

○踏青にならびたてたる頭かな
○踏草や洗いたてたる好ましき

磯遊

○鳥の尻うごいてをるや磯遊
○海神の浜に手をつき磯遊

野遊び

○野がけして姫や化けたる山の神
○野遊や太陽神の羽生える

雲雀

○旅びとや東京雲雀ななめ読み

雀の子

○雀の子いまから何処に寛永寺
○雀の子おみくじのぞきみて帰る
○新しく店やオープン雀の子

苜蓿、クローバ

○馬の尻脚も太くて苜蓿
○幸せを呼ぶや馬にも苜蓿
○美しき南部馬よと苜蓿
○ずんぐりと民謡や聞き苜蓿
○美しき少女の瞳苜蓿
○花や摘み器用な不思議苜蓿

紫曇英

○まといたる農夫の空に紫曇英かな

春昼

○春昼になれぬの言葉の入りけり
○春昼になじみの言葉入りけり
○春昼に頬杖ついて参考書
○春昼に電車の窓やながれけり
○春昼に気になる人の声やする

木の芽和

○関東に一休みして木の芽和
○房総の海も近くに木の芽和

亀鳴く

○亀鳴やむかしながらに焔のゆれる
○亀鳴やまんまるとした月の日に

春の月

○うつむける人のまつ毛や春の月

春時雨

○テーブルに花瓶の浅く春の時雨

初蝶

○初蝶や三角屋根はねこの家
○初蝶や水彩筆の如くなり
○初蝶や曇はいささか多めなり
○初蝶や曇は次第に抜け落ちて
○初蝶や家具はイタリア調度品
○初蝶に表装清き挿絵かな

春の波

○やはらかにまたそのうへに春の波
○透過して際やはらかに春の波

○春の波に少女の声のひねもすかな
○春の波に少女の声や飛行機ゆく

春の海

○春の海まつたりやがて線となる
○春の海の光の砂のばかりなり
○春の海に電車も空も吸はれたり
○くつきりと線となり得ぬ春の海
○富士までも桃色となる春の海

桜蘂降る

○釣堀に思いの帰り桜蘂降る
○桜蘂降るショートカットの背中かな
○桜蘂降るレンズに細き指の人
○桜蘂降る被写体を待つ女かな
○桜蘂降る最近見つけた古着店
○桜蘂降る大学近くの待ち合せ
○桜蘂降る居酒屋ふたり男飲み


残花

○釣糸に思いの残る桜かな
○深夜まで食のおいしい残る花
○古書店や徒歩数分の残る花
○先輩と呼んでほほ笑む残る花
○先輩と止めてほほ笑む残る花
○初恋や指先ふるる残る桜
○初恋や廊下の窓に残る桜
○シャッターを君とふたりで残る花
○シャッターに君をとめたり残る花
○焼き菓子と別れた君に残る桜
○バーガーを長い歴史や残る桜
○燻されたビルや鏡に残る桜
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季語
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季語仕分け 3
桃の花

○大陸の風振りわけよ桃の花
○桃の花しずくを一つ都人



○そのものが苺に花や陽の光
○ならびたる苺に恋をする子かな
○ならびたる苺の花に思ふかな
○赤々と苺や花を携へて
○鈴なりに苺や花をたずさへて
○太陽に思わせぶりな苺かな
○いつくしみ苺に花のワルツかな
○王妃まつ苺ひとつが化粧箱

春眠

○春眠や千年の夢まだ醒めぬ

桜蘂降る

○桜蘂降る一冊の帰り道
○桜蘂降るコーヒーにあしたかな
○桜蘂降る本屋帰りのお気に入り
○桜蘂降る本屋帰りや坂の上
○桜蘂降るきのうのあった嫌なこと
○行く人や探し物あり桜蘂降る
○疲れた日に探し物かな桜蘂降る
○PCに捜し物あり桜蘂降る
○コーヒーに頬杖ついて桜蘂降る
○プレゼンに気になる人や桜蘂降る
○先生と呼び止められて桜蘂降る
○東京の身近な場所に桜蘂降る
○ペアリング犬の散歩や桜蘂降る
○思い出の猫の写真や桜蘂降る
○桜蘂降る風大空の下で
○桜蘂降るや風大空の下
○桜蘂降るどら焼きの帰り道
○桜蘂降る花屋のまえを通りけり
○桜蘂降るブルーネイルやおすそわけ
○桜蘂降る古いアパートきみの部屋
○トロフィーに桜蘂降る教師かな
○桜蘂降るなじみのあんパン屋のまえ
○桜蘂降るなじみの店やあんパン屋
○桜蘂降る包まれながら谷中かな
○桜蘂降る西新井大師の人と結婚したと聞く
○桜蘂降る西新井大師の人と結婚したと聞く日かな
○近しき人や何もわからづ桜蘂降る

土筆

○筆箱に袴もはいた土筆かな

○ペン立てにカーテンゆれて土筆かな
○童らの頭ばかりのつくしかな
○母の手の握りて消えた土筆の子
○母の手の握りて消えた土筆かな
○つくしんぼ握りて消えし可笑かな
○恐ろしくつくしんぼ突き可笑かな
○つくしんぼみんなお風呂に入ります
○つくしんぼお歌うたえぬバラバラに
○つくしんぼ死んだお虫の墓守よ



○ぜんまいの月に綿毛をぬぐ夜かな
○ぜんまいの月夜に闇も丸くなり
○憂いたる闇ぜんまいの星早し
○憂いたるぜんまいの星早しかな
○憂いたる闇ぜんまいの星話

朧夜

○朧夜や命の鐘ののみならず
○朧夜や命の音ののみならず

蜃気楼

○大陸の仏や乗せて蜃気楼
○あれが遥か倭の国か蜃気楼
○勾玉の横顔有りし蜃気楼

蕗味噌

○蕗味噌をひとまづは置き思うかな
○蕗味噌や薄きガラスのみぞれ酒
○蕗味噌やとつくりの首いただきます
○蕗味噌やとくりの首をかたむけて

田楽

○田楽の虜になりし男かな
○田楽の徹底リサーチしています
○田楽や落ち着きのある腕時計

三葉芹

○何事も三葉の如く落しけり

独活

○山独活の身体を洗い堪能す

菜の花

○菜の花や峰に花咲く玉子焼き
○菜の花や出会った頃の久しぶり

辛夷

○新しき期待のこもる辛夷かな
○君見ゆる坂より少し辛夷かな
○新調の陶器を飾る辛夷かな



○艶やかに桜の下を通りけり
○山桜先帝の声聞こえたり
○山桜消えたる花の古木かな
○山桜精霊消えて音もなく
○花の宴袖あでやかにながれたり
○花人の着物の袖もながれけり
○花茶屋に見知りの人や帰りけり
○呼び止めて昔の人や山桜
○さびさびと憂いの中を桜人
○清き空水のながれに桜かな
○清き空に命をかざす桜かな
○音もなく妖しくかざす桜かな
○なにかしらいわれやあるか山桜
○約束の駅に待ちたる遅桜
○約束の駅にもたるる遅桜
○枝垂れたる桜の前に女学生
○いま行こう電車にゆれる桜かな
○忘れられない島々生きる桜かな
○通り抜け都会の中に桜かな
○乳液を下げて近くに桜かな
○空海に君のとけあう桜かな
○海空に君のとけあう桜かな
○海と君のとけあう空に桜かな
○君を待つ空にとけあう桜かな
○ひとり宿に抱かれるように桜かな
○ただ波をしづかに目指す桜かな
○ただ波をしづかに君を桜かな
○坂道をたのしむ君と桜かな
○坂道と手を振る君に桜かな
○たつぷりのあんこをのせて桜かな
○東京も昔ながらの桜かな
○20時の東京もまた桜かな
○大石もまたやつてきて桜かな
○とりあえずみくじを引いて桜かな
○田園にひときは目立つ桜かな
○田園にてつぺん白き桜かな
○見なれたる猫の尻にも桜かな
○さよならと桜の花を目指したり
○寄り添いて暮らしてをるは桜かな

散る桜

○世の絶えて映るはけふの散る桜

チューリップ

○チューリップ技術を求め誇らしげ
○チューリップ技術を求め誇らしく
○チューリップ調査を求め研究す
○原種のチューリップ我が地方より
○原種のチューリップ貴族に請われ貰はるる
○原種のチューリップポーズや決めて美少年
○原種のチューリップ焼き菓子を乗せティータイム
○原種のチューリップ彼女の好きなプチタルト
○チウリプや傘に帽子を購入す
○チューリップ傘に帽子を購入す
○チウリプや外れて空を落しけり
○チウリプや帽子こよなく愛す人
○チューリップ帽子こよなく愛すかな
○チューリップ靴は細身のブランドで
○チューリップなにかと靴が欲しくなり
○チューリップおしゃれは軽くさりげなく
○はき心地よくておしゃれなチユリプかな
○はき良くて革や老舗のチューリップ
○少しばかりゆとりの靴でチューリップ
○靴ひもやハミング軽ろしチューリップ

残花

○残桜に教師のとめる廊下かな
○長廊下とめる教師や残る花
○残桜にひとり教師や体育館
○図書館に我の忘れし残る花
○図書館にたれ残したる桜かな
○残桜に部室の鍵や科学室
○スポーツの仲間や胸に残る花
○彼とまだ親しくなれづ名残の花
○残桜に主の消えた顕微鏡
○水槽に先輩とあり残る花
○自転車に化石や入れて残る花
○標本に並べて出たる残る花
○自転車に後輩とゆき残る花
○先輩やそのままと書き残る花
○靴箱に押し花ありし残る花
○近し人何もわからず残る花

花疲れ

○よろこびのブレーキかけづ花疲れ
○夕電車外に風あり花疲れ
○東京の土産となりし花疲れ



○鯛飯をほつくりほぐす杓文字かな
○鯛飯やほつくり春をほぐしたる
○鯛飯の皮に春曳く男かな

桜鯛

○幾億の鱗や有りし桜鯛
○幾億の鱗舞ひ散る桜鯛
○包丁の刃や水わたり桜鯛
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季語
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季語仕分け 2

春の水

○春水や光の鱗ごとくなり

猫柳

○もの思う光の綿や猫柳

猫の恋

○経典の番忘れたり猫の恋

いぬふぐり

○いぬふぐり君待つ駅や昼の星

白魚

○白魚や両国橋の空の雲
○白魚や両国橋の雲のゆく
○白魚や両国橋の東空
○白魚や両国赤く東空
○白魚や両国橋の雲走る

春光

○春光やとけて幼き気配あり
○春光やとけて十四の気配あり
○春光や放ちとけたる十四才

片栗の花

○片栗の花白山に呼びかける
○片栗の花峰ありてものおもふ

若芽狩

○冷たさや柔剛にして若布狩

木の芽

○木の芽風かくれて夜の新しき

亀鳴く

○亀鳴くや古ほろろ昔より



○朧夜にまんまるとして目覚めたる

春の星

○大熊や少年の日の春の星

佐保姫

○佐保姫やまるくて眉を流したり
○佐保姫やまるくて眉を染めかくる
○佐保姫やまるくて眉をおもはるる



○雛菓子や咳する母の枕元
○雛菓子や包みて母の枕元
○雛菓子や願いの開く包かな
○雛菓子や供えて神の薬草

春眠

○春眠や風の子供に借らるる

春の闇

○春の闇心の空や出るまで

花曇

○手の中のぬくし卵や花曇



○湯すてて蕨の見ゆるお里かな
○湯すてて蕨の見ゆるわが家かな○美しきかかる蕨の緑かな
○古の森を抱えし蕨かな
○古の蕨や音になりにけり

○蝶ひらひら五輪の風や君の声
○くつたりと取りこみてまた春の波
○長閑さや小さな虫の世界なり
○春暁や古森のはじめたる
○春暁や古森に深きもの
○春暁や古森に帰りたる
○春暁や古森のささめたり
○いにしえの春の暁聞こえたる
○春暁や古森も雨の中

種撒

○花種蒔く独身男学びたり
○飯くふて花種蒔きし男かな



○昔日の知ると知らずに春かなし
○草の上春のことばをさがしけり
春愁

○春愁にしだれて深き蕾かな
○春愁に流れは糸の故郷かな

雪崩

○幼さの夜におもいける雪崩かな
春の燈

○春の灯のLEDや夜の雨

春泥

○春泥に友の声する今しがた
○春泥や都会の庭を見積りて
○春泥の庭に都会の兆しかな

春暁

○春暁や足音だけが白くなり
○春暁やわれまた入りて引かれたり
○春暁や大河になにものたるあるや

啓蟄

○啓蟄や喉うるおして旅仕度
○啓蟄や一節を読み昼の星

春雷

○春雷や鼓膜も我を覚えけり
○春雷に親しき人の帰りかな
○春雷やカップの穴の内に消ゆ

鰊曇

○この大地鰊曇の暮らしかな
○この大地見なれて鰊曇かな



○手の中の深きみどりや韮の風

鳥曇

○頬杖の見えぬ星なり鳥曇
○頬杖の佐渡にかかりし鳥曇

春の虹

○頬紅のごとくに消ゆる春の虹
○見つめ合う春の虹なり如くなり
○初虹や市井に人も多くなり
○春の虹枯木に花を咲かせませう
○春の虹田舎にとけて呼び覚ます
羊の毛刈る

○羊の毛刈り峰々に皆の声
○羊の毛刈り腕組みて腕や濃し
○羊の毛刈り大空にもたれたり
○羊の毛剪りなだらかに曇のゆく
○羊の毛刈り人びとの曇の中
○美しく羊の毛刈る男かな

鳥雲に入る

○鳥雲に入る人びと暮らしの中
○鳥雲に入る後悔のうねり哉
○ウエディングケーキあり鳥雲に入る
○青い瞳黒い瞳や鳥雲に

春の土

○クリストの突き刺す鍬や春の土
○雷の剣に座りて春の土

春光

○春カーテン光や集め想いけり
○春カーテン光や集め想いけり

雪の果

○雪の果遠くに犬の散歩かな
○朝に待つ君の知らせや名残雪
○雪の別れふるさとの駅また踏まぬ
○雪の終放たれてゆく心かな
○雪の別れ恋した人や都会より
○雪の別れ恋した人やビルをゆく
○雪の別れ中学校歌見づに君
○雪の果学舎に立つ二人かな


勿忘草

○なんという花というたや勿忘草
○礼拝のむすめの摘みし勿忘草
○いちばんの近くの村へ勿忘草
○チーズ量る女の店や勿忘草
○大天使舞い降りゆれる勿忘草

桜餅

○さくら餅あのひの空の帰へりかな

風光る

○予知したるあの子の恋や風光る
○スカートの中や大きく風光る

をだまきの花

○をだまき花師を求めゆくむすめかな
○をだまきや謎に包まれ宿をとる
○をだまきや理想の旅をめぐりたる
○をだまきや離れて街を尋ねたり
○をだまきや離れて街の見えてくる
○をだまき花離れて街の記憶かな
○をだまきや都会を離れ記憶なり
○その人の小径を縫つて苧環の花
○その人の記憶と罪や苧環の花
○をだまきや記憶となりし罪となり
○をだまきの花見送る城の記憶かな
○をだまきに宿りし庭の記憶かな
○をだまきや産業革命開きたる
○産まれたる息子の朝にをだまきの花
○をだまきやその白肌に見返へたり
○をだまきや足跡を追うむすめかな
○趣に満ちたやしきの庭にをだまきの花

菜の花

○バイク停め菜の花たるやこんな日は

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季語
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季語仕分け1★2020〜1

初雪

◯初雪やあなたは何をしていたか



◯囀やちいさな森の花束よ

冬銀河

◯くれないの落ちて昼間の冬銀河



◯何もなく大陸までも翔る鷹
◯鷹翔て群雄たちを目指したる
◯鷹の目や天下を狙ふ天の時
◯群雄の上に蝦夷より鷹来る
◯鷹の目や人生をただ幾ばくぞ
◯大空や群雄鷹の目を留める

天の川

◯黒板やひとふきごとに天河



◯囀の抱えて森の手柄かな

大晦日

○大年のながれる音やしずかなり
◯平成の遠くとなりし大晦日
◯大晦日にぎわう街を遠回り
◯大晦日にぎわう街を帰りけり



◯餅くえばいささか腹も膨れけり

嫁が君

◯よそ宅や戻りて来たか嫁が君

元日

◯元日に打てば開ける年はじめ

初明り

◯岩巌押し分けもせづ初明り
◯ぼんやりとほぐれて開く初明り
◯初明りきのふの自分置いてゆく
◯押し分けづ真つ直ぐ先に初明り
初詣

◯岩巌押し分けもせづ初詣

去年今年

◯病なる人も眠りぬ去年今年
◯去年今年めくれば君も勝ちとなり
◯去年今年病の人や手を洗ふ

初電車

◯初電車のって目当ての帰りかな
◯初電車のって目当ての袋かな

四方拝

◯万物の水底となり四方拝

元日

◯元日のコーヒー豆や美しく

雑煮

◯ふたつみつぺろりとたべて雑煮餠

ごまめ

◯この年やごまめを噛んで思ひけり

年賀

◯しとやかに年賀すませし婦人かな
◯足音の聞こえてくるや年賀状

初写真

◯前髪やいくども直し初写真

初日記

◯初日記恋する人を思ふかな
◯初日記恋する人を想ふかな

初鏡

◯柄になく仕草やいれて初鏡

初湯

◯ゆつたりとしづみしりうく初湯かな

海鼠

◯寝ころんで恋にゆらるる海鼠かな

夏の蝶

◯あるそわかおんそわかなる夏の


七草

◯七種や乙女のゆびをこぼれけり
◯源平の市中煮ゆる七草や
◯源平の市中煮ゆる薺打つ
◯七種やアイルランドに船も行く
◯七種や和尚の声に舌を出す



◯薺爪迷信などといふなかれ
◯薺粥煮へて色見のやさしかな
◯薺粥わすれて恋の片結び
◯薺粥わすれて恋の帰りかな
◯俎を雪と染めたり薺かな
◯薺粥この一日に相応しい

若菜

◯若菜摘む郷のことばもみどりかな

成人式

◯成人の日や街並も和のこころ
◯成人の日や街並も和となりて

左義長

◯あかあかと左義長はやす雪の上
◯あかあかと左義長どんと名前あり
◯手の中の火に神様の飾焚く



◯雨の日の雪にかはるか試験かな◯雨の日や雪にかはるか受験生
◯降る雪やあたらぬ言葉こぼしつつ
◯降る雪に照らされてをるテディベア
○落ちぶれて降る雪のつむ刀柄

残る雪

○美しき花もあるとや残る雪

斑雪

○故郷の人さえぎって斑雪かな

春雪

◯春雪や駅にもたれて受験生
◯春雪の真ん中を行く受験生
○春雪や古びた宿を化粧する
○春雪や老舗の宿を化粧する
○春雪やみつめて枠に乱れたる
○俳人の青きころもや春の雪

椿

◯赤い椿ぽとりと落ちて聞くばかり
◯赤い椿なもなき山に落ちにけり
◯さびしさや赤い椿も生きてをり
◯白い椿しずかに声を聞いてをる
○咲き誇り散りしく庭の椿かな
○苔の上散りしき誇る椿かな
○白椿紅の椿と惜しみけり

春の月

◯鍵盤のながるる蜜や春の月
◯春の月四弦五弦や蜜の指

バレンタイン

◯桜花ごとくに消えるヴァレンタイン
◯ミックジャガーごめんなさいとチョコを食べ
◯ヴァレンタインミックの歌や巣箱かけ
◯失恋やニキビの跡のヴァレンタイン
◯手渡すやニキビの跡のヴァレンタイン

涼し

◯更級や涼やかとなる風が吹く
◯更級や涼やかとなる風となり
◯更級や涼やかとなる東京都
◯涼しさや店の硝子の向こう側
◯涼しさや摩天楼より人の群
◯涼しさや船の波きる最上川
◯涼しさや月も高くにありにけり

夏の終り

◯蕎麦処かれこれ夏の終りかな
◯蕎麦湯飲みかれこれ夏の終りかな

受験

◯更級や試験の後の受験生



◯更級に霞める山の蕎麦湯かな
◯更級に霞過ぎ行く東京都

卒業

◯卒業す光や歌の木の下で
◯憂ことや木の下に立ち卒業す



◯活け花や梅一輪も月の中
◯梅一輪病の後を尋ねけり



◯坂道を下り上るや糸桜
◯不二山にこの花咲くや桜かな
◯不二山にこの花咲くは桜かな

春の海

◯嘴を乗せては送る春の海


金魚

◯信じてる金魚はいつも美しき
◯手にふれづ金魚の赤ややはらかに
◯ゆらり落ち心の有りし金魚かな
◯ゆらり背の命の有りし金魚かな
◯掬ひたる命のおもき金魚かな
◯その中に死ぬるや金魚われもまた
◯逃れたる金魚世界の尾ひれかな

金魚玉

◯主なき面影とほき金魚玉
◯道なかの余白となりし金魚玉



◯なにごとの気配のありし柳かな

初音

◯初音きく笹や氷のゆきどころ

春の夜

◯颯爽とアポロの月や春の夜
◯蒼茫とアポロの月や春の夜

◯春雨や積み重なりて恋の色
◯月に山月に海なり大相撲
◯むらさきの明智の旗や竹の春
◯しら梅の息つくあとや紅の色
◯黒富士の背にゆられたり秋の風
◯少年の夜空の旅や夏の果
◯少年の夜空の旅や春隣
◯乗車して夜空の星や烏瓜
◯やぶ入りに夢は涙を残すかな
◯やぶ入や夢に涙の親の部屋
◯湯のわくやいはれてみれば冬籠
◯いま落とす夕日のごとき金魚かな
◯大陸の紅落とす金魚かな

寒椿

◯もろもろの思ひのよぎる冬椿
◯もろもろの残して我を冬椿

烏瓜

◯乗車して星や瞬く烏瓜

菖蒲湯

◯菖蒲湯や緑は谷間に江戸の風



◯虹の輪に出会い頭の会釈かな
◯虹となる出会い頭の会釈かな
◯虹といふ出会い頭の会釈かな

桜貝

◯山風やかくも海には桜貝
◯山風よ遠くにむかし桜貝
◯桜貝高天原のむかしかな
◯木花の咲くや姫なる桜貝

牡丹

◯文士らの牡丹の影や分けいらん

桐の花

◯桐の花まといて船の流れゆく
◯桐の花まといて少女通学す
◯通学の少女や桐の花の中
◯田舎路の電車の窓に桐の花

星祭

◯親友の命の消えて星祭り
◯親友の旅はひとりや星祭
◯親友に資格やなきと星祭

節分

◯豆まきや暮れて畳に音もなき
◯さびしさや一つ掴んで鬼は外
◯節分に役者家紋や枡の中
◯福は内母子とめたる壁の穴
◯福は内かべの穴にも一つかみ
◯福は内壁の穴にも一つ豆

鶏頭

◯さびしさや鶏頭の花清められ
◯庭先の鶏頭空に清められ
◯留守先の恋する色や鶏頭花
◯さびしさや清めて庭の鶏頭花
◯庭先に青空高く鶏頭花
◯庭先に掃かれそびえる鶏頭花



◯柿くうて昔いわれを思いけり

埋火

◯埋火や戦争のこと聞いてをる

長き夜

◯長き夜に少年たちの旅の空

田植え

◯農夫らの切り分けられし田植かな

青田

◯やさしさに青田のうへを通りけり
◯音もなく青田のうへを通りけり

夏の月

◯アオザイに織りなす色や夏の月
◯アオザイにたたく運河や雨季の街
◯夏の月高層ビルやのぞきみる


馬の子

◯王女様の覚えめでたき仔馬かな
◯とりどりの色に驚く仔馬かな
◯とりどりの花にうれしき仔馬かな
◯草原に生きる己を仔馬かな
◯草原に知りて生きたる仔馬かな

夏帽子

◯飛んでゆく指先ほそき夏帽子

春の水

◯春水や命の中を濡らしゆく
◯春の水曲がりて遠き遠きかな

◯アオザイに花と光や雨季のあと

行く春

◯行春にゆれたる庭の小花かな

沈丁花

○沈丁花手のぬくもりの帰り道

アイリス

○アイリスや主人の帰り待つている
○アイリスや主人の帰り待つてをる

注連飾る

○町そらの常に上あり注連飾
○黒々と竈満ちたる飾かな
○素朴なる飾りや隅の掃かれたり
○折り目ある門に清しき飾かな
○信仰の示す姿や注連飾

小正月

○百姓の小袖に餅や小正月

柊の花

○柊の花に迷わぬ新居かな

初春

○初春に拵へたるや竹の筒

★2021いま2/6、★460句




うーにゃんとうーみんつるつるのいもうとたち全員ペロペロ

刃ドコー

   ヌポーン



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季語仕分け 17 長くて入らなかった^^2020あと少しでオワリ・





○その雪や目を閉づるたび思いけり

空蝉

○空蝉や風にもたれて山河あり

水仙

○水仙の一輪清き座敷かな
○水仙や胸おどりつつ月の下

冬紅葉

○けさに見つ日も暮るるなり冬紅葉

湯たんぽ

○湯婆や消えて明かりを夢木馬

福寿草

○刀剣に相槌打や福寿草
○刀剣のうなづき合や福寿草

耳袋

○耳当や気になる人の声ばかり
○耳当や気になる人の声に聞く
○等身大すきに隣の耳袋
○引き立てる女らしさよ耳袋
○貸されたる女模様の耳袋
○転校生都会にもどる耳袋
○耳当やハートの奥に街景色

手袋

○手袋の大きさちがう二人かな
○手袋の恋よ運ぶかプレゼント
○手袋や甲に模様のクリスマス
○手袋に恋の模様や詰まりけり
○手袋や手にして恋をつかみ取る

冬の川

○何となく友に思へし冬の川
○胸上や押されたような冬の川

冬の水

○忘られて湖畔の雲も冬の水
○島一つぬくもりとなり冬の水

マフラー

○マフラーや肩つかまれて背えくらべ
○マフラーや田舎の道につかまえて
○マフラーや正しきことをやっていく
○マフラーや大きく空を吸うてをり
○マフラーや都会の空を吸うてをる
○マフラーやビルのすき間の参考書
○マフラーやここまで来たし自分力
○マフラーの立ち止まりまた歩き出す
○マフラーを来年波に乗れるかな

冬帽子

○目深くや熟れた気持ちの冬帽子
○彼高く一歩まえ出つ冬帽子
○後ろから包みこまれて冬帽子
○後ろより彼のもたれて冬帽子
○襟立ちて待ちわびたるや冬帽子
○筆記具を買いそろえたる冬帽子
○冬帽子けふ一番の自分力
○冬帽子都会にいまを変えるとき
○目深くや冬の便りを待ちにけり
○空高く自分を変える冬帽子
○冬帽子自分を信じ彼隣り
○冬帽子恋をわすれて東山

夏の霧

○紫の朝にたちたる夏の霧
○夏霧に朝を漕ぎたり最上川

夏草

○夏草に風雅の道のつかみたる
○もの謂わぬ夏草険し峠道

冬霧

○冬霧や尖塔ばかり見えにけり
○冬霧やアルファベットを吸ふごとき

冬薔薇

○空おもく誰を待つなり冬薔薇
○おもたさの色も濃くなり冬薔薇
○待つ人や色の濃くなり冬薔薇
○虚ろなる君の隣や冬薔薇
○空ろなる君を乗せたる冬薔薇
○小大君契る心に冬薔薇
○曼荼羅の具現ごとくに冬薔薇
○白眉なる静や捉えて冬薔薇
○臨終や雨にそろはぬ冬薔薇
○木の肌の黒の眸に冬薔薇

石蕗の花

○石蕗の花買い出す人の歩道橋
○人妻の腰かけたるや石蕗の花
○同居して腰かけたるや石蕗の花

外套、コート

○外套の愛おしくなる彼となり
○外套の自撮やしたり彼後ろ
○外套に一日二日が丁度よき
○外套に一日二日の荷物かな
○外套に手を回したり上るには
○外套にむかしの人のすれ違ふ
○外套に横目の少し近づきて
○うまい肉古きコートを丸めたり
○外套に思ふ人ある婦人かな
○外套の肩のあたりになつかしき
○外套に密接したる時間かな
○外套におでこの熱やさめやらぬ
○外套に高まる陰のふたりかな
○外套や白きシーツにくるまれり
○外套や人も死ぬなり電車乗る
○外套や埃のやうに電車乗る

木枯

○木がらしや山といふ友すてにけり

枯野

○澄ますたびしみじみとする枯野かな
○澄ますたび夜も更けてゆく枯野かな
○児を抱く猿に日の入る枯野かな

水涕

○水涕や空も遠くに感じをり
○水涕や空も遠くになりにけり



○黒壁に葱を持ちたる情やあり
○しらじらと日をぶら下げて葱の束

山茶花

○山茶花や散て空も言わずもがな



○犬児や先に踏みだす今朝の雪
○連立て犬と隣や雪の穴
○大股に雪の皮剥く男かな
○いくつつむそうしてけふも雪やつむ
○たづねきて脛もと深き今朝の雪
○やはらかに雪や変わらず降りにけり
○降る雪や六日の朝をむかへけり
○残したる仕事わすれて雪や降る
○何もかも埋もれてしまふ雪や降る
○旅立つや人もありけり雪や降る
○降る雪やいづれの年も思いけり
○いづれから雪の便りを聞きにけり
○いづれから雪の便りの小窓かな
○金色にその名とどめて雪や降る
○降る雪や名残ばかりをとどめをく
○降る雪や今宵も月の一人寝る
○降る雪や今宵も遠き一人寝る
○一人寝る今宵も遠き雪や降る
○降る雪や今宵も月の一人寝る
○手を挙げる人に今宵も雪や降る
○初雪や餅もつけたり冬休
○雪にしく袖の山路や関の奥
○聴犬に雪はらはらと落ちにけり
○あらためて雪の白さをながめをり

かまくら

○雪洞もほのかに遠くなりにけり

夏草

○押寄する夏草を背に枕もと

春雨

○春雨に髪とかさんとけふの雨
○春雨に髪とかさんとけふの顔

虫の声

○釣鐘や薄くひき裂く虫の声
○釣鐘や薄くさきたる虫の声

蜜柑

○みかん剥きテレビの人に話をり
○みかん剥き鐘も遠くに鳴りにけり
○向かい合い爪の間やみかん剥く
○よく見れば終のすみかに蜜柑むく

焼藷

○焼芋や音は葛飾上野より
○焼芋や音は柴又上野より
○焼藷の音はせずとも銀座かな
○焼藷や犬も吠えたりラブレター
○焼藷をひそかに恋よラブレター

秋惜しむ

○盲犬をつれゆく人や秋惜む

紫陽花

○紫陽花やこんな田舎に死ぬるのか

枯尾花

○炊煙の高く老いたり枯尾花
○屍や老いに背を向け枯尾花

雪掻

○雪掻や影ちらほらと白のかさ

餅搗

○餅搗や千手佛の頬つまむ

冬至

○浴室のタオル新し冬至かな

年の市

○年の市名所飾りも足の音

師走

○宗像のうまれ女も師走かな
○仏壇の黒うつくしく師走かな

柚子湯

○やはらかき乳房のしづむ柚子湯かな

年越

○年越や神仏壇とともにをり



○咳ひとつふたつと消えにけり

賀状書く

○賀状書き土地愛されし花の舞ふ

風邪

○流感や空に白き陽みたしけり

去年今年

○一枚のめくるあまりや宵の年

氷柱

○洋楽の少し融けたり氷柱かな
○洋楽のとけて女性の氷柱かな

なまはげ

○足あとやしづかに消えてなもみ剥ぎ
○しづかなる雪に消えたり神の面
○泣く家の身近に消えてなもみ剥ぎ
○赤青の神一椀になもみ剥ぎ
○なまはげの面に下るや来訪神
○松明の簑おろしくなもみ剥ぎ

スキー

○大窓に映る山地やスキー板
○大窓にうつる峰々スキー板
○立ち食いのそばにレールやスキー板

冬の旅

○いくたびも胸に流るる冬の旅
○いくたびも胸にやぶれて冬の旅
○愛しさや幾つかぞえて冬の旅

大寒

○大寒に白銀壺の星座とく
○大寒に耳をすますや東山
○大寒に息をめくるや東山

寒椿

○伏した目に笑いかえすや寒椿
○伏した目をあの時過ぎて寒椿
○散る様を互いの花や寒椿
○山茶花を横目に散るや寒椿
○うつ向きのあの時見たり寒椿

年の市

○香や立つ鳥よどこゆけ年の市

クリスマス

○唖ふたりクリスマスの燈や帰りけり
○白黒の馬も灯るやクリスマス
○蝋燭の灯る香りの聖夜かな
○蝋燭に青の深さやクリスマス
○一色にくぐるカカオの聖菓かな
○唖ふたりあの時返す聖夜かな

寒梅

○もろともに思いののせて冬の梅
○寒梅や抱きしめのせて咲きにけり
○もろともにまだすむ人よ冬の梅
○寒梅の歩みに告げる思いかな

枯蓮

○枯蓮におとなの女子の重みかな
○枯蓮に蒔絵のごとき配慮かな
○枯蓮に味わい深き配慮あり
○枯蓮に日輪どつと横たはふ

粉雪

○粉雪に発くや君を冬の梅

侘助

○侘助や一輪筒にほのめかす

凍る

○凍る日や笑顔の空をとりとめぬ

しばれる

○しばれると云わぬや空のしばれたる

水仙

○水仙花おんな主人の涙かな
○水仙の匂ひも国の境かな
○君案ず裏に出でたる水仙花
○水仙花宗像の地にひらめける
○雪中花いろなき色の香りかな
○国捨てて涙の跡や水仙花
○さまよいし君にひと束水仙花
○湖のほとりやひとり水仙花

冴ゆ

○オリオンや円天頂の冴ゆるなり
○柑橘の香気おさえて月冴ゆる

春隣

○手の中の着信音や春隣
○手の内に文字は冷たき春隣
○手の内に恋の文字あり春隣
○歩きけるデジタル音や春隣
○なに送るデジタル音や春隣
○あの時といちど消したり春隣
○こも掛けや加賀雪こぼつ年惜しむ

門松

○門松やけふ見つかるを昔のみ

柊の花

○柊の花や涙をこぼつ雨
○花柊しづかに香る美しき
○春雪に花柊の痛みあり
○柊の花ありがとう新しく
○柊の花に痛むやけふの雪
○柊の花や栖にこぼしつつ
○花柊すれあふ朝を麗しく
○柊の花なにわすれ香りけり
○柊の花や都の鳥のゆく
○柊の花や都をこぼしつつ
○柊の花や女の手の痛み

山茶花

○山茶花の散る嵩二片けふの月


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放置しててゴメンナサイ★いつもありがとう^^いま作ってます❤未発表480句★2021

20210305223956188.jpg


----- Original Message -----

エムブロ(2012~2019俳句いま推敲)

http://mblg.tv/0326shadow69/

★電波届かないガラケ480句

○春天にうなづき合ふやぞうの鼻
○梅の花きれひといへばきれいなり
○春の夜やつかまんとしてひとにぎり
○春の日や背に笛を差し神田川
○凩や浪音に聞く旅ごころ
○梅の花一寸ごとに咲きにけり
○梅の花むすんでひとり暮らしけり
○菜の花や翼は浪のはるかなり
○西瓜くぶ浪おと遠くなりにけり
○さりげなく花言葉なげバレンタイン
○チューリップ少女の描く絵のごとく
○チューリップ少女の描く高き窓
○チューリップ午後に崩れる気配あり
○美術の間立ちたる君はミモザかな
○ダヴィンチや何を語らん花ミモザ
○浜小屋に皆語らひて壺焼まつ
○壺焼や戸板の掛けて乳白し
○壺焼や松に戸板の間より
○朝顔や花街に根ざす道すがら
○朝顔やノート華やぎシール貼り
○春雷や手鏡髷の紅の妙
○春雷や手鏡紅のむこう側
○春雷や手鏡眉の二つまつ
○朝顔や蒔いて目立たぬ床飾り
○麦の秋めぐる視線や三美神
○青空や沈む緑風麦の秋
○山吹や僧となりけり名も知らず
○夏に入る夜の帳や下りる頃
○夏に入る水も打たれて花柳界
○夏に入る水も打たれし花街かな
○梟に五月の風もうつりけり
○大皿の白磁に浮かぶ五月富士
○レモン噛み山這うように命得る
○街角に落ちたレモンや声を聞く
○一つ噛み愛は檸檬の街角に
○一つ噛み愛は檸檬の光かな
○向かひ合ふ愛は檸檬の小径かな
○向かひ合ふ愛は檸檬のごとくなり
○蕃茄や崩れ太陽歌ふもの
○蕃茄や握りてつよく妻を詠む
○蕃茄やおもかげ残しにほひけり
○トマト洗ふなにやらゆかし妻の箸
○初茄子や奥に寿ぐ床飾り
○初茄子や桶水指の庭望む
○若なすの近くに贈る茶杓かな
○花街つく五月の風や似合ひけり
○若なすの裏に月あり椀の蓋
○古池や俗の離れて初茄子
○初雪やしだいに白くなりにけり
○遠からず近くに帰る楓かな
○行くおんな楓や帯の一隅に
○門限のあいと潜りし楓かな
○しづかなる門をくぐりし楓かな
○鳳凰の巣籠もりとなるもみづかな
○返盃の月もこぼさぬ花街かな
○撫子ややまと静かに調べあり
○撫子や床にあるまし古今集
○ああやがてここも広げよ蕎麦の花
○山姥の声や悲しき蕎麦の花
○蕎麦の花ゆられてをるや渡来人
○竜胆やなべて記憶のそむ思ふ
○紫の月に愛しや秋の風
○そら豆や脱いで花街に水打たる
○空豆や部屋に妙なる花柳界
○単色の富士に五月の風や吹く
○人力の東京ゆきて夏祓
○鴎外の門や踏むなり五月闇
○漱石やさみだれ傘に帰りけり
○漱石を呼び返しけり走り梅雨
○鬼の手やしきりに泣いて蕎麦の花
○腰掛けて吾子あやしたる桔梗かな
○はだけたる襟をひろげし桔梗かな
○道のべに牛を追ふなり女郎花
○身の知らぬ山辺に折りぬ女郎花
○卒業やサヨナラといふ書ごこち
○卒業やサヨナラとまた書にけり
○恋の雨紅やこぼさん萩の庭
○浪につくみちのくを背に萩の原
○山門や押し戻しゆく萩の雨
○たよりなく折りぬにつよき薄かな
○白萩に気づいてをるや中の君
○秋立や才は二人に同時代
○鶏頭や星座に飽きず立ちにけり
○鶏頭や星座に飽きず未婚なり
○鶏頭や宿知られざる夫人の陽
85

○名月や手に持つばかり天目碗
○名月や北鎌倉の苔莚
○名月や飴色落とすガラス瓶
○秋風や道のべにある古道具
○秋風や顔立ちならび目鼻立つ
○秋風や明治維新といふやなり
○ビスケット二枚となりぬ秋の風
○秋の日や印刷物の端の物
○向日葵の柄のノートや秋日影
○端物の包んで可愛い秋日影
○秋深き文人の背のサロンあり
○秋晴や矢立初めの千住橋
○深秋に澄まされてゆく耳の穴
○灯火やすべてがモカに秋深む
○コスモスやゆるり音符にあそびをり
○コスモスや波間にひろくゆられをり
○新秋や宗祇の眠る早雲寺
○新秋や十七文字となりにけり
○新秋や門弟の待つ簑と笠
○指先の返す男女や盆踊
○新秋にほろりと苦い世界かな
○新秋に句碑は箱根の湯本かな
○新秋にほろりと苦き絵本かな
○新秋や真ん中にあるハイカカオ
○新秋に隣の人の個性かな
○世にふるや笠にゆかりの渡り鳥
○人工の建造物や渡り鳥
○ともしれず人に巣箱や渡り鳥
○菜の花や浪はしきりと月の下
○菜の花や浪はしづかに月の下
○菜の花や浪はしづかに膝の上
○菜の花や船海道を航空機
○間より出て何や乱せん山桜
○これはしたり乱るばかりの桜かな
○これはこれはこれはやまとの桜かな
○人の絶へて桜のなかを拾いけり
○人の絶へて桜のなかをわかぬまに
○人の絶へて桜のなかを待にけり

202102071207036bc.jpg


○これはしたり庇の上の桜かな
○しきしまの語る形見や遅桜
○桜蘂降る思いもよらぬ便かな
○桜蘂降る今更おもふ恋の下
○桜蘂降る今更おもふ語かな
○捨て猫や盗人となり残る花
○捨て猫やわすれて花に迎へられ
○夜桜に能面と見る桜かな
○灯籠に目鼻同じき誓かな
○新蕎麦をたぐる笑顔や秋の山
○一人寝の椀もさびしき寒かな
○式神や寒さ驚く陰陽師
○一条をもどる狐の寒さかな
○秋雨に占星を吐く妬みかな
○山家集まさに詩人の秋気かな
○大きなる栗荷造りのそばにあり
○引越しのあとに小さき栗の文字
○大きなる栗や升よりこぼれをり
○俤や祭の中をかけにけり
○秋の蝿うたずに距離のわづかかな
○秋の蝿へやにやさしき世界かな
○人生のとまり木となれ秋の暮
○人生の止まり木たるや秋の暮
○世に生きて誰がために咲く野菊かな
○陰陽の遠き都や雛遊び
○児の出来ぬ人形なべて雛祭
○二つ無き互ひに残る雛祭
○二つ無き互ひに残る内裏雛
○雛の鼻高からずかやしのぶなり
○黒々と甍の濡れて雛祭
○口紅の灯す明かりや雛祭
○かあさまの皿に少なき雛あられ
○おさなさの恋に似たるや雛の口
○おさなさの恋に似たるや雛の紅
○大きさの片方違き雛の口
○紅にほふわが家に嫁げ桃の花
○わが友よ帰るとこなき桃の花
○つり革に胸高からず夏の恋
○夏星や佐渡はいづこぞ弥彦山
○白砂や青かさなって夏の海
○白砂や青かさなって夏の風
○白砂や青かさなって夏の雲
○ユニフォーム畳まれてをり夏の朝
○大鮑身をよじらせて秋津島
○水眼鏡大きな空の中にあり
◯躍子や夜に胞子を放ちたる
◯躍子や角も見へたり頬冠
○桃源のありかも知らず天河
◯桃源や推されて別の天河
○白菊や生くる死ぬるの美しき
○花木槿仏心や鐫の音
◯鑿の打つ仏師の面や花木槿
○一度寝ていまいちど起き盆の月
◯機織に悲しき皇子の坐像かな
○骸骨や空に月みて鈴虫入る
○海につき空にのぼらん初日の出
○海につき鳥居の先や初日の出
○初空や見なれた街の五階より
○下総の棟梁なるや初景色
○喧騒や静寂となり初景色
○コーヒーのカップを入れて初景色
○一つ目の願いやこめて達磨市
○色紙や折りて彼岸の帰り道
○巻物のごとくに時を遠花火
○鶯や売茶の筒に名を吐かん
○向日葵の風にふられて瞳かな
○てふてふや煙のごとく消えにけりる
○ゆるやかに降りささりけり曼珠沙華
○曼珠沙華空より落ちて火のごとく
○曼珠沙華あふれて天の道となる
○地下鉄を降りて売り出す聖菓かな
○地下鉄やみな運ばれてクリスマス
○さよならとテーブル席に春を待つ
○其中に思いし人や春隣
○つり革や昭和も過ぎて春近し
○ミル挽いて心の冬や降りおつる
○元日やコーヒー落し思ひけり
○元日や落とすミルクを回しけり
○伊勢海老や長くてひげを担ぎけり
○伊勢海老の髭や背につく祝膳
○初伊勢やおわす姿に振り向きて
○初富士やわれ悪党となりにけり
○下総の鰻めあてや初不動
○髭なでて背をのばしたり初閻魔
○それぞれの人差し指や冬の星
○山家集読みかけてをり日脚伸ぶ
○学生やマスクの多き試験場所
○消え失せて湖面の上や風光る
○春の日や江戸前海苔も輝けり
○平成の時代も消えて春隣
○平成の時代やもどす春隣
○筆記具の色の増えたる新樹かな
○筍や女の顔のにぎり飯
○アスパラや列車のごとく皿の上
○アスパラや繊細にして七変化
○趙さんの汗や四川の豆腐鍋
○蒲焼きの鰻や森に粋とのみ
○世の人の持続をうつす鰻かな
○いつも逢う肘の高さや春を待つ
○清流の一口ほどに冴ゆるかな
○清流の神にしもべや月冴る
○足のあと愛しきひとは狐かな
○唇に残す余白や蝉の声
○菜の花や目にも舌にもけふの月
○菜の花の器や実に見飽きない
○菜の花やいきつけ店のお品書
○湯を注ぎマグを並べて五月かな
○メロン割り匙におとなの甘き顔
○メロン割る世田谷の女性三十代
○姿よしデザインとなるバナナかな
○飾られしメロンや空を飛べるはず
○手の中のメロンや空をあふれをり
○港区に飾られてをるメロンかな
○人工の建造物にメロンかな
○抱き締めてメロンの街やなつかしき
○美しくメロンの道や白きひび
○まるごとに東京を置くメロンかな
○覆いたるメロンの道に入りけり
○氷店のせて緑の昼下り
○氷店棺は行きぬ風見鶏
○西瓜割り海も遥かの大地かな
○閑さや十万億土と西瓜あり
○いっそ白玉に風となるわが身かな
○白玉や恋に大路を語るなかれ
○白玉の悪疫を消す白さかな
○白玉や小高き山にひと休み
○梅干や春日の鹿にさもあらん
○梅干や潮ゆく瀬戸の耶蘇仏
○二階よりすべて目につく夏料理
○一皿に島盛り合わす夏料理
○梅干や常の暮らしの線の上
○梅を干す鎌倉屋敷太刀の陰
○三門の余白となりし桜かな
○一月の桜のこころ君を追ふ
○都落つ桜の花の烏帽子かな
○武士のみくじに花を呑むべきや
○みくじ箱潮の香りに桜かな
○願はくはその年となれ花の雨
○天神の梅や桜も牛の屋根
○けふの月けふの桜や伊勢語
○小坊主やあとに桜を川柳
○鎌倉の軸に青葉や風の抜く
○東国のむすぶ三社の若葉かな
○春雨や烏帽子の枝を誰か世に
○春雨や宿の下にて重なれり
○春雨や古井の縁に長き夢
○春雨や一夜の夢を一眠り
○春雨やわが名をあげよ一ノ太刀
○春雨やけふ大原の花となれ
○春雨に只立ちつくせ一ノ太刀
○都々逸の歌を枕に桜かな
○春雨や宇宙を知った利休めは
○春雨に茶器を知りたる利休めは
○白むめやこの世の終のいづくへと
○白むめや黒髪の世のみだれたる
○葛飾と名乗りあの世の桜かな
○幸若の夢まぼろしや春の月
○おぼろ夜や鼠の声も聞こえたり
○おぼろ夜やすがた盗まん足の影
○足音やたたづに盗め春の月
○誰しれずこころや盗め春の月
○君や出て触れず盗まん春の月
○君ふれず盗むがごとし春の月
○また明日も飽きることなく春の波
○けふ出逢ふ歩幅やあすも春の波
○春雨や浮世の筆を置きにけり
○春風やいま西行と共にあり
○春風や塔もはるかに見えにけり
○東京や春風に添い友とカフェ
○春風や萬葉の間の吹くここち
○春月を盗まんとする女かな
○朧夜や雲の姿もなかりけり
○新しくいのちのこぼれ春の闇
○触角のしづかに伸びて春の闇
○仕事終へ注ぐビールや銀座線
○少しづつくちびるのせてビールかな
○生ビール懐かしきかなハラペーニョ
○ビール酌みおまかせたるや小料理屋
○生ビール餃子の角も立ちにけり
○とりあえず隣の男生ビール
○生ビール都会のビルに映りこみ
○咽に落つビール隣に飲みながら
○かわいらしグラスにころぶビールかな
○参道にビールの見えて小料理屋
○美女たちのビールの声やガラス越し
○駅近やさくりと飲んで生ビール
○生ビール知的な顔や伏し目がち
○蜜豆や何度も版をかさね摺る
○蜜豆や沖浪裏の青のなか
○蜜豆や曲亭馬琴町の中
○名筆に朝顔の見ゆ天下かな
○朝顔や行方の知らぬ隅田川
○朝顔に虎の半身や煙に巻き
○夏の夕べ私といふ物語
○背伸びして寛容となる夏の暮
○折に触れ愛を語らん夏の暮
○朝顔やよのなかをどふおもふべき
○朝顔や他にもかほを持ちにけり
○朝顔や一輪とする思ひかな
○朝顔や一輪として花とする
○朝顔や一輪とする夢の跡
○幸福の声をかけたり苜蓿
○幸福の乳の白さや苜蓿
○幸福の籠にあるまし苜蓿
○空の型ひとつ抜けたり苜蓿
○学生の鞄に宿る苜蓿
○松島にかほをあげたりつくしんぼ
○松島にあたまあげたりつくしんぼ
○つくしんぼひとつに寄せて最上川
○国づくる社の山に蕨かな
○八雲たつ空もあるべし蕨かな
○手練なるぜんまい尻の丸き人
○誰の子とうたわれてをりつくしんぼ
○あの店はつくしの袴ばかりなり
○松島の月にやどかるあやめ草
○ゼリーそぐ匙に秘密のビーチかな
○オリーブの硝子の海のゼリーかな
○行く春にインスタあげてアスファルト
○しゃんしゃんと心も晴れて盛夏かな
○感動のこみ上げてくる盛夏かな
○炎天や声を拾わぬ道すがら
○太陽の下に檸檬のワンピース
○大げさに檸檬の皮や削いでをる
○自由なる檸檬の人やおもひけり
○この先に雪もあるましつくしんぼ
○古池や水もしづかにつくしんぼ
○夕影に壺の碑つくしんぼ
○道ゆかば先に立ちたるつくしんぼ
○つくしんぼ徒然草の隅田川
○しづかさのそぞろ手を繋ぐ桜かな
○紅色や濃くくれないの山桜
○撮影のフィルムに残る桜かな
○いつとなくいのちの中の桜かな
○君として見ればとめける桜かな
○少年よ走れメロスと桜かな
○少年や走れメロスと桜咲く
○田の神のひとえに咲ける山桜
○制服の涙ぐみさえ桜かな
○水晶の瞳の中の桜かな
○其の下に現れたるや山桜
○短歌よむ堀に桜や人も無く
○怨みつつ桜やわれを愛すなり
○山桜もとにこころを寄せにけり
○吹く風に枯れたる桜立ちにけり
○夕闇につれなくも立つつくしんぼ
○階段の小窓に星やクリスマス
○ワッフルに聖夜をのせた窓明り
○街中に何を入れるやクリスマス
○街中に膨らむ星やクリスマス
○恋人や懐にあるクリスマス
○音もなく常陸をぬらす秋の雨
○螢烏賊明滅銀座四丁目
○漆黒の銀座の街や螢烏賊
○あたたかきカフェにはじまる秋の朝
○秋めいて時計の針も駆け抜ける
○蒲公英のさとして白き綿毛かな
○吹く先に黄色いたんぽぽ咲いてをり
○たんぽぽの絮につまんだ娘かな
○蒲公英に農民たちの暮しかな
○蒲公英や若い娘の指先に

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○山桜その孤独にて大樹かな
○うたた寝や掻いつくろひの山桜
○鳥なかず遠回りして桜かな




春風




○文字合いを味わい尽くす春の風
○鉛筆や削る合間の春の風
○春風や芯の黒さの削りかす
○春風や匂ひの固きペンケース
○春風や三角定規の隙間より
○春風や錆びぬ定規に泣いてゆく
○春風や三角定規に逢わぬ恋









○立雛の倒れてかたす女かな




金魚




○恋人と呼ぶには知らぬ金魚かな
○アイドルのような金魚を飼いにけり
○愛猫のねむり横向く金魚かな
○死ぬるときも尻を向けたる金魚かな
○恋愛を一瞥したる金魚かな
○積みてゆく本の窓辺や金魚死ぬ
○金魚玉おもひでだけを持ち帰る
○やはらかく命の知らぬ金魚かな
○寄せてゆく我を逃れて金魚かな
○空を吸い金魚や寄せてやはらかく
○琉金を手の内にある病かな
○金魚すくい大河やクリームソーダ色
○金魚すくいデニムの藍に映えるやな
○蘭鋳やならび終へたる膳の箸
○その男金魚のごとく尻向ける
★いいから笑笑




○憎らしや男に似たる金魚かふ
★いいから笑




アハハハハハハハハハハハ




★うるさいなあ




釣堀




○雑踏や消へて釣堀二人きり
○釣堀や透く人妻の遠くより
○釣堀や馴染みの帽もありにけり
○釣掘や都会の空もしづかなり
○釣堀や地元の空の映りけり
○釣堀や持ち帰るものなかりけり
○釣掘に聖人ありや日も暮れて




風鈴




○風鈴や嫁ぐわずかに濡れた髪
○風鈴や白無垢の日の近かりし
○大きめのシャツに風鈴鳴りにけり
○風鈴や夜もやさしく裸色
○風鈴にゆられてをるや猫の耳
○風鈴やおばさん下着をつけた夜
○風鈴の短冊ゆれて恋しかな
○風鈴の実家によせて爪や切る




お姉さんたちもペロペロ




つるつる




^^




わーい




ばーーーーか












あときょうは休みー^^^^




マタネー
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推敲、2021年のはFacebookにアリマス^^




【11:02ヤるかな新しく、推敲あと見直し←おい(笑)、つるつるの中に大石ペロペロさみしくて、ふてくされてるやついるな(笑)いづみんwwww、おい(笑)ペロペロ ★おい笑 イイカモー デキルか(笑) ねろ】








全員つるつるペロペロ^^









○囀や豊富な色の名刺なり
○囀に風合いとなるアクセかな
○囀やリボンをしてとねがひけり
○囀やコスメを叩く女の子
○囀や君に手紙を書きにけり
○囀や魔よけになるとすぐそばに
○囀や下手なるときを慈しむ
○囀や集めて恋の山となり
○囀やけふ一杯も雨の中
○囀に気を持ち直したる男かな









○うぐひすや椅子に置かれたほとけさま




猫の恋




○骨董の茶碗の赤み猫の恋




時鳥




○ほととぎす麓やあとに墓たづぬ
○ほととぎすひとつ舞ふ間に都落つ




閑古鳥




○郭公や螺鈿細にさも似たり









尻ならべおたまじゃくしと右左








海苔




○提灯や手ぬぐいならび海苔一品
○海苔かろく提灯下がる店つづき
○演芸や千客万来海苔の艶
○演芸の小気味もありて海苔あぶる
○演芸の帰り観音海苔の艶
○島々の海苔終点や所々
○海苔とどく老に嬉しき汐の文









○領域のひさしに蛙のこえやする
○いにしえの蛙の声や思ひけり
○一幅に寄り大胆な蛙かな
○高台にいふまでもなく蛙がな




(言わずもがな↑使い方できる?)




★いいから笑




アハハハハハハハハハハハ




あと今回はあと少し




ギュッ




亀鳴く




○なにや鳴く夜のしづかなり亀の鳴く
○懐にかくす平の亀や鳴く
○亀鳴いて烏帽子に枝の挿さるかな
○亀鳴くや梢は風の都落ち












お姉さんたちもペロペロ




ジジイ!(笑)




イイケドー




(いつも写真はうーにゃん、ゆいはん)




マタネー
]
【★FC2のミナサマーおはよー^^9時から推敲てか新しいのほとんど 12:32^^^^コーヒー淹れて来てまた^^^ワラ あとで4/1】








鹿




○鹿笛や後の命の火焔土器




大石つるつるをなめるシカ




★ふざけない笑




ペロペロ









○侍の膳に五粒の蜆汁
○静寂の盥に沈む蜆かな
○町々に夜の帳や蜆汁
○東西の浦もあるらし蜆汁
○漆喰の白壁ながし蜆汁
○紫のいのちの舟と蜆揚げ
○鄙宿の盥に黒き蜆かな




ペロペロ




★うるさい笑




アハハハハハハハハハハハ




イイカモー




春の波




○背をつつみ沖合までも春の波
○春濤や西のお空にお月さま
○やはらかく昔のままや春の波
○穏やかに四国うつせり春の波




○春濤やまはる電車の鼻先に




春の海




○春の海大きく島をまわりけり









○閑々と蓬の丈ものびにけり




菜の花




○菜の花やスーツを少し緩めけり









○いとをかし君のつれなく桜かな
○挿されたる清涼殿の桜かな









◯新幹線蛙なつかしスーツ置く




まだ途中のあった^^6日あればこれくらい^^ペロペロ?
マタネー
いま推敲てかこれ2021年^^




春の馬




○春駒や生まれながらに傑作なり




磯巾着




○いそぎんちゃくまるで海賊ラジオなり




椿




○エナメルの羽をもちたる椿かな
○美しの時を知りたる椿かな
○人の世に落ちて棺の椿かな
○いくつもの花の落ちたる椿かな
○雨にぬれていづれ椿も落ちにけり
○すれ違い花の命や椿落つ
○幾ばくや眺めてひとり椿見ゆ




清水




○星空に流しこみたる清水かな
○悠々と夜にのびたる清水かな
○なにも無く夜空にのびる清水かな
○閑々と花挿しにある清水かな




春の海




○大空やひろげたままに春の海
○おてんばの前足癒へて春の海
◯春の海沖に何かをとどめ置く




海胆




○深海に海胆の思想や電子脳
○漆黒に海胆やメタルの頭脳域
○最新の塔のごとくや海胆の針
○東方の方角示す海胆の針
○しづかなる文明の際に海胆沈む
○悠久の寺院のごとく海胆の塔
○祈りたる有史以前や海胆かほる




○海胆の棘うちかさなっておぼろなる
○海胆の棘かすかに月をふるうかな
○海胆どつとあけて美し春の音









○貴さの濡れて鮑や殻の内
○手力の開けて鮑の光かな
○開きたる天戸のごとき鮑かな
きっと神話は
★いいから笑
○沈みたる桶に拳の鮑かな




林檎




○りんご背に富士は津軽や歌もつく
○林檎箱あけ縄文の色かほり
○林檎箱あけ里山の電車色









○柿熟れてここや会津のさざえ堂
○三猿や泰平となり柿に猫
○柿熟れて猿や目隠し眠り猫









○お忍びの乳房もぬれて梨をくふ









○あとわづか雨に濡れたる桜かな
○荒城や少年を背に花の山
○雄々しいや古郷に見る山桜
○菓子ひらく色も笑顔も桜かな
○花の山クラブ短く持つもよし
○老体の帽子並びて桜かな
○老体の丸背をなでる桜かな
◯大掘に高石垣の桜かな
◯鐘うてば風に連なる桜かな
◯上野にて呼べばたれかと桜かな
◯目やかすれ染む少年の頃の花
◯ひと言を聞けずに帰る桜かな
◯東京にもたれてゆるる桜かな
◯東京にもたれていそぐ桜かな









○姨山にさびしき月や菫草
○薄衣よせて幼き菫草
○危うさの恋も摘みたり菫草
○化粧して紅をさすなり菫草
◯束ねてもおとなしやかの菫かな




春陰




○春陰や甘いにほひにしたいだけ
○春陰にエレキベースを弾く子かな
○春陰にレンズを向ける女かな




空蝉




○空蝉の館も夢なり前九年




向日葵




○向日葵やかき乱されて踏み鳴す
○太陽にゆだねてオーレ向日葵立つ




春雷




◯春雷に恋した頃の想いかな
○春雷や制服の胸こえてゆく
○春雷や制服の空雲の胸
○女子高生それぞれ立つや春の雷









○銭湯に首までつかり柳かな
○銭湯につかり通りの柳かな
○異国人を道案内の柳かな




朝顔




○朝顔や一番きれいな帯三種
○水瓶に朝顔生けて龍の髭




寒月




○寒月や屏風の蝶の淵をとり




桜餅




○桜餅花も流るる隅田川




春光




○春光や濡れて乳房の真珠色
○春光やふれてひみつの三美神
○カンヴァスに浮かぶ光や春の色





◯虹切るも吾に親しきつばめかな
◯口あけて山河親しき燕かな









◯雛菓子や疑心暗鬼も惚れ直す
◯子の出来ぬ折り雛風に推されをり
○浪につく指の力や雛ながし
◯雛の間の宴に蒔絵の御所車
◯雛の間の宴もあらかたおはり月
◯身をのせて流す源氏や桃の酒




椿




○彼方より椿はけふを眺めおり
○散り敷いて自ら落ちる椿かな
○すれ違う人もあるまし椿落つ
◯つり鐘に花どき止まる椿かな









○フレームにのせて彼方と桜かな




春浅し




○やさしさの切り絵の飛んで春浅し
○ちぎり絵の雲や太くて春浅し
○日常に詩や持ち歩く春浅し




早春




○早春や息を潜めて目を見張る
○早春や痛みの機智を置き去りに




菜の花




○菜の花やみちとなります月の夜









○総門の招く雌猫の桜かな
○山犬や夜桜に酔ふ人の群
○かぐや姫さくらも知らぬ月の舟
○弔いの髪に桜の地蔵かな
○古拙なる微笑の膝に桜かな
○極楽の堂に降りつむ山桜
◯開きたる弥陀の膝にも桜かな
◯笠あげて懐かし人に桜かな
◯手あげて懐かし人や花盛り
◯介助犬鼻に桜のお八つかな
◯蝦夷百里なんとゆかしき花の雲
◯夜桜や尾張名古屋の城のこと




花見




○日ごろより道のわづかに花見かな
○開くらるる門にしだるる花見かな
◯開くらるる門に人見る花見かな




毛虫




○理不尽を身に教えたる毛虫かな




天牛




○大弓をこれみよがしに天牛




蝙蝠




○蝙蝠や総身黒く月隠し
○蝙蝠や銀座の街にぶら下がる




○せわしなく月にかかるは蝙蝠かな




兜虫




○大角をかまして跳ばす兜虫
○丑三つに皆駆け寄って兜虫
○虫籠を捕まえたるや兜虫




夏の蝶




○生命の本をとじるや夏の静
○生命の起源さぐるや夏の蝶
○液体の水を太古や夏の蝶
○ゆつたりと心とじたる夏の蝶
○夏蝶や無人のテントすり抜けり
○戯れて煙のごとく夏の蝶
○ただひとり歩いて夏の蝶ばかり




蜘蛛




○不条理も月とらまえて夜の蜘蛛
○その脚にかけたる蜘蛛や夜の月
○世の中の嫌味やかける蜘蛛の脚
○生きていきて刹那に蜘蛛や月の中
○蜘蛛の巣やけして四方に逆らわず




蟻地獄




○妖しくや変態となる蟻地獄
○黒髪の妖しく誘ふ蟻地獄
○美しき女の墜ちる蟻地獄
○土蔵より見えぬ光や蟻地獄




閑古鳥




○旅人を呼び止めたるや閑古鳥








初雪




○初雪やちかくの声のきえてゆく




手袋




○手袋や長いお話よるにする
○手袋や犬の散歩の一つ松
○手袋やいろんなお話できるのよ
○手袋やお使いが来てあげました
○手袋や母はやさしくほとけさま
○手袋や吸つてなみだのお星さま




マスク




○マスクしてあかんべーしたいつまでも




ストーヴ




○ストーヴや泣き出しそうな女の子




雪達磨




○雪だるまお隣の子のふたつあり
○雪だるまお隣の子のうわさかな
○雪だるまつくり目鼻を入れない子




クリスマス




○膨らんで胸をあやしてサンタクロース
○夜もふけてねむい私のサンタクロース
○おじさんのなかなか来ないサンタクロース




春の朝




○春暁やサラリーマンをゆらし行く
◯われどこへ通勤せまき春の朝
◯しづかさにサラリーマンよ春の朝
○この星にむすめを送り春の朝




冬の朝




○つんつるてんつんつるてんの冬の朝




初雪




○四足に初雪といふ家主かな









○しづかさや雪のおもさを量りけり
○奥州やことばもいはづ雪のつむ
○いやですといふた後より雪や降る
○音もなく叩く音より雪のつむ
○浪音や内に波打つ雪の夜
○広げたるラグに馴染むや雪の夜
○海音や内に風あり雪の夜




雪の朝




○清らかに愛人の家に雪の朝
○雪の朝きれいになるや君の声




蟷螂




○蟷螂や映す翡翠の七変化









○蚤はねて売られてゆくやベコの上
○蚤はねて誰にもいわづにおきませう
○生業といへど蚤らも蓮の上
○すり抜けて蚤一匹や阿修羅神
○見上げをる蚤に問うたり五躯菩薩
○あみだぶつ蚤も唯一となりにけり









○人妻の肌にふれたる小蝿かな
○大蝿もひとりでくらす我家かな
○週に二度こぬ日の蝿のよりどころ









○二度寝して蝉は夕まで鳴きにけり




ぼうふら




○ぼうふりや金のお城の見ゆ市中
○ぼうふりや月つかまんと又潜る
○ぼうふりや一曲ごとに沈みけり









○閑かさや蚊のなむあみだ肌にをる
○叩かれてわが血を見たり都の蚊
○蚊よなぜに後に念仏唱へろよ




雀の子




○貧しい子あした手をふる雀の子
○牧場の草にかくれて雀の子
○笹藪の御殿にまいれ雀の子
○かあさまと夕暮れに待つ雀の子





○叱られて小窓に灯る蛍かな




涅槃会




○サックりと大樹や下に涅槃せる
○平安に大樹の深く涅槃せり
○渇いたる心をぬらす寝釈迦かな
○一三言七言八言寝釈迦かな
○弟子たちの身を清めたる寝釈迦かな...
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★2012~2019 見やすいやうに^^
夏の雲




○夏の雲テーブルクロス如くあり
○夏の海遠くの果てに小休止




土筆




○夕闇につれなくも立つつくしんぼ 
○つくしんぼ徒然草の隅田川
○道ゆかば先に立ちたるつくしんぼ
○夕影に壺の碑つくしんぼ
○古池や水もしづかにつくしんぼ
○この先に雪もあるましつくしんぼ
○松島にかほをあげたりつくしんぼ
○松島にあたまあげたりつくしんぼ
○誰の子とうたわれてをりつくしんぼ
○つくしんぼひとつに寄せて最上川
○あの店はつくしの袴ばかりなり
○子もいつかうれしき土手の土筆かな









○けふばかりひとり暮らしの桜かな
○菰に野に花は桜の遊行かな
○物申す夢や熊野の山桜
○四方より風になりける桜かな
○夜のふけてわづらふ果の桜かな
○野の露の消えて姉妹の桜かな
○義仲の理をしる山桜
○玉の床われて泪の桜かな
○かたなくも讃岐の院の桜かな
○一本の暮れて桜や崇徳院
○吹く風に枯れたる桜立ちにけり
○山桜もとにこころを寄せにけり
○怨みつつ桜やわれを愛すなり
○短歌よむ堀に桜や人も無く 
○其の下に現れたるや山桜 
○水晶の瞳の中の桜かな
○制服の涙ぐみさえ桜かな
○田の神のひとえに咲ける山桜
○少年や走れメロスと桜咲く
○君としてみればとめける桜かな
○いつとなくいのちの中の桜かな
○撮影のフィルムに残る桜かな
○紅色や濃くくれないの山桜
○しづかさのそぞろ手を繋ぐ桜かな




盛夏




○感動のこみ上げてくる盛夏かな
○しゃんしゃんと心も晴れて盛夏かな
○盛夏して旅立つ釈迦や人を見る




若布




○つれなくも湯をくぐらする若布かな
○名付ければ俺のわかめといふやべき
○美しく皿に若布の盛られたり
○ざわめいて店に若布の青さかな
○鎌倉に旗揚げしたり若布売り
○手の上になんと可憐や若布売り









○としごろの桃にふれあふかたちかな
○尖らせて手にやはらかき毛桃かな
○桃の実やつんつんとしてならびたる




天道虫




○エナメルの鞄ひらくやむてんとむし
○エナメルの鞄畳むやてんとむし
○可愛らしい配達員よてんとむし
○指先と指さきのぼるてんとむし









○阿弥陀仏柳の下に僧やあり
○無常なるそれでもけふも柳かな




トマト




○ベランダのけふもトマトや月の下
○五年の庵の庭に蕃茄かな




花火




○手花火やくちびる赤き女の子




落葉




○一編の落葉やいまは自由なり




白魚




○白魚やけがさぬ恋のつらぬける
○白魚の目に満月や波の音
○白魚やはるか異国をおもふなり
○白魚や朝日を吸ふてばかりなり
○しら魚や吸て朝日のあさぼらけ
○白魚の桶のにごりを愛すなり




大根




○富士山に大根描いた良き日かな









○デジタルの未来の町の茸かな
○あすこらに茸の街やでき申す
○降り敷いて星や茸も森の中
○風の子やきのこ子らを飛ばしけり
○きのこのこ傘に腰かけけふの月
○昼茸やからくり夜はターミナル
○茸傘や未来の夜のターミナル 
○昼茸やコックピットを制御せり
○昼茸や森の呼吸を透過せり 
○透過して胞子袋や昼の茸 




紅葉




○もみづるを語らぬ道のわかれかな
○もみづるや泪も落ちぬ数しれず
◯沈みをる紅葉の如く君を待つ
◯谷水に迷いもあらぬ紅葉かな
◯山紅葉かたらぬことを一隅に




行く春




○行く春にインスタあげてアスファルト




炎天




○炎天や声を拾わぬ道すがら
○炎天に三蔵を知る言葉なり




夏の夜




○夏の夜や愛猫空に瞼とじ




檸檬




○自由なる檸檬の人やおもひけり
○大げさに檸檬の皮や削いでをる
○太陽の下に檸檬のワンピース
○檸檬待つあなたの両手小さい手
○市あるやレモンの箱に白いドレス
○村の声レモンの箱に高くなり




菖蒲草




○松島の月にやどりやあやめ草




ゼリー




○オリーブの硝子の海のゼリーかな
○ゼリーそぐ匙に秘密のビーチかな




苜蓿、クローバ




○学生の鞄に宿る苜蓿
○空の型ひとつ抜けたり苜蓿
○幸福の籠にあるまし苜蓿
○幸福の乳の白さや苜蓿
○幸福の声をかけたり苜蓿
○父の手に約束おもふクローバー









○国づくる社の山の蕨かな
○八雲たつ空もあるべし蕨かな









○手練れなるぜんまい尻の丸き人




蕗の薹




○蕗の薹みち山々に萌えあぐる




春めく




○春めいて親子で帰る野道かな




スキー




○スキー板ながくふたりを運びけり
○改札を通る二人のスキー板




バナナ




○濃厚に口にバナナや消えてゆく
○口にするといつもバナナの力かな
○バナナ剥き部活で恋の話かな
○休憩に何も語らずバナナかな




春の夜




春の夜や月落とされて貝の殻




夏の夕




○夏の夕べ私といふ物語
○背伸びして寛容となる夏の暮
○折に触れ愛を語らん夏の暮




朝顔




○朝顔や一輪とする夢の跡
○朝顔や一輪として花とする
○朝顔や他にもかほを持ちにけり
○朝顔やよのなかをどうおもふべき
○朝顔に虎の半身や煙に巻き
○名筆に朝顔の見ゆ天下かな
○朝顔や行方の知らぬ隅田川
○朝顔の淵の便りも静なり
○朝顔に乾く盥の夕べかな




夜の秋




○もの語り押し黙るなり夜の秋




ストーヴ




○ストーヴに裸の君や影となり
○ストーヴに香りを決めて読書かな
○ストーヴや隣の人の肘あたり




春日




◯仰ぐれば少年のよな春日かな




蒲公英




○蒲公英をさとして白き綿毛かな
○吹く先に黄色いたんぽぽ咲いてをり
○たんぽぽの絮につまんだ娘かな
○蒲公英やながれて雲はところどころ
○蒲公英や告げて新し恋人あり
○蒲公英やおやつの時間チャイム鳴り
○たんぽぽと隣の人や帰りけり
○蒲公英に農民たちの暮しかな
○蒲公英や若い娘の指先に




犬ふぐり




○ただ一人あすになにみぬ犬ふぐり
○風吹けば焦がれてゆるる犬ふぐり
○なじみなるむすめの恋や犬ふぐり
○はじらいのたがいの指や犬ふぐり
○中宮の笑ひの主や犬ふぐり
○土器を投げる名所や犬ふぐり








冬薔薇




○道のべの舞台となりし冬薔薇
○獄中に我が芸術の冬薔薇




冬の蝶




○凍蝶や洗礼盤にあとわづか




秋風




◯お決まりのカフェに席あり秋の風
◯この味に2曲1ドル秋の風
◯秋風や香り高きを持ち帰り
◯秋風や刻む夢へと駅の中
◯秋風や乗り掛けられた自転車あり
◯秋風に可能性みるビルの群
○秋風や時代は彼を待ている
○秋風に時代や彼を待わびる
◯刻み込む歴史の中や秋の風
○秋風にビジネスマンの近き顔
○秋風に紡ぐ時代の兆しかな
○秋風にめくれて時や物語る
○秋風に想いや落ちる交差点
◯街路樹も映画となりし秋の風




秋深し




◯くり貫いて菓子はいずこの秋深む




秋の朝




◯あたたかきカフェではじまる秋の朝




秋の雲




◯ボロを着て秋の雲なり街の中




秋の空




○焼き菓子や袋に入れて秋の空
○俺たちのこの手で作る秋の空
◯アメリカを探して歩く秋の空




落葉




◯手の中の落葉に誰を想うかな
◯ギャラリーに落ち込むような落葉かな
◯ヴィンテージショップの如き落葉かな
◯ヴィンテージショップの如く落葉掃き
◯アメリカの時代を残す落葉かな
◯照明に照されてをる枯葉かな
◯照明に灯されてをる枯葉かな
◯国立の図書館前の落葉掃
◯散紅葉顔付き合わせ夢の中




秋めく




◯秋めいて時計の針も駆け抜ける




◯秋晴に甘き匂いやママの味
◯散紅葉愛する人も想ふかな




秋の暮




○素っ気ないハンバーガーや秋の暮
○百年の香りを落とす秋の暮




暮の秋




◯才能を見出だされ立つ暮の秋




行く秋




◯行秋や街そのものがコンサート
◯行く秋にランタンの灯とお菓子かな




紅葉且つ散る




◯紅葉且つ散るや誰もが夢の中




竜胆




◯しばらくは竜胆といふ花やあり




鬼灯




◯鬼灯や閉じ込められて宿のとこ




猿酒




◯猿酒に語り尽くせぬ光かな









○イスラムの模様や夏のマグカップ
○イスラムのティーとお菓子や夏を行く
○ゆったりとアラブのティーに夏を知る
○ゆったりとアラブの菓子に夏を知る
○イスラムのこぼれて夏の光かな
○イスラムの調和のとれた夏の飯
○イスラムのティーの甘味や夏旅行
○イスラムのミントや夏がぬけてくる
○港までとどけアフリカ夏の旅




夏めく




○夏めいてアラブの菓子や街の中




芭蕉忌




○芭蕉忌に降りかかりける言葉かな
○芭蕉忌に簑でかけ出すしぐれかな
○芭蕉忌や波の輪となり夢の音
○翁忌や旅に水鶏の土ざわり
○旅人をぬらす翁のしぐれかな
○時雨忌に旅人仰ぐ姿あり




一茶忌




○一茶忌やあはれなりけりいのちなり
○一茶忌に汚れ猫でも風雅かな
○一茶忌に皆で鳥獣角力かな
○一茶忌やだんべといへばおらもいふ




空也忌




○空也忌や月を奥羽に残したる









○むらさきの麦や出で来て鳩ヶ窟









○神々も盗みて春のチョコレート




侘助




◯侘助や語りつくせぬこともあり
◯侘助やなにものにともならずけり
◯侘助になつかしきかな手鞠唄




夕顔




○夕顔にうたふ女房の乳房かな
○夕顔にうたう美人の馳走かな




郭公




○閑古鳥こころゆくまできいてをる 
○郭公や言の葉なくて行き申す




紅梅




○紅梅に待つべき恋というなかれ
○紅梅や跳ねたる声のいじらしく









○いとしみて桜にちかき庵かな




鶏頭




◯鶏頭や言葉もいらぬ名もいらぬ
◯鶏頭の深みにかかるあしたかな
◯姿なく鶏頭ありし宿やかな
◯鶏頭や悲しき人を呼びとめる
◯鶏頭や幼き子等の前に立つ
◯鶏頭のあらはれて浮くむかしかな









○梅散らば里に帰るや安倍の人
○梅が香に何や問うたる安倍の人




清水




○奥六郡清水となりし命かな
○まつろわぬ消えて清水や悪路王




曼珠沙華




◯彼岸花化けて狐の道となり
◯天上の塊落ちる曼珠沙華
◯かたまりの心の内よ曼珠沙華
◯天上にとどけとばかり曼珠沙華
◯それぞれのさぐる心や曼珠沙華
◯曼珠沙華錆のごとくに浮き上がる
○中華そば立つ路地裏に曼珠沙華




女郎花




◯女郎花語らぬことのあはれかな
◯待人の夢にすぎぬか女郎花




牡蠣




○牡蠣むくや爪に小石の吹きつける









○豆腐屋のいつもの町も桜かな




檸檬




◯レモン噛みけふ爽やかに命得る
◯街角に跳ねたレモンや石畳
◯汁飛んで光るレモンや風の中
◯対面す愛はレモンの街角に
◯対面し愛はレモンの小径かな
◯向かい合ふ愛はレモンの思うべし
◯おくれたる愛にレモンの光かな









◯山を背に褒美といふか栗の飯




毒茸




○毒茸や月明かりにて化粧する
◯毒茸や間違えぬよふ息をのむ
◯毒茸や月の化粧といふべきか









◯寝息立つ茸やおとぎの世界かな
◯茸山や星に息吹きと思はるる
◯茸山や星案内の玉手箱
◯近づけるほどに茸や声がする
○たつぷりのきのこの出汁に温まる




雪だるま




○雪だるまいつまで恋のとけるまで




息白し




○改札の人それぞれに息白し
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春の波




○けふ出会ふ歩幅やあすも春の波
○また明日も飽きることなく春の波




春風




○春風や萬葉の間の吹くここち
○春風や塔もはるかに見えにけり
○春風やいま西行と共にあり
○東京に出て春風や友とカフェ
○東京や春風に添い友とカフェ
○東京を紹介したり春の風









○白むめやこの世の終のいづくへと
○白むめや黒髪の世のみだれたる




春雨




○春雨や浮世の筆を置きにけり
○春雨や宇宙を知った利休めは
○春雨に茶器を知りたる利休めは
○春雨に只立ちつくせ一ノ太刀
○春雨やけふ大原の花となれ
○春雨やわが名をあげよ一ノ太刀
○春雨や一夜の夢を一眠り
○春雨や古井の縁に長き夢
○春雨や宿の下にて重なれり
○春雨や烏帽子の枝を誰か世に




春の月




○春月を盗まんとする女かな
○君ふれず盗むがごとし春の月
○君や出て触れず盗まん春の月
○誰しれずこころや盗め春の月
○足音やたたづに盗め春の月
○幸若の夢まぼろしや春の月




朧月夜




○おぼろ夜や鼠の声も聞こえたり
○おぼろ夜やすがた盗まん足の影
○朧夜や雲の姿もなかりけり




春の闇




○新しくいのちのこぼれ春の闇
○触角のしづかに伸びて春の闇









○願はくはその年となれ花の雨
○一月の桜のこころ君を追ふ
○三門の余白となりし桜かな
○都落つ桜の花の烏帽子かな
○武士のみくじに花を呑むべきや
○みくじ箱潮の香りに桜かな
○天神の梅や桜も牛の屋根
○けふの月けふの桜や伊勢語
○小坊主やあとに桜を川柳
○都々逸の歌を枕に桜かな
○葛飾と名乗りあの世の桜かな
○アイルランド過ぎて日本の桜かな
○父と見る桜瞳に二国かな
○父の国アイルランドや桜咲く




新緑




○新緑や九郎どこぞと兄の声




五月雨




○湯を注ぎマグを並べて五月かな




西瓜




○閑さや十万億土と西瓜あり
○西瓜割り海も遥かの大地かな




メロン




○メロン割り匙におとなの甘き顔
○メロン割り世田谷の女性三十代
○飾られしメロンの様に香気あり
○飾られしメロンや空を飛べるはず
○手の中のメロンや空をあふれをり
○港区に飾られてをるメロンかな
○人工の建造物にメロンかな
○抱き締めてメロンの街やなつかしき
○美しくメロンの道や白きひび
○まるごとに東京を置くメロンかな
○覆いたるメロンの道に入りけり




青葉




○鎌倉の軸に青葉や風の抜く




若葉




○東国の結ぶ三社の若葉かな
○千住橋旅にかさなる若葉かな




氷菓




○アイスクリームを奥で転がす悪女かな
○アイスクリーム母がお出かけしてるとき
○アイスクリーム母がお出かけしてる夜
○アイスクリーム彼と始発を待つ夜かな
○喧嘩して涙の後のアイスクリーム
○月替りアイスクリームの気分かな
○求めてる苦いコーヒーアイスクリーム
○冷たさの中に溶けゆくアイスクリーム
○真夜中の勇気となるやアイスクリーム
○はじめてのアイスみたいなプロポーズ
○アイスクリーム持つて二人で帰りけり
○尖らせつアイスクリームやとけてゆく
○なめてをるアイスクリームや感じてる
○告白にアイスクリームを見る目かな
○独身のアイスクリームや寝てる人
○寝る人のアイスクリームや手に入れる
○プライドやアイスクリームは過去の恋
○プライドやアイスクリームは過去の人
○付き合ってアイスクリームやあせらずに
○待ち合わせ渋谷と言えずアイスクリーム
○離婚してその日にたべたアイスクリーム
○誕生日滲んでゆくやアイスクリーム
○気が強く気を許すのはアイスクリーム
○やさしいの神様といいアイスクリーム
○手荷物や寄り添いたべたアイスクリーム
○セックスはたった一度のアイスクリーム
○アイスクリーム雲の間に挟まれり
○アイスクリーム長き睫毛の女の子
○アイスクリーム受けて電車の流れ行く
○月替りアイスクリームやひとりでも
○シロップやアイスキャンディ弾けたり
○突き刺さるバーにポップな氷菓子
○風味ごとアイスキャンディ懐かしき
○放牧のとけて広がるソフトクリーム




氷水




○氷店棺は行きぬ風見鶏
○氷店のせて緑の昼下り
○夏氷ひと匙ごとに思い出す




バナナ




○姿よしデザインとなるバナナかな




夕焼




○夕焼けの一本の道ひとつかな




夏の雨




○あの頃や愛犬と居た夏の雨




白玉




○白玉の悪疫を消す白さかな
○いっそ白玉に風となるわが身かな
○白玉や恋に大路を語るなかれ
○白玉や小高き山にひと休み
○白玉の乗せてや白の品のよさ
○白玉のくずれて白の冷たかな
○白玉やほのかに甘く恋すなり




梅干




○梅干や春日の鹿にさもあらん
○梅干や潮ゆく瀬戸の耶蘇仏
○梅干や母が一番いいといふ
○梅干や常の暮らしの線の上
○梅を干す鎌倉屋敷太刀の陰




夏料理




○一皿に島盛り合わす夏料理
○二階よりすべて目につく夏料理
○目の奥に景色広がる夏料理




芭蕉葉




○芭蕉葉や月を揺らして風に聞く
○芭蕉葉や月にゆらぎて弦ひびく
○芭蕉葉の雫や月の映れれる
◯芭蕉葉のゆらぐ南の月夜かな




ビール




○仕事終へ注ぐビールや銀座線
○少しづつくちびるのせてビールかな
○生ビール懐かしきかなハラペーニョ
○生ビール一口入れて餃子かな
○美しや餃子の焼きに酌む麦酒
◯生ビール空けて中華の青味かな
○ビール酌みおまかせたるや小料理屋
○生ビール餃子の角も立ちにけり
○とりあえず隣の男生ビール
○生ビール都会のビルに映りこみ
○咽に落つビール隣に飲みながら
○かわいらしグラスにころぶビールかな
○参道にビールの見えて小料理屋
○美女たちのビールの声やガラス越し
○駅近にさくりと飲んで生ビール
○生ビール知的な顔や伏し目がち




蜜豆




○蜜豆や何度も版をかさね摺る
○蜜豆や沖波裏の青のなか
○蜜豆や曲亭馬琴町の中
○蜜豆や端正にして涼もあり
○蜜豆よ端正にしてかがやける
○端正に蜜豆となる寒天よ
○蜜豆の端正となる四角かな
○寒天や端正なりし夏の涼




紫陽花




○紫陽花や雨に打たれて出会いから
○ひそめたる恋雨つぶの四葩かな




向日葵




○向日葵や炎のごとく命立つ 
◯向日葵や大聖堂の歌声に
◯向日葵や国王様の美術館
◯向日葵や海岸線を埋めつくす
◯ひまわりや海岸線の風となり




秋の暮 




◯行く人や式部の筆も秋の暮 




秋の燈




◯秋の燈やゆれてゆかしき竹生島









◯石垣やしのばせ夢の秋の音 




夏の果 




◯白砂の海岸線や夏の果 




夏休み




◯連れられて夜の灯りや夏休み




立秋




◯秋立や才は二人に同時代




紅葉




○鳳凰の巣籠もりとなるもみづかな




初雪




◯初雪やしだいに白くなりにけり




竜胆




○竜胆やなべて記憶のそむ思ふ




金木犀




◯木犀にひみつの隠す子供かな
◯金木犀占い人や惑わせる




檸檬




◯街角に落ちたレモンや声を聞く
◯果汁とび光あふれるレモンかな
◯檸檬噛み山這うように命得る
◯果汁とび光るレモンや風の中
◯ひとつ噛み愛は檸檬の街角に
◯向かひ合ふ愛は檸檬の小径かな
◯ひとつ噛み愛はレモンの光かな
◯向かひ合ふ愛はレモンのごとくなり









○白萩に気づいてをるや中の君
○恋の雨紅やこぼさん萩の庭
○浪につくみちのくを背に萩の原
○山門や押し戻しゆく萩の雨
◯なりたしやおもひにぬれた萩の雨
◯束の間の紅も落ちたり雨の萩
◯見えぬ子の遊びとなるか萩の花
◯もたれ行く人押しかへす萩の浪
◯風迫り白萩しずか落つるかな
◯萩と月さからふばかり忍び寄る




五月




○単色の富士に五月の風や吹く
○花街つく五月の風や似合ひけり




蓑虫鳴く




◯道標の人行くたびにみのむし鳴く
◯ふらぶらり銀座の街やみのむし鳴く
◯ふらふらと蓑虫鳴くや銀座線




おけら鳴く




◯宿借りし枕あらざりおけら鳴く




秋の風




◯出迎えの手やたずさえて秋の風
◯秋風にデフォルメしたり我の顔
◯紫の月に愛しや秋の風




トマト




◯蕃茄や崩れ太陽歌うもの
◯蕃茄や握りてつよく妻を詠む
○蕃茄や面影のこしにおひけり
○トマト洗ふなにやらゆかし妻の箸




茄子




○古池や俗のはなれて初茄子
○若なすの近くに贈る茶杓かな
◯初茄子や奥に寿ぐ床飾り
○初茄子や桶水指の庭望む
○初なすの裏に月あり椀の蓋




夏祓




○人力の東京ゆきて夏祓
◯子やおもふ夏祓いかな鳥の声









○返盃の月もこぼさぬ花街かな




蚕豆




○そら豆や脱いで花街に水打たる
○空豆や部屋に妙なる花柳界




五月闇




○鴎外の門や踏むなり五月闇




五月雨




○漱石やさみだれ傘に帰りけり




走り梅雨




○漱石を呼び返しけり走り梅雨




紅葉




◯大枝を空まで伸ばす紅葉かな
◯一面に落ちて水面の紅葉かな
◯大枝に隠れ二人の紅葉かな




黄葉




◯迷いける黄葉やゆらし五芒星




新米




◯今年米ふるまふ神のお陰かな









○門限のあいと潜りし楓かな
○しづかなる門をくぐりし楓かな
◯たづね行く楓の径に会えるかな
◯手の中におさまり切らぬ楓かな
◯遠からず近くに帰る楓かな
◯大学や私に語る楓あり
◯行くおんな楓や帯の一隅に




鶏頭




○鶏頭や星座に飽きず立にけり
○鶏頭や星座に飽きず未婚なり
◯鶏頭のあらはれて浮くむかしかな
◯鶏頭や言葉もいらぬ名もいらぬ
◯鶏頭の深みにかかるあしたかな
◯鶏頭や悲しき人を呼びとめる
◯鶏頭や幼き子等の前に立つ
◯鶏頭や宿知られざる夫人の陽




曼珠沙華




◯彼岸花化けて狐の道となり
◯天上の塊落ちる曼珠沙華
◯かたまりの心の内よ曼珠沙華
◯天上にとどけとばかり曼珠沙華
◯それぞれのさぐる心や曼珠沙華
◯曼珠沙華錆のごとくに浮き上がる




女郎花




○身の知らぬ山辺に折りぬ女郎花
○道のべに牛を追ふなり女郎花
◯女郎花語らぬことのあはれかな
◯待人の夢にすぎぬか女郎花




撫子




○撫子や床にあるまし古今集
◯撫子ややまと静かに調べあり
◯撫子よ見れば大和の調べかな
◯撫子や野に羽となり紅となり




蕎麦の花




○山姥の声や悲しき蕎麦の花
○ああやがてここも広げよ蕎麦の花
○蕎麦の花ゆられてをるや渡来人
◯見送りやいらぬと蕎麦の花畠
◯山路より顔だし蕎麦の花の朝
◯別れるや落ちつくばかり蕎麦の花
◯故郷やなくても触るる蕎麦の花
◯いかにもとこだわり除く蕎麦の花
◯朝に見てこの一年よ蕎麦の花
◯また一つ年をとりけり蕎麦の花
◯鬼の手やしきりに泣いて蕎麦の花
◯足あとに山の神なり蕎麦の花
◯湯けむりに鬼も親しむ蕎麦の花
◯新宿や風に赤坂蕎麦の花




桔梗




○はだけたる襟をひろげし桔梗かな
◯腰すへて吾子あやしたる桔梗かな









◯たよりなく折りぬにつよき薄かな
◯ひかりをりながきに風のすすきかな
◯幼さのこころもとなき薄かな
◯故郷の思へる人のすすきかな




名月




○名月や手にもつばかり天目碗
○名月や北鎌倉の苔筵
○名月や飴色落とすガラス瓶
◯名月になくてはならぬ人はなく









◯何事におさまりのよく菊の花
◯白菊にあへて飾りもいらぬかな
◯白黄菊鄙の道なり好ましや
◯横になる絵師や奪いし菊の花
◯白菊の尽きるに人を愛すかな
◯菊の香やあらそふあとの飛鳥道
◯菊の香や相争ふて飛鳥道




野菊




◯世に生きて誰がために咲く野菊かな
◯さびしさに悲しみさそふ野菊かな




秋の雨




○秋雨に占星を吐く妬みかな
◯道なかば人なき堂に秋の雨




秋の風




○秋風や明治維新といふやなり
○秋風や顔立ち並び目鼻立つ
◯秋風や裏山に聞くひとつ三つ
◯秋風や道のべにある古道具
○肩ふれて声するほどに秋の風
◯秋風や声するほどに頬に待つ
◯秋風やふれあうほどに裏の山
○ビスケット二枚となりぬ秋の風




秋の日




○端物の包んで可愛秋日影
○秋の日や印刷物の端の物
○向日葵の柄のノートや秋日影
◯秋の日や東海道をかたわらに




秋深し




○秋深き文人の背のサロンあり
◯秋深し灯りの落つるほどなくに
◯秋深し満ちて灯りの消えたかな
◯秋深き満ちて語らぬこともなき
◯秋深きとじて瞼の裏にあり
◯深秋のとじて瞼のすべてかな
◯深秋や羽音も細く壁の色
◯秋深き何万里行く波の音
◯秋深き差し込む部屋のあかりかな
◯深秋に澄まされてゆく耳の穴
◯灯火やすべてがモカに秋深む
◯深秋に熱く乳房に湯をひねる




秋晴




◯秋晴や矢立初めの千住橋




初秋




○新秋に句碑は箱根の湯本かな
○新秋や宗祇の眠る早雲寺
○新秋や十七文字となりにけり
○新秋や門弟の待つ簑と笠
◯新秋や道行く人に旅の人
◯初秋に走り過ぎたるみどりかな
◯初秋や自慢の釡に焼き上げる
◯初秋や自家製粉の実力派
◯初秋やならぶ種類に困り...
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○躙ぐち蝶のゆくまで天目碗




春雷




○春雷や手鏡髷の紅の妙
○春雷や手鏡紅のむこう側
○春雷や手鏡眉の二つまつ
○春雷に地鉄を愛でる女かな
○春雷や広場のまえの貴族たち
○春雷に広場かつての女王かな
○春雷や整然として王妃あり









○等伯の襖絵あけて胡蝶かな
○洛中の雲になりしや春の蝶
○水墨の余白となりし胡蝶かな
○蝶若き仏師の気風みつめたり
○大袖を振つていそがん春の蝶
○大袖を振りて遅参の胡蝶かな
○義経が控へし兄や胡蝶止む









○大太刀で韮を切るなり鬼夷









○西域やにんにく香る寺の跡
○蒜や下町通り暮れかかる
○蒜や月夜の駱駝しのびけり




桜餅




○桜餅寄せて詰めれば江戸も春




チューリップ




○チューリップ少女の描く絵のごとく
○チューリップ少女の描く高き窓
○チューリップ午後に崩れる気配あり
○チューリップ異国に船を漕ぎ出せり
○チューリップひみつの水を残しけり




沈丁花




○体温の伝わる夜や沈丁花




紅梅




○紅梅や江戸の娘も晴れにけり




花冷




◯花冷えも化け物どもや都入り 




ミモザ




○ダヴィンチや何を語らん花ミモザ
○美術の間立ちたる君はミモザかな
○秘密の恋知りたる君はミモザかな




早春




○早春に悲しき色の口笛を




土筆




○ならべたる店のお品は土筆かな
○なんたるや武器商人の土筆金




桃の花




○庇より親しき人や桃の花




囀り




○囀や集めて恋の山となり




牡丹




○夕影に一輪のぞく牡丹かな




神田祭




○波乗れば江戸の女も神田祭









◯ひと言を聞けずに帰る桜かな
◯東京にもたれてゆるる桜かな
○東京に残るおもいの桜かな




汐干潟




○汐干潟太平洋に黄昏るる
○汐干潟かわい脚あと帆ののぼり
○忘れたる思ひを寄せて潮干狩り




竹の秋




○手の中の無一物や竹の秋




風車




◯豆菓子を口に放たる風車









◯蜜蜂や玉眼の端のうるみけり




壺焼




○壺焼や戸板の掛けて乳白し
○浜小屋に皆語らひて壺焼まつ
○壺焼や松に戸板の間より
○壺焼や初伊勢にして松の風
○壺焼の松に風あり伊勢の浜




浅蜊




○沈めたる浅蜊の声も聞こえたり
○吾子連て浅蜊の水に花の陰




汐まねき




○大空を雲まで動く汐まねき
○沖船をひたすら寄する汐まねき




螢烏賊




◯身投げして命を灯す螢烏賊




雀の子




○悲しそにひとり遊べる雀の子




猫の子




○猫の子や尾にふり分けて母の愛
○猫の子の隣で耳を傾けり




早春




○早春に惜しむ濃尾の婦人かな




弥生




○あつめたるむすめ弥生となりにけり




薔薇




○夜の薔薇やなまえ以外は非公開
○薔薇の刺なにやら部屋を満たしけり
○入る風に薔薇の香とみとりたり
○対角に薔薇一輪の高陽感
○既読なし留守電もなく夜の薔薇
◯大石にプロデュースあり薔薇一句
○薔薇落ちて大好きなのに人のもの
○口紅や薔薇に言葉を教えたり




茨の花




◯帰りたる茨の花の定食屋
◯野茨の花小説に陥れり
○我が道を大空にして花茨
○野茨のにほひや路に憂ひたり
○野茨の胸に大河の気分かな
○野茨や書斎の風と整理せむ
○花うばら清少納言昔とせり




チューリップ




◯貴婦人の胸にカップのチューリップ
◯貴婦人の胸に憂いのチューリップ
◯明るさを置いて窓よりチューリップ 
◯チューリップ大好きなのに憂いかな
○チューリップいろんな好きを見つけたり
◯チューリップ落ちてたれかの日傘かな




朝顔




○朝顔や花街に根ざす道すがら
○朝顔やノート華やぎシール貼り




朝顔蒔く




○朝顔や蒔いて目立たぬ床飾り
◯朝顔を蒔いて幼き恋のこと
◯朝顔を蒔いて通りやカフェ並ぶ
◯朝顔を蒔いてピアノの音色かな




麦の秋




◯麦の秋めぐる視線や三美神
○青空や沈む緑風麦の秋




山吹




○山吹や僧となりけり名も知らず
◯山吹や萬葉の風ゆるがする




立夏




○夏に入る水も打たれて花柳界
○夏に入る水も打たれし花街かな
○夏に入る夜の帳や下りる頃
○人々の歩幅も肌も夏に入る
○女子たちの肌も気分も立夏かな




五月




◯梟に五月の風もうつりけり




暑し




◯空明けていよいよ吾の暑さかな




皐月富士




◯大皿の白磁に浮かぶ皐月富士




初日




○海につき空にのぼらん初日の出
○海につき鳥居の先や初日の出




初空




○初空を集めたようなある家かな
○初空や見なれた街の五階より




初日




○月並みに両手を合わす初日かな




元日




○元日もそこにあるまし富士の山




初景色




○下総の棟梁なるや初景色
○喧騒や静寂となり初景色
○コーヒーのカップを入れて初景色




初笑




○目の覚めて何事もなく初笑顔




三が日




○コーヒーをケトルで注ぐ三日かな




福達磨




○一つ目の願いやこめて達磨市




伊勢の海老




○伊勢海老や長くてひげを担ぎけり
○伊勢海老の髭や背につく祝膳




四方拝




○君四方拝み始まる物語




初場所




○初場所や綱引くような熱気あり




初伊勢




○初伊勢やおわす姿に振り向きて




初句会




○十八の窓やこころの初句会




仕事始




○サイフォンを見つめて明日は初仕事




初富士




○初富士やわれ悪党となりにけり
○初富士やシュガーロールと淹れながら




嫁が君




○嫁が君ほおに白粉で美人かな




七草




○七草やむかしの人を思いけり




初不動




○下総の鰻めあてや初不動




初閻魔




○髭なでて背をのばしたり初閻魔









○雪止まず友の語らぬイートイン




冬の月




○明るさに足踏入れて冬の月




冬の星




○それぞれの人差し指や冬の星









○美しや冬のケーキのセレクション




枯葉




○枯葉ふむタイヤの音やワイナリー




日脚伸ぶ




○山家集読みかけてをり日脚伸ぶ




冬の夜




○部屋に差す照明器具や冬の夜




秋の山




○エンジニアブーツを鳴らし秋の山




雪達磨




○背やまるめ歩いた門に雪達磨




炬燵




○足入れて炬燵の女子に睨まれる




マスク




○学生やマスクの多き試験場所




春めく




○春めいて原宿ゆるくハンバーガー




夏の宵




○国盗るや楽市楽座夏の宵




夏の月




○岐阜城や夏の月よと宣教師
○頂や夏の月よと宣教師




涼し




○美濃和紙を浮かべて涼し長良川




新酒




○伝統の銘柄も立つ新酒かな









○幻も眩い夏の天下かな
○湧水を汲んで夏行く宣教師




春眠




○楼門や安土もいまだ春眠り
○春眠やたわむれている雀かな









○金高楼ゆれて水面に桜人
○花時やにしても播磨の大天守
○高楼の残す桜の湖畔かな




西日




○金箔の栄華を思ふ西日かな




風光る




○消え失せて湖面の上や風光る




春の風




○春風や播磨の空に揚羽紋
○春風や見下ろし上げる姫路城
○弁当のふたや電車に春の風




春日




○春の日や江戸前海苔も輝けり




春隣




○平成の時代も消えて春隣
○平成の時代やもどす春隣




猫の子




○母猫のくわへ又行く子猫かな




草餅




○草餅や地蔵の口も黄ナ粉哉




新樹




○筆記具の色の増えたる新樹かな
○鯱に天むすもあり新樹かな




青葉




○鉄道や青葉の風にエビフライ




卒業




○卒業や木の下に立ち日の光
○卒業や列びて歌を聞いてをる
○卒業歌きのふの遠き未来かな




入学式




○新しい靴履いて行く入学式
○入学式おさまる尻に手を添へて
○一年生戻るむすめをまた押して




運動会




○からあげに玉子を入れて運動会









○筍や女の顔のにぎり飯
○弁当や開けて目につく筍煮




アスパラガス




○アスパラや列車のごとく皿の上
○アスパラや繊細にして七変化









○趙さんの汗や四川の豆腐鍋




夏の夜




○夏の夜や東京にのむ異国人









○蒲焼きの鰻や森に粋とのみ
○世の人の持続をうつす鰻かな
○蒲焼きや鰻の脂店に入る




焼酎




○ポテサラとモツ煮と告げて芋焼酎









○いつも逢う肘の高さや春を待つ




○江戸前を包んで春の握りかな
○手仕事の離れて江戸や春握り




春の夜




○手仕事や離れ江戸前春の夜




秋の風




○少年を魅せた車や秋の風
○流線や突き抜け秋を加速する
○美意識をシンプルにして秋の風
○秋風やポップに柄を組み合わせ
○秋風や光の幅を纏いけり




○未来図や春夕焼けの加速力




早春




○早春をかさねて歩く美術館
○行く春に名作映えて満たさるる




春雷




○春雷や電池モーター加速せり




夏の星




○夏星を浴びてシートや加速する
○夏星を浴びてシートや加速力
○夏星を浴びて感じる速度かな
○デザインやシャープに走る夏の星
○デザインや走る車に夏の星
○流星や新デザインのスポーツカー




冴ゆ




○清流の一口ほどに冴ゆるかな
○酒蔵や一口ほどに冴ゆるかな
○清流や手仕込み夜も冴るかな
○清流の神にしもべや月冴る









○足のあと愛しきひとは狐かな









○唇に残す余白や蝉の声
○くちびるを離す間も蝉の声




ヒアシンス、ヒヤシンス




○ヒアシンス芽吹くや底に花言葉




夏の雨




○遠距離や駅のホームに夏の雨




菜の花




○菜の花や目にも舌にもけふの月
○菜の花の器や実に見飽きない
○菜の花やいきつけ店のお品書
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★2012~2019 見やすいやうに^^
さくらんぼ




○唇やよせて二人のさくらんぼ
○お互いのアドレスとなりさくらんぼ
○さくらんぼ口に含んで彼のこと
○さくらんぼ含んで種の形しる
○たね飛ばし甘酸ぱいなりさくらんぼ
○甘酸ぱい二人ならんでさくらんぼ




節分




○面付けてこくりこくりと福は内









○阿弥陀仏信濃もじきに桜かな
○海航り倭国の風に桜かな









○犬の子や連れて行かれて花の中









○尾張暮れ小磯の家の雛祭り




彼岸




○色紙や折りて彼岸の帰り道




夏蜜柑




○閑かさや犬の首輪に夏みかん




花火




○巻物のごとくに時を遠花火









○鶯や売茶の筒に名を吐かん
○鶯やいざ鎌倉の下屋敷




春の川




○ジャンプして遠くて近き春の川




夏の雲




○夏の雲テーブルクロスごとくあり




飛魚




○ジャンプして飛魚の目に青葉かな




風鈴




○風鈴や朝まで恋の話かな




向日葵




○向日葵の風にふられて瞳かな









○てふてふや煙のごとく消えにけりる
○すれあひて炎の如く上る蝶




曼珠沙華




○ゆるやかに降りささりけり曼珠沙華
○曼珠沙華空より落ちて火のごとく
○曼珠沙華あふれて天の道となる
○曼珠沙華言いたいだけの子供かな




散紅葉




○散紅葉シェイクスピアも吹かれたり




秋麗




○秋麗に髪なびかせて三銃士




夏の月




○アラジンの魔法ラムプや夏の月




寄鍋




○故郷や寄鍋つつき飲みくらべ




聖夜




○地下鉄を降りて売り出す聖菓かな
○地下鉄やみな運ばれてクリスマス
○アイドルもスカイツリーで待つ聖夜




アイスクリーム




○アイスクリーム朝まで恋の話かな
○手作りのアイスクリームや消えていく




春待つ




○さよならとテーブル席に春を待つ




春近し




○其中に思いし人や春隣
○つり革や昭和も過ぎて春近し
○コーヒーやテーブル席で春隣
○濃い香りケトルの湯気や春隣




小春




○カフェオレやお気にのマグで小春かな




暖炉




○コーヒーや淹れて暖炉に犬と猫




○ストーブやドリップ落ちて読書哉




師走




○一滴に息づく豆の師走哉




暮の秋




○暮秋や心のままにミルを挽く




冬の虹




○挽く豆をながめてをるや冬の虹









○ミル挽いて心の冬や降りおつる




冬の朝




○コーヒーを淹れる彼女や冬の朝
○旅先のマグの苦味や冬の朝
○我が家のバリスタも良し冬の朝
○マシンありカップ片手に冬の朝




冬の夜




○ローゼズや男がひとり冬の夜
○カクテルや目覚めて恋の冬の夜




冴ゆ




○名門のこの一杯で冴ゆるかな




盛夏




○カクテルや目覚めて恋の盛夏かな




夏夜




○夏の夜にモルトや眠り恋の罠
○カクテルや夏夜の口に顔香る
○それぞれのグラスや誘う夏のバー




夏の夕




○伝統の注ぐモルトや夏の夕




夜の秋




○男女して眠るモルトや夜の秋




夏の夜




○夏の夜に眠るモルトや恋の罠
○夏の夜や門外不出を傾けて









○向き合ってモダンや夏のモルトかな




初日記




○十八のわたしと書いた初日記




閑古鳥




○海までも啼いてくれるか閑古鳥




金魚




○さまざまな金魚に夏を忘れたり




風光る




◯風光る島にショパンの調べかな




若竹




○若竹や一夜の恋もありにけり




花葵




○花葵小さき子らの通り道
○君すでに駅を帰りし立葵




心太




○心太二層の雲のごとくなり




蝉丸忌




○その語り琵琶たおやかにして蝉丸忌




沈丁花




◯沈丁に幼きころのひみつかな




木蓮




◯白木蓮めくれて空は四月頃




麗か




◯うらうらと沖に手を振る子供かな




水着




○めくれそな所もなきの水着かな




蜜豆




○蜜豆や角に悲しき空の色




春服




○母の手を放れていくや春の服









○海面を白く打ちたる燕かな
○一直に海図引きたる燕かな




桜貝




○風抜けるバーに置かれし桜貝




元日




○元日やコーヒー落し思ひけり
○元日や落とすミルクを回しけり




初日




○墨すつて心の海に初日かな




去年今年




○去年今年一輪花の美しき




嫁が君




○嫁が君白粉つけて我のまへ




春めく




○春めいて航海香るミルクティー









◯富嶽絵やならべてけふは江戸の春









◯踏むたびに都は花の盛かな









◯子の出来ぬ折り雛風に推されおり









◯口あけて山河親しき燕かな









◯行く人や桜をこぼすばかりけり
○フレームにのせてあなたと桜かな









○白むめや能楽堂の足さばき




春の水




○追いかけて名のなき山も春の水









○なにも無いあるのは夏の自分かな
○つり革に胸高からず夏の恋




夏シャツ




○夏シャツに甘い香りや空に透く




白靴




○白靴に海のにほひや風の音




水着




○風あたりビキニや頬をおしつけり




夏の星




○夏星や佐渡はいづこぞ弥彦山
○毘沙門や龍たれこめて夏の星




夏の海




○白砂や青かさなって夏の海




夏の風




○白浜や青かさなって夏の風




夏の雲




○白砂や青かさなって夏の雲




夏の朝




○部活かな我と手がふれ夏の朝
○ユニフォーム畳まれてをり夏の朝




苺ミルク




○かわいらしふたりは苺ミルクかな
○苺ミルクあくまで魔法の忘れ物









○大鮑身をよじらせて秋津島




日傘




○追いかけて母のパラソル大きかな




梅干




○忘れてた母の梅干にぎり飯




花火




○また会える手の輪の遠き花火かな




水中眼鏡




○水眼鏡大きな空の中にあり




青葉(自分用)




○阿弥陀仏あらはれてふれ青葉かな




茨の花




○野いばらの花に憂鬱な舞踏会




若葉




○太子妃の肩に若葉のやわらかく
○太子妃の肩に若葉の息づかい
○その指にふれて若葉の女神かな
○その若葉ふれて慈愛の女神かな




新樹




○キューピッド射ぬく心に新樹かな




新茶




○手に包む霧に角なき新茶かな
○諸国より聞いた新茶の味所




古茶




○落ち着いて古茶で道さす二人かな




初鰹




◯深緑と大鉢にあり初鰹




トマト




◯ベランダを楽園とするトマトかな









◯毎年や楚々とはづかし藤の花









◯柳より見ゆる佐原の船着場









◯踊り好き男勝りも風の中




苺ミルク




◯苺ミルク女神の落ちて甘いもの
◯ゆれてをり落ちて女神の苺ミルク
◯苺ミルク幼き恋に似たるかな
◯別れたる大好きだつた苺ミルク
◯潰したり苺ミルクといふものは
◯甘えてる大の大人や苺ミルク
◯スイーツは苺ミルクという子かな
◯好きな人苺ミルクを口にする




夏山




◯夏山や麓の人も笑顔なり




ビール、麦酒




◯変わり行く時代の町で生ビール




花火




◯目の内を静かに燃やす花火かな




遠雷




◯遠雷や生首の目も動きけり




夏の月




◯若き日の満ち足りて行く夏の月




向日葵




◯向日葵の落ちて幕府の終わりかな




涼し




◯月涼しまつわるものに四大神




夏の空




◯サイダーの泡や消えても夏の空




立夏




◯炭酸の音聞くたびに夏や来る




ビール、麦酒




◯瓶ビール泡に時代や中にいる




グラジオラス




◯島々にさざ波立つやグラジオラス




ソーダ水




◯勉強に流れる雲やソーダ水




焼酎




◯焼酎や藩をあげてのスピリット




朝顔




◯朝顔にはかなき恋の願いかな




金魚玉




◯玄関のすすぐ心や金魚玉




法師蝉




◯一緒一緒つくつくほふし一緒かな




夕立




◯夕立や江戸百景とおもふべし









◯義元の首や隠せよ萩の花




青田




◯墳丘にひろがり延びる青田かな
◯阿弥陀仏両脇に据え青田かな
◯人やみな忘れておぬか青田かな
○美しき石もはるかの青田かな
◯墳墓あり石もはるかの青田かな




青葉




◯道のべの仏を隠す青葉かな









◯躍子や夜に胞子を放ちたる
◯躍手の指より月の洩れかかる
◯躍子や角も見へたり頬冠




暑し




◯虫の羽の足下にある暑かな




天の川




○桃源のありかも知らず天河
◯桃源や推されて別の天河









○白菊や生くる死ぬるの美しき
◯菊の酒なべて柄杓の童子かな
◯ほどよくの苦みもやさし菊膾








◯あらためて聞き惚れて居る囮籠




木槿




○花木槿仏心や鐫の音
◯鑿の打つ仏師の面や花木槿




盆の月




○一度寝ていまいちど起き盆の月
◯ひつそりと建てたとあるや盆の月




立秋




◯立秋に声の覚えのあるべきか




初茄子




◯怨霊の五体の飛んで初茄子









◯まぼろしの親の顔かな魂祭




松虫




◯松虫や式部の筆を尋ねつつ
◯松虫や石山寺の物語 
◯松虫に式部の声もひそむかな
◯たれの声式部望むる松虫鳴く
◯松虫の瀬田に筆置く式部かな




きりぎりす




◯機織に悲しき皇子の坐像かな




鈴虫




○骸骨や空に月みて鈴虫入る
◯独り身やちんちろりんと鈴虫鳴く
◯鈴虫ややさしきひとのされこうべ




蚯蚓鳴く




◯首塚の暮れて大君蚯蚓鳴く

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未分類 | コメント(0) | 20210216204307 | 編集

 
 
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雨霧あめ@日常垢
@lam_a_rain
33分
まだ準備中なのですが、文芸全般や写真(被写体&撮る方)、イラスト、コスプレなどの活動用のアカウントを作りました!具体的にはまだ言えないのですが来年の4月までにフォロワーさんを増やしておかなければいけないので、もし良ければフォローしていただけると嬉しいです。(
@AmagiriAme
 
 
         雨霧雨通称雨さん★大鴨石俳句店公式乙女かあ
 
      もうはたらかない
 
    ハハハ
 
                    よろー
 
※FC2用

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未分類 | コメント(0) | 20200913234017 | 編集








 
○夏の別れに登録されし夜や街
○夏の別れに登録されし夜や町並み
○飲み物を感ずるままに秋を待つ
○皇太子殿下や見ゆるキャムプ哉
○累累と森に野鳥のキャムプかな
○累累と森や野鳥のキャムプかな
○開きたるザック森なるキャムプ哉
○開きたるザック道具にキャムプ哉
○森の住人に親しむキャムプかな
○自炊して星のはずれのキャンプかな
○自炊して星は大河のキャンプかな
○キャンプして星に我が身や落としたり
○湖に星の暮れゆくキャンプかな
○湖や星の暮れゆくキャンプかな
○湖にランタン灯すキャンプかな
○ちょっとブスな流れの空や秋を待つ
○ちょっとブスな儚き女子や秋を待つ
○きりぎりす鳴いてむかしやきりぎりす
○澄む月や門に狐の友ならず
○刻まれて石や影踏む墓参
○累累と足音高き墓参
○無作為のこごみて我名墓参
○大文字やまだ見ぬ人よ露の口
○燈籠の三寸ばかり野や駆ける
○あんみつや母に内緒でたべたもの
○あんみつや連なるほどの芝居小屋
○水羊羹帯にゆかしき人や影
○水羊羹親き町に人や無く
○水羊羹菩薩ほほ笑む水や玉
○水羊羹柳通りの昭和かな
○水羊羹孫娘かな地蔵尊
○水羊羹ハイヤー降りて老夫婦
○頷けり大人しやかや水羊羹
○水羊羹仲良き声の消えにけり
○白玉や月のはなれてなかりけり
○恋人の子供と暮す夜の秋
○薬指カフェやアイスで夜の秋
○田園の緑やゆれて夜の秋
○古都残るゆられて時や夜の秋
○夏の露取り寄せたるや花の主
○夏の露古都やとどまり中出会う
○夏の露帰り支度や地方都市
○英雄の恋した波や夏景色
○目に青く閉じて緑や夏景色
○海の旗下ろされてをり夏景色
○甘辛き煙ゆく人夏の夜
○ランタンのブレンドされて夏の夜
○船ぶねの孕む緑や初鰹
○豆飯や駱駝を降りて都塔
○豆飯やアラビア文字の青い風
○妖怪のその面取りし御来光
○エジプトの洞窟の眼や御来光
○鬱蒼と山の膨らむ仲夏かな
○梅雨雷東海道の湯の匂い
○梅雨雷東海道のひとつかな
○梅雨雷あすは難波の宿りかな
○空蝉や荷物ひとつに獅子の影
○荒れ果てて切るには伐れぬ夏の庭
○田園に船頭のなき蝉時雨
○田園を俤にして蝉時雨
○若いからすかなしく鳴いて蝉時雨
○妖怪のベロつき出してゆやけかな
○それぞれの命尽きたり夏景色
○雲の峰ぽっかり空に残したる
○夏果に食いつくされて海の王
○夏果に海族共の声や聞く
○夏果に海族共の捕らわるる
○端々に恨みの残る残暑かな
○既読なく怒り収まぬ残暑かな
○夏休みUFOがをると脅かされ
○可愛いと褒められてばかり夏休み
○美しくなると決めたり夏休み
○実や熟れて窓に架けたる天の川
○海水浴ヴェールや脱いだ肖像画
○少年の重心伸びて海水浴
○娘抱く腕に一筋海水浴
○おばさんの光の浴びて海水浴
○おばさんの陽も朗に海水浴
○おばさんのフリルの利いた海水浴
○おばさんのゆれて意味する海水浴
○少年の戦う腰の海水浴
○肩甲骨開いて腕の海水浴
○海水浴砂に血管浮かびをり
○めくられて掻き立てられる海水浴
○雲の淵盛り上がりけり夏の川
○雲の淵盛り上がりけり夏河原
○まぶた閉じ委ねて湯浴ぶ帰省かな
○報告もまどろみて聞く帰省かな
○報告もまどろみて過ぐ帰省かな
○閑さや家に光の帰省かな
○母親の声に頷く帰省かな
○夏期講習両立や湯に沈みけり
○夏期講座明神さまに歩きけり
○夏期講座俳句の季語にもたれたり
○夏期講習立体的に歩く人
○夏期講習立体的な人達や
○夏期講座一人歩くや輪郭線
○夏期講座輪郭線に触れて見る
○夏期講習立体的な街の中
○夏期講座待ち合わせまであと五分
○夏期講座待ち合わせまで三十分
○夏期講座父は理系の研究員
○夏期講習絵コンテ公開思い馳せ
○夏期講習携帯で知る不思議人
○夏期講座もう少し歩いてみようかな
○ふくらんで夏期講習会夢の街
○夏期講モダンな駅に期待せり
○夏期講座おにぎりたべてかなうこと
○清廉の光の渦や心太
○天青く心太なり日の当たる
○脱け殻や林間学校カーテン押す
○声消えて林間学校午前一時
○林間学校町までの時間さびし
○林間学校いま来た道のさびしかな
○家までの林間学校さびしかな
○音楽の林間学校空に一人
○林間学校光音符や風の抜く
○林間学校の緑重なる薄さかな
○蝶の音林間学校孵化したり
○蝶の音林間学校声も無く
○もう会えぬ林間学校背の高く
○武蔵野の野草遥かに夏の色
○武蔵野の長きまつ毛や夏の色
○雲の峰天才たちや予兆せり
○雲の峰探求心の視点かな
○雲の峰功績の技保持したり
○雲の峰または月待つ身のすさび
○三伏の伸びた水差し口長し
○三伏や硝子の部屋の碧に傾む
○指先の中指までや川開き
○納涼床髪のもたれてテレビかな
○漆黒の手筒花火や噴火せり
○溶岩や手筒花火に空に噴く
○大地より手筒花火の地や割るる
○揚花火いくつ眺めて月の舟
○揚花火胸のはだいて月の舟
○揚花火乳房含まる赤子哉
○東京の花火や聞いてかがり舟
○武蔵野の花火去りゆく風の音
○西人の旅に花火や熱の色
○鄙びたる駅に笑顔の花火かな
○先人や北に向かひて西の花火
○道すがら車も消えて花火哉
○ひとり待つ面影そばで花火かな
○西へ西へ花火の消えた駅に寝る
○炎熱に誘惑されし釈迦開く
○実のらなき苦行のごとき油照
○実りなき苦行のごとき油照
○遊行や思いおこせり油照
○やはらかな飾りの付いた星祭
○民家より七夕竹や親の願い
○夢の中いくつお空の星別れ
○男性の日傘や涼し眉の上がり
○金魚玉開いて泡の思い出す
○箱庭やありし日の君たしかからず
○海開き安全ばかり願ふ人
○どこまでもならして行くや夏の浜
○夏岬太平洋の真ん中に
○彼の腕もどれるのなら夏岬
○また寄する顔や変わらぬ夏岬
○お社に重なり消えた夏岬
○新涼やリュック帽子に街歩き
○新涼や白き身体も身も締まる
○新涼に落とす草木や空のもと
○新涼に電車乗り込む身や軽し
○新涼に車両乗り入れ風の気配
○新涼に車両いささか身や落とし
○新涼やいささか街に寄りかかる
○次次に人も電車も初凉かな
○乗り入れる人も電車も初凉かな
○乗り入れるビルに電車も秋涼し
○久方に手紙書きたる初凉かな
○新涼や頬骨たかく雲消える
○新涼やにぎわう街に落としこむ
○日々満ちるカフェもいささか初凉かな
○毎日のカフェもいささか初凉かな
○気の満ちてたのしきことの初凉かな
○気の満ちて遠くながむる初凉かな
○新涼に繊細なるや甘味茶屋
○待つ人や秋立つ風の満ちてけり
○自転車で初秋風の中をゆく
○毎日のカフェ初秋風に叶うこと
○初風や色濃くぬられ壁に立つ
○初風や濃くぬられたり壁の色
○初風やいかなる人も推しにけり
○初風に爪そろへたり窓の月
○高からぬ山に落とすや盆の月
○盆の月畑に実りの気配かな
○盆の月ビルをわたりて照しけり
○しおれても何やらゆかし今朝の秋
○天楼に飽くなきまでやきりぎりす
○胴丸やくずれて昼のきりぎりす
○十字架に直面したりきりぎりす
○秋風を浮かして映す木の葉かな
○秋の川ただまっすぐにながれたり
○秋の川まろみの石を流したり
○秋の川人一生のごとくなり
○秋の川まちがふことも全句かな
○秋の川見送る人の片心
○秋の川離れて白き流れかな
○秋の川呑み込む佐渡や流さるる
○秋の川鹿島紀行と名付たる
○無常なるも神の渡りや秋の雷
 ○立秋の青楼の夜に出かけたり
○幾度も客やもてなす竹の春
○過去未来身や落としこむ竹の春
○進むたび過去か未来や竹の春
○竹の春に忘れたきものかぐや姫
○見上げたり目や閉じて聞く竹の春
○日輪や盲目の法師竹の春
○姿形こころ容や竹の春
○町衆のさざなみ深く竹の春
○千年の秋蒔野菜星の訪れ
○三升を忍ばせたりや秋扇
○弓なりに虫の声する止りかな
○散る虫の声や格子に障子より
○こほろぎの旅に心や身をほどき
○こほろぎの風や白みて身をほぐす
○秋濤にさびしき町の瞳かな
○水澄んで風や気ままに雲歩
○水澄や産んで道めく山仕事
○水澄んで家もぽつりと風呂煙る
○水澄んで家一軒に湯の煙
○秋水にはげまされたる思ひかな
○秋水にしみじみ丸き石拾う
○秋水に落ち着いてをる娘哉
○秋水にまつすぐ帰る寺の人
○秋水や鳥居の杉も身をすすり
○秋水や妻の帰りのかぎりなく
○秋水や庭石あけてやつてくる
○秋水や眺むる齢なつてをり
○秋水や涙でもよくそこにあり

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○朝顔の色やへだてて窓の波
○朝顔の水や張りゆく紺の淵
○朝顔に張りゆく水の加減かな
○朝顔や歩幅に歌の見受けれり
○朝顔の朝に嫁ぎし人の顔
○朝顔に見慣れぬ箸や置きにけり
○古のたづねて見たり牽牛花
○波のよなポーズ決めたり夏の海
○波のよなポーズや決めて夏の海
○波のよな型や決めたり夏の海
○ふんわりと波のポーズや夏の海
○やんわりと波のポーズや夏の海
○花ばなの気にかけつつも極暑かな
○開運や極暑の中を集めけり
○炎昼の陰の甘さや文学碑
○朝食に何気にありしバナナ哉
○太陽やそして真っ青バナナなぜ
○太陽やそして輝くバナナなぜ
○太陽の眺めや詰めたパイナップル
○シャワー浴びいくつ駅まであとひとつ
○シャワー浴びなにも取らずに君の顔
○シャワー浴びなにも取らずに身やすくむ
○シャワー浴びスマホの音や会いにゆく
○シャワー浴びスマホや君にきどくあり
○シャワー浴びスマホの音に人や顔
○シャワー浴びいますぐ着くと家を出る
○シャワー浴び恋は約束破りかな
○シャワー浴び君会いたいと胸の音
○シャワー浴び飛び乗る駅や君の顔
○廻り来て瑪瑙すみゆく蝉の声
○この道や瑪瑙すみゆく蝉の声
○ひまわりや病室の目の清明期
○人物の夢になりたる星月夜
○向日葵やつないだ手と手さまよえる
○ひまわりや土くれていてあぶらぎる
○ひまわりをさまよい消えた少女かな
○ひまわりに鮮烈なるや強い線
○ひまわりに三四五本の強い線
○土くれに向日葵のある聖書かな
○向日葵や青年の日を漂へる
 
1440
 
○君を呼ぶマーガレットや白き傘
○君を呼ぶマーガレットや花言葉
○君を呼ぶマーガレットと蕾かな
○君を呼ぶマーガレットや秘めし声
○おもかげのマーガレットや退けぬ
○おもかげのマーガレットや馬の脚
○まぶたにはマーガレットのドレスかな
○好まれる人よ秘めたるマーガレット
○一言や声かけべきやマーガレット
○もう会えぬマーガレットや白き傘
○もう会えぬマーガレットや馬車を見る
○手紙にはマーガレットや潜めたり
○ラベンダー咲いてレースの髪飾り
○ラベンダー咲いて期待の夜明けかな
○ラベンダー口にキャラメル柔らかき
○琥珀したキャラメル口にラベンダー
○ラベンダー土産は淡いコルセット
○紅花や残し去りたる鼠ヶ関
○開きたる眼の襞のダリアかな
○幼児の母は緋となりダリアかな
○人妻の芯を寄せたるダリアかな
○新緑の上書されて阿弥陀哉
○新緑やレースの傘を列べをり
○ゼラニウム聞けば港や蒼い海
○ゼラニウム薫る岬や蒼い海
○ゼラニウムベンチに白き壁の人
○ゼラニウム自転車倒れ青い海
○ゼラニウムブルーの窓も似合いけり
○ゼラニウム小学校のシルエット
○ゼラニウム雲やながれて迎えたり
○空席の陽射しの陰やゼラニウム
○噛みついて恋や離さぬブーゲンビリア
○驚きの君と夜景のブーゲンビリア
○故郷の花の舞台やブーゲンビリア
○海鮮の暮らしの見ゆるブーゲンビリア
○ゼラニウム無沙汰の人や迎えたる
○ゼラニウムはじめてキスのベンチかな
○ゼラニウムはじめて聞いた恋のこと
○カーネーション悲しき中の笑顔かな
○カーネーション痛みも消えて咲き誇る
○カーネーション離れてゆくや胸の満つ
○カーネーションゆられて蝋や見上げたる
○カーネーション離れ最後の仕草かな
○山百合や有人の羽先駆けて
○サルビアや声して長く残りをり
○ブルーサルビアアンの恋物語
○ジギタリス目印となる硝子器具
○幽霊のすけて死霊のうらめしや
○幽霊のかすかに肝を冷やしたり
○幽霊に差し込まれたり長き指
○幽霊に差し込まれたり右の腕
○幽霊の足音高く腰の下
○幽霊のさぐる簪なつかしき
○幽霊の胸や膨らみなつかしき
○幽霊にささやかれたる牡丹かな
○ささやかれ話後ろや夏の夜
○幽霊のやがて姿や和紙となり
○幽霊の消えて夜露のあり泣きや
○幽霊や露になりゆく牡丹軸
○幽霊や露になりゆく牡丹哉
○幽霊の山中深き祠かな
○幽霊の指の冷たき帰りかな
○差し込まれ幽霊ゆらり消えてをり
○灯されて幽霊ゆらりゆらりかな
○太陽の昇沈みや海施餓鬼
○天道の昇沈みや海施餓鬼
○こしらえた赤いおべべや川施餓鬼
○どことなく鉢のひとつの端居かな
○叱りたる壁によりたる端居かな
○乗りやすき形や決めた茄子の馬
○見送るやゆつたりとした茄子の牛
○よき形脚や長めに瓜の馬
○丸き背のやつて来たかと盆用意
○眠らない米代川や祭笛
○眠らずに秋田の夜や祭笛
○荘厳に祭屋台の囃子哉
○寂しさや踊浴衣のゆく中に
○編笠の踊る形や西馬音内
○編笠の影や踊の西馬音内
○編笠の灯りや踊る西馬音内
○影消えて踊灯せり西馬音内
○身を寄せて袋に尖るトマトかな
○水玉のお尻を噛んでトマトかな
○アマリリス装置は空を飛ぶ鳥よ
○アマリリス絹や貴女の贈物
○アマリリス替えたカバーや午後三時
○アマリリス小さな恋の悪戯よ
○結婚の報告をして晩夏かな
○結婚の報告もある晩夏かな
○悲しみの熱差上げて行くねぶた
○悲しみの熱差上げて鬼ねぶた
○色白の橋にもたれてねぷたかな
○聞くとこによると美しねぷたかな
○素足しぼり熱に扇のねぷたかな
○色白の待つおもかげのねぷたかな
○友が家の前の囃子や十万人
◯誰も居ぬ明日や囃子で十万人 
○旅館から眺めた祭囃子かな
○阿弖流為の見たか踊のさんさ色
○阿弖流為や花輪ばやしに揺さぶらる
○鬼や出てこいや踊の照れ隠し
○ランタンのゆれて水面や星涼し
○浮かびたる運河の窓や星涼し
○インスタの流れや人に秋隣
○股下の位置やひそかに秋隣
○胸元に寄せてポーチや秋隣
○ルピナスや真実の目を持ちへたる
○ペチュニアや美し人のティータイム
  

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○少年やスケボーを蹴り夏の雲
○脱ぎ捨てて沈むベッドやアロハシャツ
○ビジネスに締まりの利いたアロハシャツ
○丁寧な州の草木やアロハシャツ
○信仰の山に林檎や玉となる
○押しのけてりんごの赤や抜ける青
○山々にりんごの香る美しき
○りんご香る美しひとの帰りかな
○降る山に林檎やひとつ置いてをり
○手を振りて一つ置いては持つ林檎
○君や待つ林檎の駅に黒い森
○寂しさや林檎の詩も水あめ色
○閑さや林檎は空を映したり
○閑さに星や林檎を映したる
○閑さに星や林檎を置いてゆく
○星々や林檎の空を回しけり
○三人の見上げる窓や星祭
○苦しみや窓に讃美の天の川
○トンネルや追つて命の天の川
○七夕に自転車かりて坂の上
○七夕に自転車かりて封書かな
○七夕にゆかしき和紙の灯りかな
○五月雨や寄せられ匙にジャムの色
○夏場所に大敗せるもなんと山
○夏場所に大敗せるも槍ヶ岳
○夏場所にドーナツもつて異国人
○夏場所やゆつたりとして勝名のり
○夏の風邪たのしそうなり外の風
○ぐつすりと眠りし昼の茅の輪かな
○寄り道を見られてをるか夏の月
○舞う神やはかなき夏の月まとい
○舞う鬼やはかなき夏の月まとい
○神や舞うはかなき夏の月まとい
○鬼や舞うはかなき夏の月まとい
○忘れたき思う出逢いや夏の雨
○七夕にふたりをつなぐロープウェイ
○客船のかなしき夢や天の川
○七夕に文庫や町の喫茶店
○注がれる椅子の冷たき天の川
○いっぱいの胸やおさえて風薫る
○膨らみや十年越しに風薫る
○薫風に屏風の松もほころびぬ
○薫風にすれあう昼の枕元
○薫風や音なき夢の枕元
○姿なき虹又閉じて彩れり
○通りからいま満たされて虹かかる
○夏山や河内の人と参りける
○夏山やある人はまあ塞ぎこむ
○驚きの稲村ヶ崎夏の浜
○夏山に会釈の影やどこまでも
○夏山や故郷はまた遠きなり
○夏山に彼女みじかき夢の国
○夏山にまなざしやまだ色褪せず
○夏山や微々手応えの理想郷
○夏山やナイフフォークを揃えたり
○夏山や正しいものを問いて是非
○夏山に正しきものの是非もなし
○夏山や一枚だけの記憶かな
○夏山や黒き大きなものの詩
○東北の桜のよさやあはれなり
○みちのくの桜の良さやあはれなり
○みちのくの雪や桜をたづねけり
○松島や夢も桜に染まりけり
○単線のパンタグラフや薙ぐ桜
○山間のかげや桜の無人駅
○鉄橋にうつす桜のラブレター
○自販機に君とうつろふ桜かな
○菜畑に桜や君のラブレター
○濃色の目の前せまる桜かな
○学生服にじむレールや散る桜
○徒歩でゆく桜の声や聞きにけり
○田舎着に桜の枝や遥かまで
○東北の友の桜や雪の山
○生まれたる君の桜や散る桜
○君の手の涙のあとや散る桜
○秋田には枝垂桜や似合いけり
○青森の桜の女性よきれいなり
○泣く女性や桜は明日につづきけり
○傷つけて光の渦の桜かな
○貞任の燃やす命や糸桜
○胸を張る江戸のおんなの桜かな
○千年の君はひとりの桜哉
○うつくしく花や声染む江戸の女性
○一本の桜の花や下死なん
○雪山に桜や風の競い合う
○なによりも雪に桜やかなふまひ
○友も無く桜やけふも池に立
○静脈のごとき桜や雪の山
○西行の立去るたれか桜かな
○並々ときのふの私桜かな
○そのままの見晴らしの良き桜かな
○名も知らぬ桜涙に吹かれけり
○大振の桜の中やかけてをる
○明滅の空に鋼の桜散る
○花よ見よいのちや空に盛り上る
○網戸して隣の声や美しき
○アイドルの明かりの洩るる網戸かな
○必勝と母の声する網戸かな
○一寸のやさしき風の葭簀かな
○女房殿かまえておるや蝿叩
○博学の蝿にも君も夜の月
○用の美に蝿や馴染みて白うさぎ
○蝿とまり帰るや駅は後ひとつ
○首筋に落とす香水思いけり
○浪音や葭簀に若き人の足
○空青く葭簀に若き人の足
○風鈴や閉じて風光明媚なり
○風鈴や一鳴り時を味わえる
○忘れたる人や残した江戸風鈴
○風鈴に星占いの夜ふけかな
○風鈴や絶妙となりライヴ感
○風鈴に音楽の妙つまりけり
○風鈴や探して夢のローカル線
○風鈴や戻れるのならローカル線
○風鈴にときめく人よおわりなき
○風鈴に二度寝の恋やおわりなき
○風鈴や涙の色に玉の空
○頂点に世界をみたる田亀かな
○荘厳の光やもつか蝉の声
○玉虫や少女の箱に入りをり
○讃美歌やまといて抜ける夏の蝶
○讃美歌につつまれてをり夏の蝶
○夏蝶やアルプス谷を放ちけり
○夏蝶やアルプス谷を告知せり
○夏蝶を休息せしむ八ヶ岳
○夏の虫佛画のごとき満ちてをる
○夏の虫佛画のごとき探求す
○夏の虫佛画のごとき呼吸せり
○朝露を破りし下の毛虫かな
○暁に悲しさ消える毛虫哉
○朝映える光のあびて毛虫哉
○風鈴や碁のなぐさめを残したり
○風鈴や空の溶かして響きけり
○風鈴や老舗の最中一つづつ
○風鈴やステイホームを独り占め
○風鈴やコロナのいまをおもひけり
○風鈴や大人の旅のおもてなし
○風鈴や大人の旅の並木道
○風鈴や鞄の取つて新しき
○風鈴や焼鳥小屋を愛で通る
○風鈴や小物の件で話たり
○風鈴や外堀修行おえたかな
○風鈴やアクセサリーも手を抜かず
○風鈴やさり気無く挿す髪飾
○夏浜に横たふ人や氷菓子
○月下美人夜のしずくのごとくなり
○蛍火や客室の窓どこむかふ
○ほうたるや父母の声なつかしき
○闇つたふ鼓動の平家螢かな
○ほうたるや総社の声も好きじゃろな
○ほうたるの光の渦や黒夜神
○ほうたるや笹に光の研ぎし人
○夏浜にあの日の僕と帰りけり
○夏浜に君の乳房を見つけけり
○夏浜に神話の波や押し寄せる
○夏浜や神話の波の押し寄する
○夏浜を切るや大きな花の陰
○夏浜に君の落とした手紙哉
○夏浜に君の落とせり手紙哉
○神々の消えて音なき夏の浜
○投げ捨ててフイルムやありし夏の浜
○一本のきらめく旗や海水浴
○男らの見守る空や海水浴
○男らの見守る風や海水浴
○素朴なる木枠の家や海水浴
○手のひらに夏の匂のさがしもの
○浮世画を締めるがごとく合歡の花
○古の美女やくつろぐ合歡の花
○まぼろしの濡れた頬ありねぶの花
○庭先や夏座布団のよろしけれ
○夏座布団とおした人の尻ゆたか
○山寺や夏座布団のよき眺め
○バイトさがす北の浜なり昆布狩
○美しき目蓋や閉じて合歡の花
○美しき目蓋にしめて合歡の花
○昼顔や少女の通るおちょぼ口
○旅先に昼顔のある通り道
○夏暖簾証やけふも人の声
○夏暖簾押され故郷やしのばるる
○磯浜に蛸もゆらるる夏の夜
○丸盆に冷やし西瓜やおかれをり
○みつ豆の半透明や賽をふる
○向日葵の大地の子たる証哉
○向日葵やそぐ風の下あぶらぎる
○向日葵や去りゆく人の影もなし
○みつ豆の僧や見惚れて帰るなり
○みつ豆の僧やたれかに見惚れたり
○みつ豆や絵馬に願いが叶う時
○みつ豆に可憐な花や咲いてをる
○あんみつの雨にぬれたる石碑かな
○みつ豆にみくじを引いて帰りけり
○みつ豆に大枝振りの古刹哉
○みつ豆に花も散るなり御朱印帳
○みつ豆や御朱印まつと書いてみる
○あんみつや主役あらそふこともなし
○みつ豆や部屋着の女おもひけり
○餡蜜の豆や昔の音ぞせり
○みつ豆の愛してやまぬ僧や去る
○みつ豆の僧去るあとの美しき
○浴衣着にはじめて呉れた指輪かな
○不器用な眼差しむけて百合の花
○目に止めて涙のごとく百合の花
◯ふるさとや息五月雨に手をにぎる
◯暑き日に手や故郷に深き皺
◯五月雨や二代目なでる聴導犬
雨◯五月雨に君やこゆらん生駒山
○五月雨に亡き愛猫の首輪かな
○五月雨に亡き愛猫のことばかり
○五月雨に思いの募る首輪かな
○梅天に髭や落ちたり鏡猫
○長梅雨に気を揉ませたる猫の足
○夏草に首輪ゆるると背くらべ
○明るきはダリアの花とおもふべし
○猫耳に何風わたる夏座敷
○猫耳に何や渡らん夏座敷
○朝顔に悲しき人の姿かな
○朝顔の忘れてつゆの化粧かな
○一人ゆき友の声する夏野かな
○窓枠に頬つき抜ける夏野哉
○夏の野や月日に寄するかぎりなく
○人妻の折り曲げたまま月下美人
○誕生日もどれるのなら夏の雨
○夏草や駆け出す空の名も知らぬ
○夏草や駆け出す空の名も知らず
○雲ながれラムネに君や靴結ぶ
○ながれたる雲にラムネの足湯かな
○ながれたる雲にラムネの造形美
○少年の勢いつけるソーダ水
○駆引きの男女の空にソーダ水
○制服の透けたり空のラムネかな
○制服の透けたり空やラムネ色
○応援のラムネの瓶や君となり
○応援のソーダ水なり君となり
○丸盆にサイダー置いてありにけり
○唇のよごれてサイダー飲む君や
○唇のよごれサイダー飲むや君
○坊っちゃんの通った道やソーダ水
○坊っちゃんの声する路上やソーダ水
○ソーダ水あわのごとくに空の雲
○君走るソーダ水なり喉仏
○君走る潮の香りやソーダ水
○栓抜きに面影のこしソーダ水
○寝ころんで泡のごとくにソーダ水
○サイダーの瓶や光をまといけり
○暗店に光や集めサイダー瓶
○店や暗く光集めてサイダー瓶
○恋守りごとくに消えるかき氷
○夏氷原宿で見たあの子哉
○好き人の浮かぶソースやかき氷
○後悔は宇治金時の呪いかな
○吾子たちの頷きにらむ夏氷
○天然の魔法たのしき夏氷
○天然の悲しみもありかき氷
○坂の上海にそそいだソーダ水
○京劇の歌にいづこや合歡の花
○雨の背に淡く仮面や合歡の花
○人妻の折り曲げたまま月下美人
○土用鰻や雲はしる狂歌人
○土用丑の日の鰻の名所かな
○喜ばし土用丑の日の鰻かな
○雲香る土用丑の日の鰻かな
○仇敵や土用鰻のつまようじ
○なによりもやさしや染みる土用餅
○足しげく天然物や鰻の日
○白き雲肘つく人の土用哉
○虫干に時忘れたり一休み
○虫干や峠の道を訪ねたり
○虫干や古きザックの濃ゆい藍
○恋文や妻の膝にて虫払い
○空豆や天竺道の光かな
○豆飯に可愛き人の茶碗かな
○有能な新馬鈴薯の兆しかな
○浪音や傾き寄せて唐菖蒲
○目を閉じてらっきょうとなる我身かな
○穴子筒星も沈みて夏の夜
○何者に幸せを呼ぶ麦の秋
○星々の舟にのせたり花火待つ
○君はまるで花火にとほく裏表
○くちびるの消えて花火のうすあかり
○懐かしの彼の花火や消えてゆく
○言えなくて花火や線のあとからも
○掛け声の花火や遠く消えにけり
○五月雨や緑は黒く白となり
○良き人の薄き衣や五月雨る
○五月雨や音なく山の静なり
○神々の五月雨山に音もなく
○アイスコーヒーと過ごしたコースター
○アイスコーヒー空席も好きな時間
○アイスコーヒードレスの純喫茶
○アイスティーの待ちぼうけは特別な日
○クリームソーダをにらむアイスティー
○アイスコーヒーと突き放された時間
○アイスコヒ突き放された時間かな
○アイスコーヒー何度も折り曲げている
○休日や麦茶冷やして紙コップ
○この辛みビールの声を聞いてをる
○ふわふわの玉子を包むビールかな
○久々に飲んだビールのラベルかな
○東京のこんがり焼けて麦酒かな
○東京のキレイに焼けてビール哉
○焼場からあいと声する瓶ビール
○年老いし指に馴染んだ麦酒哉
○毎日の息するやうなビールかな
○初夏に両手笑顔のクレープ屋
○鶏烏帽子儚き月や夏の夜

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○たる酒のゆられて波や夏の月
○住吉の酒やゆられて夏の海
○摂津より風やゆられて夏の酒
○摂津よりゆられつ波や夏の酒
○ゆられたる波は摂津や夏の酒
○ゆられたる波は摂津や夏の宵
○ただ庭に牡丹のありし思いかな
○ぼうたんの片付け終えぬ人の声
○成田屋の二階泊や夏の風
○松島や龍の子となり夏の月
○遊行柳田螺に月の光かな
○松島や朝楊貴妃に春もたれ
○松島や楊貴妃春にもたれたる
○松島や三大美女といはれけり
○判官の風や関行く夏の草
○向日葵やパスタの風の偉大なり
○向日葵やパスタの上も支配され
○向日葵や知らなき街の風夕べ
○向日葵や誰もが知てるさんぽ道
○向日葵や空に吸いつくさびしさよ
○向日葵や投げ捨てられて油かす
○母の日や膝を伸ばして夜の星
○母の日や膝を伸ばしてこぐま星
○母の日や膝に枕のこぐま星
○雨蛙桃色となる瞳かな
○雨蛙都会の雨の待ち合わせ
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○噴水や濡らして夜の大理石
○噴水の広場に落ちて歴史かな
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○フルーツパフェの思い出や青蛙
○己知り喉やしきりに雨蛙
○さびしげに竜の瞳や雨蛙
○金色の器用に指を雨蛙
○箔銀の落とす泪や青蛙
○青竜の瞳を持つや青蛙
○金銀の掴む滴や青蛙
○一杯の香りの席や青蛙
○一杯の継ぐ人あるや青蛙
○青蛙大学生の来ない店
○通学のレトロな店や青蛙
○教授らの愛する店や青蛙
○あの人のガトーショコラや青蛙
○金杯に雫や入れて雨蛙
○青蛙東京といふ金細工
○青蛙本町通り宿りかな
○嫌々と駄々をこねたる雨蛙
○インスタにあじさいの花載せにけり
○紫陽花や大坂をちと離れけり
○紫陽花やヨガの帰りに見ていたり
○紫陽花や瞳の中を全反射
○紫陽花や重臣たちの万華鏡
○紫陽花や映画の中の散歩道
○紫陽花やブログの記事を歩くほど
○紫陽花や踏切り君にキス手前
○紫陽花や見れば娘の誕生日
○紫陽花やぜんざい雨も降りてをり
○紫陽花や傘の忘れた甘味堂
○紫陽花に胸も躍りし雑貨店
○紫陽花にギフト選びの女哉
○紫陽花や地図は電子の串団子
○紫陽花やベーグルパンの女旅
○紫陽花やショーケースには浜の影
○紫陽花やショーケースには恋変化
○ショーケース紫陽花道のゆく電車
○紫陽花やショーケースには由比ヶ浜
○石段の紫陽花ぬれて猫の髭
○紫陽花やぬれて女の御朱印帳
○紫陽花や御朱印帳がかわいいよ
○紫陽花や八雲神社に祈る女性
○下町の焼き一筋にビールかな
○身も知らぬ人や今宵もビールかな
○チョーカーを締めてふらりと麦酒かな
○くちびるで麦酒の泡や子削ぎとり
○会釈した人の隣でビール飲む
○応援の片手を上げてビールかな
○勝利してカウンターまで麦酒かな
○何事もなき夜に放つ蛍かな
○手の螢君の手に洩る明かりかな
○ほうたるよ未来に洩るる明かりかな
○手の螢の恋や始まりおわりかな
○広げると螢や照らす運命線
○広げると螢や消えて運命線
○ほうたるの消えて記憶の中に居る
○みつ豆や深海となり甘味染む
○みつ豆ややさしき海の甘味染む
○みつ豆と田舎しるこを頼みけり
○みつ豆や観音様のお膝元
○みつ豆や優しき匙の女の子
○白玉や甘味の層に浮かびをり
○白玉や甘き光の層の上
○離れゆく瀑布の風を聞くばかり
○円文字にただ白玉と書いてをり
○円文字に白玉風の通りけり
○上書きの瀑布の声を聞いてをる
○唇をこぼれてぬぐう清水かな
○唇の谷間落つる清水かな
○心太祈りのやうに食ぶ女
○心太乳房を吸うている児哉
○一周し心に残る心太
○夏なれば青春よりみちきっぷかな
○夏くれば青春の波音遠く
○夏なれば窓に冷たき星の峰
○夏なれば胸に張りつく思いかな
○五月雨に思いを寄せるゆとりかな
○五月雨にビーフカレーを作りたり
○五月雨や青春といふ待ちぼうけ
○五月雨にただつくねんと集めたり
○夏星やタワーツリーもレモン色
○蝸牛東京や雨午後一時
○午後三時東京雨のかたつむり
○蝸牛店のタルトも焼上がり
○タルト焼けて店のドアおす蝸牛
○蝸牛一本道の銭湯屋
○蝸牛面接官にむすめあり
○蝸牛洋書と店の片隅に
○登山靴泰平の世の明りかな
○登山靴時も崩れて夜明なり
○登山靴天下の幅に似たりけり
○登山道倭はいかに雲の上
○登山帽残した人のインチ知る
○登山靴倭は令和気分かな
○登山靴めでたき倭見上げたり
○登山靴倭いかなる雲居かな
○休暇明けまつげや上に向いてをり
○両手にて既にメロンや熟したり
○美しき白にメロンの磨きかけ
○美しき白にメロンや楽しめる
○登山靴倭は遠く雲の上
○登山靴倭は遠く海の上
○裸子やぽちゃぽちゃとして白き珠
○日焼けした跡に女の香りかな
○夏風邪や後ろの人も夏景色
○日傘して東京ひとりさんぽかな
○日傘して青空東京さんぽ道
○打水の女の脚の締まりかな
○打水や尻の締まったふくらはぎ
○打水の尻やながれてふくらはぎ
○打水やビルの間に長き股
○美しき女の人や夏料理
○青竹に指の長さや夏料理
○濃い色に酸味外せぬ夏料理
○水着ビキニ女心や水の中
○初ビキニ着けて隣にゆく嬢や
○撮影し答えを求む水着かな
○父知らぬ男ビキニや見せにゆく
○両親に断りもなく初ビキニ
○あと少し叱られさうな水着かな
○母娘ビキニついて話かな
○父ばかりにやけてさうな水着かな
○極楽や水着の中に迷いこむ
○ワンピースそれも賑わう水着かな
○幼児の賑わう町の水着かな
○ワンピース見知りの町の水着かな
○東京の手土産持って青田道
○駆けたるや不良な彼の青田道
○不安なるいつも不良な青田道
○冷やし中華神妙にして待てるもの
○まつしろな太陽を手に泉かな
○黒幕を討伐せしめ夏祓
○答えたくなきこともなくシャワー浴
○東京の部屋で静にシャワー浴ぶ
○あの人の腕にふれたやシャワー浴ぶ
○砂日傘父がはしゃいで肩車
○砂日傘白浜ながく青い海
○砂日傘楽園という夢の旅
○ダイブするマルコポーロや夏の海
○夏の宴島の歴史を歌いけり
○島々をめぐるグルメや砂日傘
○砂日傘神の奇跡を信じてる
○山登り父母の見た記憶かな
○あけぼのや塊つかむ登山小屋
○登山小屋見わたす山の名前かな
○登山小屋遠景を背にもてなされ
○コーヒーのカップを望む登山小屋
○ランタンの心の色や登山小屋
○フラスコに星を詰めたり登山小屋
○星空ややさしく閉じて登山小屋
○手を胸に夜空をめぐる登山小屋
○星の神神話をおもふ登山小屋
○やはらかくそれぞれ過ごす登山小屋
○染みついた傷や柱の登山小屋
○火の番のごとくや時を登山小屋
○登山靴制約もあり自由なり
○登山靴散りばめられた星の山
○登山靴自由も闇の月の山
○登山電車百名山のひとつかな
○切り取りて登山電車の眺めかな
○雲に入る登山電車や鳥の声
○目に峠主峰ながるる登山小屋
○標識に癒されたるや登山道
○娘らの清きくちびるシャワー浴ぶ
○逞しき身体の人やシャワー浴び
○引き締まる身体の人やシャワー浴び
○人の彼と会話のあとのシャワー浴ぶ
○学校の帰りのむすめシャワー浴ぶ
○学校の帰り黒髪シャワー浴ぶ
○黒髪を垂らし帰宅後シャワー浴ぶ
○親友に借りた本読みシャワー浴ぶ
○文章を覚えてしまうシャワー浴ぶ
○そこばかりなんども読みてシャワー浴ぶ
○お隣の彼の帰宅やシャワー浴ぶ
○小説の一節に酔いシャワー浴ぶ
○閉じられた母の雑誌やシャワー浴ぶ
○少年の締まった尻やシャワー浴ぶ
○思春期の黒髪長きシャワー浴ぶ
○気に入りのカメラや部屋に夏館
○気に入りのカメラに好きよ夏館
○静寂を約束せしむ夏館
○気に入りの指輪の穴や夏館
○夏館ビーチに人の影あらん
○農園の管理とどいた夏館
○夏館光の洩れぬ恋の色
○貝殻の飾り推したり夏の雲
○植物の手入れや花も夏館
○王族の花もありけり夏館
○空間の計算された夏館
○夏館大人の距離の調度品
○整然と家具や置かれた夏館
○天蓋のくくられてをり夏館
○夏館ライスガーデン直行便
○深呼吸窓に吸つき夏の雲
○並木路隠すハートや夏の雲
○バス亭に名知らぬ花や夏の雲
○夏雲やくぐるのれんの日本海
○夏雲や富士はた織りのしなやかに
○夏雲や果実の畑のはち切れる
○夏雲や果実の坂を下る坂
○夏雲や島の歌なり指の先
○クマのプーさんあたたまる夏の雲に
○少年やクマのプーさんと夏の雲
○長谷川町子美術館は夏の雨
○伊豆急や背を向けたれば雲の峰
○伊豆急の反対側や雲の峰

○雲の峰掴まえたるや相模湾
○夕立に伊豆の女の形かな

○夕立やかきけされたり相模湾
○夕立に女子高生や一人乗り
○夏雲に女子高生や海の中
○夏雲に女子高生や又一人
○停車場に女子高生や名も知らぬ
○プディングの街につづくや雲の峰
○愛犬の見上げる先や雲の峰
○雲の峰ふれて大蛇や空に舞
○雲の峰博物館の経由行
○雷雲や博物館を遠ざかる
○少年の日や迷い立ちより夏の雲
○わが心放り出したり夏の空
○甘酸ぱい恋のしずくや夏の空
○阿弖流為の空北上や雲の峰
○南北に突き抜く柵や夏の雲
○白靴や柵に置かれてマイペース
○サングラスあるのは君の素足かな
○サングラス猫も渚に風の先
○サングラス猫も渚に浪の風
○あん蜜や群雄たちの三国志
○ごほうびは恋する色のゼリーかな
○天上の雫の落ちたゼリーかな
○かたわらに風共去りぬ夏の雲
○赤毛のアンゼリーのごとき書物かな
○日本に思いや馳せて夏灯
○精霊のちいさく消えて夏灯
○精霊の優雅する脚夏灯
○精霊の優雅なり舞ひ夏灯
○かすかなり日本の村や夏灯
○面赤きヌシロは夢か夏灯
○鈴の音に帰りし馬や夏灯
○夏の灯に焚きあげられて神の声
○夏の灯や見たのは夢か神翁
○ソーダ水ごとくの海やひとり旅
○白靴やひとり旅なるその先に
○白靴に砂入る波やその先に
○夏帽子忘れていまも夏の島
○白靴に砂入る陰に光かな
○白靴やまかされてをり水平線
○白靴に通る波紋の水溜まり
○夏の灯や牙は黄金と捧げられ
○夏の灯や目のその奥の面太鼓
○干草や少し不良なかわいい子
○干草や鼻筋高き女の子
○ヨット出て猫も帰るやレース生地
○波乗や太古未来を足の下
○波乗や身を釣針に保証せり
○たたずんで波乗り雲の光から
○波乗やたたずんで陽の暮てゆく
○波乗や海に向かいて立ちてをる
○波乗や好きな時間に好きな風
○波乗や伝説となりサヨウナラ
○波乗や陽のひと筋や月の影
○サーフボード聞こえなくなり水の中
○波乗や光の窓に向かいゆく
○植物園溶け込む海にサーフボード
○波乗や光の窓に替えがたく
○波乗や中古レコード持ち帰る
○波乗や右向カーブ水の山
○サーフボード星に乗れると思つたり
○半ズボン印象的な足元に
○ウクレレや愛する店の半ズボン
○風吹やその心地よき半ズボン
○自転車で変わりゆく町半ズボン
○掛けられて気品やゆれるアロハシャツ

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○カンヴァスに寄りかかりけり夏の空
○大瀑布時やいつぞの如くなり
○大瀑布とじれば皮膚に物書いて
○大瀑布とじれば皮膚に物心
○白玉や開け放たれて風の音
○白玉や開け放たれて吹きにけり
○白玉や開け放たれて風のはれ
○白玉や開け放たれて風も石も
○白玉や開け放たれて天に風
○白玉や開け放たれて風とのみ
○天上の氷白玉匙のなか
○坪庭に氷白玉飾りけり
○風のみの氷白玉すがすがし
○白玉や開け放たれて風と青
○白玉や開け放たれて風深むし
○秋入学銀河鉄道澄みわたる
○新しく期待のこもる烏瓜

▲お守りの魔法のような薊咲く
▲西洋の城の守りや薊咲く
▲薊花命の声を聞いてをる
▲薊花機械工学ひらめけり
▲薊咲くオリーブ浸る窓辺より
▲白あざみあたらし僕の共和国
▲尖塔の雲の白さよあざみ咲く

▲春泥に重なる鉢の新芽かな
▲なにごとも春に浮かべる新芽かな
▲いろいろと春に浮かべる新芽かな
▲さまざまに行春に見る新芽かな
▲さまざまに春を浮かべる新芽かな
▲行春にさまざま浮かべ新芽かな
▲きんたろう飴の如くに新樹かな
▲思ひ出すあの頃よりの若葉かな
▲さまざまな人行く街の若葉かな
▲若葉手にうどんがええと東大寺
▲つく鐘や若葉にうずむ春日山
▲桃太郎をつつみて浮かす若葉かな
▲はじけとぶ明るき色の染卵
▲染卵記憶の中の森をゆく
▲それぞれの命の上に染卵
▲野の中の教養となり染卵
▲しずかさや野に美しき染卵
▲それぞれの個性を映す染卵
▲空色や水色もあり染卵
▲空に飛ぶ命のごとき染卵
▲染卵顔やピンクの女の子
▲女の子耳はピンクの復活祭

▲青空に籠いつぱいの染卵
▲開きたる家族の庭や染卵
▲復活祭大好きな子の隣かな
▲白藤や近くの石碑くさのかげ
▲藤の花しかとあれこそおぼつかな
▲大和路の山の辺そして藤の花
▲石塔や怨みを残し藤の花
▲白藤や飛鳥の君もそでをふり
▲中将の姫や北魏の白牡丹
▲白牡丹囲みて薬師如来座像
▲白牡丹はがれて紅や絹の道
▲白藤の風にあれこそ大和川
▲白藤の風にあるらし大和川
▲春泥に重なる鉢の新芽かな
▲薫風に自分の色の教えけり
▲薫風にペダルや外し浪の音
▲風薫る開いて彼の手紙かな
▲浪音のストレス消えて風薫る
▲薫風や藍色となりながれ落ち
▲薫風に藍の絞りをながめたり
▲薫風に無くした彼の手紙かな
▲薫風に浪音だけを聞いてをる
▲薫風をパーツに分けた工学家
▲薫風に人それぞれの悩みかな
▲薫風を背におさえたり彼の胸
▲薫風やワルツのごとく散歩せり

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▲山吹や奇跡と呼ぶにふさわしい
▲山吹に抱かれ舟を漕ぎだせり
▲山吹に抱かれて立つ神仏
▲山吹に融合されて花となる
▲山吹や夢に墓標のごとくなり
▲山吹や大和絵となり控えたる
▲山吹や日本画のごとく向かい合う
▲山吹や夢の如くに巡りたる
▲をだまきや折り紙小物ごとくなり
▲をだまきにおとぎの寝台列車かな
▲をだまきにおとぎの寝台列車ゆく
▲をだまきやおとぎの列車灯すなり
▲おとぎの国抜けて星降るをだまきの花
▲をだまきの駅を抜けゆく列車かな
▲をだまきやおとぎの国の旗ゆれる
▲をだまきやおとぎの顔に一滴
▲山吹のあかりの中の盛かな
▲山吹や月のごとくに風の中
▲山吹やとくりのような大和美女
▲山吹に満つヴィーナスの姿かな
▲山吹のあかりや宿にねむりつく
▲妖精の列車に揺れてをだまきの花
▲水面ゆれ山吹散りて色となす
▲水面ゆれやまぶき日本うつしけり
▲山吹や倭の美しき水の音
▲山吹や曼荼羅を背に鹿のゆく
▲山吹や観音立像あるかなり
▲山吹に風神雷神ながれ追う
▲山吹や放たれた間に満ちてをる
▲をだまきやティーポットからソーサまで
▲をだまきやティーポットより顔を見る
▲をだまきやティーカップよりおとぎの児
▲をだまきの花ティーカップより少女かな
○春の夜に彼の手紙やおそらくは
▲卒業やブロンズねじれ美しき
▲卒業にパンドラとして描かれる
▲まぶたより香気の浮かぶ山葵かな
▲山葵田をながむればほれ山と青
▲芥菜の小鉢に月の出る夜かな
▲芥菜の膳に一箸おもひまし
▲王様のなにより好む菜飯かな
▲すぼまりし華瓶の艷に菜飯かな
▲バレリーナ構えて優雅シクラメン
▲劇場にその花有りしシクラメン
▲男性のひかえてゆかしシクラメン
▲円は線をたてに祝賀のシクラメン
▲書物手に緑輝く端午かな
▲書物手に緑の中を端午かな
▲せしめたる緑のゆくは端午かな
▲声合わせ背負う緑の端午かな
▲寺子屋の背負う大樹に端午かな
▲学堂に声合わせたる端午かな
▲春秋戦国時代幟を立て
▲手に緑に空に書物の端午かな
▲牛若や金時べんけ吹きながす
▲武者人形ばばや家にて鬼瓦
▲武者人形家鬼瓦おわします
▲故事を知り菖蒲に我も初節句
▲故事を知り菖蒲も咲ける重五かな
▲町町ににらみを利かす鍾馗かな
▲神功皇后幟や立てて武者人形
▲神功皇后幟や立てて大石の上
▲美しき神功皇后武者姿
▲武者人形神功皇后美しや
▲屋根瓦風通りけり菖蒲葺く
▲菖蒲葺き童も空を見上げたり
▲疾病のねがふ粽の風や解く
▲姉様の泪のみゆるちまきかな
▲先駆けて防ぐねがひの粽かな
▲屈原やこれが日本の柏餅
▲屈原の楚辞を買ひたり柏餅
▲先陣の平和となるや吹流し
▲先陣の平和となるや鯉のぼり
▲戦陣の風に平和の鯉幟
▲ゆつたりと背やふくらませ鯉のぼり
▲五月鯉社も見えて二三本
▲五月鯉みどりに幅を利かせたり
▲五月鯉緑の中を悠々と
▲いそがしく回る柱の鯉のぼり
▲弓なりと言わぬはまでも鯉のぼり
▲蒼天に色をつけたり鯉のぼり
▲空に川緑の中の鯉のぼり
▲鯉のぼりみるは自然のちからなり
▲かこつけて武家のむすめや鯉のぼり
▲かこつけて娘の庭や鯉のぼり
▲柏餅女の家にもらひけり
▲鯉のぼり太く大きく女絵師
▲鯉のぼりかかれば洒落の女絵師
▲鯉のぼりかかれば恋し浮世かな
▲版元の江戸にかりねや鯉のぼり

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▲あと追いし姿いづこや一人静
▲あと追うや一人静といふ童
▲垂衣の夕べに見たか一人静
▲垂衣の花穂やかざし一人静
▲交わりを拒むや如く眉掃草
▲垂衣の無垢と使えし一人静
▲侍女の待つかえらぬ人や眉掃草
▲とき経ちて一人静と人やいう
▲青の壺の如くに色をシクラメン
▲美の色を尊重やせりシクラメン
▲祭壇のごとくに息吹くシクラメン
▲囀や割らぬは王の青の壺
▲囀や医学の森を意識せる
▲囀や医学の位置を意識せり
▲竹春を囲んでをるや野の仏
▲竹春にらしくたたずむ野の仏
▲竹春や空に穴あき伸びやかに
▲竹春の命の節やしつかりと
▲静寂に命はぐくむ竹の秋
▲竹春や日本美術に入りけり
▲竹春に座禅やけふも閑なり
▲東京をでこを広めに新樹かな
▲東京や新樹の中で待ち合わせ
▲新緑や抱えてビルの空の上
▲新緑や抱えて街にプロポーズ
▲新緑を街に抱えてプロポーズ
▲新樹まるでわたしの中のロケ地かな
▲新緑や気になる場所を調査済
▲新緑やおしゃれな彼の自転車で
▲新緑の風に押されて街めぐり
▲新緑や荷物はカメラひとつなり
▲新緑にはじめて暮らす街にゆく
▲新緑に私と付けた場所のこと
▲新緑に塩と甘さの持帰り

▲囀や医学の声を振り返る
▲囀や俳句の森のルネサンス
▲囀や裁きを受ける人の群
▲囀に裁きや受ける無関心
▲囀に咎めの森や最上層
▲囀に咎めの森の人となり
▲囀に時代のくれた可能性
▲囀に交わす手紙の受難かな
▲囀に愛や手紙の裁きかな
▲囀の肉体となる樹の化身
▲囀の眼差しとなる長寿杉
▲囀に眼差し向ける長寿杉
▲今もなを佇む一人静かな
▲君の名を思いつづけて一人静
▲青い海のごとくに空に一人静
▲魂の思ひはすでに一人静
▲一枚の敷物上に新茶かな
▲丁寧に読とく緑新茶かな
▲その人の茶碗の如き新茶かな
▲緊張と温和とりなす新茶かな
▲春茜あそび疲れて花の影
▲春夕焼しつとり染まる花の影
▲春の夕焼書店をあとに三両目
▲春茜中吊りを背によい感じ
▲草餅やドラマで撮影したあたり
▲行く春に流行り病のいろの曇
▲行く春に流行り病の送り人
▲行く春に雪はさいごの手の中に
▲行く春に青いひとりの焔なる
▲行く春に青くみどりの雫かな
▲行く春にきのふのけふの波の音
▲行く春に植物圏の匂いかな
▲行く春に夜は気圏のあめのゆき
▲行く春に乾いて命おちてをり
▲行く春に命の去りてゆく日かな
▲行く春にふり返りせぬ命かな
▲行く春にふり返りせづ人死ぬる
▲行く春に姿かたちや人死ぬる
▲行く春に手を振る人の理想郷

▲国際に富みしアートや春の菓子
▲踏青にならびたてたる頭かな
▲踏草や洗いたてたる好ましき
▲鳥の尻うごいてをるや磯遊
▲海神の浜に手をつき磯遊
▲野がけして姫や化けたる山の神
▲野遊や太陽神の羽生える
▲旅びとや東京雲雀ななめ読み
▲雀の子いまから何処に寛永寺
▲雀の子おみくじのぞきみて帰る
▲新しく店やオープン雀の子
▲馬の尻脚も太くて苜蓿
▲幸せを呼ぶや馬にも苜蓿
▲美しき南部馬よと苜蓿
▲ずんぐりと民謡や聞き苜蓿
▲美しき少女の瞳苜蓿
▲花や摘み器用な不思議苜蓿
▲まといたる農夫の空に紫曇英かな
▲春昼になれぬの言葉の入りけり
▲春昼になじみの言葉入りけり
▲春昼に頬杖ついて参考書
▲春昼に電車の窓やながれけり
▲春昼に気になる人の声やする
▲関東に一休みして木の芽和
▲房総の海も近くに木の芽和
▲亀鳴やむかしながらに焔のゆれる
▲亀鳴やまんまるとした月の日に
▲うつむける人のまつ毛や春の月
▲テーブルに花瓶の浅く春の時雨
▲初蝶や三角屋根はねこの家
▲初蝶や水彩筆の如くなり
▲初蝶や曇はいささか多めなり
▲初蝶や曇は次第に抜け落ちて
▲初蝶や家具はイタリア調度品
▲初蝶に表装清き挿絵かな
▲やはらかにまたそのうへに春の波
▲透過して際やはらかに春の波

▲春の波に少女の声のひねもすかな
▲春の波に少女の声や飛行機ゆく
▲春の海まつたりやがて線となる
▲春の海の光の砂のばかりなり
▲春の海に電車も空も吸はれたり
▲くつきりと線となり得ぬ春の海
▲富士までも桃色となる春の海
▲釣糸に思いの残る桜かな

▲釣堀に思いの帰り桜蘂降る
▲桜蘂降るショートカットの背中かな
▲桜蘂降るレンズに細き指の人
▲桜蘂降る被写体を待つ女かな
▲桜蘂降る最近見つけた古着店
▲桜蘂降る大学近くの待ち合せ
▲桜蘂降る居酒屋ふたり男飲み
▲深夜まで食のおいしい残る花
▲古書店や徒歩数分の残る花
▲先輩と呼んでほほ笑む残る花
▲先輩と止めてほほ笑む残る花
▲初恋や指先ふるる残る桜
▲初恋や廊下の窓に残る桜
▲シャッターを君とふたりで残る花
▲シャッターに君をとめたり残る花
▲焼き菓子と別れた君に残る桜
▲バーガーを長い歴史や残る桜
▲燻されたビルや鏡に残る桜

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▲大陸の風振りわけよ桃の花
▲桃の花しずくを一つ都人
▲そのものが苺に花や陽の光
▲ならびたる苺に恋をする子かな
▲ならびたる苺の花に思ふかな
▲赤々と苺や花を携へて
▲鈴なりに苺や花をたずさへて
▲太陽に思わせぶりな苺かな
▲いつくしみ苺に花のワルツかな
▲王妃まつ苺ひとつが化粧箱
▲春眠や千年の夢まだ醒めぬ
▲桜蘂降る一冊の帰り道
▲桜蘂降るコーヒーにあしたかな
▲桜蘂降る本屋帰りのお気に入り
▲桜蘂降る本屋帰りや坂の上
▲桜蘂降るきのうのあった嫌なこと
▲行く人や探し物あり桜蘂降る
▲疲れた日に探し物かな桜蘂降る
▲PCに捜し物あり桜蘂降る
▲コーヒーに頬杖ついて桜蘂降る
▲プレゼンに気になる人や桜蘂降る
▲先生と呼び止められて桜蘂降る
▲東京の身近な場所に桜蘂降る
▲ペアリング犬の散歩や桜蘂降る
▲思い出の猫の写真や桜蘂降る
▲筆箱に袴もはいた土筆かな

▲ペン立てにカーテンゆれて土筆かな
▲童らの頭ばかりのつくしかな
▲母の手の握りて消えた土筆の子
▲母の手の握りて消えた土筆かな
▲つくしんぼ握りて消えし可笑かな
▲恐ろしくつくしんぼ突き可笑かな
▲つくしんぼみんなお風呂に入ります
▲つくしんぼお歌うたえぬバラバラに
▲つくしんぼ死んだお虫の墓守よ
▲ぜんまいの月に綿毛をぬぐ夜かな
▲ぜんまいの月夜に闇も丸くなり
▲憂いたる闇ぜんまいの星早し
▲憂いたるぜんまいの星早しかな
▲憂いたる闇ぜんまいの星話
▲朧夜や命の鐘ののみならず
▲朧夜や命の音ののみならず
▲大陸の仏や乗せて蜃気楼
▲あれが遥か倭の国か蜃気楼
▲勾玉の横顔有りし蜃気楼
▲蕗味噌をひとまづは置き思うかな
▲蕗味噌や薄きガラスのみぞれ酒
▲蕗味噌やとつくりの首いただきます
▲蕗味噌やとくりの首をかたむけて
▲田楽の虜になりし男かな
▲田楽の徹底リサーチしています
▲田楽や落ち着きのある腕時計
▲何事も三葉の如く落しけり
▲山独活の身体を洗い堪能す
▲菜の花や峰に花咲く玉子焼き
▲菜の花や出会った頃の久しぶり
▲新しき期待のこもる辛夷かな
▲君見ゆる坂より少し辛夷かな
▲新調の陶器を飾る辛夷かな
▲艶やかに桜の下を通りけり
▲山桜先帝の声聞こえたり
▲山桜消えたる花の古木かな
▲山桜精霊消えて音もなく
▲花の宴袖あでやかにながれたり
▲花人の着物の袖もながれけり
▲花茶屋に見知りの人や帰りけり
▲呼び止めて昔の人や山桜
▲さびさびと憂いの中を桜人
▲世の絶えて映るはけふの散る桜
▲清き空水のながれに桜かな
▲清き空に命をかざす桜かな
▲音もなく妖しくかざす桜かな
▲なにかしらいわれやあるか山桜
▲約束の駅に待ちたる遅桜
▲約束の駅にもたるる遅桜
▲枝垂れたる桜の前に女学生
▲いま行こう電車にゆれる桜かな
▲忘れられない島々生きる桜かな
▲通り抜け都会の中に桜かな
▲乳液を下げて近くに桜かな
▲空海に君のとけあう桜かな
▲海空に君のとけあう桜かな
▲海と君のとけあう空に桜かな
▲君を待つ空にとけあう桜かな
▲ひとり宿に抱かれるように桜かな
▲ただ波をしづかに目指す桜かな
▲ただ波をしづかに君を桜かな
▲坂道をたのしむ君と桜かな
▲坂道と手を振る君に桜かな
▲たつぷりのあんこをのせて桜かな
▲東京も昔ながらの桜かな
▲20時の東京もまた桜かな
▲大石もまたやつてきて桜かな
▲とりあえずみくじを引いて桜かな
▲田園にひときは目立つ桜かな
▲田園にてつぺん白き桜かな
▲チューリップ技術を求め誇らしげ
▲チューリップ技術を求め誇らしく
▲チューリップ調査を求め研究す
▲原種のチューリップ我が地方より
▲原種のチューリップ貴族に請われ貰はるる
▲原種のチューリップポーズや決めて美少年
▲原種のチューリップ焼き菓子を乗せティータイム
▲原種のチューリップ彼女の好きなプチタルト
▲チユリプや傘に帽子を購入す
▲チューリップ傘に帽子を購入す
▲チユリプや外れて空を落しけり
▲チユリプや帽子こよなく愛す人
▲チューリップ帽子こよなく愛すかな
▲チューリップ靴は細身のブランドで
▲チューリップなにかと靴が欲しくなり
▲チューリップおしゃれは軽くさりげなく
▲はき心地よくておしゃれなチユリプかな
▲はき良くて革や老舗のチューリップ
▲少しばかりゆとりの靴でチューリップ
▲靴ひもやハミング軽ろしチューリップ
▲見なれたる猫の尻にも桜かな
▲残桜に教師のとめる廊下かな
▲長廊下とめる教師や残る花
▲残桜にひとり教師や体育館
▲図書館に我の忘れし残る花
▲図書館にたれ残したる桜かな
▲残桜に部室の鍵や科学室
▲スポーツの仲間や胸に残る花

▲彼とまだ親しくなれづ名残の花
▲残桜に主の消えた顕微鏡
▲水槽に先輩とあり残る花
▲自転車に化石や入れて残る花
▲標本に並べて出たる残る花
▲自転車に後輩とゆき残る花
▲先輩やそのままと書き残る花
▲靴箱に押し花ありし残る花
▲桜蘂降る風大空の下で
▲桜蘂降るや風大空の下
▲桜蘂降るどら焼きの帰り道
▲桜蘂降る花屋のまえを通りけり
▲桜蘂降るブルーネイルやおすそわけ
▲桜蘂降る古いアパートきみの部屋
▲よろこびのブレーキかけづ花疲れ
▲夕電車外に風あり花疲れ
▲東京の土産となりし花疲れ
▲トロフィーに桜蘂降る教師かな
▲鯛飯をほつくりほぐす杓文字かな
▲鯛飯やほつくり春をほぐしたる
▲鯛飯の皮に春曳く男かな
▲桜蘂降るなじみのあんパン屋のまえ
▲桜蘂降るなじみの店やあんパン屋
▲桜蘂降る包まれながら谷中かな
▲桜蘂降る西新井大師の人と結婚したと聞く
▲桜蘂降る西新井大師の人と結婚したと聞く日かな
▲近しき人や何もわからづ桜蘂降る
▲近し人何もわからず残る花
▲さよならと桜の花を目指したり
▲寄り添いて暮らしてをるは桜かな
▲幾億の鱗や有りし桜鯛
▲幾億の鱗舞ひ散る桜鯛
▲包丁の刃や水わたり桜鯛

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○なんという花というたや勿忘草
○礼拝のむすめの摘みし勿忘草
○いちばんの近くの村へ勿忘草
○さくら餅あのひの空の帰へりかな
▲スカートの中や大きく風光る
▲春雪やみつめて枠に乱れたる
▲をだまき花師を求めゆくむすめかな
▲をだまきや謎に包まれ宿をとる
▲をだまきや理想の旅をめぐりたる
○バイク停め菜の花たるやこんな日は
○をだまきや離れて街を尋ねたり
○をだまきや離れて街の見えてくる

○をだまき花離れて街の記憶かな
○をだまきや都会を離れ記憶なり
○その人の小径を縫つて苧環の花
○その人の記憶と罪や苧環の花
○をだまきや記憶となりし罪となり
○をだまきの花見送る城の記憶かな
○をだまきに宿りし庭の記憶かな
○をだまきや産業革命開きたる
○産まれたる息子の朝にをだまきの花
○をだまきやその白肌に見返へたり
○をだまきや足跡を追うむすめかな
○趣に満ちたやしきの庭にをだまきの花
○チーズ量る女の店や勿忘草
○大天使舞い降りゆれる勿忘草
○春水や光の鱗ごとくなり
○もの思う光の綿や猫柳
○経典の番忘れたり猫の恋
○いぬふぐり君待つ駅や昼の星
○白魚や両国橋の空の雲
○白魚や両国橋の雲のゆく
○白魚や両国橋の東空
○白魚や両国赤く東空
○白魚や両国橋の雲走る
○片栗の花白山に呼びかける
○春雪や古びた宿を化粧する
○春雪や老舗の宿を化粧する
○春光やとけて幼き気配あり
○春光やとけて十四の気配あり
○春光や放ちとけたる十四才
○咲き誇り散りしく庭の椿かな
○苔の上散りしき誇る椿かな
○白椿紅の椿と惜しみけり

○片栗の花峰ありてものおもふ
○冷たさや柔剛にして若布狩
○ものの芽のかくれて夜の新しき
○ものの芽やかくれて夜の新しき
○亀鳴くや古ほろろ昔より
○朧夜にまんまるとして目覚めたる
○雛菓子や咳する母の枕元
○大熊や少年の日の春の星
○佐保姫やまるくて眉を流したり
○佐保姫やまるくて眉を染めかくる
○佐保姫やまるくて眉をおもはるる
○雛菓子や包みて母の枕元
○雛菓子や願いの開く包かな
○雛菓子や供えて神の薬草
▲春眠や風の子供に借らるる
▲春の闇心の空や出るまで
▲手の中のぬくし卵や花曇
▲湯すてて蕨の見ゆるお里かな
▲湯すてて蕨の見ゆるわが家かな
▲美しきかかる蕨の緑かな
▲古の森を抱えし蕨かな
▲古の蕨や音になりにけり

○復讐の光の帯びて春の脳
○蝶ひらひら五輪の風や君の声
○くつたりと取りこみてまた春の波
○長閑さや小さな虫の世界なり
○春暁や古森のはじめたる
○春暁や古森に深きもの
○春暁や古森に帰りたる
○春暁や古森のささめたり
○いにしえの春の暁聞こえたる
○春暁や古森も雨の中
○昔日の知ると知らずに春かなし
○予知したるあの子の恋や風光る
○春泥に友の声する今しがた
○花種蒔く独身男学びたり
○飯くふて花種蒔きし男かな
○ウエディングケーキあり鳥雲に入る
○春カーテン光や集め想いけり
○故郷の人さえぎって斑雪かな
▲俳人の青きころもや春の雪
▲草の上春のことばをさがしけり
▲春愁にしだれて深き蕾かな
▲春愁に流れは糸の故郷かな
▲幼さの夜におもいける雪崩かな
▲美しき花もあるとや残る雪
▲春の灯のLEDや夜の雨
▲春泥や都会の庭を見積りて
▲春泥の庭に都会の兆しかな
▲落ちぶれて降る雪のつむ刀柄
▲春暁や足音だけが白くなり
▲春暁やわれまた入りて引かれたり
▲春暁や大河になにものたるあるや
▲啓蟄や喉うるおして旅仕度
▲啓蟄や一節を読み昼の星
▲春雷や鼓膜も我を覚えけり
▲春雷に親しき人の帰りかな
▲春雷やカップの穴の内に消ゆ
▲この大地鰊曇の暮らしかな
▲この大地見なれて鰊曇かな
▲手の中の深きみどりや韭の風
▲頬杖の見えぬ星なり鳥曇
▲頬杖の佐渡にかかりし鳥曇
▲鳥曇に入る人びと暮らしの中
▲鳥曇に入る後悔のうねり哉
▲頬紅のごとくに消ゆる春の虹
▲見つめ合う春の虹なり如くなり
▲初虹や市井に人も多くなり
▲春の虹枯木に花を咲かせませう
▲春の虹田舎にとけて呼び覚ます
▲クリストの突き刺す鍬や春の土
▲羊の毛刈り峰々に皆の声
▲羊の毛刈り腕組みて腕や濃し
▲羊の毛刈り大空にもたれたり
▲羊の毛剪りなだらかに曇のゆく
▲羊の毛刈り人びとの曇の中
▲美しく羊の毛刈る男かな
▲青い瞳黒い瞳や鳥雲に
▲沈みをる海胆の脳波や考へる
▲デジタルの脳の如くに海胆沈む
▲海胆捕られ復讐となり愛となる
▲その昔くじらに恋し海胆沈む

▲雷の剣に座りて春の土
▲春カーテン光や集め想いけり
▲雪の果遠くに犬の散歩かな
▲朝に待つ君の知らせや名残雪

▲雪の別れふるさとの駅また踏まぬ
▲雪の終放たれてゆく心かな
▲雪の別れ恋した人や都会より
▲雪の別れ恋した人やビルをゆく
▲雪の別れ中学校歌見づに君
▲雪の果学舎に立つ二人かな

○長閑さや虫の世界の光なり
○長閑さや昆虫たちの羽開く
○長閑さや昆虫おびて羽開く
○長閑さや昆虫おびて開くなり
○長閑さや光をおびて開くなり
○長閑さの草に営む世界かな
○長閑さや草ぐさをわけ空の中
○ひとり待つ陽気に長き遅日かな
○ひとり待つ遠くに風の遅日かな
○ひとり待つ堂も越えたり遅日哉
▲人びとの心にゆらす菫草
▲とにかくも心に止まる菫草
▲すみれ草恋した人の光かな
▲すみれ草恋して君の光かな
▲行く人の見守りて待つすみれ草
○君の名を呼べばミモザの花となり
○ジュエリーをあなたの元にミモザかな
○ミモザ花飾られて尚花言葉
○ミモザ摘み飾られてなほ花言葉
○潮騒や聞こえてをるか木瓜の花
○風すこし放たれてをる木瓜の花
○風すこし放たれ木瓜の花にみる
○飾り箱うえに可憐な木瓜の花

○何事も思うことなく木瓜の花
○何事も一日に有り木瓜の花
▲亡き人やほどよく濡れて菫草
▲ふるさとを程よく濡らし菫草
▲わが旅をほどよく濡らし菫草
▲ふるさとや都会に有りし菫草
▲白木蓮ほとけの元に使えたし
▲白木蓮バス待そらに吸はれたり

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◯囀やちいさな森の花束よ
◯くれないの落ちて昼間の冬銀河
◯何もなく大陸までも翔る鷹
◯鷹翔て群雄たちを目指したる
◯鷹の目や天下を狙ふ天の時
◯群雄の上に蝦夷より鷹来る
◯鷹の目や人生をただ幾ばくぞ
◯大空や群雄鷹の目を留める
◯黒板やひとふきごとに天河
◯囀の抱えて森の手柄かな
◯大年のながれる音やしずかなり
◯平成の遠くとなりし大晦日
◯大晦日にぎわう街を遠回り
◯大晦日にぎわう街を帰りけり
◯餅くえばいささか腹も膨れけり
◯よそ宅や戻りて来たか嫁が君
◯元日に打てば開ける年はじめ
◯岩巌押し分けもせづ初明り
◯ぼんやりとほぐれて開く初明り
◯初明りきのふの自分置いてゆく
◯押し分けづ真つ直ぐ先に初明り
◯岩巌押し分けもせづ初詣
◯病なる人も眠りぬ去年今年
◯去年今年めくれば君も勝ちとなり
◯去年今年病の人や手を洗ふ
◯初電車のって目当ての帰りかな
◯初電車のって目当ての袋かな
◯万物の水底となり四方拝
◯元日のコーヒー豆や美しく
◯ふたつみつぺろりとたべて雑煮餠
◯この年やごまめを噛んで思ひけり
◯しとやかに年賀すませし婦人かな
◯足音の聞こえてくるや年賀状
◯前髪やいくども直し初写真
◯初日記恋する人を思ふかな
◯初日記恋する人を想ふかな
◯柄になく仕草やいれて初鏡
◯ゆつたりとしづみしりうく初湯かな
◯寝ころんで恋にゆらるる海鼠かな
◯あるそわかおんそわかなる夏の蝶

きょうダメ夏菜子

ココカラ

◯七種や乙女のゆびをこぼれけり
◯源平の市中煮ゆる七草や
◯源平の市中煮ゆる薺打つ
◯七種やアイルランドに船も行く
◯七種や和尚の声に舌を出す
◯薺爪迷信などといふなかれ
◯薺粥煮へて色見のやさしかな
◯薺粥わすれて恋の片結び
◯薺粥わすれて恋の帰りかな
◯俎を雪と染めたり薺かな
◯若菜摘む郷のことばもみどりかな
◯薺粥この一日に相応しい

◯成人の日や街並も和のこころ
◯成人の日や街並も和となりて
◯あかあかと左義長はやす雪の上
◯あかあかと左義長どんと名前あり
◯手の中の火に神様の飾焚く

◯雨の日の雪にかはるか試験かな
◯春雪や駅にもたれて受験生
◯春雪の真ん中を行く受験生
◯雨の日や雪にかはるか受験生
◯赤い椿ぽとりと落ちて聞くばかり
◯赤い椿なもなき山に落ちにけり
◯さびしさや赤い椿も生きてをり
◯白い椿しずかに声を聞いてをる
◯鍵盤のながるる蜜や春の月

◯春の月四弦五弦や蜜の指
◯桜花ごとくに消えるヴァレンタイン
◯更級や涼やかとなる風が吹く
◯更級や涼やかとなる風となり
◯蕎麦処かれこれ夏の終りかな
◯蕎麦湯飲みかれこれ夏の終りかな
◯更級や試験の後の受験生
◯更級に霞める山の蕎麦湯かな
◯更級に霞過ぎ行く東京都
◯更級や涼やかとなる東京都
◯涼しさや店の硝子の向こう側
◯涼しさや摩天楼より人の群
◯涼しさや船の波きる最上川
◯涼しさや月も高くにありにけり
◯卒業す光や歌の木の下で
◯憂ことや木の下に立ち卒業す
◯活け花や梅一輪も月の中
◯嘴を乗せては送る春の海
◯坂道を下り上るや糸桜
◯梅一輪病の後を尋ねけり
◯不二山にこの花咲くや桜かな
◯不二山にこの花咲くは桜かな
◯ミックジャガーごめんなさいとチョコを食べ
◯ヴァレンタインミックの歌や巣箱かけ
◯信じてる金魚はいつも美しき
◯手にふれづ金魚の赤ややはらかに
◯なにごとの気配のありし柳かな
◯初音きく笹や氷のゆきどころ
◯ゆらり落ち心の有りし金魚かな
◯ゆらり背の命の有りし金魚かな
◯主なき面影とほき金魚玉
◯道なかの余白となりし金魚玉
◯掬ひたる命のおもき金魚かな
◯その中に死ぬるや金魚われもまた
◯逃れたる金魚世界の尾ひれかな
◯颯爽とアポロの月や春の夜

(ホランさん画像入らない)

【100句】

◯蒼茫とアポロの月や春の夜

◯初雪やあなたは何をしていたか
◯春雨や積み重なりて恋の色
◯月に山月に海なり大相撲
◯むらさきの明智の旗や竹の春
◯しら梅の息つくあとや紅の色
◯黒富士の背にゆられたり秋の風
◯少年の夜空の旅や夏の果
◯少年の夜空の旅や春隣
◯乗車して夜空の星や烏瓜
◯やぶ入りに夢は涙を残すかな
◯やぶ入や夢に涙の親の部屋
◯湯のわくやいはれてみれば冬籠
◯いま落とす夕日のごとき金魚かな
◯もろもろの思ひのよぎる冬椿
◯もろもろの残して我を冬椿
◯大陸の紅落とす金魚かな
◯乗車して星や瞬く烏瓜
◯菖蒲湯や緑は谷間に江戸の風
◯虹の輪に出会い頭の会釈かな
◯虹となる出会い頭の会釈かな
◯虹といふ出会い頭の会釈かな
◯山風やかくも海には桜貝
◯山風よ遠くにむかし桜貝
◯桜貝高天原のむかしかな
◯木花の咲くや姫なる桜貝
◯文士らの牡丹の影や分けいらん
◯降る雪やあたらぬ言葉こぼしつつ
◯桐の花まといて船の流れゆく
◯桐の花まといて少女通学す
◯通学の少女や桐の花の中
◯田舎路の電車の窓に桐の花
◯親友の命の消えて星祭り
◯親友の旅はひとりや星祭
◯親友に資格やなきと星祭
◯豆まきや暮れて畳に音もなき
◯さびしさや一つ掴んで鬼は外
◯節分に役者家紋や枡の中
◯福は内母子とめたる壁の穴
◯福は内かべの穴にも一つかみ
◯福は内壁の穴にも一つ豆
◯さびしさや鶏頭の花清められ
◯庭先の鶏頭空に清められ
◯留守先の恋する色や鶏頭花
◯柿くうて昔いわれを思いけり
◯埋火や戦争のこと聞いてをる
◯長き夜に少年たちの旅の空
◯農夫らの切り分けられし田植かな
◯やさしさに青田のうへを通りけり
◯春水や命の中を濡らしゆく
◯音もなく青田のうへを通りけり
◯さびしさや清めて庭の鶏頭花
◯庭先に青空高く鶏頭花
◯庭先に掃かれそびえる鶏頭花
◯アオザイに織りなす色や夏の月
◯アオザイにたたく運河や雨季の街
◯アオザイに高層ビルやのぞきみる
◯降る雪に照らされてをるテディベア
◯王女様の覚えめでたき仔馬かな
◯とりどりの色に驚く仔馬かな
◯とりどりの花にうれしき仔馬かな
◯草原に生きる己を仔馬かな
◯草原に知りて生きたる仔馬かな
◯飛んでゆく指先ほそき夏帽子
◯春の水曲がりて遠き遠きかな

◯アオザイに花と光や雨季のあと
◯失恋やニキビの跡のヴァレンタイン
◯手渡すやニキビの跡のヴァレンタイン
◯行春にゆれたる庭の小花かな
○沈丁花手のぬくもりの帰り道
○アイリスや主人の帰り待つている
○アイリスや主人の帰り待つてをる

【大石メルヘン俳句】

◯ミックジャガーごめんなさいとチョコを食べ
◯ヴァレンタインミックの歌や巣箱かけ

―――――――――――――――
〓2019〜自由律 製造中

○悲しいほどに空の月
◯悲しくて児をつれ春の潮
○悲しくて夜明けが早い
○愛犬がじつとこちらを見ている夏の夜

2020〜

◯はたらけば人生がみじかい
◯充実して庭に新しい月が出ている
◯てふてふ君の声もうすぐ会える
◯声があふれてくるので一度胸にしまふ
◯犬に吠えられ順番を待つ
◯ひとり帰る一日
◯ひとりニコニコした一日
◯野菜の食いかたがわからない遠い山
◯刈った草に客となる身
◯刈った草に客となる日
◯コオロギの野菜畑のオペラ座

3/8
1:48
◯夕げにあふれてくる
◯夕げにあふれてくる静かに
◯夕げにあふれてくる咲いている
◯夕げにあふれてくる島の子
◯夕げにあふれてくる電車の音
◯夕げにあふれてくる鳴る胸を叱る
1:50
◯少年の悪魔よ蒲団をかぶる
◯いま思えば遠くの山友かなしき
◯東京タワーを見る労働者に月明かり


―――――――――――――――
◯ようこそ安定の山陰へ
◯あなたの人生の定宿に豊橋
◯岡山にあの人がいるそうじゃろに手を振った夜また来るね岡山
◯大石が少ししか居なかった仙台にふれて見ませんか嫌われて街を中を
◯東京は大石を認めなかったが作品は残ったいつでも待ってるよ東京
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◯侘助や聞こえておるか手鞠唄
◯侘助やなにものにともならずけり
◯侘助に聞こえておるか数え歌
◯仰ぐれば少年のよな春日かな
○凍蝶や洗礼盤にあと少し
○獄中に我が芸術よ冬の薔薇
○獄中に我が芸術の冬薔薇
○一編の落葉やいまは自由なり
○クリスマスカードの夜に君の声
○クリスマスカードを貰い君に合う

○通学の向かい手を振る冬の朝
○行く末をただひたすらに新嘗祭
○神の居ぬ灯す斎火や新嘗祭
○新帝の国を祈りし大嘗祭
○新帝の掌にある大嘗祭
○もてなしの十二単や大嘗祭
○一代に一度告げたり大嘗祭
○取り壊すひとときにあり大嘗祭
○照されし国の灯や大嘗祭
○新帝の掌にある稲穂かな
○こぼれなき国の姿や大嘗祭
○おろそかにできることなき新嘗祭
○暮れて夜や明けて朝なり新嘗祭
○寝てる間も祈りし人や新嘗祭
○はかなさの上の祈りや新嘗祭
○八百万神を送るや新嘗祭
○神の居ぬ神をむかへし新嘗祭
○さびしさの遠くの海の桜貝
○さびしさや手の中にある桜貝
○咀嚼して波の中なる桜貝
○謳われて息づく波や桜貝

○ストーヴとラグにつつまれ読書かな
○コーヒーや落ちて暖炉を見ていたり
▲散りゆくや一本道よ桜鯛
▲散りながら一本道よ桜鯛
▲なにごとも眼の中の桜鯛
▲波音に散りゆく人や桜鯛
▲笑ひ合う頬に鱗や桜鯛
▲まもなくやさびしく道を桜鯛
▲通学路声かけ合ふて桜鯛
▲おもひしの大好きだつた桜鯛
▲美しきうでや笑顔の桜鯛
▲花見鯛ちいさき町の化粧かな
▲花見鯛海の電車の通り路
▲まな板に年輪ありし桜鯛
▲花見鯛おとす鱗や波の音
▲花見鯛おとす鱗や恋をする
▲この町に住んで欲しいや桜鯛
▲白魚や朝日を吸ふてばかりなり
▲しら魚や吸て朝日のあさぼらけ
▲しら魚の桶のにごりを愛すなり
▲白魚の目に満月や波の音
▲白魚やはるか異国をおもふなり
▲若鮎の肌をすすぐる一路かな
▲海中を祝捧ぐる螢烏賊
▲少年の如くに光る螢烏賊
▲海中や夜の銀座よ螢烏賊
▲漆黒の夜や銀座の螢烏賊
▲初夢に助平なことはなかりけり
▲初夢や吉兆となるきざしあり
▲初夢や吉祥となる兆しあり
▲初夢を忘れることも良いぞよな
▲新しき家に来ぬのか嫁が君
▲嫁が君むすめの好きなミッキーぞ
▲ミッキーに対し変わらぬ嫁が君
▲本当に昔でたでた嫁が君

▲雀の子夕暮となり母と鳴く
▲雀の子夕暮となり軒に鳴く
▲雀の子夕暮となり陰に鳴く
▲雀の子夕暮となり松に鳴く
▲雀の子大仏殿の膝の上
▲夕暮れて藪に鳴くなり雀の子
▲雀の子あそび疲れて藪の中
▲雀子になにやら親し江戸の人
▲母の無き二人であそべ雀の子
▲黄雀や松に吹かれて帰るなり
▲下町にうまれた雀踏めや踏め
▲雀の子向島より二つ駅
▲拾われてあのひの波や桜貝
▲雀子や夕暮となり松の陰

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○静かな夜チョコの電車で桜かな
○夏帽子ハンドメイドや伊勢の貝
○チョコパンと好きな香りと春の雨
▲採れたてのトマトや刻むママの前
▲もぎたてやトマトソースにママの声
▲トマト刻みスマホを見てる私かな
▲そんなにも好きではないが茄子の色
▲胸大きいセンスに迷う春の風
▲そんなでもないが胡瓜の付け合わせ
▲美容には胡瓜もいいと聞いた夜
▲挟まれた胡瓜や彼とサンドイッチ
▲冷蔵の胡瓜や何にしようかな
▲潮風や茄子にチーズをふりかけて
▲オーブンに茄子やいれたし蔕の棘
▲友達やくれたオリーブ茄子料理
▲ズッキーニ茄子やヴァージンオイルかけ
▲手にいれた茄子とお肉で待つ帰り
▲新しきホーロー鍋に茄子を敷く
▲芳ばしいパンの匂いや麦の秋
▲碧い風船ゆく茄子やビネガーで
▲風碧く一皿にある茄子かな
▲ビネガーに碧い風なり初茄子
▲ジェラートや白亜の中へ消えてゆく
▲まとわれて茄子も輝き主役なる
▲茄子料理最近はほぼスマホかな
▲マッサージするや彼女に夏痩せた
▲夏痩せかわからぬやうに乳を揉む
▲夏負けて蜜かけ朝のパンケーキ
▲夏痩にミキサーという優れもの
▲夏負けて食卓に出るハンバーグ
▲夏痩せや朝の光に蜜かけて
▲夏痩せや朝の光にパンケーキ
▲枝豆をもらしい夜を待かねる
▲枝豆のソースや皿にあざやかに
▲焼きバナナたまには良いとおもいけり
▲青梅のおもみとジャムを慈しむ
▲採れたてのトマトパスタや外せない
▲丸茄子やひものほどけたコンバース
▲日焼してにんにく海老にうなりけり
▲提灯や揺れて異国の熱帯夜
▲熱帯夜すぎてのどかな景色かな
▲朝顔やけふも市場に会いにゆく
▲焼きたてのパンの香りや秋の空
▲日焼したママにゆられて帰りけり
▲日焼して電車や膝を独り占め
▲とくべつなことはないよと夏料理
▲噴水や乙女の心地ポーズして
▲イスラムの模様や夏のマグカップ
▲イスラムのティーとお菓子や夏を行く
▲夏めいてアラブの菓子や街の中
▲ゆったりとアラブのティーに夏を知る
▲ゆったりとアラブの菓子に夏を知る
▲イスラムのこぼれて夏の光かな
▲イスラムの調和のとれた夏の飯
▲イスラムのティーの甘味や夏旅行
▲イスラムのミントや夏がぬけてくる
▲港までとどけアフリカ夏の旅
▲サングラス甘くキュートに小路ぬけ
▲マニキュアやぬって大人に夏の夜
▲巡礼の輝く海や汗拭う
▲滑らかや秋に溶けたるチョコレート
▲ホットチョコ少し息抜く師走かな
▲ほらあそこ休日夏をたつぷりと
▲息づかう樽やシェリーを夏の風
▲潮風にシェリーの樽や夏と聞く
▲ハンサムや神話を抜けて夏の夜
▲もつちりと夏のパスタや美しい
▲もつちりと生のパスタや夏を見る
▲しっかりと手打ちパスタや夏の空
▲停泊し行きかう夏のドレスかな
▲内臓の煮込みも出来た秋の暮
▲麦の穂やソファの上に落ちてをり
▲アイカラー夏のシューズで痩せなくちゃ
▲よき酸味辛みや夏が欲してる
▲夏シャツと旅の記憶や面影に
▲つなぎ着て農夫や秋のお出迎え
▲ブランドの口紅を手に夏の夕
▲噴水やテラスで彼がモーニング
▲ハンカチや忘れてないか古代都市
▲ハンカチや落として時は紀元前
▲ハンカチや届いて風は地中海
▲ママはやく荷物や重し夏の空
▲行先は空港なのよ夏の空
▲ジュエリーやまた戻りたい夏の空
▲ジュエリーやまた戻りたい夏帽子
▲ジュエリーや二人をつなぐ夏の曲
▲熱帯のバナナのシャワー熱帯夜
▲フルーツの中のバナナに目が止まり
▲アオザイのドレスやすでに熱帯夜
▲アオザイのドレスや涼し夜の街
▲椰子宿るオーガニックや夏のカフェ
▲夏草や猫にカプセルしまいたる▲ママとふたり大阪ごはん夏絵巻
▲久々に大阪ごはん夏絵巻

▲愛されて気高く消えた夏の画家
▲神々も盗みし春やチョコレート
▲アンティークアクセや虹の見ゆる街
▲ロマンティック農夫がくれた月星夜
▲ロマンスや見渡すかぎり夏の夕
▲波音や聞いてひそかに夏モード
▲軽やかにスパクリワイン夏のカフェ
▲軽やかについでほのかに夏のカフェ
▲夏の日に光と影の農夫かな
▲パラソルに陽気な色をとりこんで
▲全身をグリーンにまとめサングラス
▲汗水の農夫の食べるパスタかな
▲手伝いの犬や尻あげ夏の市
▲夏の夜やスパイス効いた肉にいく
▲日焼けして走るあたりにフラガール
▲日焼けして祈る心や目の前に
▲ひみつだと走る娘や夏の果て
▲どこまでも走る娘の夏終る
▲大胆に背中の開いた夏の夜
▲農民や空をみあげて夏の河
▲農民や麦を束ねて教会に
▲口に指いけない恋や春の雨
▲差し色やあこがれて行く秋の空
▲大人ぽいワンピをかけた夏の夜
▲太陽の下なら別に水着行く
▲耳澄まし自画像を見る秋の夜
▲配色や大胆にして秋の空
▲農民や無邪気に眠る麦の秋
▲新しい生活の中に秋の風
▲店先の犬もまた入る夏の路地
▲フルーツや夏の市場をパレットに
▲下町の声に夏ゆく市場かな
▲夏やティーすすりヨットや静かなり
▲地を抱えゆびさきまでも夏の空
▲夏星や見渡す椰子の木の下で
▲さまざまな国の料理や夏の夕
▲豪快に黒毛和牛にビールかな
▲リキュールや夏行く午後を楽しんで
▲誘惑の夏にアダムとイヴとなり
▲海鮮や皆でむさぼる夏の夕
▲憧れの夏めく路地や白い壁
▲少女祈る大地や風に夏の星
▲海風や鐘の夏色癒されて
▲全身に光をあびて春の風
▲花赤く夏の光や透き通る
▲行夏を家はパステルカラーかな
▲手に花を独り占めなる夏の色
▲花を手に小径をぬけて麗らかな
■神様に彼の答えや夏の空
■海老の旨味辛みや夏をやみつきに
■この辛さ夏や豆腐がたまらない
■笑顔ばかりおしゃべりをした夏の海
■うなる辛さ夏をビールで流し込み
■甘辛の海老や二人を夏の海
■この夏もホットスナックビーチまで
■指先を夏や大地を踏みしめて
■おじさんとビキニを選ぶ彼女かな
■朝市やフラワーシャワー虹を切る
■キスしたい夏色メイクはじめます
■メイク道具すっぴんで行く夏休み
■彼やさしほぐすや夏のいい香り
■愛猫やしずかに眠る夏の夜

■旋律をやさしくなでて夏の夜
■旋律やそして確かに夏を弾く
■地の魚旨味や夏のパエジャかな
■白壁やひまわりそよぐ風の音
■蹄鉄やひまわり路地に修道女
■断崖にひまわり揺れて夢の跡
■向日葵の揺れて栄華にひとり跡
■ひまわりの栄華の跡や白と青
■向日葵を空に浮かべて船しずか
■節くれた農民の手にひまわりの種
■向日葵や種の主張といふなかれ
■向日葵にセレブも暗く立ちどまり
■断崖のカモメや夏の礼拝堂
■賑かにパラソル立てて夏の海
■買い出しは胸も陽気や夏の雨
■夏雨やもぎたて果実ボンジュール
■転がりし春や果実の気分かな
■もぎたての果実やならべ夏の午後
■買い出しに陽気な夏の雨も降る
■白壁に雨あり夏の婦人かな
■白壁にまぎれぬ夢を毛虫かな
■簡単に食事をすまし夏の午後
■薫風やふと迷いこむ大聖堂
■チャーミング薫風にふと迷いこむ
■犬猫やのんびりすごす春の雲
■太陽や孤高の夏に赤い花
■スローにしてロックスタッズ春めいて
■立つ木々の木洩れ日まぶし秋のカフェ
■招かれて甘いお菓子や夏帽子
■リキュールを注いで帰る夏の午後
■新作やグラフィカルにて秋の空
■どこまでもつづく青空夏の海
■手をつなぎ大聖堂に夏の風
■引寄せてダンスフロアや夏の空
■城塞や夏のドレスとさかのぼる
■満たされて港に入る夏の風
■絶壁の夏のリズムや神の跡
■獲れたてや魚の旨味トマト刻み
■ひまわりやゆれて向こうに活火山
■ひまわりや海に風ゆく活火山
■大胆にバックプリント雲の峰
■夏星やだれも知らない君の顔
■遥かなる椰子は港に夏の風
■船着くやゆられて夏の紀元前
■夏の日や何かが変わる木の下で
■賑わいも潮風沈む星の中
■オレンジをギュッと夏めくパエジャかな
■潮風に染めてワンピや夏の夕
■交差するブーゲンビリア夏の路地
■夏めくや味に自慢の海のカフェ
■坂道や神々灼くるほど乾き
■節くれたパンや持つ手に夏帽子
■こっそりと薫風抜ける夏の午後
■ジェラートをぬけて小路も晩夏かな
■あけぼのや夏の香りの船着場
■帆やゆれてブーゲンビリア夏のカフェ
■雲の峰漁師の目には潮の風
■雲の峰漁師の色の目に映る
■網引くや漁師の目には夏の雲
■帆並ぶや見下ろす夏の旧市街
■旧市街ぬけて乾いた汗ぬぐふ
■白壁を追い越してゆく穂麦かな
■白壁のすぎて黄金の穂麦かな
■麦の穂の黄金の空や音もなく
■白壁やすぎて密なる穂麦かな
■白壁のカンヴァスに置く穂麦かな
■白壁につかまえられし穂麦かな
■バングルやふれて空見る穂麦かな
■農民の娘の帰る穂麦かな
■麦の穂や農民たちが出てきたり
■石乾き暮れる暑さの遺跡かな
■風乾く石の暑さや暮れかかる
■灼熱の石も決めかね星の中
■神々の始まる今や夏めいて
■皇帝の運命までも夏の海
■輝きを吸いまた遥か夏の夕
■煌めきの走るオイルや夏の庭
■アポロンの向日葵ゆれてロバの道
■アポロンやひまわり夜の博物館
■アポロンや夜の向日葵星の下
■港より愛する人の日傘かな
■大胆にサングラスして夏の雲
■潮風に集めて遠き夏の嘘
■石柱や日輪までもさそう夏
■潮立つや男波女波も夏の画家
■ブーゲンビリア引き立て夏を夜のカフェ
■向日葵に古代の兵の遺跡かな
■水浴びる彼女や夏の美術館
■二度とない恋やボトルに夏の朝
■要塞にシェリーを詰めた夏の道
■この夏のリキュールを見つ彼女かな
■リキュールや詰めて帰りの夏をゆく
■宝石の如くに落ちた夏の恋
■裸婦ありや塔に夏めく美術館
■魔力なるもらふ手紙や夏の薔薇
■せつなくも灼熱に舞い守護天使
ま■ジェラートや一口たべて君を見る
■薫風にグラスをみがく彼女かな
■紀元前エキゾチックや夏の夜
■紀元前エキゾチックや夏の海
■昼寝する犬も古代や夏の雲
■スカートの中や丘より春の風
■切り立つやオリーブを背に夏レモン
■ファンタジア噛んでレモンの香気かな
■ファンタジア噛んでレモンの古城なる

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▲干大根母に送られ通学す
▲沢庵や大石となる石を置く
▲干大根見なれておるが落ちてをり
▲掛大根してをる婆の手元ゆき
▲学校一美人な家の干大根
▲干大根話す男や何者ぞ
▲大根や大地の気持ち上てをる
▲大根引すへは三役土俵入
▲大根引女三役土俵入り
▲大根引知らぬ女と立話
▲四谷まで大根持つて参かな
▲大根引尻のあたりで舌を出し
▲あの寺がよき沢庵をつけてをる
▲友たちや干大根を潜りけり
▲芭蕉忌に簑でかけ出すしぐれかな
▲芭蕉忌に簑でかけ出す夢の跡
▲翁忌に伊賀をおもひし御堂筋
▲旅人をぬらす翁のしぐれかな
▲時雨忌に旅人仰ぐ姿あり
▲空也忌や月を奥羽に残したる
▲一茶忌やあはれなりけりいのちなり
▲一茶忌に汚れ猫でも風雅かな
▲一茶忌や百姓どもと雀也
▲一茶忌に皆で鳥獣角力かな
▲とりあえず薄着の上のコートかな
▲皺々の皮をつまみて日向ぼこ
▲焼芋に鼻の辺りもうごくかな
▲焼芋や東京までも正義なり

▲動かざる山の如しや竈猫
▲竈猫侵掠すること火の如く
▲大海を眺めてをるや捕鯨船
▲起き上がりくじらの眼母の海
▲徐かなる林の如くに竈猫
▲竈猫風の如くに丸くなり
▲焼鳥をくふて炭竈すみ仕事
▲炭焼の人にスカウトされにけり
▲火事みればげに恐ろしき火の粉かな
▲神仏に祈るばかりや火事の中
▲遠火事に火の神様と祈るなり
▲大火聞き胸の内まで赤となる
▲牡蠣むいて橋を渡るや雨の中
▲牡蠣むいて磯やしずかに雨となる
▲磯小屋にしずかに溜る牡蠣の殻
▲牡蠣殻やなじみの顔も笑顔なり
▲身を屈め二言三言納豆汁
▲チントンシャン独り鍋焼御膳かな
▲牛鍋の脂の焼けたにおいかな
▲良質の脂をまとふ牛鍋くふ
▲蕪村忌や青は黄となり日は西に
▲蕪村忌や消へて大河の道二つ
▲蕪村忌や妻と子供を連れて立ち
▲春星忌月や東に高くなり
▲関東で名をあげ西に春星忌
▲蕪村忌や夢一睡のむめの花
▲蕪村忌や夢一睡のささめごと
▲蕪村忌や遊ぶ枯野を夢の中
▲春星忌さびしく月に燈のあかり
▲蕪村忌や花鳥むさしのくにのゆき
▲奥羽まで塵のかすれん夜半の冬
▲工芸に明かりを灯す囲炉裏かな
▲東京でスカウトされし酉の市
▲狸汁聞いてカチカチ月の夜
▲水洟を拭いてたのむといふ子かな
▲水洟を拭いてしずかになり申す
▲水洟を拭いて一念山家集
▲風邪ひいて横を向いたらつくば山
▲風邪ひけば浪の如くに押し寄する
▲風邪ひいて土産は酒の肴かな
▲咳してもひとりや我は月の下
▲湯ざめして助平心も消え申す
▲湯気立て駅のホームに寄り掛かる
▲湯気立て駅舎の壁に寄り申す
▲息白く動物たちを思いやる
▲息白く手紙をもつた女の子
▲息白く女ばかりのホームかな
▲息白く知らぬ女に呼ばれけり
▲尻餅をついて盛んなスケート場
▲スケートや尻餅ついた女の子
▲スケートや神にみまがふ諏訪の海
▲東京の女の子らとスキーかな
▲恋のせて一歩踏み出しスキーする
▲ウェアーに恋も運べやスキー場
▲スキー板ながくふたりを運びけり
▲真っ青に恋も加速しスキーかな
▲空青く恋も加速しスキーかな
▲スピードに乗つて二人をスキーかな
▲改札を通る二人のスキー板
▲通学の向かい手を振る冬の朝
▲濡れ窓や空を明るくチューリップ
▲濡れ窓や空を開けたるチューリップ
▲用心に氷の端を踏む夜哉
▲うす墨に氷の月の浮く夜かな
▲こがらしや骨に身をつく髑髏
▲黄金掘る面に桜や佐渡の波
▲貧乏に瓢よせあふ凩よ
▲風の鳴る貧しき町よ冬牡丹
▲海白く睫毛にとほく冬の雁
▲鍋音の背中は何に寒かな
▲梅林に二日ばかりや尾切猫
▲足元に猫や吸い付く長閑なり
▲麗かや一口たべたチョコレート
▲マタニティドレスにふれて麦の秋
▲其の中の仮面の奥や春の雨
▲腰伸ばし田草取るなり筑波山
▲面倒を田草取るなりつくば山
▲笛の音に寝床借りたる桜哉
▲緋牡丹の切て名残の鋏有
▲蟻の脚一片牡丹竜の口
▲すすがれて雨の中なり白牡丹
▲大空に釣り上げてをる初鰹
▲紅さしてひとり帰るや春の雨
▲深川に誰ひと居ます梅の花
▲恋猫の姿形もなかりけり
▲恋猫や食事も喉を通らざる
▲月も見ずどこに居るやら猫の恋
▲難儀やな月の姿や猫の恋
▲葛切や青葉の中に落としけり
▲押しよせて青葉若葉に吹かれたる
▲とりあえずアイスコーヒースマホかな
▲東京やアイスコーヒー一筋に
▲東京や夢にこぼれたアイスコーヒー
▲アイスコーヒーひとこえ掛けて席の上
▲店番や開けて待ちたる朧月
▲金魚玉姉の彼氏の土産見つ
▲金魚玉姉の彼氏をうつしたる
▲どら焼きを買うた帰りに金魚みる
▲東京のカフェの風味や夏氷
▲堤追ふ母の帰りし日傘かな
▲七十年まへに花見虱かな
▲五月雨にママとふたりでお茶してる
▲五月雨に終日ママとデートかな
▲音もなくもてなしたるや夏の蝶
▲はつ雁や銀座の街も酔いしれる
▲初雁に景気指数を見たりけり
▲雁や鳴けあすは景気が良いぞとな
▲もの焚いて富士の山より雁の声
▲松風に田植笠なる伊勢路かな
▲落花して人さまざまの伊勢参
▲落花してお国ことばや伊勢参
▲落花してお陰参りや異国人
▲六月の風追いかけて走でる
▲蜜豆の風味やさしや豆の味
▲蜜豆の寒天清きそそりたち
▲蜜豆の寒天おしあひ冷てをる
▲蜜豆の寒天黒に染まりゆく
▲蜜豆に東京スカイツリーかな
▲蜜豆の東京の空冷えてをる
▲熟れ頃やメロンは玉で匂いたつ
▲黄熟のメロンを匙に乗せ申す
▲黄熟のメロンの品といふべきか
▲濃厚に口にバナナや消えてゆく
▲口にするといつもバナナの力かな
▲バナナ剥き部活で恋の話かな
▲休憩に何も語らずバナナかな
▲瞳孔やただおいしいとバナナ剥く
▲テーブルの上のバナナやルネサンス
▲汗水を悠然として暮かかる
▲清新に吹かれておるや春の風
▲清新の汗水となる仏かな
▲春風に清新となる鑿の跡
▲清新の手に太刀や手に春の風
▲白々と明けて鰹や人の群れ
▲うつそうと光の中で心太
▲ほたるこい呼んでもひとりほたるこい
▲落花して残る名所や口の中
▲春雨や近く名所で一休
▲朧夜や海老の殻なる中華街
▲阿吽とし汗や見上げる二重門
▲星屑に暑さの消えぬ瓦屋根
▲中臣のやがてひとつに夏の空
▲行く路に花火の開く花火かな
▲湯上りの若葉や薬師如来像
▲花見んと包んで雨の京の御所
▲花散るも目には上野の寛永寺
▲花の世や鶏も黄金に名古屋城
▲宣長の春は言葉の古事記かな
▲宣長の夢は古事記の落花かな
▲石垣の花は桜の松坂城
▲あらためて稲刈あとの丸き顔
▲稲刈に響く女の笑い声
▲稲刈に耳をすませる小草かな
▲道灌も川越城や雀の子
▲雀の子わりとそこらがお気に入り
▲雀子や探検したり大広間
▲川越の時の鐘なり麦の風
▲焼芋や九里より甘い川越産
▲城でもつ足に尾張の桜かな
▲むらさきは江戸にかぎると初茄子
▲麦の穂やしずかにとどく月の夜
▲下町の水に沈める金魚かな
▲下町の風の中ゆく金魚かな
▲腰下ろし東京となる金魚玉
▲東京のうつろう街や金魚鉢
▲すすり泣く金魚買うたるよき娘
▲おさなごのパンツうつせり金魚玉
▲糞つけて東京を見る金魚かな
▲青空に延ばしつづくや金魚池
▲春の夜に月落とされて貝の殻
▲アイスクリーム持つて二人で帰りけり

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▲人や花桜吹かれてばかりなり
▲あの家も取り壊されて桜かな
▲尻や掻く娘見棄てる暑かな
▲諏訪の火に宮も過ぎ見ゆ蕎麦の花
▲川獺や誰ぞ夏場に水の音
▲團十郎ほたるほうたる蛍こい
▲下萌や色も光もふるふなり
▲下萌てふるふおこりの光かな
▲将門の首級やさそふ梅の花
▲将門の首級さそふや梅の花
▲豆搾るいつもの町も桜かな
▲飲み食いの人や間を桜かな
▲四方より風になりける桜かな
▲けふばかり堀も藪家も桜かな
▲花籠にまちがい入れて女の子
▲百姓や団子一本桜下
▲暖簾おし豆腐やぬれて桜かな
▲院を出て熊野に見ゆる山桜
▲行幸や夢は熊野の山桜
▲犬ふぐり小さくゆれて秘密あり
▲犬ふぐり風に押されしささめごと
▲犬ふぐり我に例えた風の色
▲犬ふぐり我に例えた人の髪
▲手の上になんと可憐や若布売
▲としごろのふれあふ指や桃売子
▲頭を並べ尖らせ眠る毛桃かな
▲桃の実やつんつんとして紅をさす
▲日の本の桃は固めの小鬼かな
▲獺魚を祭るというた暦かな
▲獺の祭花あり姿無く
▲里奥や獺の祭谷の風
▲獺の祭聞たり光のみ
▲獺の祭気配や所々
▲ゆでたてのパスタの中の菌かな
▲茸狩や女の子には夢の国
▲茸狩や女の子には夢の中
▲茸狩や絵本の夢の中に飛ぶ
▲トリュフとはゆかないまでも茸狩
▲隠したる茸の気配やさぐる女性
▲身を隠しさぐる気配の茸かな
▲初茸や故郷の香をたづねけり
▲一通りさわり飽きたし焼茸
▲たつぷりのきのこの出汁に温まる
▲たつぷりのきのこの出汁に舌鼓
▲たつぷりのきのこの出汁が出ています
▲松茸に故郷の山思ひけり
▲松茸に今宵ばかりは都人
▲都より松茸の声聞こえたる
▲松茸や風に都を届けたる
▲あの人や食わせてくれた菌汁
▲焼菌や静かに夜を端の月
▲茸狩や山の形を連なりぬ
▲茸狩や料理メニウも増えにけり
▲とろとろに溶けてチーズの茸盛り
▲とろとろに溶けてチーズの茸かな
▲チーズ溶け皿に菌の香かな
▲きのこ盛り合わせの上のチーズかな
▲初茸やうどんの中にしみてゆく
▲故郷の山の形やしめじ茸
▲舞茸や少年の日の山歩き
▲故郷に傘も差したる茸狩
▲足元に水も溜まりし茸狩
▲都人知らぬ菌の旅路かな
▲たつぷりのチーズや溶けて焼茸
▲日もせまる午後になすびやぶら下がり
▲気楽やな午後も河童瓜ながれ
▲獺や瓜は盗まん真犯人
▲面積の狭き布ある暑かな
▲ご無用と僧もなるほど花の奥
▲東国の武士の錣に花飾
▲この度は東国武士も梅の花
▲蝿追ふて眼を落す犬ころよ
▲蝿追ふてまぶた閉じたるきのふかな
▲横たはる蝿に命も宿かな
▲蝿追ふて外は祭よ犬ころよ
▲蝿や追ふわれを見てるか犬ころよ
▲少しまて蝿もなにやらゆかし顔
▲その飯を我がくふのか蝿大名
▲毒味するほどに物なき膳の蝿
▲イケメンと蝿も顔すりよしとする
▲蝿たたき持てまちたる老婆かな
▲蝿殿やはらりとかはし刀傷
▲蝿殿や免許皆伝夜もすがら
▲つけ狙う江戸道場の膳に蝿
▲待つ人の傘開かれぬ時雨かな
▲初雪や積んで月夜の浅草寺
▲牛乳を温めて飲む雪の夜
▲東京の空にいかつい霰かな
▲東京の塔を見てるや玉霰
▲玉霰みやげ駆け込む浅草寺
▲新しき傘にみだるる霰かな
▲煙たつ塔に霰の浅草寺
▲玉霰しまふ和傘の店先に
▲気負いしも霰の音や我を打つ
▲玉霰気負いし我の胸を打つ
▲玉霰とってくれよと手を伸ばす
▲飛び込んで皆が霰の浅草寺
▲金色に消え失せたるや霜柱
▲金色の光となるや霜柱
▲遺言に西も東も落ち葉かな
▲わが家に猫居ればこそうららかな
▲嬉しさに思いがけずや年賀状
▲ポストよりうれしや賀状こぼれけり
▲ポストより喜々と無沙汰の年賀状
▲名の変わる前や最後の年賀状
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▲美しき筆の使いし年賀状
▲美しき文字に秘めたる賀状かな
▲賀状きて無沙汰の守り買ひに出る
▲江戸人の我慢強さや厚氷
▲深川を出て帰路に瞼の冬野かな
▲神様や星空のした山眠る
▲美少年を閉じこめてゆく枯野かな
▲牡蠣むいて島に唯一の定期船
▲牡蠣むいて島も日に日に冬に入
▲牡蠣飯に宿銭もなく暮の月
▲牡蠣むくや爪に化粧の痕もなく
▲牡蠣むくや爪に小石の吹きつける
▲牡蠣むいて爪に夕げの仕度かな
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▲三ツ星に岩も歌へる真牡蠣かな
▲牡蠣むいて船の形や月の陰
▲熊穴に入り命のはぐくめり
▲熊穴に入り山には子守唄
▲熊の子の乳をまさぐる月夜かな
▲熊の子や頭ならべて甘えたる
▲熊穴に入りそとには星の山
▲外の音を聞いてもぐれる冬籠
▲山々の景色を思い冬籠
▲波音やまるで近くに冬籠
▲愛猫とわずらいもなく冬籠
▲兵法を知り得ておるか冬の蝿
▲暖房や初めて合いし人の顔
▲暖房や鉱石ばかり見ゆる人
▲暖房や座る隣に人の影
▲暖房や駅に帰りを待つてをる
▲暖房に恋の報告するべきや
▲ストーヴに猫や頭も丸裸
▲ストーヴや松の風みて幸福あり
▲ストーヴや焔の神と語らへぬ
▲ストーヴの焔に夜も峠かな
▲ストーヴの焔や夜を明日まで
▲新年に大きな事をいい始む
▲正月や身なりは並の上の上
▲元日にさうであったとおもひけり
▲新年に迎に来たる人もあり
▲新年に運ばれて行く神佛
▲新年にかなしき人や東京へ
▲初春にこれや歯のなき妻の分
▲初春に幾つうつしてきのふかな
▲ことよろと親しき人に年賀かな
▲ことよろにあいとこたへる年始かな
▲新年に差し込む朝の光かな
▲元朝に身の引き締まる氷かな
▲数の子を鳴らし味わい祝いける
▲数の子を食うてばかりの子供かな
▲数の子や一箸つけて孫の膳
▲田作の鍋をまわして君が代や
▲ごまめ殿照りのつくほど祝膳
▲注連縄を飾る人らのうれし顔
▲あと一つ輪飾かけて犬の顔
▲日境に神の声する注連飾
▲初春に灰まで売れし江戸の人
▲夜明けて見えぬもありし去年今年
▲道のべの仏の顔にもどる春
▲世話になる江戸も初日のはじめかな
▲口まねて這ふ初春に達磨噛み
▲春風にかへす娘の楽譜かな
▲羽子板の目当ては押しの役者かな
▲元日や身は清々し道すがら
▲一日と楽しみしむる雑煮かな
▲手を合わせ是をくふうべし雑煮かな
▲手を合わせ皆でくふべし雑煮かな
▲山鶏や魚の収まる雑煮かな
▲其々のそれぞれらしい雑煮かな
▲家神に好いた女の雑煮かな
▲もっともだもっともらしき雑煮かな
▲神仏よゆるき我が家の雑煮かな
▲翁らの髭もお屠蘇につき申す
▲屠蘇つげば翁長者もほころびぬ
▲変わりしも邪気のはらひと屠蘇祝
▲皆ついで身はほどほどに屠蘇祝ふ
▲時変わり屠蘇主にして祝い酒
▲春風や声も遠くに聞えたる
▲春風に寝転びて行くスマホかな
▲傘をさす加賀の人なり藤の花
▲菜の花や迫るばかりに富士の山
▲釣り上げてせまる菜の花富士の山
▲うぐひすの宿借る頃や天翠
▲声のするあれは隣か花の山
▲乗弓にむめ一輪の屋敷かな
▲梅の花月におのずと開くかな
▲梅が香に足を伸ばして海と空
▲梅が香の海に迷へる常陸かな
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▲菜の花や禰宜も消えたり村のあと
▲白梅や垣根の猫も帰りけり
▲白梅や反すうなじもさかりかな
▲白梅やうなじにまじる髪飾
▲留守人の便りやけふも春の雨
▲切干や一日ごとの風頼み
▲切干や一日ごとに富士の山
▲富士山にかくる切干大根かな
▲切干や富士にかかるる青い空
▲熱々と関東煮をくふ女
▲まつ白な大根洗い引き締まる
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▲まだ咲かぬ花や雛見て盛んなり
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▲花ゆかば花に帰りし桜かな
▲ほ句するや夢は枯野を春の空
▲四谷より越して深川春の雨
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▲雀子やこちきて遊べ風の中
▲三国の大河思案の朧月
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▲春雨に心静や室の中
▲春雨に茶室の花も捨てらるる
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▲チョコレートそのひとつまでうらら哉
▲麗かに逆チョコくれる間柄
▲ときめきの少女や時に春の空
▲日の落て蛙声する一夜かな
▲たてまつる蛙の両手かわいい成
▲世の人や蛙は昼にねむいぞよ
▲両国や髷の中にも春の風
▲春雨や髪や教室濡らしをり
▲春の夜や月の女のささめごと
▲なにもなく東京といふ夏の月
▲染浴衣たれの家ある道すがら
▲焼茸や江戸の坊主も待ちにけり
▲松茸やあぢはしめじといふけれど
▲名月を見づに街ゆく女かな
▲英国の王子のみえて雛や対
▲閑さや音なく伊勢の田植後
▲洋楽や聞いて短夜通りけり
▲足あとに寄らばしばらく江戸も春
▲大津絵の花は桜か鬼の面
▲つかまえて一番星や春かなしい
▲愛しさに待つことあるや春かなしい
▲スーツ着て帰りし夜に落花かな
▲東風吹かば伊勢路の店も梅の花
▲おそらくは信濃も春か握飯
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▲夏の夜にさぐるは指の祭りかな
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▲凍解や桃源如意に鳥の声
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▲弁当を使う天下に雉の聲
▲てつぺんに乱世なるぞよ雉の聲
▲てんてんと歩く子供に雉の聲
▲ひと度は命燃やすぞ雉の聲
▲雉笛に天下太平天下也
▲村歌舞伎報じるような雉の聲
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▲翁でも出きて梅や雉の鳴
▲雉笛に三日月欠けて藪の中
▲雉笛に天下忘れて杖刀
▲雉笛や落として見せよ夜の星
▲雉笛やとどけ常陸のひとつ星
▲かかる尾や常陸下総きじの鳴
▲大文字消へゆく夜に消へるかな
▲大文字や触れゆく肩に消えてゆく
▲五月雨にピンクの服のお姉さん
▲夏の海指さす雲やミルフィーユ
▲野ざらしにこの聲聞けよ天河
▲伊吹山こがらしとなり戻らざり
▲夏の月宮で将棋や捨てられぬ
▲木枯や三角関係グルメ旅
▲凩に三角関係鮨のねた
▲木枯しやめし屋通りを帰りけり
▲凩に馴染みめし屋の帰りかな
▲木枯に語らずゆれて杉の玉
▲牡丹散て師やしみじみと大空に
▲ドーナツの近くにありし蝶の羽根
▲洋野菜たのしみ眠る胡蝶かな
▲ライ麦パン田舎道ゆく胡蝶かな
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▲プライドやアイスクリームは過去の恋
▲プライドやアイスクリームは過去の人
▲付き合ってアイスクリームやあせらずに
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▲冷たさの中に溶けゆくアイスクリーム
▲待ち合わせ渋谷と言えずアイスクリーム
▲離婚してその日にたべたアイスクリーム
▲誕生日滲んでゆくやアイスクリーム
▲真夜中の勇気となるやアイスクリーム
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▲セックスはたった一度のアイスクリーム
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▲春雨や王臣貴族ぬらしゆく
▲春雨や柵に兵具を旨として
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▲葉桜や拾ふ河童こひの色
▲春雨や奥六郡を金とする
▲大和路に大股広く鹿の声
▲鹿笛や石塔に日の影もなく
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▲柳散り寄せて思ひのすがた哉
▲人の手にはじめて触れし夏木立
▲神々の鎧となるや夏木立
▲おいしいを味わいつくし秋の山
▲化くるるを夜長にひとつ古狸
▲教えたる宙に夜長の古狸
▲悲さや狸仕業と春の雨
▲鼓うつ狸も近し夜長かな
▲春宵に狸催す趣向かな
▲秋深し狸つづみに人知れず
▲小僧らの爪切る音や寺の秋
▲狐の子ながめてばかり月夜かな
▲雪止みて狐の旅やはじまりぬ
▲粉雪に森はきつねに還るかな
▲鶴の君しばしや時を年の内
▲春雨や異世界までも鶴の声
▲わからずや鶴の声する初しぐれ
▲小雪降る鶴の頭やほの赤く

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▲暑さしてそれでも花の美人哉
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▲涼しさや月は上総の一の宮
▲田の風をうけて鼻かむ柳哉
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▲竃神に似合わぬ髭やちちろ蟲
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▲東京のながれて眼には鰯雲
▲大空の陣形となり鰯雲
▲悼まれし人の命や春の山
▲嫁入日に初雪となりやんわりと
▲秋の燈に打ち捨ててまであと少し
▲一山の越えて茶器有り辻が花
▲其ほどに心の月や竹の春
▲恋心家におくれて桃の花
▲大門をくぐるむかうに白牡丹
▲緋牡丹やゆられて恋の軽井沢
▲唐門を破らずに咲く白牡丹
▲吹き抜ける障子の隅に桜かな
▲浮かずとも剣は柳生の夏木立
▲短夜に真田へ走る別れかな
▲一戦をひかえ静かや夏木立
▲大津絵に春の後光のいとまかな
▲餅つけて鬼も出てこや大津の絵
▲汲む水に苗は青葉になりゆくや
▲長閑さや帰り着いたり早五年
▲小屋がけの野菊に年を思いけり
▲手にあてて褒めに褒めたり初茄子
▲道のべにむらさき麦や鳩ヶ窟
▲棒鼻を過ぎ行く麦やなぐさめる
▲織姫に子等もころりと秋の雨
▲秋の雨しとりしとりと星になる
▲汗水に待受を見て帰るかな
▲名のり手に鮎にまつわる話かな
▲娘には鮎に釣り人思ひあり
▲高下駄に高石垣の月夜哉
▲腰付きに日もほどほどに蝉の声
▲春雷に恋した頃の想いかな
▲行秋にふたみを幾度ふりかへり
▲乳房ゆれた浜に人なく夏終る
▲勝たびに夏行く後のひとりかな
▲鬼ノ城やなにを思ふか秋の雨
▲名月や尾張の酒も妻によし
▲秋風に馬の尻みて御座候
▲霊棚に御船常陸の大神宮
▲美しき馬潤わせ五月雨
▲三日月に出遅れてまた午後六時
▲茸山に宇宙や何やら語りかけ
▲新学期迎えて胸や春を待つ
▲乾鮭の顎を掛けたる山河かな
▲行秋にホットキャラメル人の声
▲行秋に街や甘きの人の群
▲行秋に飲み物甘きラテとなる
▲名月に照らされてをる一路かな
▲名月やあちこち窓も開いてをり
▲名月や門もいま来た道である
▲そちこちに知らせてくれよ名月や
▲名月に宿借人の名残哉
▲名月や宿かる人に花や誰
▲京人の時雨を思ふよき人の
▲壺碑はかなき夢を夏の空
▲壺碑はかなき夢に春を待つ
▲名月を懐に入れ信濃川
▲展望を正面に見る師走かな
▲夕景に離着陸せり夏深し
▲秋の燈に寄せて身体や新型機
▲世の夢に着陸望む晩夏かな
▲西東家族で過ごすクリスマス
▲西東国際線も年惜しむ
▲夏山や波に広くて空巡り
▲快適に国内線や紅葉狩
▲離陸して背景となる紅葉かな
▲新緑や向かふ国際ターミナル
▲快適に御用納や空の旅
▲快適や国際線を夏帽子
▲何都市の空や巡た古暦
▲夕景や新型機乗り年用意
▲山々に日本の空よ日記買う
▲極月に妻へと贈るコレクション
▲旅先に夏の雨なりターミナル
▲ラウンジに初雪となり空を見る
▲離陸して背に美しき冬の海
▲春の夜に輝きめいてエアポート
▲春の夜の夜間飛行や各都市へ
▲中東に降り立つ春の宵や夢
▲遠くまで青葉やいれてエアポート
▲茸狩や様々なるや形なり
▲松茸の語らぬまへに嗅ぐ女
▲うんちくの前に松茸裏返す
▲銘々の茸を載せる女かな
▲春風にさそふわが身の男哉
▲五万石追つて沙汰あり冬牡丹
▲秋刀魚とは初手に音喰ふ魚哉
▲新巻を引きずり歩く子供哉
▲山々のいくつ寝息や寒晒
▲しなやかに神の鏡や寒造
▲追い求めしなやかなりや寒造
▲しなやかに清々として寒造
▲穏やかに神も遊ぶや寒造
▲唐辛子干してなにやらにやけたり
▲外国の言葉で買うや唐辛子
▲親しげに海鼠や時に話かけ
▲菩提樹の下に眠るか海鼠殿
▲初雪に猫が先行く我が家哉
▲三編みに笑ひからかう歳暮哉
▲銭あらば旅の仕度の枯野かな
▲秋さぶや誰の手を取る枕元
▲脇役も主役となるや柚子の黄
▲長塀を行く人ありや柚子黄なり
▲結納や終へて部屋よゆず黄なり
▲むすめ泣き冬ざれちかし納豆汁
▲納豆汁いつしか好きになせるもの
▲初雪につくひまもなく朝仕度
▲鍋焼に卵を落とす男哉
▲狐火の出て行くあとの遠くかな
▲山茶花や挿して一枝様になり
▲日の沈む鯨漁師の弔い場
▲大骨の銛に鯨や月の陰
▲葱もつて四谷の道や風の音
▲大寒に葱の白さや飛び越える
▲花花よ今日たおにして尾花かな
▲憎らしと僧やすすきの参るなり
▲寄鍋に今宵は語りつくすかな
▲静かさや稲妻走り豊かなる
▲七節にあとは四十と冬の夜
▲愛憎の魂なるか冬の川
▲西行や大根味噌に招かるる
▲西行に風呂吹きのある農家かな
▲西行やむかし兵馬の大根畑
▲問答のありし小僧や大根引
▲おでん屋を出て先いそぐ風の音
▲おでん屋を出て忘れまじ風の音
▲もふ一つまたもふ二つおでんくふ
▲おでん屋の皿を手にする馴染みかな
▲なに買うやあす会う人と年の市
▲浅草に面買いに出て冬の雨
▲狐火や句碑に雨打つ箱根坂
▲春曙少納言かな式部かな
▲初雪に頬美しき仏哉
▲世話になる乞食奉行も年の市
▲狼や猪の頭と数談合
▲おかしやな孕雀と善光寺
▲楽譜みてピカソの話桜哉
▲和尚きて上機嫌なり大根引
▲友のなき鹿にとどけん萩と月
▲白萩や狂いし女性の狩衣
▲白萩にころり化けたる小僧哉
▲木犀は向こう隣の女かな
▲初雪や犬の鼻より橋の上
▲初鰹大皿に盛り青葉なる
▲我が胸に若葉の走る初鰹
▲西瓜手に子やすかすかと小脇差
▲絶倫の一片となり白牡丹
▲夕景に桔梗かくそこありぬ哉
▲四谷より赤坂まひる蜻蛉かな
▲狐火のおさそい申す宿屋哉
▲狐火のおさそい申す女かな
▲狐火や雨降る宿の町はづれ
▲江戸人の娘も長き日永かな
▲花籠やともに仏の吉野山
▲花籠に有るは仏の吉野山
▲松茸に息吹きかくる女かな
▲初鰹峠の茶屋に青葉哉
▲緋牡丹をのぞく女の長者ぶり
▲蝉の声したたり他言無用也
▲菜の花や波に風うつ日の光
▲海原を虜にするや春の月
▲その僧の忘れがたしや桜人
▲可愛らしお化けかぼちゃの身なりかな
▲捕鯨場やいまは風吹く眺めつつ
▲初雪の両国橋に泣子哉
▲初雪の両国橋や定めなき
▲仲良しの茸取合戦お蔵入
▲京人に田舎言葉の狐かな
▲京人に東言葉の狐かな
▲春の上むめ咲く門に梅の花
▲鶯の里も遠けき道ながら
▲通学の距離や移さん草萌ゆる
▲神に触れ森も鎮もり初竈
▲ねずみ等の穴も大層に煤払い
▲大海や時に鯨の鼻やあり
▲山鯨音に芯よりあたたまる
▲これやまた強き甘みの田舎葱
▲大いなる角や大河に鹿の声
▲冬ざれに真を知るやされこうべ
▲風音や狐かくれん狐塚
▲日の暮れて炭立つ人の小脇差
▲父や問ふ面積のなき水着かな
▲きわどいの可愛いや水着ふたつ買ふ
▲水着よりなにかでるのは流れかな
▲緋牡丹の散て大河や夢の跡
▲大角も埴輪と成し鹿の恋
▲簑虫鳴く過ぎて流され人の声
▲俳諧や夢はことなく冬の水
▲鬼が島山もむかしや寒の雨
▲星落つる人の情や暮の秋
▲狸汁聞いて狸と過ごす夜
▲花ちりて花の暮れなん浪花人
▲美しき仮面のおくの狐かな

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▲夏空や18きっぷ窓に見る
▲はじめての18きっぷ夏の空
▲夏空や18きっぷ人の顔
▲夏空に18きっぷ恋をして
▲夏草に18きっぷ月夜なり
▲犬の子の埋もれて行くや花の中
▲旋律や青葉の街を潜り抜け
▲街は午後二時になりける新樹かな

▲雀子に畳の角を貸し申す
▲雀子に話かけたる男かな
▲波音にほのかに想う花火かな
▲夏蝶や屋根の大きく向こうから
▲手花火の目玉に映る二人かな
▲大座敷母や一人で武具飾り
▲鼻ほじり祖母の話や具足櫃
▲ご時世は辛味の効いた夏料理
▲一皿に多国籍なり夏料理
▲香草に景色の浮かぶ夏料理
▲大根やくつくつ炊いて富士の空
▲富士山に大根描いた良き日かな
▲改札や人それぞれに息白し
▲髪白く木曽路や急ぎ秋の雨
▲煤払い江戸の空なり浅草寺
▲長靴や投げ捨てられて雪車のあと
▲餅つけてやれ引けやれと鼠かな
▲水鉄砲むねの形もわかりけり
▲水鉄砲あびて大人の少女かな
▲水鉄砲毛虫や道をぬらし行く
▲ほおたるよ一乗谷の光かな
▲わびしさや唐門までも夏の雲
▲桜みて茶でも点てたる傾奇者
▲落花して茶に我やみる傾奇者
▲線のこし祭帰りや化粧あと
▲鶯やいざ鎌倉の武者屋敷
▲くちびるや形にふれぬ遠花火

▲風の中子の手の中に桜かな
▲初雪に彼のまだ来ぬ朝路かな
▲マフラーを引いて頬寄る窓辺かな
▲手袋の片手を外す二人かな
▲手袋を外し二人で待つ電車
▲手袋や尻を隠して友の声
▲マスクして天満宮の御守かな
▲イヤホンや身近に君を冬の朝
▲航海の倭国の風に桜かな
▲十八の桜の下の心かな
▲寄りかかり立ってスマホに桜かな
▲ストーヴや初恋人の隣なり
▲ストーヴや近くて遠き思ひかな
▲雪だるまいつまで恋やとけるまで
▲夏帽子田舎の道を飛んでゆく

▲夏海や何やらゆるくポーズして
▲夏服にメイクや少しひとひねり
▲インスタに虹や二人を交差する
▲泣くひとや手をつかみとり夏の夕
▲サンダルを受けて近くに加賀言葉

▲六月の匂いや彼を日の光
▲飛ばされて野良の寝息や夏帽子
▲伊勢海老の背も丸くなり目出度かな
▲伊勢海老の赤く髭背や丸くなり
▲天空に髭弓張れや伊勢海老よ
▲伊勢海老のめでたや更に極みなり
▲歯の抜けて豆やくはねど福は内
▲目に嬉しいアスパラガスや謎の美女
▲シンプルにアスパラ茹でてグラフィカル
▲アスパラや並べて恋のシンフォニー
▲アスパラや並べて夏を奏たる
▲アスパラやそのまま君に鮮やかに
▲アスパラや並べて部屋に猫の像
▲北斎や点引く庭に福寿草
▲福寿草北斎や見る江戸の海
▲夏草や足音だけが消えてゆく
▲弁当に父母おもふ夜長かな
▲中華そば立つ路地裏に曼珠沙華
▲中華そば路地に立つなり曼珠沙華
▲中華そば見事に寄せて曼珠沙華
▲初春の仕事始めはみくじ哉
▲拡げたる心掻き込む熊手かな
▲見てをれば欲しくもなりし熊手かな
▲春の日に届くメールの加賀言葉
▲初雪や深川にくふ二八そば

▲菖蒲湯にむすめ時分の女かな
▲ジャンプして飛び魚の目に山萌ゆる
▲灰となり煙となるや夏の蝶
▲行秋に練馬もことに美しく
▲マフラーをこふしてこふと昔かな
▲スコッチや男がひとり冬の夜
▲カクテルや目覚めて恋や夏の夜
▲名門のこの一杯で冴ゆるなり
▲カクテルに目覚めて恋の夜長かな
▲カクテルや夏の娘の口当たり
▲秋麗にそれぞれの誘うグラスかな
▲伝統のモルトや注ぐ秋の夜
▲秋の夜にモルトや声を聞きに行け
▲夏の夜に眠るモルトや恋の罠
▲秋麗に門外不出かたむける
▲いま強く生まれる秋のモルト哉
▲夏の夜にシングルモルト傾けて
▲夏星や鉄道列車ゆられたり
▲鉄道の旅や手荷物夏の朝
▲荷を抱え居眠りするや夏の朝
▲乗り換えのランチボックス夏の空
▲夏めいて市も息づくシシケバブ
▲夏宵に人埋め尽くす青菜かな
▲指折りて娘や風呂に年の暮

▲ひまわりに風寄せられて瞳かな
▲曼荼羅や神瑠璃色の大晦日
▲飛来する大つごもりや神仏
▲年の夜や音なき音に神仏
▲早春に大人下着を着けてみる
▲大人下着ふるさといまだ春寒し
▲飛び魚や目に青葉なり空に斬る
▲飛び魚の目に富士山や日本晴
▲飛び魚の目に青々と青い森
▲飛び魚の目に萌え上がる青い森
▲冬空に星よりどりの夜市かな
▲閑散と桜吹雪や崇徳院
▲一本の桜や暮れて崇徳院
▲一杯を忘るるほどの新茶かな
▲一杯に関わるひとの新茶かな
▲年豆に鬼の消えたる闇夜かな
▲年豆に鼠やひとつ食べにけり
▲面付けてこくりこくりと年の豆
▲年豆の大きな背にも福は内
▲年豆に鬼子らみんな帰りけり
▲年豆に這ふ子や笑ひ福は内
▲歯の抜けた妻針しごと年の豆
▲星ひとつ福は内よと待つ子かな
▲故郷に年の数だけ福は内
▲年豆にたれの手を引き指六つ
▲豆まくや遠くに福は内の声
▲豆まくやピーナッツでも年の数
▲配流した太夫の如き秋の空
▲画狂老人や見上げて天河
▲一枚の皿にさんまの音やする
▲台にのり娘の腕に夏料理
▲幸せの一椀に富む牛蒡かな
▲さくさくと香り豊かな牛蒡掘る
▲牛蒡掘り折れた白さや空の雲
▲うまそうな西瓜を前に寝る子かな
▲焼鯖の煙や京の町家まで
▲気の引けるほどに麗し星の恋
▲星合に夜は明けるとは知りつつも
▲江戸風鈴だれぞと恋の話かな
▲燈籠に消えて遊女や遠花火
▲松茸や傘持つ手にも良き香り
▲良き形届く松茸話かな
▲惚れ惚れと届く松茸話かな
▲笑顔して贈る松茸話かな
▲松茸の裏を返してながめたり
▲松茸の傘を横から江戸娘
▲あはれなり日傘の下の七万騎
▲雲の峰空ひたすらに供養塔
▲秋桜や十七歳の模様なり
▲スマホ手に十七歳と秋の夜
▲十七歳なりてスマホに夜長かな
▲愛犬の見送る屋根の熟柿かな
▲泣く人や山河の後に桜かな
▲蝶まえに前に先でるゆるゆると
▲板東や過ぎて蕪村は春の風
○とり味噌に丸めて加賀の冬の夜
▲越三国めぐる良夜のけふきのう
▲なにもかも捨てて後ろに山桜
○阿弥陀仏信濃もじきに桜かな
○麦秋や小さな駅に信濃川
○尾張より届く荷物の桜かな
○寝転んでおてんば娘花盛り
○日も暮れて小磯の家の雛祭
○何もなき地蔵菩薩に梅の花

▲中継や江戸もしずかに春の水
○競う人よ越して寝所は桜かな
▲雲の峰一山一山つづき行く
▲雲の峰ながされてゆくわたしかな
▲パラソルや父の姿も見えぬなり
▲パラソルに父の田舎も隠れたり
▲手探りのその哀しみに虫の声
▲猫の母くはえて春を子猫かな
▲春雨に女子や集まる文具店
▲草餅や素朴に街を眺めたる
▲寒菊のかしらや京の置き所
▲赤蕃や形も良くて水の中
▲初雪の富士や見上ぐる古狸
▲初雪に狐狸や入れや燗付ける
▲鮮やかに打ち振り乱す紅葉かな
▲鮮やかに血煙となる紅葉かな
▲長篠に浮かんでをるや夏の雲
▲貧しさの月に独りで芭蕉かな
▲桃青の芭蕉もあるや月独り
▲北口の富士に見まがう天狗面
▲黒富士や覚悟を決めて冬近し
▲八朔に静かに夜のギターかな
▲迎えたる犬ころ桜吹雪かな
▲乾鮭に黒き柱のささめごと
▲乾鮭やしみだす闇の琥珀色
▲秋の雨に獣も見せぬ戸のほこり
▲攻めあぐね越後の龍や山茶花散る
▲兵糧に越後の龍や冬の雁
▲不識庵冬の雁にて大盃
▲板東や当時をしのぶ豊の秋
▲首おけや歯も真つ白に豊の秋
▲秋の朝に大石良勝打つ手かな
▲愛犬や看とり走った運動会
▲愛犬のにじむ里にも薄かな
▲寝たる子に猫の髭あり梅の花
▲日暮て遠くに白き大根かな
▲秋の燈に昔助けた狐かな
▲秋の燈やゆれて犬啼く峰に月
▲秋の夜に愛していると異国人
▲向日葵や海いっぱいに親不知
▲鳳梨の黄色に波の気候かな
▲雲の峰消えて豊川狐塚
▲伊豆までや妻を伴い秋の山
○新米を口に山河の光かな
▲犬ころや蒲公英わたる所々
▲焼き芋にくずれて笑う力士かな
▲諏訪の神いづる巌に角力かな
▲波音も聞こゆるほどの相撲かな
▲波音もとおくにふれる角力かな
▲国譲り童みなよれ相撲かな
▲友の手をいつに離すやきりぎりす
▲四十肩かかる痛みやきりぎりす
▲スカイツリーに重ねて歩く聖夜かな
▲珈琲や席で語らい春を待つ
▲珈琲や席で語らふ春隣
▲カフェオレやお気にのマグでその理由を
▲珈琲を淹れて暖炉や受け継いで
▲彼の来ぬサイフォンを見て寒の雨
▲サイフォンや溢れるばかり春隣
▲珈琲に時間や冬の機能美を
▲恋してるケトルの湯気や春隣

▲ストーヴの纏うは冬の一杯に
▲珈琲に冬の香りや豆の味
▲珈琲に冬の香りやマグの白
▲一滴に豆や香りの年忘れ
▲冬空を尻目にパンとカフェ通り
▲挽く豆に何を落とすや冬の暮

▲冬の朝ほのかに豆の苦味かな
▲マシンありマグや片手に冬の朝
▲コーヒーやアジアの夏に見惚れたり
▲ストーヴのケトルや本を譲り受け
▲珈琲や一杯持つて冬の朝
▲ストーヴや釘の刺したる冬の朝

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◯お決まりのカフェに席あり秋の風
◯行く秋にランタンの灯とお菓子かな
◯くり貫いて菓子はいずこの秋深む
◯ベーグルとカフェではじまる秋の朝
◯この味に2曲1ドル秋の風
◯秋風や香り高きを持ち帰り
◯ボロを着て秋の雲なり街の中
◯アメリカを探して歩く秋の空
◯才能を見出だされ立つ暮の秋
◯秋風や刻む夢へと駅の中
◯行秋や街そのものがコンサート
◯手の中の落葉に誰を想うかな
◯ギャラリーに落ち込むような落葉かな
◯ヴィンテージショップの如き落葉かな
◯ヴィンテージショップの如く落葉掃き
◯アメリカの時代を残す落葉かな
◯散紅葉顔付き合わせ夢の中
◯秋めいてバーに聞こゆる笑い声
◯秋風や乗り掛けられた自転車あり
◯照明に照されてをる枯葉かな
◯照明に灯されてをる枯葉かな
◯秋風に可能性みるビルの群
◯国立の図書館前の落葉掃
◯秋晴に甘き匂いやママの味
◯刻み込む歴史の中や秋の風
◯紅葉且つ散るや誰もが夢の中
◯散紅葉愛する人も想ふかな
◯街路樹も映画となりし秋の風
○秋風や時代は彼を待ている
○秋風に時代や彼を待わびる
○行秋や動かす人のくれかかる
○百年の香りを落とす秋の暮
○秋風にめくれて時や物語る
○秋風に想いや落ちる交差点
○素っ気ないハンバーガーや秋の暮
○秋風にビジネスマンの近き顔
○焼き菓子や袋に入れて秋の空
○俺たちのこの手で作る秋の空
○秋風に紡ぐ時代の兆しかな
◯沈みをる紅葉の如く君を待つ
◯谷水に迷いもあらぬ紅葉かな
◯山紅葉かたらぬことを一隅に
◯しばらくは竜胆といふ花やあり
◯鬼灯や閉じ込められて宿のとこ
◯猿酒に語り尽くせぬ光かな
◯山栗や埋けて棲かに二ツほど
◯栗山に鬼子知らずと入りける
◯落栗の鬼子獣の山家かな
◯閑さや我の気を惹く栗林
◯化け物の子らも知らずと栗拾
大石トランスフォーマー
▲髪白く次第に人も年の暮
▲回廊をひたすら濡らす秋の雨
▲狼の子の話聞く桔梗かな
▲立つ様に悲しき知識桔梗かな
▲立つ様に色気のありし桔梗かな
▲消炭に鬼化け物の話哉
▲春おもふ声はあなたの山にあふ
▲愛猫の固りて知る薄氷
▲一目みて鉢は戸尻の野分哉
▲秋深し化けものの子の帰りかな
▲犬ころもいささか眠る桜哉
▲犬ころの眠る縁にも桜哉
▲夜もすがらそれをふまえて秋の雨
▲うれしやと纏わりつくや子餅撞
▲真鰯のもれて光や波の白
▲真鰯のうずもれて知る空の色
▲武蔵野の月も欠けたぞ初鰹
▲松茸の裏までのぞく娘かな
▲そそくさと葱にかまある四谷哉
▲初鰹青葉若葉も明日の事
▲むら角力祭り指南の男哉
▲花宿に昔の顔も知らぬかな
▲程々の何してよろし松茸や
▲向かうよりこちまで並べ初鰹
▲膝上の猫の目青し白牡丹
▲木犀や愛しき人も市の中
▲一点に意識の宿る日焼跡
▲木犀に鬼の栖もやさしやな
▲光差す旅のもどりの夜寒哉
▲雁鳴けば寺も夕べとなりにけり
▲火祭りや聞いて気儘に夜半の月
▲湯紅葉を乗せて娘の指南哉
▲湯に落ちる紅葉を乗せし娘かな
▲燗酒に色は紅葉と知らぬべし
▲炬燵寝やよせといはれて一休
▲外国の方や連れ立ち紅葉狩
▲月ささば乞食小屋にて白書院
▲脱ぎ捨てた水着や真水かけてをる
▲待人やもどる先也寒の雨
▲おだやかに親しみ深き夜学かな
▲鍋焼に独りこれこれ小盃
▲花柄の匂ふ水着の少女哉
▲母猫や何処へいくやら梅の花
▲緋牡丹や散て眼の奥に咲く
▲何よりも輝き光る冷素麺
▲宝石の指折り待つや青嵐
▲薫風やその人選べカプチーノ
▲おいしいと苺ミルクや舐められた
▲白壁にいちごミルクや好きになる
▲大見栄を付いて刀や夏の月
▲秋の夜に母の所にくる子かな
▲街道や真突き抜けて初鰹
▲青い葉を裏返しけり初鰹
▲颯爽と街道走る初鰹
▲谷風にすわ雷電や草相撲
▲山犬の哭いて今宵は夜なべかな
▲何人や伊勢路の奥も春の山
▲大和路や踏まれて花の物語
▲迫りくる兜に虫や夏の雨
▲九度山に盃ありし夏の果
▲義仲寺や近江の春よ暁の月
▲懐かしき首のほくろに春の山
▲五月雨のどこまで行くや竹の舟
▲火柳のゆれて二階や夏の夜
▲春水や面に形を変えて満つ
▲メロン切り乗せて恵みの色みかな
▲もういいかいまだよと枯葉踏む娘
▲初浴衣娘や尻であかんめへ
▲蟹の子や月に語らふ夏の夜
▲河童やこち来て遊べ春の夜
▲河童や月を肴に初なすび
▲五月雨に獺と河童川相撲
▲五月雨に締めた河童の上手投げ
▲五月雨に獺も土俵を割らぬかな
▲力こぶ投げし河童や五月雨
▲五月雨に腕組河童相撲待ち
▲河童の流れし月の夜釣かな
▲追い越て追いすがられし桜かな
▲大門の入り口より花吹雪
▲雀の子跳ねて如来の頭かな
▲雀の子てんとうさまよ母の声
▲義経に雪ふりつみて姿なし
▲信濃路に蝶追いかけたきのふかな
▲里山に蝶追いかけてふしぎ也
▲何なくも人の羨む小春かな
▲しらじらと覚めて朝日や芹の汁
▲広げたる座敷の中を初鰹
▲足音や川越す息に冬の雨
▲月かかる膳の上にも阿弥陀かな
▲悪さした友の上にもけふの月
▲うやむやにせねば心にけふの月
▲不様有る人の心も良夜かな
▲人の世の見えて庵や良夜也
▲河童や泣いて無くした夏羽織
▲三猿や暇して遊べ秋の空
▲小豆煮てけぶる向こうに富士の山
▲秋風にとまりて誰か三井の鐘
▲帯広く父母初の七五三
▲氏神の紋に袴の七五三
▲七五三とにかく子らは飴袋
▲星々の中に消えたる蛍かな
▲兄様やまた捕まえた夏の夜
▲腰掛けてみれば浅間も草紅葉
▲木犀に引き戻されし娘かな
▲三日月に鯛の骨取る女哉
▲里山に狸の声を聞きし秋
▲いじわるをされてもこみち麗かな
▲小燕や明日のおやつは浅草寺
▲親しげに藁落としたる燕かな
▲なに餅に母だといふかつばくらめ
▲十五夜に泣いた乳房の瞳かな
▲山茶花は娘の恋に似たるかな
▲山茶花や散て悲しき石の上
▲小豆煮て狸や化けてござるぞよ
▲夜噺に鼠の子らも年の内
▲餅つけて外に断る家鼠
▲跳騒ぐ鼠や餅を投らるる
▲藪小屋も日和決めたる煤払
▲戸の開かぬ家族総出や煤払
▲煤払夜具や一つの月夜也
▲煤払夜具や一つで終かな
▲煤掃す江戸賑かに旅寝かな
▲尻よせて誰が巧者や大根引き
▲土人形雀の子らの姿なし
▲気になれば気になる月よ蚊の声や
▲六月の祓や皆の後に立
▲父母の分と手洗う夏祓
▲お犬でも猫や踏み入る夏祓
▲茅の輪や抜ける間に父母よ
▲いや待てよ六月の祓犬のこと
▲夏越の祓愛猫ぜんぶ言えたかな
▲春風に吹かれつ何を石仏
▲門松や小さくなるも是も春
▲降る雪になんともなしや松飾
▲御鏡の有らば姿や人に影
▲一族の名前を映す鏡餅
▲好ましき茎の太さや五月雨
▲初空や月は西へと東山
▲初雀門に広げて小盃
▲海外やひとりじめなり初日の出
▲白玉や空に落ち来てピュアとなり
▲白玉の階段となる甘味かな
▲草の戸の星と語らふ遠花火
▲猿曳の面や頭巾の邪気払
▲猿曳や穴より我を仰ぎ見る
▲猿曳の猿や人の世渡けり
▲蛤の開けて雀や化粧顔
▲雀の子はよよき渡れ赤坂よ
▲化くるるを暗中触れし暮の秋
▲煤掃の竈神様も誇らしげ
▲狼ややさしと聞いた雪の夜
▲洋梨にまつ毛を着けた娘哉
▲梨を落しそになる娘哉
▲毎年よ暑さ寒さも彼岸まで
▲牡丹餅を喰うて彼岸の雲やよし
▲尋ねれば柿を手にする小僧かな
▲柿の木に和尚の声も聞えまじ
▲柿みればふところ太き小僧かな
▲蓙有ばここらでねまれ夏の月
▲年惜しむ臍まつすぐに親の聲
▲一昨年の慣れしたんだ燕の巣
▲入乱れ死んで河骨雨の中
▲入乱れ死して河骨雨の中
▲富士山を構図と見るか秋燕
▲五月雨にいろとりどりのいなりかな
▲初雪の塚に参れる僧もなく
▲ゆられたる大河も春の金鶏山
▲青田風松尾桃青庵あり
▲諏訪の火にことしも君を思ふかな
▲諏訪の火に今宵も君を思うかな
▲諏訪の火に今宵も想ふ花火かな
▲鵜に我の身は赤々と狩り下る
▲日は白くすすぐ暑さの泉かな
▲治部殿も揺られて萌ゆるけふの月
▲東西の秋の実や関ケ原
▲夜具引けばそちの腕まで天の川
▲汗水や女房子供と落ちにけり
▲汗や目にパパありがとうございます
▲汗水や家でママにも甘えたり
▲山籠に満た上より花吹雪
▲台風や空の掟といふなかれ
▲秋風に義仲のをる泊哉
▲狼の痩せ身に光る三日の月
▲春風に兎の耳や山の声
▲牡丹雪に兎の耳や遡り
▲名月にかよへ因幡の白兎
▲十五夜に兎の皮や諏訪の神
▲跳ねたなら穴ほて埋めろ雪兎
▲小豆煮る小僧や壁に鼠書け
▲膨らんで円みに立は大豆かな
▲命取る熊に桜の馳走かな
▲旅先に薫風かかる小鯛かな
▲旅先の軒の若葉に小鯛かな
▲海人の何をさしたる春日かな
▲西よりやきこえてきたりさくら鯛
▲くたびれて神よの月に帰へる哉
▲菰臭きあたらし道を夏の月
▲台風の雨を盥に夜もすがら
▲台風の雨音ながき夜もすがら
▲秋風の打て狸の受験かな
▲胸板をうつす二人や夏の雨
▲遷宮に子供年より我はかな
▲薫風に二日泊や善光寺
▲清閑の谷に沈める岩魚かな
▲清閑の流れに沈む岩魚かな
▲常陸詣で松にかはらぬ天河
▲小坊主の頭さげたる新茶かな
▲勝家と下る小谷の城や夏
▲主人なき小谷の城や夏野原
▲きりとして女の業や百合の花
▲切り立て女の業や百合の花
▲女の性風に開いて百合の花
▲ひとことを開いて風に百合の花
▲ひとことを言わずにおれぬ百合の花
▲こぼしたる見おぼへありし百合の口
▲山百合やながめて参る酒処
▲山百合や揺られて参る酒処

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◯天平の十二神将秋に立つ
◯紫の月より恋し秋の風
◯紫の恋して月よ秋の風
◯秋風や湖中の空も吹き抜けり
◯宿借りし枕あらざりおけら鳴く
◯道標の人行くたびにみのむし鳴く
◯ふらぶらり銀座の街やみのむし鳴く
◯ふらふらと蓑虫鳴くや銀座線
◯蕃茄のしずくや我に近づけり
◯蕃茄や熟し太陽歌うもの
◯蕃茄や瓶に崩れし赤いもの
◯蕃茄や冷えて酸味も成熟す
◯蕃茄や重ね袋に朝の波
◯蕃茄やナンバーワンのヘタの尻
◯蕃茄の瓶に個性の酸味かな
◯蕃茄やところ狭しと百貨店
◯蕃茄やおさまりなじむほどの赤
◯蕃茄やおさまりなじむほどなのか
◯朝露の畑に寝息の茄子かな
◯子やおもふ夏祓いかな鳥の声
◯秋の日や銀座の街をふらふらり
◯秋の日の衣に見ゆる銀座かな
◯秋の日や衣に見ゆる銀座雲
◯秋の日や東海道をかたわらに
◯秋晴や今夜は少しシャレオツに
◯故郷に都市の姿や秋の暮
◯出迎えの手やたずさえて秋の風
◯秋風にデフォルメしたり我の顔
◯秋晴や江戸に雲引く紅の色
◯浦島の消えて白帆や秋の暮
◯魅了してやがて光の秋燕
◯新秋や道行く人に旅の人
◯新秋に走り過ぎたるみどりかな
◯初秋や自慢の釡に焼き上げる
◯初秋や自家製粉の実力派
◯初秋やならぶ種類に困りけり
◯新秋にめいた個性を見つけたり
◯新秋のカフェにショコラの苦みかな
◯立秋に平安京も開かれり
◯深川や雪もしだいに強くなり
◯湖の消えて向こうは雪の山
◯湖や消えてさらなる雪の影
◯浪裏を捉えて落ちる葉月かな
◯初秋や鯨の星の競り上がり
◯波音や花火の後の美しき
◯四谷坂古地図を跳ねる蜻蛉かな
◯世の木々の声を聞くなり赤蜻蛉
◯彼方より目印なるか渡り鳥
◯方々に何を弔う渡鳥
◯大陸の遠望ありし灯籠かな
◯新蕎麦を喜び顔でたぐるかな
◯ひとつひとつが新鮮なりし秋の山
◯落とされし毛針のそれも秋の山
◯鶏頭のあらはれて浮くむかしかな
◯鶏頭や言葉もいらぬ名もいらぬ
◯鶏頭の深みにかかるあしたかな
◯曼珠沙華錆の如くに浮き上がる
◯姿なく鶏頭ありし宿やかな
◯鶏頭や悲しき人を呼びとめる
◯鶏頭や幼き子等の前に立つ
◯彼岸花化けて狐の道となり
◯天上の塊落ちる曼珠沙華
◯かたまりの心の内よ曼珠沙華
◯天上にとどけとばかり曼珠沙華
◯それぞれのさぐる心や曼珠沙華
◯女郎花語らぬことのあはれかな
◯待人の夢にすぎぬか女郎花
◯野にとけてほどく乙女や秋桜
◯髪ほどき一面となり秋桜
◯コスモスや乙女の園に招かるる
◯コスモスの顔や横向き上を向き
◯コスモスのたぐりし風の電車かな
◯コスモスやとけて少女と思うべし
◯コスモスや澄んではるかに行き渡る
◯曼珠沙華ダブルの花や咲いてをり
◯金木犀占い人や惑わせる
◯野に生きて我がために咲く野菊かな
◯さびしさに悲しみさそふ野菊かな
◯撫子や野に羽となり紅となり
◯撫子よ見れば大和の調べかな
◯撫子やしずかにやまとの調べあり
◯見送りやいらぬと蕎麦の花畠
◯山路より顔だし蕎麦の花の朝
◯蕎麦の花ぬれて下れば三河かな
◯別れるや落ちつくばかり蕎麦の花
◯故郷やなくても触れる蕎麦の花
◯いかにもとこだわり除く蕎麦の花
◯朝に見てこの一年よ蕎麦の花
◯また一つ年をとりけり蕎麦の花
◯岩の手の如くに姫を蕎麦の花
◯足あとに山の神なり蕎麦の花
◯湯けむりに鬼も親しむ蕎麦の花
◯悲しみや真つ直ぐ落ちて蕎麦の花
◯新宿や風に赤坂蕎麦の花
◯臀円き女の後の桔梗かな
◯悲しみをふくみ目映き桔梗かな
◯大枝を空まで伸ばす紅葉かな
◯大枝を空に伸ばせり紅葉かな
◯一面に落ちて水面の紅葉かな
◯大枝に隠れ二人の紅葉かな
◯迷いける黄葉やゆらし五芒星
◯今年米ふるまふ神のお陰かな
◯たづね行く楓の径に会えるかな
◯手の中におさまり切らぬ楓かな
◯運命に燃えて使いの楓かな
◯近いのに逢わずに帰る楓かな
◯大学や私に語る楓あり
◯キャンパスや私に語る楓あり
◯うつろいの楓や帯の一隅に
◯秋の蚊のうなりも消えて窓に風
◯萩と月さからふばかり忍び寄る
◯なりたしやおもひにぬれた萩の雨
◯束の間の紅も落ちたり雨の萩
◯見えぬ子の遊びとなるか萩の花
◯もたれ行く人押しかへす萩の浪
◯風迫り白萩しずか落つるかな
◯ひかりをりながきに風のすすきかな
◯黄昏に穂ばかりまさに芒かな
◯幼さのこころもとなき薄かな
◯故郷の思へる人のすすきかな
◯たよりなく脈の強きの薄きかな
◯たよりなく脈は手強き薄かな
◯果汁とび光あふれるレモンかな
◯レモン噛みけふ爽やかに命得る
◯街角に跳ねたレモンや石畳
◯果汁とび光るレモンや風の中
◯向合いし愛はレモンの街角に
◯向合いし愛はレモンの小径かな
◯向かい合い愛はレモンの思うべし
◯向合いし愛はレモンの光かな
◯名月になくてはならぬ人はなく
◯何事におさまりのよく菊の花
◯白黄菊鄙の道なり好ましや
◯白菊にあへて飾りもいらぬかな
◯横になる絵師や奪いし菊の花
◯白菊の尽きるに人を愛すかな
◯秋風や裏山に聞くひとつ三つ
◯道なかば人なき堂に秋の雨
◯秋風や奈良の仏の古道具
◯菊の香やあらそふあとの飛鳥道
◯菊の香に相争ふて飛鳥道
◯木犀にひみつの隠す子供かな
◯秋風や声する人の目鼻立ち
○秋風や恋する人の目鼻立
◯秋風や声するほどに頬の中
◯秋の風声するほどに人の顔
○肩ふれる声するほどに秋の風
◯秋風や声するほどに頬に待つ
◯秋風やふれあうほどに裏の山
◯秋深し灯りの落つるほどなくに
◯秋深し満ちて灯りの消えたかな
◯秋深き満ちて語らぬこともなき
◯秋深きとじて瞼の裏にあり
◯深秋のとじて瞼のすべてかな
◯深秋や羽音も細く壁の色
◯秋深き何万里行く波の音
◯秋深き差し込む部屋のあかりかな
◯深秋に研ぎ澄まされて耳の穴
◯火や入りすべてがモカに秋深む
◯深秋に熱く乳房に湯をひねる
◯夢の国かえる心もやや寒し
◯指先に青き女王の葡萄かな
◯流れ行く心の淵の葡萄棚
◯秋澄やコスメも人も入りたし
◯春雷に恋した頃の想いかな
○毒茸や月明かりにて化粧する
◯毒茸や間違えぬよふ息をのむ
◯毒茸や月の化粧といふべきか
◯山を背に褒美といふか栗の飯
◯寝息立つ茸やおとぎの世界かな◯茸山や星に息吹きと思はるる
◯茸山や星案内の玉手箱
◯近づけるほどに茸の声がする
◯手のふれて神輿も出たぞ秋祭

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◯夏山やまきばにつづく流し麺
◯夏山や麓の人も笑顔なり
◯大夏山富士に見まがうほどに立つ
◯ふるさとの角に朝虹残る町
◯夕暮を上げてなじみの冷奴かな
◯それぞれの時へ戻れり夜の秋
◯青青と白の迫りし極暑かな
◯厨房の路地より迫る炎暑かな
◯山門の名所にかかる大暑かな
◯変わり行く時代の町で生ビール
◯白壁の栄えし跡の旅浴衣
◯瞬くは烏賊釣り船か夏の星
◯目の内を静かに燃やす花火かな
◯目印は櫓天守か揚花火
○目印や天下金鯱揚花火
◯屹然とそびえてあとの花火かな
◯内にのび線香花火消えてゆく
◯夏山を味わい並ぶ脂かな
◯夏山の峰峰にこそこだまする
◯夏山の頂きに見る生死かな
◯竜となり消えて花火の御霊かな
◯落ちながら巌の夢をすすぐ滝
◯滝落ちて夢も巌もすすぐなり
◯音もなく消えて密議の大瀑布
◯屹立して天地にのびる瀑布かな
◯静寂の煙となりし大瀑布
◯月までも誘いし落ちる瀑布かな
◯湧くほどにいのちとなりし泉かな
◯絶品のいのちをすすぐ泉かな

◯岩肌をやさしくめぐる清水かな
◯月あらば清水や森を誘い出す
○隙あらば清水や月を誘い出す
◯僧の手にはたまた旅の清水かな
◯遠雷や生首の目も動きけり
◯マグマより隔たる時の清水かな
◯滴ればきのふのことと思ひけり
◯人となり滝の白さや姫の頬
◯日本人や滝の白さに姫の神
◯重なりし何億年もめぐる滝
◯滝落ちて千手の壺のお顔かな
◯老婆起きていのりの糸の瀑布かな
◯音もなく悲しくもなく夏の月 
◯悲しくも其ほどなくて夏の月
◯若き日の満ち足りて行く夏の月
◯頂にわさびをおろす自分かな
◯頂に裾野も広く夏の山
◯日の中を漂泊するか夏の蝶
◯吹き上げて少女や樹々を解き放つ
◯噴水の木々に恋する二人かな
◯噴水に母子や濡れててとて足
◯吹き上げて少女の顔もぬれにけり
◯草いきれ杖もあの日と同じかな
◯蝉となる地蔵菩薩を愛すなり
◯向日葵や落ちて幕府の終わりかな
◯滝落ちてのびて広がる壺の空
◯天空に谷の声する大瀑布
◯炎天に静かに待てる陶器かな
◯寝転んで瓜やまことに大丈夫
◯月涼しまつわるものに四大神
◯夏蜜柑ギユツとゼリーにとじこめて
◯美しき日本の山よアイスクリーム
◯はかなくも地鉄の反りや月涼し
◯一刀のかなしき顔や夏の月
◯一本やいやあと二本胡瓜くふ
◯この海を懐に入れソーダ水
◯それぞれの道や渚のソーダ水
◯砂浜に別れを告げてソーダ水
◯サイダーの音聞くたびに青い海
◯サイダーの泡や消えても夏の空
◯炭酸の音聞くたびに夏が来る
◯行き着けの中華でまづは生ビール
◯瓶ビール泡に時代や中にいる
◯夕涼み星は男かおんなかな
◯裸子の隣におかし似たり人
◯疾風の如くによする冷酒かな
◯辛酸ぱい海老のスープや夏の夕
◯島々にさざ波立つやグラジオラス
◯飛び石よ神も跳ねたり夏の海
◯楚々として葵や風にゆれている
◯勉強に流れる雲やソーダ水
◯艶のある丸に長きや茄子のへた
◯初茄子の切て詰まった重みかな
◯口内や角に崩れて水羊羹
◯颯爽と崩れてゆくや水羊羹
◯颯爽と水羊羹や消えてゆく

◯水羊羹とけて短き季節かな
◯水羊羹緑とともに過ぎてゆく
◯水羊羹過ぎゆく角に雲の消ゆ
◯大陸の辛味の肉や合う焼酎
◯焼酎や藩をあげてのスピリット
◯透明の追い求めくる冷酒かな
◯焼酎のボトルのならぶ欧羅巴
◯潰したり苺ミルクといふものは
◯お師匠の大好きだつた苺ミルク
◯甘えてる大の大人や苺ミルク
◯雄大に苺ミルクと芝生かな
◯スイーツは苺ミルクという子かな
◯灯台に苺ミルクの懐かしさ
◯好きな人苺ミルクを口にする
◯苺ミルク女神の落ちて甘いもの
◯ゆれてをり落ちて女神の苺ミルク
◯苺ミルク幼き恋に似たるかな
◯水羊羹ひとかど君のもてなしに
◯水ようかん甘く溶けゆく季節かな
◯残したる苺ミルクの甘さかな
◯蕃茄や風に浜辺を食べながら
◯夏山やただいまといい車窓より
◯夏山やただいまといい車窓から
○夏山やただいまといい日本一
◯朝顔にはかなき恋の願いかな
◯なんとなく良いことありそ金魚鉢
◯玄関のすすぐ心や金魚玉
◯風鈴の赤い目玉や身もすくみ
◯風鈴の音に鬼の手もあとづさり
◯風鈴の音に悪魔の手あとづさり
◯七夕や月の光に笹の舟
◯秋立やきのふの声と社交場へ
◯一路きて何かを残す今朝の秋
◯賑わいし八月の夜の空けるまで
◯膨れ立つコーヒードームや里の秋
◯主なきおお鎧かな虫の声
◯迎火のむかしの山の匂ひかな
◯香水や洗練されたドレスなり
◯立秋や合わせちひさき声のする
◯蟋蟀や露の枕の雨となり
◯蟋蟀や都会の子らも枕旅
◯蟋蟀や法親王の控之間
◯秋立や開け放たれて金襖
◯聞きなれし片手枕や今朝の秋
◯秋立や流も空も風の音
◯秋立や水の流にうつる顔
◯秋に入り太もも長き娘かな
◯新涼をひたすら歩むといふことを
◯新涼にウインクされし男かな
◯新涼やもつて浮かべし月明かり
◯新涼に眠りしふれて床の板
◯新涼やほどよく抜いた塩辛み
◯新涼や湯は満点の星明り
◯新涼に足を伸ばせば火鉢かな
◯霧雨にこれは良き日の墓参
◯水乾き浮かぶ家紋や墓参
◯金もなく女房子もなく墓参
◯青い手紙見つけて空にレモネード
◯クーラーやダメだと花と扇風機
◯東海道五十三次扇風機
◯満天の星の別れや慈しみ
◯信仰の山や旅する二つ星
◯峰よりも星や崩れて二つ星
◯新涼に空や流れて武芸帳
◯ひぐらしや南近江の野面積
◯ひぐらしの夕影に啼く山地かな
◯一緒一緒つくつくほふし一緒かな
◯自画像に筆おとしたる葉月かな
◯夕立や江戸百景とおもふべし
◯義元の首や隠せよ萩の花
◯墳丘にひろがり延びる青田かな
◯阿弥陀仏両脇に据え青田かな
◯人やみな忘れておぬか青田かな
○美しき石もはるかの青田かな
◯墳墓あり石もはるかの青田かな
◯道のべの仏を隠す青葉かな
◯躍手の指より月の洩れかかる
◯躍の輪化け物共も頬冠
◯躍場に化け物共も頬冠
◯化け物や頬冠して躍の輪
◯化け物も頬冠して躍かな
◯虫の羽の足元にある暑かな
◯荒々し巌推されて天河
◯躍子の夜や囃子を包かな
◯菊の香の倭国の道をまいるかな
◯礎に夢まぼろしの青田かな
◯白菊の平和の馬や帆の蹄
◯白菊や意識の外に吹かれをり
◯あらためて聞き惚れて居る囮籠
◯菊の酒なべて柄杓の童子かな
◯ほどよくの苦みもやさし菊膾
◯行く川や木槿も道に生れけり
◯ひつそりと建てたとあるや盆の月
◯古きにも新しくもあり盆の月
◯立秋に声の覚えのあるべきか
◯怨霊の五体の飛んで初茄子
◯まぼろしの親の顔かな魂祭
◯松虫や式部の筆を尋ねつつ
◯松虫や石山寺の物語
◯松虫に式部の声もひそむかな
◯たれの声式部望むる松虫鳴く
◯松虫の瀬田に筆置く式部かな
◯きりぎりす悲しき皇子の坐像かな
◯はたおりや帰る羽音を遠くまで
◯独り身やちんちろりんと鈴虫鳴く
◯鈴虫ややさしきひとのされこうべ
◯届くなりやさしき手にも蚯蚓鳴く
◯首塚の暮れて大君蚯蚓鳴く

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○喧嘩して涙の後のアイスクリーム
○アイスクリーム雲の間に挟まれり
○アイスクリーム長き睫毛の女かな
○山や川海の夜彼とアイスクリーム
○雲に寝て幼き夢やソーダ水
○一本の道夕焼けの船の行く
○一本の道夕焼けの海の音
○夕焼けの一本の道ひとつかな
○あの頃や愛犬と居た夏の雨
○万年筆部屋は無人か夏の海
○漂泊の光や纏う香水瓶
○白雨や忘れた時を戻りたる
○絵団扇のさぞかし乳房ゆらすかな
○麻婆のうまくて辛い夏の夕
○夏の夜や愛猫空に瞼とじ
○詰めこんだ辛い料理や夏の夕
○白玉の乗せてや白の品のよさ
○白玉のくずれて白の冷たかな
○夏氷のせて緑の昼下り
○アイスクリーム受けて電車の流れ行く
○夏氷ひと匙ごとに思い出す
○一皿の餃子に冷やし麦酒かな
○梅干や母が一番いいといふ
○梅干や母が一番これといふ
○目の奥に景色広がる夏料理
○朝顔の淵の便りも静なり
○朝顔に乾く盥の夕べかな
○もの語り押し黙るなり夜の秋
○飾られし靴に山風秋近し
○炎天に三蔵を知る言葉なり
○夏の夜に次第に距離の二人かな
○夏の夜に距離は次第の予感かな
○夏料理つづき王道カレーかな
○芭蕉葉や月を揺らして風に聞く
○芭蕉葉や月にゆらぎて弦ひびく
○春雨や胸を割きたる琵琶の声
○楽しみは暑き辛みのランチかな
○日盛りに好む辛みのランチかな
○炎昼に真骨頂の辛みかな
○炎昼にうま辛好きのランチかな
○炎昼や真骨頂のよき辛み
○芭蕉葉の雫や月の映れれる
○胃袋と虫取網の夏休み
○西瓜切り海も遥かの大地かな
○西瓜切りさつくりと割れ大地かな
○清々し辛い香りや夏の夕
○盛夏して旅立つ釈迦や人を見る
○生ビール一口入れて餃子かな
○美しや餃子の焼きに酌む麦酒
○開かれた窓に大きや夏の海
○飾られしメロンの様に香気あり
○容姿よしデザインとなるバナナかな
○放たれて大海となる金魚かな
○金魚玉映りし人のこれを飼ふ
○氷菓子閉じ込められて季節かな
○シロップやアイスキャンディ弾けたり
○蜜豆や端正にして涼もあり
○蜜豆よ端正にしてかがやける
○端正に蜜豆となる寒天よ
○蜜豆の端正となる四角かな
○寒天や端正なりし夏の涼
○月替りアイスクリームやひとりでも
○月替りアイスクリームの気分かな
○紫陽花や雨に打たれて出会いから
○ひそめたる恋雨つぶの四葩かな
○白玉やほのかに甘く恋すなり
○氷菓子バーの当りや思い出す
○氷菓子バーの当りや空の青
○突き刺さるバーにポップな氷菓子
○風味ごとアイスキャンディ懐かしき

○秋水に落ちて軽きの丸みかな
○氷室道見上げいよいよ加賀も夏
○氷室道抜けていよいよ加賀めくる
○放牧のとけて広がるソフトクリーム
○横顔や筋かふ腕に天の川
○唇や腕に筋交ふ天の川
○唇や別るる窓に天の川
○人びとの流れて海に添ふ銀河
○東京のゆめの雫や天の川
○寝息たて星の音きく天の川
○碧の海やそして闇なる天の川
○神殿も紀元前かな天の川
○散策す銀河密林ダイヤモンド
○感激やホテルの窓に天の川
○暖色の花は昼間や天の川
○流れては消える心や天の川
○東西の向こうはるかに天の川
○神々の時間むかしも天の川
○てつぺんに巨神横たふ天の川
○征服に古代立像天の川
○黄金の時代の風よ天の川
○銀河孤高にして融合ふ市街かな
○一皿の飲めば静かに天の川
○約束や海に斜面を天の川
◯行く人や式部の筆も秋の暮
◯秋の燈やゆれてゆかしき竹生島
◯石垣やしのばせ夢の秋の音
◯白砂の海岸線や夏の果
◯あの人の手を振る声や雲の峰
◯磯舟やゆめもはかなき夏の月
◯昔からつづく白浜夏の雲
◯囃子止みつれなき肌に南風かな
◯迎火やみなれた山に碧い海
◯ふるさとの樹々の香りの門火かな
◯婆の声月にまたりと西瓜かな
◯芭蕉葉のゆらぐ南の月夜かな
◯鉄橋のつづく砂浜夏休み
◯温泉の七湯めぐりや夏休み
◯夏の燈や激しく恋も浜の風
◯日焼けした男の子らのはだ着かな
◯日焼けした娘の頬のやわらかさ
◯落したるかけ合いたるや夏の海
◯別れたりひそかに合いし二つ星
◯贈られし岐阜提燈の灯りかな
◯旅先の湯も待ち遠し踊かな
◯お社に手を合わせたる初なすび
◯蕃茄の恵みに染まる朝日かな
◯向日葵や大聖堂の歌声に
◯向日葵や国王様の美術館
◯連れられて夜の灯りや夏休み
◯鳴砂の浜に負けじと夏休み
◯容赦なく家路につづく西日かな
◯立秋の我行く人の一路かな
◯軍港に平和の色や雲の峰
◯名勝を懐に入れ夏休み
◯向日葵や演歌の音のあるじかな
◯丘ひまわり演歌の音のあるじかな
◯向日葵や演歌の音のあるじあり
◯蕃茄や太陽を吸いたべ歩き
◯梅焼酎ひと瓶ごとに放つ色
◯梅焼酎ひと瓶ごとに放つかな
◯はじめての大人の色や海水着
◯粟粒のほどに人あり海水着
◯粟粒のほどに色あり海水着
◯樹木囲む娘の肌や避暑の宿
◯北欧や教会のある避暑の宿
◯島々に王家の宿や夏休み
◯松風を選んだような夜の秋
◯あん蜜を匙でよせみて恋みくじ
◯宝石をちりばめたるや夏料理
◯鼻抜ける青のほのかに西瓜かな
◯休日の森のすべてよ星月夜
◯星わかれ約束事は川の中
◯瓜なすび七夕様の牛車かな
◯干梅の壺にいつぞや聞いたこと
◯流れ星いちばん近い物語
◯流れ星いちばん近き物語
◯流れ星甘いショコラの二人かな
◯生ビール空けて中華の青味かな
◯神々のふるさとにある帰省かな
◯最終に駆け出す夏の祭りかな
◯打つたびにほのかに紅の花火かな
◯帰りたいはじめてだけど夏の空
◯夏の夜に海山空の明りかな
◯太股の内に遊べる蛍かな
◯鉄道にゆられ駆け出す夏の夜
◯見上げれは山も近きの星月夜
◯ほの白く心置きたる夏の海
◯ほの白く船の行きたる夏の海
◯光舞い夜を見上げる浴衣かな
◯夕焼けに巨神の影や日御碕
◯向日葵や海岸線を埋めつくす
◯ひまわりや海岸線の風となり
◯山陰をはかなく灯す夏の夜
◯御神楽の舞や月夜の安来節
○釣糸や土用鰻のえびす様
◯ときめきと悲しき音の花火かな
◯賑やかに終へて花火や七つ星
◯駆け出してただひたすらに花火かな
◯友の手をただひたすらに花火かな
◯夕立やきのふの夜の帰るあと
◯酌む酒や花火の色も瀧となり
◯雷に花も茄子もよみ人知らず
◯遠雷に日本を訪ね見て歩く
◯遠く遠くに古き日本の雷火かな
◯生かされて祭の中も風も吹く
◯満点の烏賊釣り船や夏の夜
◯神々の立つ島々よ夏の海
◯夏色を注ぐグラスの女かな
◯岩肌に鯨の潮や向日葵あり
◯夏空を押し退けたるや大巌
◯夏を行く海岸線はひとりなり
◯夏の行く海岸線はひとりなり
◯行夏や海岸線はひとりなり
◯夏草や風土記に見る夢の国
◯夏草や風土記に見る夢の影
◯沈みたる星月となり夏の海
◯あの島と指さす波のグラジオラス

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◯プロペラに風は富士まで幟かな
◯プロペラに乗せて富士まで幟かな(最初)
◯東京の空は五月の令和かな
◯プロペラに風は五月の令和かな
○小型機や二人手を振る五月空
○白牡丹令和の時にかさなりぬ
○愛し子も膨らみてより夏来る
○飛魚や潮噴く鯨日は西に
○花いばらさらに広がるスカートを
○野いばらの花に広がるスカートを
○野いばらの花にドレスや見届ける
○野いばらの花に十五のコルセット
○劇場に野いばらの花若い二人
○野いばらの花に憂鬱な舞踏会
○一目見て締め付け貴方花いばら
○新緑の煙を帯びて森の精
○新緑の木霊の雨や落ちてくる
○若葉して女神の如く包まれし
○遥なる女神に注ぐ若葉かな
○太子妃の肩に若葉のやわらかく
○太子妃の肩に若葉の息づかい
○その指にふれて若葉の女神かな
○その若葉ふれて慈愛の女神かな
○キューピッド射ぬく心に新樹かな
○手に包む霧に角なき新茶かな
○届いたる手になつかしき新茶かな
○手に包む映えて差し込む新茶かな
○肩までも入れて新茶を味わいす
○爽やかに一汗あとの新茶かな
○諸国より聞いた新茶の味所
○落ち着いて古茶で道さす二人かな
◯たたきにも煙る青葉や初鰹
◯深緑の大鉢にあり初松魚
◯江戸人のこぼれる声や初松魚
◯初かつお緑の道を帰りけり
◯妻が手をうてば夜明や初鰹
◯明るきの弥生の風や吾となり
◯明るきの弥生の扉風となり
◯精霊の木霊を濡らす五月かな
◯少しづつ雨も消えたる五月かな
◯ほどけたる心の穴に夏来る
◯野いばらの花蕾添ふ守られて
◯閻王や畳の縁も擦れてをり
◯閻王の身代りとなる話かな
◯ご利益と渡す女の閻魔堂
◯閻王に親しき女の馳走かな
◯初なすびこぼれて思ふ仏間かな
◯ベランダを楽園とするトマトかな
◯中央を肌で感じる夏料理
◯生ハムに寄せて二人の夏料理
◯夕立に江戸の女と垣根かな
◯山つつじ故郷までを照すかな
◯山躑躅もてなす石の在処かな
◯山高く躑躅運河を捉えたり
◯肩先に楚々とはづかし藤の花
◯田の水を浴びて親しき間柄
◯代掻くや浴びて親しき間柄
◯田植水あびて親しき間柄
◯一枚田色と光を見るものに
◯一枚田色と光の印象派
◯早乙女や難波なまりもやさしやな
◯早乙女や蝦夷のことばの表現力
◯早乙女ら東北弁のさそひかな
◯どこまでも空の連なる代田かな
◯どこまでも列に美し代田かな
◯大空に橋を掛けたる鯉のぼり
◯美しき人の歴史よ吹流し
◯絵本だし無くした母よ閑古鳥
◯無くしたる子への絵本や閑古鳥
◯勝家の茂る基盤の国造り
◯市茶々に見せてやりたき四月かな
◯まつ殿の湯漬やうまし春大根
◯吉継の首はいづこの茂りかな
◯利根川を越えて社に柳かな
◯香取詣で人の絆の柳かな
◯利根川の人にきづなの柳かな
◯柳より見ゆる佐原の船着場
◯蝦夷までも天体観測柳かな
◯水玉の光る暖簾に金魚かな
◯水玉の光に沈む金魚かな
◯光吸い泡と受け継ぐ金魚かな
◯江戸に風光に沈む金魚すくい

【ここからFacebookに足すやうに】

◯短夜に紅も微かにいとまかな
◯短夜や夜具も引かれて召されけり
◯明易し所定めて向う脛
◯夏の朝猫の帰りや耳につく
◯加賀蒔絵出して表に夏大根
◯北陸の三武将なり青嵐
◯夏草を治めて技の手仕事や
◯中世の光の道や夏の蝶
○中世の道の光や夏の蝶
◯天体を白詰草や描きだす
○天体を詰めて袋にクローバー
○鹿島より見れば香取に蛍かな
◯ひと筋に漆に加賀の蛍かな
◯ほうたると尾張の指やくれにけり
◯手拭いにここは三河の蛍かな
◯天体を超えて紀元や夏の川
◯木曽谷に花咲く星や夏の川
◯演歌ききなすびの花や結ぶなり
◯白服や巨石の列ぶところどころ
◯白青と夢にいざなう夏帽子
◯噴水に長き自慢の睫毛かな
◯ゆびさして虹に掛けたる二人かな
◯美濃の春惜しみ下りし木曽路かな
◯落花して身の置きどころ暮の春
◯菜の花やなれ親しんで海の音
○五月の風彼と両手のかえり道
◯夏の月出でて重きもむかしなり
◯若竹に指も掛かりしきのふかな
◯江戸人の流れにつどふ蛍かな
◯江戸人のとまる流れに蛍かな
◯おどり好き男勝りも風の中
○汗ぬぐふ伊勢の氷のお陰かな
○空に似て目覚めしそこに花いばら
○空に似て胸に微かに花いばら
○空に似て胸いっぱいに花いばら
○野茨の花やホテルの癒しかな
○野いばらの花やホテルの面影と
○長良川牡丹の落ちてしじまかな
○大石の牡丹となりし国語かな
○みちのくの雫や集め梅雨の下
○叱責や朝顔の苗愛すなり
○あるべきは牡丹のうえの小宇宙
○アイスクリーム彼と始発を待つ夜かな
○オババだと鏡に映る林檎かな
○玉汗やそよぐベッドに雷遠し
○くず切りや清みし形の成したもの
○くず切りや清みし一際成する物
○くず切りをくぐす産湯もお江戸かな
○くず切りの沈む産湯もお江戸かな
○白玉の街を収めて帰りをり
○白玉の富士をたのしむ或る日かな
○清涼の光収めて葛饅頭
○清涼の青や抱えて葛饅頭
○名水を再生せしめ葛饅頭
○くず饅頭そよぐ光や城下町
○涼しさや触れて器に時の声
○涼しさや千手観音菩薩像
○涼しさや千手観音きれあがる
○涼しさや仏も頬を付いてをり
○千の手に涼む目元のお顔かな
○異国橋すぎて父とや秋の風
○誘惑や乙女心を秋の風
○数々の名画や異国橋も秋
○父母と市場や秋の中をゆく
○鉄塔やカフェに心は秋の風
○秋風や七つの海を大聖堂
○甘酸ぱいお菓子や秋の通りかな
○町並は絵本のような秋日和
○地ビールに秋日和かな飲みくらべ
○恋するや秋村々を唇に
○彫刻や紡ぎ出したる秋の夜
○犬猫と淹れて朝まで暖炉かな
○サイフォンや美しきかな寒の雨
○サイフォンや父母想ふ寒の雨

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◯ひと言を聞けずに帰る桜かな
◯花の雲迷路の如く人の群
◯花の雲迷路の如く麓まで
◯花の雲迷路の如く盛なる
◯石垣にさくら漂ふ名残かな
◯城跡に夜あけをさそふ桜かな
◯鐘うてば風に連なる桜かな
◯寛永寺呼べばたれかと桜かな
◯鬼どももけふは桜の寛永寺
◯東京にもたれてゆるる桜かな
◯東京にもたれていそぐ桜かな
◯花人や遅咲絵師と親しげに
◯花人や咎めおののく大鎧
○汐干潟太平洋に黄昏るる
○汐干潟かわい脚あと帆ののぼり
○忘れたる思ひを寄せて潮干狩り
○閑さやいま竹の秋風動く
○竹の秋耳に手に取る林かな
○屋台推す江戸城外も竹の秋
○古池に姿かけたる柳かな
○大江戸のむかしを残す柳かな
○旅人や息つく富士に柳陰
◯なんとしなおとなしやかなすみれ草
◯今年また妻に贈りしすみれ草
◯束ねてもおとなしやかの菫かな
◯透く光やわらかにして菫草
◯大鎧むざんに崩れすみれ草
◯大鎧水飲み袖にすみれ草
◯命懸け眼の中の菫かな
◯妻の手に小首かしげる菫かな
◯見るたびに恥ずかしそうな菫草
◯見るたびに菫愛しき五弁かな
◯すみれ草ぬれてくるぶしまで捲る
◯すみれ草ぬれて踝丈の君
◯白詰めのあとの一つや国の花
◯白詰のあとの一つに幸やあれ
◯兄妹と見たて土筆と娘かな
◯草餅や鐘は浅草築地まで
◯豆菓子を口に放たる風車
◯ころころと障子に届く蛙かな
◯生菓子を手に若松と帰りけり
◯蜂らみなバケツ片手に蜜談合
◯春の海沖に何かをとどめ置く
○曙や丸にかさなり海胆の針
○曙やがさごそ動く海胆の棘
○海胆の棘波やわらかにさながらに
○海胆の棘うちかさなっておぼろなる
○海胆の棘かざしてすくむさむさかな
○海胆の棘かすかに月をふるうかな
○海胆どつとあけて美し春の音
○沈みける桶に拳の鮑かな
○壺焼や初伊勢にして松の風
○壺焼の松に風あり伊勢の浜
○沈めたる浅蜊の声も聞こえたり
○吾子連て浅蜊の水に花の陰
○大空を雲まで動く汐まねき
○沖船をひたすら寄する汐まねき
○天と地を指してうるみの花祭
○囀りを上に宿かる大樹かな
○大佛の囀り尻を並べたり
○他愛ない語らいたるや磯遊
○はじめての睫毛や近し磯遊
○磯遊び島や岬のとほくまで
◯窓開けて明るく空をチューリップ
◯海岸を語らいたるや螢烏賊
◯蒼白く海岸線を螢烏賊
◯身投げして命を点す螢烏賊
◯生命を集めて放つ螢烏賊

【いまつくってます15日には950?でたぶん】

○大小の隠れて見えぬ雀の子
○軒下を益々側に雀の子
○雀の子地蔵菩薩の足陰に
○雀の子社の庭が産湯なり
○悲しそにひとり遊べる雀の子
○それぞれにそれぞれなりし雀の子
○大空に大佛もあり雀の子
○雀の子花も滴の光かな
○海棠やニューヨーカーも夜の雨
○海棠や紅をいかにも愉しげに
○海棠の醒めずに雨を誘うかな
○尾に子猫ふり分けたるや母の愛
○子猫みるたびに母猫おもひけり
○ずぶ濡れて貰われてきた子猫かな
○貰い手も無くて我が家の子猫かな
○咥えられ勢い失せり子猫かな
○猫の子の隣で耳を傾けり
○行春や月追いかけて西に日に
○行春や美濃の月みて野望あり
○行春や濃尾の月に呼応せり
○行春や胸に輝く竹娘
○行春にかぎりもなくて君おもふ
○春を手に惜しむ濃尾の婦人かな
○行春に夢幻の湖畔かな
○会心の蜂の巣ありし人家かな
○光縫う蜂の尻みる日傘かな
○そろそろと旅の支度や藤の花
○愛されぬ蝿と見つめる瞳かな
○ヴァンパイアとまではいかず蚊や忍ぶ
○開きたる窓の女や夏隣
○開きたる胸に女の夏近し
○薔薇色の放ちて弥生君のかげ
◯貴婦人の胸にカップのチューリップ
◯貴婦人の胸に憂いのチューリップ
◯明るさを置いて窓よりチューリップ
◯チューリップ大好きなのに憂いかな
◯朝顔を蒔いて絆を確かめり
◯朝顔を蒔いて幼き恋のこと
◯朝顔を蒔いてなかには藍の色
◯朝顔を蒔いて小さなアトリエに
◯朝顔を蒔いて通りやカフェ並ぶ
◯朝顔を蒔いてピアノの音色かな
◯朝顔や蒔いて畔に佇んで
◯朝顔を蒔き街並の教会に
◯休日に朝顔を蒔く農婦かな
○朝顔や蒔いた農婦に手を振られ
◯朝顔や蒔いて楽しき水車小屋
◯朝顔や蒔いて描いた風景を
◯朝顔や蒔いて愛した人のこと
◯朝顔を蒔いてなにやらときめきを
○チューリップいろんな好きを見つけたり
◯青々と青春と呼ぶ麦の秋
◯青々と青春となり麦の秋
◯青麦やノートルダムに陽が落ちて
◯青麦やノートルダムに港町
◯青麦や天に向かって大聖堂
◯青麦やぼんやりとして気がつけば
◯山吹や萬葉の風ゆるがする
○人々の歩幅も肌も夏に入る
○女子たちの肌も気分も立夏かな
○薔薇散て香色調の館かな
○薔薇を手に名前と君の世界かな
○夜の薔薇に語りかけたる娘かな
○薔薇一輪挿してベッドに横たわる
○小さくも何やら疼く薔薇の刺
○薔薇一輪どうして許してやれぬのか
○薔薇挿して全部悪いと問う夜かな
○入り込む薔薇の夜風やなつかしき
○入り込む夜風は薔薇の香りかな
○思い込む強い女と薔薇の刺
○髪切って付き合うことの薔薇一輪
○恋人や対角線上薔薇のかげ
○薔薇一輪夜のアイスや憎らしい
○夜のアイス薔薇の香りの恨みかな
○仕掛けたる薔薇の香りにぼんやりと
○崩れたる薔薇の命の知つた夜に
○既読なし留守電もなく夜の薔薇
○本当にしょうがないのよ夜の薔薇
○夜の薔薇くずれて香る私かな
○白薔薇の世にかかはらぬ痛みかな
◯五月の風ハイジュエリーを胸元に
◯五月の風ハイジュエリーをさりげなく
◯空明けていよいよ吾の暑さかな
◯新しく自分離れて皐月富士
◯独身の崩れて薔薇や腕の中
◯チューリップ落ちてたれかの日傘かな
◯誕生日見つけてくれた薔薇の香
◯煌めきや薔薇一輪で特別に
◯大石にプロデュースあり薔薇一句
◯君おもふ野ばらの花や出会いから
◯帰りたる花の茨の定食屋
◯帰りたる茨の花の定食屋
◯野いばらの花になつかし定食屋
◯花いばら美しい人に会ゆるかな
◯花茨過ぎて仕事の帰りかな
◯花茨過ぎてしみじみ帰るかな
◯野のいばら君小説に陥れり
◯野いばらの花小説に陥れり
○夜の薔薇や携帯の鳴る静さに
○花いばら迷いの路に立ち止まる
○我が道を大空にして花いばら
○輝くや迫る香りに花いばら
○薔薇切て胸に大河の気分かな
○飾られし薔薇や書斎を紐とけり
○飾られし薔薇や書斎のアーカイブ
○目隠して野いばらの花想起せり
○薔薇落ちて大好きなのに人のもの
○口紅や薔薇に言葉を教えたり
○あけぼのや清少納言薔薇の棘
○あかつきや清少納言薔薇の棘

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○唇やよせて二人のさくらんぼ
○お互いのアドレスとなりさくらんぼ
○さくらんぼ口に含んで彼のこと
○さくらんぼ含んで種の形しる
○たね飛ばし甘酸ぱいなりさくらんぼ
○甘酸ぱい二人ならんでさくらんぼ
○桜桃をひとりリビング食べて寝る
○まるで鳥が運んでくれたさくらんぼ
○ほととぎす関東平野を吉方へ
○森中やおだやかなりし閑古鳥
○道すがら整理させたる閑古鳥
○行く様に何を見たのか閑古鳥
○かつこうと入れ物がない閑古鳥
○まだ雲はながれて行くや閑古鳥
○草のあいだ川見ゆるなり閑古鳥
○海までも啼いてくれるか閑古鳥
○弟子は吾を啼いてくれるか閑古鳥
○弟子は吾を皆それぞれに閑古鳥
○兵の朽ちて大河や閑古鳥
○古の迎ふる人や閑古鳥
○かんこ鳥古人の枕もと
○かんこ鳥と名付けて吾を閑古鳥
○我先と弟子の形見ぞ閑古鳥
○青い海でて花も見ゆるか閑古鳥
○分け入れば青に茂の山と川
○追ひかけて蝶の消え行く茂かな
○西行や歌書きつける花茂り
○日暮れて茂りの中の最上川
○あけぼのや茂し霧の最上川
○味わいの瓶立ちこめて夏木立
○揺るぎなき蒸留豊か夏木立
○揺るぎなきグラス風味や夏木立
○夏木立脇に朽ちたる菌の白
○夏木立ゆれ水筒の滴かな
○夏木立乳もゆれたり話こみ
○夏木立抜かれて尻も見えぬなり
○ブロンドや話さぬまでも夏木立
○雨のまた昔や馬の夏木立
○歌にある滴り照らす月光あり
○歌にある滴り照らす月あかり
○罪深き地獄と云えど滴れり
○一体や鑿屑風に滴ること
○出家するおぼえて罪も滴れる
○梅雨晴や何より犬と散歩する
○梅雨晴の無言の人に声かける
○手綱引く瀑布命の参るかな
○世界遺産ビキニも似合ひ浴衣かな
○気品ある紅は異国の浴衣かな
○夏の夜や車も過ぎてまたりする
○鈴の音に心軽ろしや夏の夕
○金盥光りあつめて金魚映へ
○下町の水に金魚や浮遊せり
○さまざまな金魚に夏を忘れたり
○夏金魚思いでだけを持ち帰り
○空を吸い金魚やひれのやさしやな
○風鈴の短冊ならぶ猫の耳
○風鈴に濡れた髪してゆるTかな
○風鈴やノーブラで来てとりあえず
○風鈴の短冊ゆれて恋しかな
○釣堀や一幅として頬緩む
○釣堀や花鳥画として頬緩む
○天空塔飛んで羽蟻や隅田川
○風薫る焼きたてパンや駅を出て
○風薫る宴の後や冷えた肉
○空蝉や山河残して横たわる
○空蝉にほころびいたく衣河
○空蝉にほころびいたく衣川

○空蝉のたても夢なり前九年
○坂東の引いては夢の初なすび
○長短といわづ舌打つ初なすび
○向日葵にかき乱されて踏鳴す
○太陽にゆだねてオーレ向日葵立つ
○金魚すくいデニムの藍と映えるやな
○恋しますアイスクリームは上げるもの
○思い出と一口入れてアイスクリーム
○手に入れるアイスクリームをヘラでとり
○アイスクリーム奏でるように恋します
○渡さないアイスクリームをヘラで取り
◯春光に休める波の電車かな

◯風光る島にショパンの調べかな

【3/22やりはじめました】

○戯れて煙のごとく夏のてふ
○たわむれて蝶もいづこへ夏の海
○微かなり聞こえて蝶や夏の静
○ただひとり歩いて夏の蝶ばかり
○その脚にかけたる蜘蛛や夜の月
○一点の刻みし糸や蜘蛛の尻
○身投げする刹那に蜘蛛や月の中
○震度あり蜘蛛や四方に逆らわず
○夏川の上より落つる神の声
○蟻地獄神輿見すえているばかり
○蟻地獄天満宮の牛の下
○運びける牛の下なり蟻地獄
○蟻地獄聞こゆる声や江戸の風
○若竹や一夜の恋もありにけり
○若竹や一夜の恋もいとおしみ
○若竹や一夜の恋の舟もなし
○若竹に一夜の恋や雨の中
○若竹に一夜の恋もうつつかな
○蝙蝠や総身黒く月隠し
○せわしなく月にかかるは蝙蝠かな
○蝙蝠や銀座の街にぶら下がる
○花葵小さき子らの通り道
○君すでに駅を帰りし立葵
○花葵お寺の脇に上りたる
○蝸牛や江戸を愛してもたげたる
○蝸牛の上おお空を羽ばたけり
○なめくぢり転法輪やかしこまる
○なめくぢやひとすじに仏となる
○なめくぢに雄大な仏なり
○心太二層の空の雲のごとく
○その語り琵琶たおやかにして蝉丸忌
◯藤の花たれて骨までとどくかな
◯藤の花骨に涙のつづくかな
◯君思ふ骨に涙や藤の花
○朝顔の苗下げてゆく西海岸
○白木蓮月に上りしさそふ花
○白木蓮月に上りしさそふかな
◯親くはれ啄む穴や春光
◯又夜にひとり身をつつ沈丁花
◯沈丁に幼きころのひみつかな
◯白木蓮めくれて空は四月頃
◯白木蓮雲や何かを思はせり
◯うらうらと沖に手を振る子供かな
○ところてん江戸の風きてうましかな
○めくれそな所もなきの水着かな
○酌む交わす夢は二人で麦酒かな
○焼酎を立つて明日の酒場かな
○濡れた女傘を貸したる麦酒かな
○中央線誘はれて寄る麦酒かな
○大角をかまして跳ばす兜虫
○朝四時に皆駆け寄って兜虫
○虫籠を捕まえたるや兜虫
○物思ひ吹かれ行きたる毛虫かな
○大弓をこれみよがしに天牛
○作品をどう切り取るや雨蛙
○広大なアートに思ふ雨蛙
○消えたるは水羊羹とおもふべし
○水羊羹消へて女の後ろ髪
○みつ豆を東京の青運び去る
○蜜豆や角に悲しき空の色
◯口入れてポップにひとりアイスかな
◯口入れてポップに浸るアイスかな
◯白玉や野趣あふれたる庭の宇宙
◯白玉や実に風雅に水を打つ
◯白玉や飾り障子の鳥の声
◯白玉や普賢菩薩図風にをり
○遠足やキリンの首も一面空
○母の手を放れていくや春の服
○春服で動物園に来た子かな
○動物園前にならべや春の服
○白黒のながれ春空動物園
○白黒のながれて空や春草原
○春服や百獣の王と称さるる
○悠然と春の光やバッファロー
○春睡も警戒心を怠らず
○春睡のあかつき豹や爪の痕
○春睡にガゼルの脚や躍動す
○ジャッカルやただ一点に春の光
○ジャッカルただ一点に春の光
○春光や象の尻尾のかわいらし
○春光に象の額やあなどれない
○春光や揺れて応じる象の牙
○飛沫あげヌーを見たのか春光
◯麗らかに女子学生のありしかな
◯麗らかに女子学生やうしろまえ
◯麗らかに女子学生やありのまま


○海面をはしり来たのかよき燕
○海面を白く打ちたる燕かな
○つばくらめ海面押して倭国まで
○つばくらめ一軒二軒速度上げ
○つばくらめ海面白くうつ反り
○白黒と吾をもてなす燕かな
○はるかより海図引きたる燕かな
○緯度経度つきぬけ我と燕かな
○青天に仰ぎつばくら雲となり
○つばくらめ送り送られ町家かな
○つばくらめ忘れてゆくか富士の口
○深川のお店を借りて燕かな
○深川のお店を借りてつばくらめ

○風抜けるバーに置かれし桜貝
○桜貝透かして波に想ひ置く
○波ぎわに砂蹴り上げて桜貝
○渚ひとり桜貝かななつかしや
○ただ波や繰返すたび桜貝
○かなしそに紫下げてヒアシンス
○春風やなつかし人や追う人や
○春風に花弁の色ややはらかく
○春風に堤ゆられて帰牧かな
○春風に伝来品の気配かな
○春風に気の名品を包みこみ
○筍や剥いて光の感覚あり
○筍に露も落たる光かな
○竹の子の洩れてあたまや日は高く
◯ヒアシンス小さな恋のピンクかな
◯ヒアシンス恋はゲームとピンク色
◯ヒアシンス小さな恋を重ねけり

◯開きたる弥陀の餅にも桜かな
◯開きたる弥陀の皿にも桜かな
◯花見笠あげて親しき人らかな
◯花見笠あげて無沙汰の人らかな
◯笠あげて懐かし人に桜かな
◯手あげて懐かし人や花盛り
◯盲聴犬鼻に桜のお八つかな
◯加賀桜頬のあたりを赤くして
◯加賀桜頬のあたりを熱くして
◯蝦夷まではなんとゆかしき花の雲
◯夜桜や尾張名古屋の城のこと

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◯行春や銀座で蕎麦をすすりけり
◯春山水遠きに近くをしみける
◯沙羅双樹ひかり下なる寝釈迦かな
◯沙羅双樹そそぐ光の寝釈迦かな
◯沙羅の樹や明けて涅槃となりにけり
◯弟子に礼雨に微笑む寝釈迦かな
◯盲聴犬花になでられ吹雪かな

【この周辺もいままでやらなかった季語に挑戦している←バタッ】

○焼き物の器の市や石鹸玉
○藍染ののれん優しく石鹸玉
○住宅街ゴム風船や窓にながれ
○風船玉あの子の飛ばす花束
○風船や飛んで二人の花束なり
○風船とグラデーションのふたりかな
○車より風船逃げて空休日
○車より風船青いボーダーニット
○文折るや淡い想いに桜餅
○ベビーカー押して風船頼りとなり
○風車置かれソファの王妃となり
○美しいソファにありし風車
○風車そらに回りし絵本かな
○風車レトロ車の髪飾り
○風ぐるま腕時計共にデスクあり
○ふらここやデニムの尻をつつみおり
○ふらここや笑顔の君はデニムかな
○春愁のやめて家にてスマホかな
○貴婦人の如くに春を愁うかな
○あの日思ふ声は無きかな春愁い
○どら焼きを買ふて帰りし春愁い
○一幅の水墨画あり蛙なく
○水墨や落ちて蛙の声となり
○一幅の庭の蛙や声山水
○蜂庭やアートの穴をくぐり抜け
○蜂の巣や警戒月に照されて
○壁画ぬい蜂やポップな弾となり
○竜王や亀が鳴くなりたれがため
○亀鳴いて星に杖つく闇の中
○兵や館も夢の柳かな
○朽つ果てて跡に名もなき柳かな
○兵や消去るあとの柳かな
○田の神をゆらして起こす柳かな
○春光やアートとなる草原に
○春光や強しもの愛らしい乙女
○春光やふれてひみつの三美神
○春光に濡れて乳房や真珠色
○カンヴァスに浮かぶ光や春の色
○春光やくちびるにもも若者たち
○春光や原始に伸びるあこがれあり
○春光やカンヴァスに掛し自画像
○春光や黄色にぬられてカンヴァス
○春光に面影見すへ静物画
○花曇富士はなくとも崇めたり
○富士山もひと味違き花曇
○春陰や東京らしいまだ暮ぬ
○春陰や新しき靴反抗す
○春陰の駅構内に未来かな
○春陰や車の列に時を止め
○花曇色みを変えて開放す
○春陰に婆の手やけに大きけり
○春陰や白スニーカーキメテるな
○春陰にイタリア車弧を描く
○春陰にレンズを向ける女かな
○鹿に猿みなよりあたり花篝
○桜湯をドレスコードの気分かな
○湯の中に十一観音桜かな
○春潮に安土の器置かれけり
○貴婦人や湛えて遠き春の波
○春の海やバーバーキメてさり気なく
○春の海ハンバーガーにうまい珈琲
○遠足やあの日の吾を熱い時代
○遠足やおじさんが案内する街
○遠足やおじさんが熱かつた時代

○春の若布アルバイトして寄せて盛る
○紀伊の女性に長き若布の良しと聞き
○春雷や広場のまえの貴族たち
○春雷に広場かつての女王かな
○春雷や整然として王妃あり
○若者や雨に自由と春の雷
○手鏡を電車まつ毛や春の雷
○手鏡をゆられまつ毛や春の雷
○春雷にぬれた湯殿の乳房かな
○音を撮る新元号や春の雷
○音を撮る平成として春の雷
○音を撮る切る平成を春雷に
○スマホ見て駅舎に届く春の雷
○古い時代若者舞台春の雷
○春雷や駅舎の見ゆる公園で
○腕まくりシャツ誘われて夏近し
○春雷や交差点たつ東京に
○富士見ゆるひこうき雲や春の蝶
○等伯の襖絵開けて胡蝶かな
○洛中の雲になりしや春の蝶
○水墨の雫となりし胡蝶かな
○てふてふの輪郭笠の匂いかな
○てふてふの輪郭めぐる大書院
○にじりより蝶のゆくまで白天目
○蝶よ若き仏師の気風見つめたり
○大袖を振つていそがん春の蝶
○大袖を振りて遅参の胡蝶かな
○義経が控へし兄や胡蝶止む
○武士や韮を切るなり小脇差し
○蒜や下町通り暮れかかる
○蒜や分厚い肉に染みこめる
○蒜や月夜の駱駝偲びけり
○良い焦げ目にんにく頬奥味わう
○にんにくや街の中華を思いけり
○西域のかほるにんにく刺激する
○切る音や滋養ありけり韮の束
○紅梅や江戸の娘も晴れにけり
○紅梅や遺恨あるとてけふの春
○紅梅や歩めばついに惣構
○桜餅めくる香りや向島
○老いてまた捲りて想う桜餅
○桜餅寄せて詰めれば江戸も春
○桜餅寄せて詰めれば江戸の春
○春の光白魚波の如くなり
○春の光しら魚寄せて汐の色
○白魚やたぐる波間に光る朝
○若鮎に葉の色うつり描かれる
○制服の娘と上る小鮎かな
○若鮎や大海出て子宮の底
○春炬燵婆に頼んで法話かな
○春炬燵婆に頼んで法話聞く
○耕や身は細くとも大手振る
○耕や再発見の石の色
○畑打や猫は顔かき手を揃へ
○風車牛は消えたり風受けて
○若草やいつぞや君のポケットあり
○若草やそれぞれ人のすれ違う
○春草や間接の跳ねて馬の声
○春草に間接ならび馬の声
○白魚や一椀寄せば春の朝
○春の田やレコードさがす渋谷にて
○春田や電車にゆられ副都心
○春田や電車ゆられてけふ五年
○田打する空もいささか鳥の声
○畑打や産業革命一人あり
○打畑を産業革命男かな
○もはや何も橋に小船に春の空
○春潮やかの星星を濡らしつつ
○チューリップひみつの水を残しをり
○チューリップひみつの水を残しけり
○体温の伝わる夜や沈丁花
◯とよはしの映画祭かな木の芽張る
◯花冷えに化け物どもや都入り
◯浪うらや富士も遠くに春の雲
◯山桜たいていのこと忘れけり
○秘密の恋知りたる君はミモザかな

○長閑さに仏の顔を拝みけり
○早春の故郷の山胸に吸い
○早春の畑の風の向い立つ
○早春の星に向かいし鉄道あり
○早春の渋谷の街やいまを読む
○早春の渋谷の街や古き良き
○早春の吸われてごとく心象あり
○早春や北の大地に心象あり
○早春や傍らに立ち慟哭す
○早春の修羅やいつしか雲満ちて
○早春に先生と立つ青い光
○早春に悲しき色の口笛を
○早春にわたくしの火やあがるかな
○早春の橋にもたれて待つ日かな
○早春の漂泊はきらきらしたり
○早春に切り離された十五かな
○早春に十四の空を握りしめ
○手の中に忘れた物や春浅し
○降る雪やじき暁の静かなる
○二月の椅子身をかたくしてペンを取る
○なつかしき人と立たる余寒かな
○ランドセル動かざりけり薄氷
○雪解のしずくや石に美しい
○蒲公英や武蔵野長き堤あり
○蒲公英や関東広く空高し
○たんぽぽや関東平野海までも
○蒲公英やながれて雲はところどころ
○蒲公英や告げて新し恋人あり
○蒲公英やおやつの時間チャイム鳴り
○たんぽぽと隣の人や帰りけり
○蒲公英や天空塔に隅田川
○飼兎共に広場のクローバー
○クローバーモフモフ抱いて兎かな
○白詰草跳んで兎と帰るかな
○クローバーどこかの国の国花かな
○ならべたる店のお品は土筆かな
○ロケットと乳に着陸土筆かな
○ミサイルを尻に撃ち込む土筆かな
○なんたるや武器商人が土筆かな
○長閑なる色つま無くて昼寝かな
○けふ長閑あすこの娘尻でかき
○入学式さつそく好きだと言う子かな
○要らぬから一度だけだと桃の花
○庇より親しき人や桃の花
○桃の花呼んで蟹くふ男かな
○店先の桃に蟹くふ男かな
○囀や集めて恋の山となり
○囀や集めて恋の山となる
○囀やけふ一杯も雨の中
○囀に気を持ち直したる男かな
○春の川ぬれてかまわぬ誕生日
◯春の川ぬれてうれしや誕生日
◯春の川誕生日だと話けり

【いまつくってます五月】いま55

◯夏草やふるさとの山なつかしき
◯夏草や下の畑に立つ彼女
◯夏草や帽子ながれてバスを待つ
◯夏草や訛りの音にふと返る
◯夏草や文学の碑に石垣あり
◯夏草や文学の碑に城の跡
◯夏草や文学の碑に友の声
◯夏草や荒れ石垣のあるばかり
○夕影に一輪のぞく牡丹かな
○月在したしかに時を牡丹かな
○乾いたる天一遍の黒牡丹
○日をしても散て紅あり黒牡丹
○田のはじめ伊勢のはじめて雲茜
○田植て空も茜の帰るかな
○田植機に可愛い自転車むすめかな
○田植機に腰下ろしたる娘かな
○田植機に帰る頃には蛙かな
○尻ならぶ昔手もとや田植唄
○波乗れば江戸の女も神田祭
○葉桜や漕いで競は男たち
○葉桜や漕いで勢う男たち
○夏の若葉初鰹かな日はてかり
○夕立に急ぎ跳ねたる土産かな
○夕立の庇は静の境かな
○夕立や一時落し蝉の声
○ほらそこだやれほらそこだ蝿生きる
○寝息するやさしく蝿や追い払い
○蝿打や吾うつならば只座れ
○蝿打や只無造作になげてあり
○蝿どもや吾を拝みてきりがなし
○牡丹寄り引いてや天に如来座像
○てふ遠くたづね古刹の牡丹かな
○ドレスとはいわないまでも衣更
○モダンをもすこしは入れて衣更
○衣更アントワネットなれるかな
○衣更縄文のサラダ意識して
○衣更石柱に舞う思ふかな
○転校生戻り頬なぐ麦穂かな
○啼く鳥につかまえたるは麦穂かな
○黄金とは違う麦穂をつかまえて
○愛猫と背にお別れの麦穂かな
○小径ぬけ麦穂や広く犬の鼻
○きらきらと六月の風下ゆるる
○薄明かりとどく板間の繭こぼれ
○荷運ぶ繭に泣きたる倭人かな
○玉繭の内の息子や思いけり
○繭殺す糸や冷たく身にふれて
○こぼしたる繭の命の軽さかな
○繭山に膝を抱えて座りけり
○竹取りの翁かきたる若葉かな
○トンネルをぬけて青葉の若葉かな
○トンネルの富士に弧を描く若葉かな
○竹取りの産湯となりし若葉かな
○衣透く若葉残してかぐや姫
○手に頬に緑の匂ふ富嶽景
○新緑につづる思いの万年筆
○新緑に万年筆や想いあり
○五月雨や昔の家はいまは無く
○五月雨や面影も無く大河あり
○五月雨や岸は遥かに大河あり
○五月雨や芭蕉と同じ年の旅
○五月雨や古人の旅枕
○五月雨を束ねて筆の月日かな
○屋根打つや堂さそはれて五月雨
○さみだるる堂も光の宿るかな
○さみだるる堂も仏の宿るかな
○五月雨に館はいづこや隠るほど
○五月雨にわれ名を上げよ命まで
○五月雨に皆や総出の命かな
○五月雨やほの火の赤く靴の中
○速き瀬に掛かる大きな鰻かな
○雨合羽もどる底には鰻かな
○亀の子をひとり集める日の光
○人々の暮らしや叩く五月雨
○梅雨空に船も入るや港町
○幟立ち風膨らんで笑顔湧く
○鯉のぼり一際空を吊り上げる
○新緑や胸いっぱいになりにけり
○新緑は胸いっぱいの兆しかな
○雷や張りつく胸に靴のひも
○遠雷やタオルで拭う胸の谷
○運動着見つめて彼や遠雷あり
○雷神や一番人気の切り羊羮
○落雷や海なみ白く引き返す
○落雷やバス停小屋に君とぼく
○東京で落合う心雷雨かな
○雷鳴や樹々起きてまた静となり
○雷回すカップの底に二人かな
○雷回すカップ冷めなき二人かな
○雷鳴やカップにつぐむ牛の乳
○遠雷や二人冷めなき牧のカフェ

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未分類 | コメント(0) | 20200810070400 | 編集




○雪の朝まるで一幕想ふ人
○墨すつて心の海に初日かな
○初富士に星でも撒いた明かりかな
○黒の浪浮かぶ富士山太平洋
○元日やコーヒー落し神思う
○元日やコーヒードリップ雪しづか
○初富士は女神を帯びた守かな
○深川や年始ありきも口悪し
○初富士や万葉人を結びつけ
○去年今年一輪花の美しき
○鹿島鶏初音轟く世明けかな
○初鶏や主は香取の空に舟
○花の春江戸に歩みのあしたかな
○おなご乳もたわわに揺れて初湯かな
○鹿島より天戸一番鶏の声
○ちん玉を下げてゆうゆう初湯かな
○初荷解き明くる東京加賀の味
○嫁が君白粉つけて我のまへ
○初便り母の文字みておかしけり
○初竈香るお気にのドリッパー
○故郷の山じゃなくとも初御空
○家々の雑煮を見ては祝ふかな
○初富士をたゆむ電車の都心かな
○初富士やたゆむ電車の都心より
○新年に都詣での雀かな
○初夢やたれかとキスをしたりけり
○明神の庭に出てきて初雀
○初鴉一声渡り神使え
○初富士やビルに通りに坂の上
○こちらまで笑つてしまふ江戸の春
○初空の富士やときどき晴れ曇
◯福岡の匂わし赤い椿かな
◯福岡の言葉と赤い椿かな
○春風やつなぐショコラの小径花
○春風をつなぐショコラの小径かな
◯うぐひすや濡れ思ひけり君曙
◯風に添ひ梅も手元の峠かな
◯うぐひすや野路もおもき道しるべ
◯梅風や寝る音は君を抱きつつ
◯春水やはぐれた恋と鉋屑
◯髪なびく河面の雲や桜餅
◯春風や流るる花にきのふ涙
◯春風やこぼるる花にきのふ涙
◯泣くひとやゆふべも風の山ざくら
◯春に老い梅は向こうのはづれまで
◯春雨や去り行く花をこぼしつつ
◯春雨に去り行く花の匂かな
◯春雨や花は名香を量り売り
◯春風や花は名香を量り売り
◯一欠片のはじまるチョコや春愁
○ひと欠片はじまるチョコに春愁
◯横顔や一片ショコラ春愁
◯春の猫あしの間をすり抜けて
◯春眠や茶器の声聞く木々の音
◯行春や未来は海を山は啼き
◯足音や背を追いかけて春の雷
◯淡雪や待つ手の上にまた消えて
◯春の夜や加賀のむかしの匂ひあり
◯春の野に枕草子初音聞く
◯しとやかにちりて水面や温し梅
◯春の田や母の手渡すにぎり飯
◯風光るスマホや急ぎ飛び出して
◯風光るスマホや急ぎチャイムまで
◯風光るスマホや急ぐ友の声

【ちがうガラ済】
○元日の貧しき也の高貴かな
○水温む思ふは君の涙かな
○春雨にカフェでたれ待つ女かな
○初雷や制服遠ざかる女子
○便り来て洗い流したる初湯かな
○荒海の玄海灘も初日かな
○どんと焼き出席を問うむすめかな
○菜の花や山に光の吟じつつ
○紅白の焔ゆる椿や天ノ下
○山と海われ少年や春の月
○梅初音海空青く馬上吟
○春風や猫の娘も張り出して
○峠より霞むや望む歌やめて
○峠より美濃も霞むや天下布武
○峠よりかすみ休らう光気配
○峠より美濃も霞むや郷里の者
○行春に面影ゆれて絵巻物
○行春に面影ありや絵巻物
○行春や陰陽石に祈るひと
○行春に苔むす石のあはれかな
○人々の行く足音や春の色
○話つ間にさくらの蕾奪われし
○天上に生まれて春は雲雀かな
○こぼるるはかすみの中の笑顔かな
○こぼるるは頬に風聞く雲雀かな
○揺らぎさす東野西に菫かな
○青銅剣見当たらぬものや霞む人
○手温もる幼き長く朧かな
○春雪をしきりに海の息もなく
○淡雪や幾らか時を海の上
○淡雪や幾らか時を波に寄せ
○春雪や大河つつまれ皮膚となり
○春雪や思いがけづに恋したる
○春雪や淡い想いも限り無し
○風の名は春一番とビルをゆく
○春立つや君訪れる気配あり
○春立つて奏でる木々の岬かな
○洗練し究めて花を猫の恋
○春めいて紅茶の淵に赤い色
○春めいて紅茶の淵にのせて艶
○春めいて紅茶の淵も満ちて午後
○春めいて紅茶の淵も満ちてたつ
○春めいてカップの淵も満ちてたつ
○春めいて航海香るミルクティー

◯立春に偲ぶ歩道をセーヌ河
◯立春に偲ぶは恋のセーヌ河
◯水面立ちきのふもけふも春になる
◯春の譜や木々立つ橋に文を持つ
◯春めくや美術の空を渡る人
◯下萌えてカフェに流るる時間かな
◯春動くショコラの熱や愛ひとつ
◯春動くショコラの苦味舌の上
◯春動くショコラの熱や恋ひと粒
◯下萌て待ちくたびれた帽子かな
◯風光る待ちくたびれた帽子かな
◯海の上しきりに消えて春隣
◯海の上しきりに消えて春の朝
◯町煙る通勤せまき春の朝
◯町煙るサラリーマンよ春の朝
○町煙るむすめを送り春の朝
◯初春にあけてまだ見ぬ薄明かり
◯憎まるる人にあらずと桜かな
◯手まねくや女性にふらここ寄り掛かり
◯富嶽絵やならべてけふは江戸の春
◯ふらここに女婢を手招く心地かな
◯踏むたびに都は花の盛かな
◯ふらここや女婢手招て春曙抄
◯ふらここや手招き落ちつ春曙抄
◯紙雛や源氏物ふと花散るを
◯雛段や手も段々と皺も出来
◯つり鐘にいのちの止まる椿かな
◯子の出来ぬ折り雛風に推されおり
◯月舟や雛菓子乗せて語る巻
◯雛の間の宴に蒔絵の御所車
◯雛の間の宴もあらかたおはり月
◯身をのせて流す源氏や桃の酒
◯虹切るも吾に可憐なつばめかな
◯口あけて山河親しき燕かな
◯彼の手に桜のかげを思いけり
◯行く人や桜をこぼすばかりけり
◯家までは桜のにほふコノハナノ
○フレームにのせて彼方と桜かな
○フレームにのせてあなたと桜かな

【ちがうガラでつくってる】ミルクティから
○こちら見て椿はけふを眺めおり
○地に吾を進んで落ちる椿かな
○影となり空に地を衝く燕かな
○春の海しばらく膝を抱えおり
○膝抱えふたりしばらく春の海
○春渚恋もきらめくいつぞやに
○春の渚恋もきらめくいつぞやに
○たやたやと摘まれて前を蓬かな
○たやたやと摘まれて籠の蓬かな
○母からの古雛開けぬ座り見る
○桃活けて館となりし源氏物
○筆硯さくらかへせり少納言
○筆落ちてこぼれて桜少納言
○漉き白くこぼれて桜少納言
○遅桜迷いし紙に少納言
○山の端や迷いし桜少納言
○コノハナノサクヤ明けゆく花盛り
○人しずか街をゆたりと春深む
○海苔とどく老に嬉しき汐の文
○桜でて楼台言葉の調べかな
○桜より知らぬ言葉の調べかな
○海苔かろく流れる雲やどこへやら
○春月や嫁に行く日か江戸の人
○宿すかな鹿の水のむ月朧
○どの浦も女陽気に潮干かな
○日常に詩や持ちあぐる春浅し
○初花や江戸前すしを手を離れ
○初花や江戸前すしをくぐりけり
○初花に並みたぐり待つ蕎麦湯かな
○菜の花やスーツを少し緩めけり
○髪白く残しあの子や雛道具
○桃李鄙の古雛すへて来す
○夕東風や一杯のんで銀座線
○東風吹くや緑の見ゆるフルーツ屋
○漕ぐ舟や光源氏か雛遊び
○襖絵の対比しずかに遅桜
○なんとしななくとも帰る彼岸かな
○蜆とぐ流れに花の遅きかな
○紫のいのちの舟と蜆揚げ
○春雷に制服揺らす娘かな
○春雷やスマホ制服雲の上
○女子高生それぞれ立つや春の雷
○菱餅の陰に紅あり可愛い子
○雛納め部屋の広さはいつのこと
○高輪に四十七士や春の風
○義士祭四十七士と吉良の春
○昼ならば灯すあらずや義士祭
○いよいよと知らせ可憐やいぬふぐり
○右大臣桜待たづや歌となり
○山わらふ銀座の街も明けにけり
○一息やついて春めく窓の富士
○張り出した梅一輪にぬすまれし
○白むめや能楽堂の足さばき
○初午や面に出店の高幟
○初午や鳩に豆やり打つ太鼓
○初午や面に影のぶ小豆飯
○土人形雀顔みる午の市
○はつ午や雀本読む日の高さ
○雨晴れもここが新たに水の春
○春水やきわどく跳んで円い尻
○神妙に大半ゆるく伊勢参り
○春の山盛んに帆あげ伊勢参り
○うぐひすや大神宮のしずかさに
○追いかけて街人々よ水の春
○追いかけて名のなき山も水の春
○見ゆるかな土産を脇に水の春
○雛納め帰りし月も云わずかな
○雛の顔納めて旦桃の花
○春めいて明確なりし声もあり
○春めいて校庭の彼明確に
○降りし声胸張り裂けし春めいて
○制服の膨らむ想い春めいて
○空になる葉を押しあげて春の水
○きのふより青は近しや春の水
○犬吠ゆる春水長き隅田川
○雲までもこそぐとるかな春の水
○漆黒の蜆や花の吹き染めて
○蜆あり北はいまだに白きかな
○里人に花は遠きか蜆汁
○しずかさや鄙に雅な雛のほに
○手の雛や揃わぬまでも行末を
○足元を見つ手にかろし春の雪
○山笑ふほどに街や衝動する
○春風に待たれ賑わう秘仏かな
○春雨やしずかに松の懐を

◯東風吹いてぶらり銀座に赤い人
◯東風吹いてぶらり銀座で夜七時
◯東風吹いてぶらり銀座に入りけり
◯東風吹いてぶらり銀座の老舗かな
◯新幹線蛙なつかしスーツ置く
◯若草やグラスかたむけ訪れる
◯菜の花に悲しき姫のむかしかな
◯鬼外と妻の手の皺まめ五ツ
◯春都山にうぐひす宿に風
◯如月が檜舞台の光かな
○こめかみにきさらぎ降りて檜舞台
◯如月が舞台の上にそそぐかな
◯鼻先に如月ふれて恋のあたり
◯足跡はきさらぎとして西行忌
◯きさらぎに失いし得て西行忌
◯捨て去りて生きゆく先や西行忌
◯とどめおき果て花に染む西行忌
◯西行忌月よ花よも命なり
◯丸くなる猫に牡丹餅彼岸かな
◯地下鉄に牡丹餅帰る彼岸かな
◯東京でぼた餅買つた彼岸かな
◯春泥やデザインメガネの女の子
◯春泥やデザインめがねの転校生
◯春の土しみて荷を解く都会かな
◯春泥に落とし苺の女の子
◯アスファルト落ちたレモンに春の泥

○決心の白むめいまだつかぬかな
○白梅にうながしむめの隣かな
○まだつかぬ梅に光の薄きかな
○白梅に暗やみ薄きひかりかな
○春の野に立ち寄り過ごすひとときを
○新車にて山やタワーに霞かな
○東海道走る新車に霞かな
○副都心ぬけて新車に霞かな
○なに衣動き出したる四月かな
○改元にゆかしき君の弥生かな
○春の日や日本美術を並べけり
○春の野に土器や一万五千年
○春の野に土器や神話の意識あり
○春野山一万年の紀元かな
○広がつて大地天衝く春野かな
○春の野に眠り醒めたる腰飾り
○春雨や竹に仏を思はせて
○春雨や浮世絵めぐる青の浪
○猫の友知つてあしたは卒業す
○ついて来る犬に猫まつ卒業日
○髭眉毛四つ足の待つ卒業日
○蟻の目にひときわ満ちて牡丹かな
○白牡丹一輪蟻は消えてなく
○白牡切て奥に広がる石の列
○はみ出すや自分の主観青き踏む
○春の日や蕎麦をたぐりて雲もなく
○学校も家も遅れて春の夕日
○無造作や人為の石に椿落つ
○たのみこみ子猫の親になる子かな
○ほぐされた猫の子すぐに結びつき
○ほぐされし子猫をながむ蛙かな
○雀の子スポーツカーに雀の子
○春雨や土偶の腹をぬらすほど
○土器に染むくちの大きや春の雨
○絵巻物骨に涙の白牡丹
○春の風邪窓に調べの胡蝶かな
○石鹸玉古着屋めぐりヴィンテージ
○石鹸玉写真家の女子時をとめ
○春の風邪大福餅を食べつくしたい
○石鹸玉よい革靴を選びおり
○菜の花や島に手をふる小家あり
○蜂こぼす葉のうら花も物いわず
○蜂こぼす葉のうら花もひみつかな
○手の中の放たれ髪に春の草
○春の草ジャパニーズだといふ子かな
○移ろふや町に自明の涅槃かな
○旅なかば湛へる川よ涅槃佛
○涅槃佛お師匠さまと流しけり
○沙羅の樹に光を吸つて寝釈迦かな
○樹々光り知り横たわる寝釈迦かな
○身を浄め沙羅の樹よこに寝釈迦かな
○弟子の手に道理と告げる寝釈迦かな
○涅槃佛川なみなみと身を浄め
○涅槃佛説き横たわり旅の中
○いささか思案す春の夕焼け
○遅き日のパブで男と話かな
○遅き日のパブや寡黙に絵画あり
○永き日やパブで語らい乾杯す
○週末の市や刺激の春の色
○ネクタイを締めて香りや春の色
○首元を締めて香りや春の色

○春風や香りのビンと彼彼方
○春風に香りのビンと彼方かな
○白凧やきめて次こそ摩天楼

◯春の風邪冷たく甘いあなたかな
◯陽炎やシャツ一枚で蕎麦たぐり
◯かげろふや美容サロンの贈り物

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○秋風や口元メイクかきあげて
○世界中の女性や週末パリに秋の風
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○テールランプ重なる夜や秋の薔薇
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○鉄道のレールの先の良夜かな
○カスタードフォークの上や秋の通り
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○秋の風通りも見えて絵画あり
新しい時代に向けて一句
○フライトや平和の秋に白い鳥
○彫刻に秋落ち込んで天井画
○秋通りユニセックスの香りかな
○秋公演ホールの高さ陶酔す
○秋公演突抜くホール陶酔す
○秋公演整然優美陶酔し
○駅ぬけてエントランスや秋の声
○ティーカップ主人や何処秋の薔薇
○人生や一杯淹れて秋の暮
○深煎りや天の川かな濃くなりて
○薪いれて日に日にかざし紅葉かな
○冬の日や私をもっと味わって
○秒針やミルに心を秋の暮
○秋ミュージアムタイムトリップ青グラス
○秋通り纏いし君は名香かな
○秋通り夢の世界の名香かな
○劇場やホールに秋の薔薇も散り
○カフェ香る父と雪車引く帰りかな
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○積み重ね一冊落ちて冬の朝
○愛犬やラグに馴染んで雪の夜
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○海音や内に波打つ雪の夜
○海音や内に風あり雪の夜
○波音や心の海を夜の雪
○山里の桜も招く雌猫かな
○春の野に主となるか猫の耳
○春の雷恋する人よ猫の面
○水瓶に朝顔うつし龍の髭
○寒月や屏風の蝶の淵をとり
○春風に緑を流す子供かな
○桜餅花も流るる隅田川
○遠き日の葱の白さや夜半の月
○冬に夢波音聞いて帰りけり
○靴下を下げて聖菓や妻の顔
○マフラーに川流れるや冬の朝
○首温く流れる川や冬の朝
○怒濤なり波も糸引く冬の空
○春うらら糸引く波や帆も高く
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○牡丹落ち玄宗皇帝鍾馗の夢

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○初恋や母のパラソル大きかな
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○そうめんや星のまつりか夜の雨
○忘れてた母の梅干にぎり飯
○また会える手の輪の花火遠きかな
○ケンカした後に残った冷奴
○口の泡インスタにのせ生ビール
○シンプルに腕まくりして夏料理
○米にタレ鰻ばかりはやめられぬ
○弁慶や熊野祭で何叩く
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○手をあげろビキニもぬれて水鉄砲
○水戦隣の婆の足はやき
○脚伸ばす娘やほてる日焼けして
○昼寝する猫の隣の場所をとり
○天空にただ一筋の瀑布かな
○天宮にただ一筋の瀑布かな
○那智山のつかみ青葉やとどめ行く
○幾人も惜しんで那智の夏還る
○滝落ちて大門坂も風に沁む
○行く夏を惜しみ那智より阿弥陀仏
○子ら皆で酷暑の後のひとしずく
○都会にひとり深夜に帰りバナナ置き
○朝起きて深夜にひとりバナナ置き
○朝風と夏服恋の待ち合わせ
○くちびるや耳に聞こゆる花火かな
○曼陀羅や喜雨に心をすすがれて
○阿弥陀仏あらはれてふれ青葉かな
○あみだぶつあらはれてふれ青葉かな
○打ち寄する浪と古道や鮪船
○はいどうぞ気になる子から生ビール
○人の見ぬ観音菩薩那智の滝
○人の見ぬ救われてまた瀑落ちる
○手の星をお月に帰す花火かな
○アイスクリームを奥で転がす悪女かな
○アイスキャンディー母がお出かけしてるとき
○アイスキャンディー母がお出かけしてる夜
○アイスクリーム母がお出かけしてるとき
○大皿も小皿もよろし初鰹
○岬より手を振る人や涼かな
○飛び込んで次々消える夏の川
○手から落ちスマホはだれぞ夏の夕
○トマト採れ娘や皆におすそわけ
○ほっくりと噛んだバナナや思い出す
○あのひとの面影消えて夏の雨
○うつくしや清水で口をすすがねば
○打ち水や子らが着替えて叱るかな
○打ち水や着替えする見て叱るかな
○絞りたてミルクや向日葵畑の径
○望遠鏡知ったあの子や夏野原
○新しや靴を抱えて夏の山
○瀑落ちてまた落ちてくる夏の蝶
○夏の夜にほのかに消えて見えぬもの
○夏帽子おさえて彼の田舎道
○夏星や八剣伝と星めぐり
○幽炎や大夏山の山開き
○伯耆富士アイスクリームとあるきけり
○大山や天下五剣の夏野原
○火はあるか日盛りしてたたら神
○称えたる夏の雲置き伯耆富士
○一振りや夏の月みて弓ヶ浜
○手に持って遠くで花火かなしかな
○夏帽子みどりを抜ける電車かな
○白靴や生足ながく尻高し
○特別のドレッシングで夏料理
○冷奴姉まどろんでお疲れさん
○加賀蛍宇宙のようなほうたる
○炎天に石垣だらけ雲の上
○石すえて灼くる竹田や雲の上
○旅人やあれが朝来の桜かな
○僧兵や青葉の中の力石
○髪とかす女の脇や秋隣
○めずらしく娘やパパに夏料理
○メモあるや翡翠のような夏料理
○本宮山ここが三河か夏の雨
○流れ星ザックの口に入るかな
○大の字に寝ても向こうも天の川
○煙やぶれ妹の声する秋刀魚かな
○丸々と妻の声聞き秋刀魚くふ
○人混みに真っ直ぐ入り秋刀魚買う
○初鮭や山河自慢のよき重み
○柿みれば犬猫我の影のびる
○初鮭や息子が帰る母の味
○大山河鮭の群れみる日々があり
○まん丸で赤くて笑顔西瓜かな
○サクサクと切って雲あり西瓜くふ
○星流れ呼びに行く間に願いかな
○新涼や茶に湯を注ぐ日々のこと
○新涼や朝茶を注ぐ日々のこと
○浮世絵のことと思えば富士の初雪
○秋虹と女の後ろ姿かな
○朝米のにほひも音も秋の声
○新米にいただきますといふ子かな
○新米を囲む家族をながむ猫
○新米に鼠親子もテレビかな
○星月夜みては思いし人のこと
○トンネルや距離は縮まる夏の浜
○身を寄する2018夏の浜
◯朝の雨富士も社も秋隣
○帰省してまたあの頃の夜となり
○風鈴の下に書きかけ手紙あり
○夏休み恋した人は何処かな
8/15〜8/19
○新涼や樹々の間をぬける朝
○秋の雨落ちてながれてお茶を待つ
○大仏に鐘もなるなり秋の山
○岬に秋の雲吹き逝く思う
○北国の雁行く数に日や暮るる
○よき松茸鼻の奥まで待ちきれぬ
○駅につき久しぶりだね秋の空
○木犀のにほひ袋や鼻の奥
○カンヴァスに相撲取りかな鮮やかに
○鹿の鳴くやさしき人や月一つ
○集まりに姿もなくて星月夜
○駅星をどこまで行くも天の川
○月光はすべてを運ぶ絵本かな
○東京は東京に帰省するおもふかな
(はなまん、真依さん、レオナまん美咲さんなど)
○やあ君かまさか奇遇だ夏木立
○木立打つ夢の如くや夏の朝
○皇子の声出る仏や秋の山
○檸檬待つあなたの両手小さい手
○市あるやレモンの箱に白いドレス
○村の声レモンの箱に高くなり
○赤々と青呑み込んで紅葉かな
○岩肌や青落ち込んで紅葉谷
○秋めいて闇抜けてまた加速する
○朝顔ややることもなく空水色
○ふるさとや落穂拾いと話きき
○秋燕ただ一隻の船が行く
○名刀を抜いてけら鳴く命かな
○俳諧の巨人の声や秋の空
○黄葉して似合いの色の服を買ふ
○黄葉の落ちる命に姿あり
○珈琲のおかわりはまだ秋の雨
○小狐や何に追われて暮れの秋
○狸親子化けてあしたは秋の暮
○白き歯を剥いてめぐるや秋の山
○天竜峡青に薄暑の駅舎かな
○なにも無いあるのは夏の自分かな
○駿河太守萩となれたや月早し
○朝顔や吉良吉田にも深き色
○華蔵寺に柿も落ちたり茶菓子あり
○神仏とにかく何か秋ありて
○秋刀魚かな電車ゆらりと皆帰り
○柿の木や主を待つ子悲しかな
○ブロンドやなびいてかかる夏の雲
○赤いドレスエナメルの靴秋思かな
○箸さして芋がうまいといはれけり
○芋炊けて猫は両足伸ばすかな
○初紅葉あまさずに空弥勒菩薩
○八月花が咲いている先駆けて
○秋の虹大人の恋やあともなし
○木曽殿へあますほどなく秋うらら
○観音を置いて立ち去る鬼の夏
○葡萄酒で祝う葡萄の匠かな
◯平成も終わると伊勢や夏の雨
◯氏郷ややはりセンスの青葉かな
◯父母や木曽の月みて振り返る
◯月欠けてばかり木曽路の名月よ
◯迎えられ秋は日和の中山道
◯灯し火や木曽の檜にすまし秋
○秋茄子や種はなくとも好きお味
○嫁のくふ秋茄子の色ほんに濃く
○馬鈴薯をかさねて雲やながれ急ぐ
○自然薯を擦りつくたび物おもひ
○白シャツに立漕をする嬢かな
○霊峰に我なに語る山開
○山開遥かに前を思う人
○溜め息を呑むほど秋の御嶽山
○塩ふるや目白く焦げて夏の川
○朝日将軍いさよふ月の木曽路かな
○菊あるや妹の美しほどの顔
◯芋炊けて化けた狸か狐かな
◯マニキュアや風の野に咲く花野かな
◯ヒールからペディキュア秋の野原かな
◯サンダルに紅の色差し花野かな
○手花火やゆれ行く影に鈴の音
芭蕉さん返句(木曽)正岡子規さん返句
↑↑↑↑
◯父母や木曽の月みて振り返る
◯月欠けてばかり木曽路の名月よ
◯迎えられ秋は日和の中山道
◯灯し火や木曽の檜にすまし秋

いちど帰宅
鹿島神宮香取神宮挨拶にでて

◯来る秋に髪年月の荷の重さ
◯炭酸やほのかに甘く秋の空
◯人々やおかまこおろぎ脚を踏み
◯遠花火手紙を灯す向かうから
◯小脇差置いて小狐月に消ゆ
◯秋の夜に温もりながく盲導犬
◯便りありにしても外は時雨かな
◯立つ人を待ほど濡らす時雨かな
◯冬めいて来たり美し人の顔
◯大洗よるは鍋にてガルパンツア
◯鹿島の森に音なくもどる秋の雨
◯香取の森に音なくもどる秋の雨
◯団十郎急ぎ掻き込むとろろかな
◯身を縮め塩鮭を切り飯の上
○穂の赤や走る子供と夕のいろ
○遠蝉や過ぎて盛よ星月夜
○秋茄子も古き都で布団かな
○寒菊や浪花の月を見ずにして
○手鞠唄菰に胸うつ秋の声
○石焼芋障子を開けて思案かな
○疲れ出て鰯雲なり窓の枠
○サラリーマン風踏み通る師走かな
○便りなく秋に時雨るる電車かな
○便りなく電車の窓に秋時雨
○葡萄棚星の岬よほの光
○巫女の手に置いて涼しき守りかな
○すれ違ふ昔の人や秋深し
○乗り出して贔屓の顔の角力かな
○乗り出して贔屓自慢の勝相撲
○南宋の人寄る後の秋ひとり
○南宋画人寄る後の秋ひとり
○秋雨や都の辻に化けた者
◯木犀や木々の間の小家より
◯八朔や雀水浴する日中
◯秋刀魚漁太平洋に朝日さし
◯柿落ちて奈良の仏と月見かな
◯一針の月の中にて御座候
◯中華まん薄も深き後ろより
◯北風や拳を握り顔を向く
◯北風や握る脇差顔を向く
◯北風にやっぱりいやだ遠き風
◯手探りや寄せて月見る盲導犬
◯盲導犬ひたひたと行く初時雨
◯庭先に東京弁と小蕪かな
◯下町に洗ひあげたる小蕪かな
◯目の前に出された牡蠣を放りこむ
◯森白く波も静かや牡蠣の町
◯シャリシャリと妻をさへぎる葱の音
○冬天やリニアの他に新幹線
○冬天や新幹線の煙舞ふ
○届きたる林檎の音や聞き惚れる
○石焼いも机の上の参考書
○パン工房目覚めて秋の空にほひ
○パンの鳴る車つらなり秋の空
○消炭や雪舟和尚冬の月
○雪の夜に思いがけずのむかしかな
○初雪に星を灯せしツリーかな
○初雪に星を灯せし樹々の中
○暗闇や白に冷たき枕元
○月欠けて寄りかかりけり襖かな
○兜落ち血煙に見る紅葉かな
○夢の告どこに行かうか天の川
○道譲るもぎり秋茄子美濃の風
○夢の国雲も鼠か秋の海
○ウイスキー弦も弾ける露の夜
○秋の灯や時代変わるレコードもち
○松影を色濃く映す秋の夜
○美しや松虫の背に月も澄み
○名月や江戸をなでたり膝の上
○東京タワー横に斜めに天の河
○書をめくる隣はけふも天の川
○書をめくる隣はけふも秋の夜(さいしょ)
○書の音や隣はけふも秋の月
○恋に雨江戸を縁どる灯影かな
○星月夜東京タワー肩寄せて
○星月夜東京タワー寄する人
○くちびるを夜寒に合す二人かな
○くちびるを淵どる夜や春隣
○木枯やハリスツイードつづく家
○銀座線窓降る夜も爽やかに
○銀座線夜も宝石と爽やかに
○銀座線夜雨の明かり爽やかに
○銀座線窓明り降る夜の秋
○銀座線幾層眼下爽やかに
○幾層も光を吸って銀座線
○銀河銀座マジック交差点
○銀河銀座光も流れ行く
○銀河銀座魔法の交差点
○乱反射銀座ギャラリー良夜かな
○人々やカフェ十月のネオンサイン
○人々やカフェ十一月のネオンサイン
○ニューヨークロサンゼルスに秋の空
○団十郎大根ひとつ抱き起こす
○キャンパスを恋は知らずの黄葉かな
○うす青に秋落ち込んでミュージアム
○化粧箱ひとつひとつに秋ショコラ
○一冊を彩るカフェと秋の雨
○木枯しや負けぬメイクの口元に
○パッケージ開けて銀座や秋麗
○秋風や窓にブルーのティーカップ
○秋風に窓人々やティーカップ
○冬銀河寄せて目元の銀座かな
○冬銀河のせた目元の眼差しで
○伸びやかにアートを据えた銀座かな
○伸びやかにアートを据えて秋陰影
◯盲導犬飾りし街にみぞれかな
◯盲導犬誕生日だねみぞれかな
◯冬の月送ってくれるか盲導犬
◯冬の月温もり部屋で盲導犬
#聴導犬でも盲導犬でも可

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○東京に出て春風や友とカフェ
○春恋やインスタあげてアスファルト
○父の手に引かれてしきりクローバー
○父に引かれ堤しきりにクローバー
○父の手に約束おもふクローバー
○白詰の径また青き感じ取る
○子もいつかうれしや土手の土筆かな
○子もいつかうれしや共に土筆かな
○蕗の薹みち山々に萌え上がる
○春めいて親子で帰る野道かな
○チューリップ異国に船を漕ぎ出せり
○チューリップ空上向きにたたえけり
○散る花や加賀の言葉を江戸で聞く
○卒業式加賀の言葉を江戸で聞き
○散る花や母娘江戸にて加賀言葉
○アイルランド過ぎて日本の桜かな
○父と見る桜瞳に二国かな
○パクチーのせ辛いビールや完璧に
○印象を変えるハーブや夏の夕
○しみるほど夏の辛さや中毒す
○夏はこれ辛みにハーブ決め手かな
○油焼け煙たちのぼり生ビール
○生ビールいざ懐かしきハラペーニョ
○旨汗やタイ東北の女シェフ
○牛骨のスープが決め手夏の夕
○醍醐味あり夏の出店やバーベキュー
○醍醐味は夏や異国のバーベキュー
○帰り道未来鉄道春の星
○盛夏なりしきりに肌を娘かな
○盛夏なりしきりに肌を女子高生
○ハイビスカス恋しなびいた髪もあり
○ローズマリー串にテントの五月哉
○帰省して馴染みの餃子テンポよく
○夏の夕なじみの餃子テンポよく
○一杯で噴き出す辛味盛夏かな
○髭立って伊勢の志摩にて夏休み
○鼻の穴ひろがる夏のカレー哉
○ハーブ育て外国米や夏の夕
○車乗り夏のカレーやあの町へ
○夜の闇になに物言わぬ牡丹かな
○花にたとえふたりはなれてさつき雨
○夕風の麦穂もゆれて美人哉
○夕風や隣に団扇加賀の人
○袖まくりきつね狸も田植かな
○牡丹あり師やいにしえの道を行き
○牡丹あり師われ身は世に古道を行く
○阿闍梨の声にうぐひす鳴きにけり
○狐武士の所作よき瓢恋談合
○蜘蛛の巣や揺れて音なき夏の月
○美濃人の漕ぐ月涼し烏帽子かな
○夜の闇になに物言わぬ白牡丹
○新緑や九郎どこぞと兄の声
○湯を注ぎマグを並べて五月雨
○リビングに目覚めて香る夏の朝
○透過して溢れて風の夏浅し
○雨あがり五色になびく幟かな
○武者人形飾り月日の月夜かな
○餡入れて包んで父のかしは餅
○夏服や校舎に恋を置いて明日
○菖蒲湯に胸膨らんで月夜哉
○雷や満たして苔の雲の行く
○夏の夜やゆるりと空に座りけり
○夏服や校舎に寄する影と影
○夏服やホースに寄する影と影
○夏服やかけ日を浴びて影と影
○暑中見舞い書き添ふ外は囃子かな
○五月来て雲行き君にすきといふ
○制服や楽器も泳ぐ夏の空
○制服や楽器も樹々も夏に立つ
◯軽やかに楽器をきめて新樹かな
◯軽やかに楽器をきめて青葉かな
◯軽やかにキメテ楽器の暑し哉
○幸せに添え母の日にむすめ宛
○カーネーション香る女性の雫かな
○好きな人もいまは母かと五月哉
○あさがほの苗に茶を飲み引きこもる
○朝顔の苗に茶をのむひとり哉
○朝顔の苗を手にして帰るかな
○朝顔の苗にトースト皿に乗せ
○いくつもの中から選ぶ百合の花
○決断やバナナをたべたあの頃に
○夏めいて老舗のまえを通りけり
○東京の虹に一口いなり哉
○コンバースフルーツパフェや夏の服
○空豆やあのひとの居ぬ薄衣
○甘納豆ふくみ白雲立夏かな
○太巻や江戸の花火も遠きかな
○加賀に風うす手に蝉も透き通り
○加賀に風うす手に蝉も透いており
○白波やながれて髪にサングラス
○あじわって注ぐビールや銀座線
○江戸料理モダンな店や花火かな
○のら猫を見かけて帰る五月哉
○田を植るいのちや掴む水の音
○カルチャーや吹き抜けいまも江戸の夏
○夏めくやふらり銀座でにぎり飯
○鎌倉の軸に青葉や風とおり
○南無観世音菩薩初夏姿
○千住橋旅にかさなる若葉かな
○夏の甍宇宙や浮かぶ加賀の庭
○夏の甍宇宙の空や加賀の庭
○淡海をくだり上るや花菖蒲
○涼しさやゼリーの際に祭笛
○光彩や削るゼリーに祭笛
○天下布武たどる足取り夏の夕
○ゆらゆらと風も入るるや夏座敷
○鎌倉よりとどく使いや青葉かな
○蚊の声にこぼれて赤きお堂哉
○足音止み舟も東へ花火かな
○美濃の雲せまる暑さに器あり
○柏手にいのちの宿る夏の朝
○夏朝顔透けてはじまる衣かな
○朝顔の苗透く風に二葉かな
○寄する顔ほのかにさみし花火かな
○ふところを映す蛍や胸の谷
○大好きな本手に取りし夏の雨
○横向いていのちを燃やす夏の花
○祝祭や青空のした丘の上
○たわむれてそよぐ光や薔薇の下
○降り注ぐ南フランス夏の雲
○フライトやアンダルシアの虹に酔い
○行く人や光と影に夏の果て
○もろこしや窓の岸辺に実をつけて
○もろこしや窓のほとりに実をつけて
○もろこしや我が自画像を重ねおり
○夏色や黄色や青やカンヴァスに
○快適なベッドや夏の川岸辺
○カンヴァスに種まく人や夏の空
○ぬり残し日の出やわずか夏の海
○働くや太陽我の向日葵となり
○働くや太陽急ぎ夏化粧
○肌も露ベッドにそよぐ夏の昼
○アメリカやパリにアルルに夏の空
○ピザ釜や望遠鏡に夏の空
○滝落ちて笊寒天や旅の途中
○羊羮にモルトをかけてアイスクリーム
○くず切りを簾やきりりお江戸かな
○フルーツに白玉まぶし口当たり
○五重塔葛まんじゅうで栄けり
○五重塔水饅頭をくみ上げて
○五重塔水まんじゅうを透過する
○スモークやダッチオーブン夏の川
○スモークやダッチオーブン雲の峰
○スモークやダッチオーブン夏の雲
○スモークやダッチオーブン夏の空
○インドア派先ずは一杯麦酒かな
○室町の墨鮮やかや夏座敷
○魅了して美術や巡る夏の空
○乳房乳輪小径の陰や夏の雲(最初)
○乳房乳輪小径や抜けて夏の雲
○渡来した金魚や恋もおよぎけり
○高灯籠ごしに金魚や息ひそめ
○夜風かな金魚やおよぐ夏の菓子
○太陽や蝉青空に映りのぼる
○フレークにミルクを注ぎ夏布団
○フレークに牛乳注ぎ夏布団
○乗り換えてトンネル潜り夏の海
○乗り換えてドキドキ彼と夏の海
○乗り換えてまた乗り換えて夏の海
○夏服や私の心たどる指
○清水落つ見上げる程の天守かな
○町歩き盆踊りかな輪の中に
○町歩き盆踊りかな輪の中へ
○夏菓子やまぶしく風もせせらいで
○町並みを連ねて清し踊かな
○輪を連ね清しや風の踊かな
○輪を連ね風切る女性の踊笠
○名水や軒が連なり夏座敷
○名水や軒が連なり夏の菓子
○目をとじて風聞く頬や夏座敷
○閉じる目やそこには風の夏座敷
○閉じる目やそこにはゆらし夏座敷
○閉じる目やそこには暮らし夏座敷
○閉じる目やそこには心夏座敷
○手を合はす座像ややがて秋近し
○寒天に小豆や夏の器かな
○寒天や青葉小豆の舌触り
○寒天に小豆青葉のなつかしく
○ふくよかや宝珠観音夏の夕
○ひたと見詰め祈りし夏の終りかな
○ひたと見詰めふける祈りの晩夏かな
○流されて月桂冠や夏の夜
○流されて宋一幅や夏の雨
○幽として面能夏の宵の後
○幽幽と面能や夏の宵後行く
(7/31幽幽との方がいいかな20:00)
○幽として面打つ夏や宵の後
○能面や幽々薔薇も散るほのか
○龍虎や一双喜雨に牙を向く
○神々や求め南風大日如来
○身を落とし墨一幅や夏の雲
○雷や幽々龍をくねらせて
○息を呑む龍駆け上がり夏座敷
○息を呑む天駆け上がり夏座敷(最初)
○龍の足伸ばし自由に夏の月
○南宋の器の青さ涼しかな
○追い求めまた魅せられて夏の果
○閉じて目を器や涼しいくさ哉
○閉じて目を器や涼したのし哉
○一双に心や抜けて夏の夜
○捧げたる武甕槌の祭かな
○千年の祭や捧ぐ人の群
○時を変える一彫り慶派夏の朝
○時を変える運慶青葉気風あり
○出航や心と心サングラス
○手のなかに収まる茶器や夏の星
○見て触れて大日如来夏の星
○紅白に合わせて夏の夜の世に
○紅白の唐絵や夏の夜の世に
○戦乱のかたわらに咲く牡丹かな
○戦乱の傍ら二片牡丹かな
○甕槌もゆられて御蓋山も春
○甕槌もゆられて御蓋山も夏
○なに語る座して夏雨智拳印

7/23のら猫が殖えないように
(那須高原帰り発句なりや)

○のら猫やあずけて夏野原涙

現在うちの自宅の熊ヶ根の猫ちゃんのことを聞いて
私がムクムクちゃんと言ってただけ

○手花火やゆれ行く影に鈴の音

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○初空を集めたようなある家哉
○月並みに両手を合わす初日哉
○初朝に淹れた香りや新世界
○初朝に淹れた香りや新時代
○初朝や淹れた香りの片手かな
○去年すぐ眠り晴れたる今年哉
○元日や淹れて家族と朝日哉
○元日やまたはじまりの夜明哉
○鏡餅たたく頭やじじの哉
○初鶏や合わせ一声散歩かな
○注連飾り下で娘やユーラユラ
○コーヒーのマシンを入れて初景色
○初風や尻に貼りつく娘哉
○成人やあたたかにして乙女哉
○初富士を薪小屋で見て砂糖入れ
○初富士を薪小屋で見てシュガー入れ
○何事もないがフフフと初笑顔
○子が噛んだ事を思いし福達磨
○子が噛んだ事思いけり達磨市
○子が噛んだ事思いけり達磨哉
○コーヒーや朝に来たかと初雀
○爺婆も老いてめでたや伊勢の髭
○赤々と祈る長きに伊勢の海老
○あけまして何事もなく初笑顔
○コーヒーをケトルで注ぐ三日哉
○初空やシュガーロールと淹れながら
○初富士やシュガーロールと淹れながら
○お宝を揺られて眠る二日哉
○大容量引いて手を振る三日哉
○大石やまた船に乗り宝かな
○大石や帆を七福と宝船
○並べられたカップや七つ初景色
○君四方拝み始まる物語
○歌よみの恋も見えしか歌留多会
○待人やタイムトラベル歌留多かな
○初髪やニュースのまえのあさひ哉
○久しぶり年玉あげて東京に
○初場所や綱引くような熱気かな
○初伊勢やおわすお方に振り向いて
○乗り込んで揺られて道の初参宮
○初声や歌人もまた書をしるし
○十八の窓やこころの初句会
○サイフォンを見つめて明日は初仕事
○祖父祖母や猫可愛がる初日哉
○嫁が君頬に白粉で美人哉
○大伊勢もはねて長きに鏡餅
○ダイブしてパラオの青や年明ける
○七草やむかしの人を思いけり
○尻焼いて月夜も赤き小正月
○朝粥やたたく薺の春近し
○手を引くや子に握られた初弁天
○朝粥やたたく七つの春近し
○打つ音やたたく七つの春近し
○リビングに七草粥や日の光
○街並みを七草粥と眺めみて
○初不動成田の坂を下りのぼる
○初不動成田の坂も幟哉
○嫁が君よきまた眠り肥ゆるかな
○嫁が君デニムはやめてワンピ哉
○嫁が君仕事行くまで物食わぬ
○のんびりと地獄の蓋も初閻魔
○ハーモニカ手にもてなして雪の夜
○降る雪やゆられて肩をよせる哉
○降る雪やゆられて恋を寄せる哉
○明るさに足踏入れて冬の月
○降る雪の止んだ合間のティータイム
○生ハムに酔いしれて待つ冬の星
○美しや冬のケーキのセレクション
○雪止まぬ女二人でイートイン
○春EVうしろでイチャツク二人哉
○秋高く通る車やワイン畑
○枯れ葉踏むタイヤの音やワイナリー
○呼ぶ声やベッドルームに日脚伸ぶ
○連れ出して知らぬキスして春隣
○気に入ったソファに座り春を待つ
○お気に入りソファに座り春を待つ
○食卓の器の色や春隣
○部屋に差す照明器具や冬の夜
○トランクやレザーの美学冬の空
○トランクやレザーの美学冬深し
○黒猫や鈴を鳴らして春を待つ
○日脚伸びスポーツラインの履き心地
○エンジニアブーツを鳴らし秋の山
○新涼やエンジニアブーツ色気あり
○秋風をラグジュアリーでアプローチ
○少年を魅せた秋風スポーツカー
○流線や突き抜け秋を加速する
○美意識をシンプルにして秋の風
○連れ添ってケーブル坂を秋の山
○連れ添ってケーブル坂を秋の街
○郊外に帰りの夜景月早し
○郊外に帰りの夜景秋の月
○郊外に帰りの夜景月高し
○秋風やポップに柄を組み合わせ
○秋風や光の幅を纏いけり
○新しやコーヒーマシン秋の朝
○岩風呂や神様までも秋うらら
○湯の色や秋に女性と戯れて
○森暗し天空の青秋めいて
○バイト終わりフードコートや春ショール
○羽子板に押したるような贈物
○羽子板に押したるような娘哉
○胸尻やはしゃぐ女に水鉄砲
○フライトやコースは春の二つ星
○未来図や春の夕焼け加速力
○早春をかさねて歩く美術館
○行く春をかさねて映える美術館
○行く春に名作映えて満たされる
○豚ロース葱が主役の舌鼓
○串焼きやビールの泡にへいおまち
○加速する電池モーター春の雷
○カカオ豆魔法は春のアトリエで
○夏星を浴びてシートや加速する
○夏星を浴びてシートや加速力
○夏星を浴びて感じる速度哉
○デザインやシャープに走る夏の星
○デザインや走る車に夏の星
○流星や新デザインのスポーツカー
○酒蔵や一口ほどに冴ゆるかな
○足あとや愛しきひとは狐哉
○銀煙る獲物や狙う鷹の羽
○背をまるめ歩いた門に雪達磨
○雪投げや好きな女と帰りけり
○冬眠や熊の気持ちもよくわかる
○狼やいまは居ないと声がする
○足入れて炬燵の女子に睨まれる
○学生やマスクの多き試験かな
○女子学生マスクや夢の試験哉
○デニム穿きバイトに春のスニーカー
○デニム穿き仕事や春のスニーカ
○デニム穿き電車で春のスニーカ
○現実をムービーにして春の雨
○雀らも跳ねて音する春隣
○夜の雪や白磁の白に地酒哉
○白磁器の肌に地酒や寒の入
○大根に箸も刺さるや海の幸
○細雪テーブルにつき飛騨の牛
○春めいて原宿ユルくハンバーガー
○初夏や伊吹長良を天下布武
○国盗るや楽市楽座夏の宵
○岐阜城や春に野望の眺め哉
○岐阜城や夏の月よと宣教師
○頂や夏の月よと宣教師
○美濃和紙を浮かべて涼し長良川
○伝統の銘柄も立つ新酒哉
○清流や手仕込み夜も冴るかな
○花時やにしても白亜の大天守
○花時やにしても播磨の大天守
○春風や見下ろし上げる姫路城
○春風や見下ろし上げる白鷺城
○春風に堂々とした勇姿哉
○幻も眩い夏の天下かな
○幻も眩いほどや夏の草
○高楼の名残の跡の湖畔哉
○夏風や三河ひとつの鳩ヶ窟
○吹く風に三河の麦と旗印
○湧水を汲んで夏行く宣教師
○楼門の桜も風の安土山
○楼門や春眠高く安土山
○楼門や安土もいまだ春眠り
○金高楼揺れて水面に桜人
○金箔の栄華を思う西日哉
○消え失せて湖面もしずか風光る
○春風や播磨の空に揚羽紋
○カツサンドベンチの膝も春日哉
○香の物おにぎり風に夏近し
○江戸前の海苔も輝く春日哉
○昼時の外行く人や春隣
○たくあんや海苔もめくれて春の風
○弁当のふたや電車に春の風
○鉄道や青葉の風にエビフライ
○春の夜に切なくショコラ閉じこめて
○せつなさや春夜は月のショコラ哉
○親友と呼び出すショコラ春隣
○好きですと想いをよせて春隣
○母猫やくわえて行くは子猫哉
○母猫やくわえまた行く子猫哉
○春眠やたわむれている雀哉
○足音に蛙ひろげて空の中
○草餅や地蔵の口も黄ナ粉哉
○卒業や木の下に立ち日のひかり
○新しい靴履いて行く入学式
○入学式娘の尻に手を添へて
○母尻や宇宙のような入学式
○卒業やともだち入れて自撮哉
○校門にむすめの尻を入学式
○一年生戻るむすめをまた押して
○からあげに玉子を入れて運動会
○鯱に天むすもあり新樹哉
○行先や加賀も青葉か天むすび
○青葉若葉乗り換えお茶に天むすび
○弁当や開けて目につく筍煮
○一口や鮎の甘露煮夏香り
○一口や鮎の甘露煮飯香る
○アスパラや油を走りかき揚げる
○とまらない汗や四川の豆腐哉
○痺れるや麻婆豆腐夏の夕
○痺れるや麻婆豆腐生ビール
○江戸前を包んで春のにぎり哉
○江戸前を包んで春の握り哉
○夏の夜や東京居酒屋異国人
○夏の夜や東京居酒屋ユニバース
○蒲焼きや鰻の脂店入る
○ポテサラとモツ煮と注げて芋焼酎
○手仕事や離れて江戸の春握り
○手仕事や離れ江戸前春の夜
○夕焼けや母の声するカレー哉
○夕焼けや母の声するカリー哉
○夏色やかけて醍醐味カレー哉
○夏色やかけて醍醐味カリー哉
○日盛りや米に染み込むタイカリー
○日盛りに米ハーブしてカリー哉
○盛夏してグリーンカレーや五感する
○卒業やならんで歌を聞いている
○卒業歌きのうの遠き未来哉
○掬うたび恋軽やかに夏氷
○塩かタレ串あつあつの生ビール
○塩かタレ疲れを癒す冷酒哉
○夏天や麺そばつゆを飲み干して
○口にゴマ広がる夏の担々麺
○麺締まる啜り大暑の冷担麺
○春雪や弁当開けてあたたかき
○きのう過ぎてひとつひとつの朧哉
○加賀能登や朧に舟の行く日哉
○背負われて少女の髪や春の宵
○春一日意識や恋のながれ哉
○くちびるを離す間も蝉の声
○ヒアシンス芽吹くや底に花言葉
○遠距離や見ゆるくちびる花火哉
○遠距離や駅のホームに夏の雨
○ゆられ揺られ車窓や梅のガラス哉
○菜の花やいきつけ店のメニュー哉
○ひな飾るほどに妻みて若き日の
○桃節句都送るや月の舟
○菜の花や妻待つ駅の帰り道
○春風に手紙や恋の遠き雨
○てふてふとてふ呼ぶ子の手中に花
○春雷やたわむれて立つ波の音
○飾り仕舞い都田舎もさくら哉
○行き暮れて愛しき人もさくら哉
○月舟や小窓に映る雛飾り
○春の日に募るおもいや春の雨
○春の雨募る想いをこぼしけり
○制服にスマホや急ぐ春の朝
○告白や良きはさき見た春の虹
○切なくも恋をしてるとさくら哉
ほ○ヒアシンス聞いたあの子はハーフかな
○梅香る月曇はれてかぐや哉
○梅香る月の光にかぐやかな
○慕わしや声してもとの梅の花
○春風や恋して遠きあたたかさ
○春雨やコーヒー淹れて花いちりん
○雨宿る旅人の背にさくら花
○春の雨言った彼氏のよこにいる
○日々通る椿もついに落ちたかな
○春山や力士の如く座りけり
○制服のただ緩かに春の星
○犬リードゆるり歩くや春の川
○自転車をふんで制服風光る
○向こう側島も濃くなり春の海
○向ずっと色も濃くなり春の海
○制服になれて少しや春深し
○手を振るや教室を出て春深し
○教室に気になる人や夏近し
○沈丁花母の呼ぶこえ思いだし
○沈丁や幼き頃に母の手を
○春服に胸膨らんで少女かな
○春弾むまた弾みけり少女かな
○新しき町行くほどに春涙
○春の野や新し町に涙かな
#街でも可
○春の野や川に堤を帰りけり
○春の野に鳴く声を聞き手をつなぐ
○口紅をインスタに載せ春時雨
○蕗味噌の話をしてる昼間かな
○抱上げて明るき人よミモザ哉
(国際女性デー)
○春服を意識の先の男子かな
○春服やまた歳をとり新しい
○春服やまた歳かさね新しい
○春服や重ねて歳の昨日哉
○春雨や校舎に好きと別れかな
○梟やただ一啼きで星の空
○椿落ち母懐かしく今朝の雨
○牡丹餅を並べて見ゆる娘哉
○牡丹餅を見ゆる娘と彼岸かな
○春牡丹餅並べて見ゆる娘哉
○ひとぬれて椿も艶となりにけり
○また椿夜に懐かしき雨の糸
○桜花置いてひと寝や人の家
○初桜置いて帰るや人の家
○花置いてなにも語らず帰る哉
○星桜秘めて隣に言葉哉
○きづかずに揺れてひなげし知ることあり
○雛罌粟や揺れて知ることありにけり
○雛罌粟を見つめて友に手紙かく
○ひなげしを憂鬱に知るる夕べかな
○子の眠る日除けになりしポピー哉

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○初雪や彼のまだ来ぬ朝路かな
○マフラーを引いて二人で夕日哉
○手袋を片方外し二人行く
○手袋を外し二人で電車待ち
○手袋や尻を隠して通学路
○マスクして御守りもあり試験かな
○乾鮭のゆれて中より人の声
○ストーブや向こうに初恋人が居る
○雪だるまつくり目鼻を入れない子
○クリスマスツリーの下や目をつむり
○利家とまつ次第に年も十二月
○洗われて渚を飾る桜貝
○パンティを外に干すかね霜柱
○ガスひねり豆腐もうまし寒哉
○小春日や尾張の人も見えており
○焼芋や江戸のむすめの尻の数
○白味噌がうちは好きやわ年の暮
○山道や駆けて銀河や冬の月
○山駆けて冬の銀河や発車する
○牛鍋や松阪人も笑顔哉
○納豆汁円やかにして温まる
○もち米や洗ふ女神の尻のやう
○門口に立ててゆるりと年忘れ
○しんと降る如くに白き大根哉
○昆布だしで豆腐もゆるる夜の雪
○イヤホンや身近あなたと朝寒し
○イヤホンや身近に君と朝寒し
○住む人や狼を聞く月夜哉
○狼の足跡もあり凍解ける
○猫の子を連れてどこ行く母の顔
○鄙びても桃の節句や桃色に
○蝉鳴くやきのふの空も狭くなり
○行くひとの面影有し青い麦
○幻想や世を去る前の春の朝
○いくつまで歩いて行くや春の海
○草餅や隣の家も遠きかな
○一寝入り胸の上あり春の山
○海面や胸の上には春の風
○手探りのその哀しみに虫の声
○ほどよくも主は婆ぞとたんぽかな
○日和旗子らもぞろりと祭哉
○面つけてひとり畑行く祭哉
○すす掃きや江戸の空なり浅草寺
○そり引くや大長靴に小長靴
○加賀おもひ除夜の鐘なり江戸の味
○くつくつと大根炊いて富士の空
○行き違う改札を出て息白し
○白く立つ熱や尾張の除夜詣
○街道の餡をつまむや田植笠
○街道の団子つまむや田植え笠
○街道のあんを摘まんで口つける
○命うつ急ぎ木曽路や秋の雨
○行き交うや伊勢のお陰も夏近し
○虹切るや東海道をつばめ哉
○秋の雨木曽をただただ独りかな
○泣く人の目にはりつくや春の風
○杵臼や子らもペタペタ炭火哉
○炭入れて子らペタペタと母の声
○湯を捨てて餅草青き母の声
○チンだしてたまに来たよとすぐ入り
○初雪や江戸の隅田の二八そば
○白髪ぬきほとほと困る年の暮
○埋火や菩薩出てきて枕元
○やれ引けと鼠神輿や白き餅
○散る紅葉シェイクスピアも吹かれたり
○秋麗に髪なびかせて三銃士
○弁当の梅頬にあり懐かしき
○長き夜に父母おもふお弁当
○汗ぬぐふ赤福氷お陰哉
○絹衣巫女涼しげに氷餅
○中華そば待つ路地裏に曼珠沙華
○らーめんを肩寄せて待つ曼珠かな
○故郷や一枚の葉に秋の音
○行く秋や練馬もことに美しく
○こうしてこうマフラーをして昔哉
○高速の鉄道に乗り夏の海
○夏の空鉄道列車窓に星
○手荷物や鉄道列車夏の朝
○荷を抱え鉄道列車夏の朝
○スパイシー羊の群れや夏の雲
○あと二時間ランチボックス夏の駅
○香草に落ちる脂や夏の夕
○息づくや市も夏めくシシケバブ
○アラジンの魔法のラムプ夏の月
○牛骨や麺に輝く青菜かな
○陶磁器や手に温もりの新茶哉
○たこ焼きにあめチョコバナナ熊手哉
○故郷や寄せ鍋つつき飲みくらべ
○故郷や先ずこれ飲めと新茶哉
○冬の空星よりどりの夜市哉
○ゆびみっちゅ娘を風呂に年の暮
○アイスクリーム朝まで恋の話哉
○時冴えて蛇口を伝う命哉
○月冴えて蛇口を伝う命哉
○寒菊や新たな庭に命あり
○愛と来る開いて思ふ冬の夜
○ただ風にさらして歩く冬の空
○窓枠やピンクのチェア春隣
○レジ前やポスターを手に春隣
○セーターやレジ前に猫水差しに
○冬の緑ケーキをならべ透過して
○目に嬉しいアスパラガスを白皿で
○シンプルにアスパラガスを茹でて出す
○アスパラガス並べて恋のシンフォニー
○アスパラガス並べて春のシンフォニー
○アスパラガス並べて夏のシンフォニー
○アスパラやそのまま君をプロデュース
○麦わらやサンドウィッチにスムージー
○麦わらやサンドウィッチに一葉哉
○麦わらやサンドウィッチに芝生かな
○麦わらやサンドウィッチに赤い花
○夏の山また押し寄せて青い空
○光のあたる所には当たる秋
○金沢や月日は雲の風は夏
○アイドルもスカイツリーで待つ聖夜
○粉雪やスカイツリーで待つ夜哉
○雪を踏んでスカイツリーを訪ねている
○手作りのアイスクリームや消えていく
○コーヒーやテーブル席で春を待つ
○コーヒーやテーブル席で春隣
○カフェオレやお気にのマグで小春哉
○コーヒーを淹れて暖炉に犬と猫
○家入レオサイフォンを見て寒の雨
○コーヒーを淹れる彼女や冬の朝
○濃い香りケトルの湯気や春隣
○ミル挽くや心のスピード冬の暮
○ストーブやドリップ落ちて読書哉
○十二月朝の香りや豆の味
○十二月朝の香りやマグの白
○一滴に息づく豆の師走哉
○我が家のバリスタも良し冬の暮
○挽く豆やじっくり落とす冬の虹
○旅先のマグの苦味や冬の朝
○マシンありカップ片手に冬の暮
○ローゼズや男がひとり冬の夜
○カクテルや目覚めて恋の冬の夜
○名門のこの一杯で冴ゆるかな
○カクテルや目覚めて恋の盛夏かな
○カクテルや夏夜の娘口当たり
○それぞれのグラスや誘う夏のバー
○伝統の注ぐモルトや夏の夕
○クリーンにモルトや眠り恋の罠
○クリーンに眠るモルトや夜の秋
○夏の夜に眠るモルトや恋の罠
○夏の夜や門外不出を傾けて
○スイートにソーダを注ぎ夏の海
○向き合ってモダンや夏のモルト哉
○力強く生まれる夏のモルト哉
○鮮かや少女の手には夏の皿
○十八のわたしと書いた初日記
○初空に心も踊る日記哉
○十八の隣で子等が凧揚げて
○十八の隣で凧揚げする子哉
○伊勢の髭背も丸くなりめでた哉
○十八の桜の下の日記哉
○賑わうや立ってスマホに桜哉
○とり味噌の音にうとうと加賀の冬
○早春を麗しきかな紅のせて

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忍野(八海、仏にちなんでわら)あと

○湧くいづるただひとつだけ北星の桂川入る水成り出口
○湯の釜も湧くだす如く源の桜の花もまた汲む釜を
○縁結ぶ池の形も銚子から酌めば酌むほど縁また結ぶ
○断ったために濁った濁池行者の心汲み取ればこそ
○その富士の映す鏡の菖蒲池巻けば病もたちまち消える
○その昔消えてなくなる底なしの神か仏か慈悲も底なし
○湧く窟の池のほとりでみなが見る青は仏か宇宙とつながる
○富士の水だからこそ見る善悪の映す心のまたひと滴

○秋の灯や昔助けた狐哉
○犬哭くや秋の灯ゆれて峰に月
○カタコトで愛していると夜の秋
○新蕎麦や青の里山たぐり取る
○故郷やひろがるまちに秋の海
○追いかけてくるや遠くも秋の山
○寝過ごして両手冷たや水澄む
○諏訪の神タケミナカタの宮相撲
○諏訪の神タケミナカタへ角力哉
○とろろ飯峠も越えたいま少し
○初秋や宮の向こうは諏訪の海
○向日葵や青に飛び込む親不知
○割れ目でて甘き香りのメロン哉
○匙持って割れ目なでてるメロン哉
○空の青獲れた獲れたと鰹哉
○空の青獲れた長竿鰹哉
○子や庭でパイナップルにかぶりつく
○このトマト形も良くて水の中
○黄昏て富士や朱に満つ大鳥居
○新涼や杉身に注ぐ富士権現
○七海の後や出口は富士の秋
○富士の初雪狐狸の化け出る気配哉
○富士の初雪狐狸の化け出る気配あり
○黒富士や研ぎ澄まされて秋の空
○北口の富士爽やかに天狗面
○力強くこの大鳥居秋高し
○富士を背に覚悟を決めて冬近し
○身にしむやそこにおられる国譲り
○田の色やよろずの神も相撲哉
○田の色やよろずの神も角力哉
○山入るや滝あらわれて長く雲
○山入るや滝あらわれて水の神
○妙見様と両手をあはせ冬の空
○雷やまた日は昇る稲佐の浜
○国譲り子ら皆寄せて相撲哉
○国譲り子ら皆寄せて宮角力
○山の陰波うつ山や夏の雲
○喧嘩して仲直りした秋夕焼
○ホロホロと茄子手を添えて口運ぶ
○ホロホロと茄子手を添えて口の中
○いちじくやもぎ取り去って白い汁
○鼻付けてよき松茸と匂ひ嗅ぐ
○鼻付けてママ松茸と匂ひ嗅ぐ
○松茸や傘も締まって良き形
○松茸を手にぶらぶらと帰りけり
○智子先生これまじうまいしめじ茸
○赤々とはや膝丈の寒哉
○赤々とはや一時の寒哉
○赤々と狸やこれへ寒哉
○首出して夜の雪の音ぬくし哉
○北斎来る風も身にしむ信濃哉
○信濃路や黒揚羽かな揚羽蝶
○翌朝に線香花火加賀言葉
○翌朝や線香花火加賀の人
○流星や靴紐弛め松に風
○行く人や息をひそめて勝角力
○行く人や息をひそめて勝相撲
○行く人も息をひそめて相撲哉
○鐘叩きやれ振舞うや豊の秋
○団栗の音に驚く娘哉
○北国や月街道に置いて去る
○越三国めぐる良夜や地べた哉
○八朔やお帰りなさいギター手に
○秋桜や十七才の長き夜
○待ちきれぬ刈り取る秋の温し哉
○ゆったりと秋夕焼けの山河有り
○手を据えて空を見つめる蛙哉
○手を添えて空を見据える蛙哉
○髭剃るや声を上げたる蛙哉
○小便や声を上げたる蛙哉
○麦上げて散歩いこかと呼ぶ子哉
○犬の子や見送る屋根の熟柿哉
○春風や饅頭淡く色もつき
○子狐や母を見送り冴ゆる哉
○名月や犬の睫毛もキラキラと
○耳みじか犬からかわれ椀に菊
○故郷や馬の金たま除夜の鐘
○待つ犬やにじむ里にもすすき哉
○まきちゃんや猿も舟乗り鬼ヶ島
○鬼の子や猿も袴の三が日
○春風を山盛りにして犬の飯
○たんぽぽや所所に犬の足
○石仏猫の子守や梅香哉
○そうじゃろとふたつ影あり秋の風
○そうじゃろとひとつ影あり秋の風
○新涼やこみあげてくるファンの声
○八百万のど惚惚れて秋惜む
○おはようと写る火柳加賀も秋
○写る火や遠くて近き加賀も秋
○大阪も次第に高く秋の暮
○犬猫を振り返り見るすみれ哉
○片髭を空に突き立てきりぎりす
○片髭を空に突き行くきりぎりす
○かた髭の後ろ姿やきりぎりす
○香林坊で月を見ているみんな見える
○犬ころや首輪も赤く菊の花
○身にしむや弘法大師風の中
○こおろぎや訪ねて来ての名残哉
○犬ころが迎える門に桜哉
○犬ころや迎えに出てるきのこの山
○よし後少し声が聞こゆる蛙哉
○尾張大須古賀の姿や秋暮れぬ
○恋してる加賀に帰省の娘哉
○十七才好きとスマホに秋の夜
○十七才好きとスマホに夜長哉
○名月や妻とむすめの寝顔哉
○おばばだと夜にひとりで梨を食う
○おばばだと夜にひとりで林檎哉
○犬髭に花時時の散歩哉
○芳香の良き松茸を手に入れる
○山門に花や鰻の旗も立ち
○十七才春夕焼けに恋心
○下着買い明日はデートと春の夜
○秋深し尾張の人も思いけり
○秋深し尾張の人も引けば寄り
○冬近しなんぞ狸のたすき掛け
○秋の夜に狐どこかに風の音
○ふるさとや狐の茶屋で秋深し
○大根引くむすめ狐や人の中
○秋の夜に泊めてくださいまこと哉
○秋の夜に泊めてくださいまさか哉
○山道や痛い毬栗母の声
○つるつるの栗を大石また入れる
○栗なでて奥さまたちと日暮哉
○鐘撞けば春日の空も冬近し
○笠間秋の力士整う錦哉
○天の原良き松茸と身をよじる
○神仏に金木犀や届哉
○木曽殿や寒し倶利伽羅何処やら
○恋心スマホを仕舞う秋の人
○TMZギターを空に秋の雲
○行く秋やあふれて音のスマホ手に

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○曼荼羅や神瑠璃色に年の暮
○飛来する神や仏も年の暮
○飛来する神や仏も晦日哉
○瑠璃灯籠聞いてひとりの晦日哉
○年明けて鳥の声する田舎哉
○入れてまた初鶏宮に妻の声
○初空に指折りけふの朝日かな
○初春のライブに先ずはみくじ哉
○菜の花や青美しき手を握る
○かくれ家を過ぎてうたるる菜の畑
○仰向けにただ何となく春の風
○泣く人や歩む山河も桜哉
○空匂ふてふてふてふと先にでる
○人も死に師よ風があり夏山に
○蕪村まるで結城を過ぎて春の風
○襟首に桜を入れて寝る子哉
○ヴィヴィッドな服やつばめを返しけり
○死ぬ人も夏や四畳の閻魔堂
○夏河を急ぐ娘や夜の灯り
○顔なでる猫や短夜みやげ哉
○静さや消え猫白しこたつ哉
○加賀言葉こぼるる春の光哉
○春雨や吉備のむすめも筆選び
○雛かざる尾張の城も日の光
○加賀しろし蛙や虹の石を踏む
○加賀しろし蛙やぬれて石の中
○春雨や声また消えて窓のへり
○ひし餅やのせて下着の心地よさ
○ひし餅やのせて下着の心地哉
○大人下着ふるさと春はまだ寒し
○大人下着ふるさとはまだ寒しかな
○墓捨てて見慣れた山や桜哉
○初富士や踏む行き白し力士哉
○焼き芋を子に力よき力士哉
○福は内鬼の消えたる闇夜哉
○豆撒くや踊る鼠に鬼子哉
○面付けてこくりこくりと福は内
○妻の背にもはや鬼子も福は内
○鬼は外這ふ子や笑ひまた泣いて
○歯の抜けた妻針仕事福は内
○星あるや福は内よと待つ子哉
○故郷や豆の分だけ福は内
○鬼の子や友が手を引く福は内
○村の子や遠くに福は内の声
○春雨や窓へりにじみ乾かずに
○春雨や窓へりいまだ乾かずに
○隠れ鬼鼻かむ梅に垣根哉
○行人の春や地蔵も傘の下
○行人の春や地蔵も雨の中
○阿弥陀仏信濃もじきに桜哉
○青麦や小さな駅に信濃川
○尾張さく荷より子が取る桜哉
○寝転んでおてんば加賀も花盛り
○尾張暮れ小磯の家の雛祭り
○江戸桜尾張も加賀も出る子哉
○一段落地蔵菩薩に梅の花
○生放送尾張も加賀も春の水
○競う声越して寝所は桜哉
○故郷や浪花の梅も見ゆる也
○山寺やオリオン坂も芹の中
○スマホ手に一山海に雲の峰
○にほふ夜や卒論さくら桜哉
○夏草や風そぐ音の月夜哉
○折り紙を折って彼岸の帰り道
○パラソルや父の田舎に寝る子哉
○犬の子や連れて行かれて花の中
○犬の子や連れて行かれし桜哉
○蛇の子や石カラカラと花の塚
○蛇出づる石カラカラと花の塚
○初午やぽくりぽくりと友の声
○故郷や江戸の女か初鰹
○蜜蜂や行また戻り寺の壁
○麦音もなくてからだを通りけり
○麦音もなくて彼女を口ずさみ
○初午やああ懐かしき子を連れて
○何のうた急ぎし街も新樹哉
○桟敷より両国橋も夏夜哉
○桟敷より両国橋や夏の月
○閑さや犬の首輪に夏みかん
○閑古鳥数億年の祈哉
○ベース抱え青葉や街をくぐり抜け
○楽器抱え青葉や街をくぐり抜け
○楽器抱え新樹や街は午後二時に
○御仏の前に雀と男哉
○雀子に畳を空ける男哉
○波あるや岩も静かに花火あと
○夏の蝶寺の屋根より来いという
○初雷や故郷に風手を洗ふ
○春の夜に祝いの声や手は温し
○初恋や手花火加賀の睫毛哉
○鶯やいざ鎌倉の下屋敷
○海航り倭国の風に桜哉
○青宇宙や微笑み浮かべ夏の宵
○鶯や加賀より戻る目黒川
○賑わひの桜も暮れて崇徳院
○ヒューストン着日本や春の十一時
○雪どけや向かう豊橋映画祭
○雪どけや向かうは街の映画祭
○鮮やかに打ち振り乱す若葉哉
○鮮やかに打ち乱された若葉哉
○よらで行く盆も過ぎたり朝に雨
○ジャンプして遠くて近き春の川
○風強き子の手の中に桜哉

#○青麦や小さな駅に信濃川

#GacharicSpin 見てなくてひさびさにみるようになってともしゃん泣いたかな?
名古屋ELLのボスの誕生日だったたしか? 古賀さんニッコリ バター わら
○夏の雲テーブルクロス如くあり
○夏の海遠くの果てに小休止
○アイスクリーム神々の声建ち並ぶ
○盛んなりひまわり揺れて腕の中
○兄のくれた火薬のにほひソーダ水
○円形の隠れスポット夏の川
○子の歩く友かけよりて幟哉
○子の歩く友かけよりて鯉幟
○大座敷子の居ぬ部屋に武具飾り
○湯上りの妻も微かに菖蒲哉
○端午の日父のカメラも月日哉
○婆語る鼻ほじり聞く具足櫃
○料理して緑や赤黄夏の皿
○父の楽器線香花火母の顔
○江戸行くや馬の尻にも清水哉
○むかしむかし白髪の人や清水から
○水鉄砲貼り付くシャツや娘哉
○水鉄砲毛虫や道を濡らし行く
○ジャンプして飛び魚の目に青葉哉
○ジャンプして飛び魚の目に富士の山
○若竹やビキニも置かれ静かなり
○若竹や庭の娘もビキニ哉
○若竹やビキニの少女どこへやら
○五月雨や見たこともなき野良二匹
○五月雨や見たこともなき二匹哉
○梅雨晴れに娘ら恋のはなし哉
○五月雨や富士を印と急ぐ哉
○スイカみてゴロリゴロゴロする子哉
○夏シャツや彼の言葉を思いけり
○夏帽やはじめて田舎の道を行く
○夏帽やはじめて田舎道を行く
○夏の海にくぐるや眩し雲に風
○夏海にくぐるや眩し雲に風
○田の光ぬれて泉の名所哉
○歌う女時刻や走る夏の虹
○泣くひとの手をつかみとり夏の夕
○夏水着グラビア撮影変態ビキニ
○五月雨を宿る近くに加賀言葉
○五月雨や寄せる瞼の加賀言葉
○六月の匂いや彼を待つ程に
○六月の匂いや風に日の光
○彦星とたなばた姫の夜は明けぬ
○彦星とたなばた姫やまだ明けぬ
○新緑の紐引き伸びる公園に
○一夏の鋏の音やにほふ哉
○風